異世界に転生すると、私のチートスキルはチョコレート魔法でした!無双&スローライフしながら異世界を生きる物語

てるゆーぬ(旧名:てるゆ)

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第3章80話:盗賊―三人称視点

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<三人称視点>

森は、ゆるやかなくだざかになっていた。

その下り坂を、ザカルは木を避け、しげみを蹴散けちらしながら全力疾走ぜんりょくしっそうで駆けていく。

逃げる。

逃げる。

逃げる。

汗をぬぐうこともせず、必死の形相ぎょうそうだ。

なぜなら。

彼の背後から、謎の水が追いかけてきていたからだ。

下り坂になった森林を、怒涛どとうの勢いで流れていく水のかたまり

しかし、それはただの水ではない。

粘性ねんせいをともなった、チョコレートの液体だ。

周囲の草木そうぼくにチョコレートを付着させながら、ザカルをすさまじい勢いで追いかけていく。

そのチョコレートすいが、ガバッとザカルを包み込もうとする。

あわやチョコレートに飲まれるかと思ったところで、ザカルは右に避けた。

うっかり避けられてしまったチョコレート水は、樹木に激突して二つに分かれる。

しかし二つに分かれても、やがて一つに合流して、彼を追いかけ続ける。

「はぁっ! はぁっ! はぁっ! なんなんだよチクショウ!!?」

ザカルは恐怖を含んだ声で言った。

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