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第1章25話:ホーンラビット2
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私はそれを眺めながら、ぽつりとつぶやいた。
「魔物って、たくさんいるんですね」
「魔物は倒しても、次から次へと湧いてくるからな。さっき『魚は獲りすぎるな』と私は言ったが、魔物については別だ。狩りすぎても別に構わんぞ」
「なるほど。ちなみに次から次へと湧くのは、強いモンスターもですか?」
「いわゆる"強雑魚"ならそうだ。一方、ボスならば話は別だ。一般的にボスモンスターはそう何度も湧いたりしない。一度倒せば、次に出てくるのは1年後だったり10年後だったりする。二度と湧かないこともある」
「へえ……そうなんですね」
逆にいえば、ボス狩りをしたいなら、早い者勝ちということでもある……ということか。
覚えておこう。
……結局。
アイリスは、ホーンラビットを倒せず、取り逃がしてしまった。
その後、アイリスは、何度かホーンラビットを見つけては交戦し。
5度目の対戦の末に、ようやく一匹、狩ることができた。
「お姉ちゃんは1回で倒せたのに、私、5回もかかっちゃった……」
と、アイリスは落ち込んでいた。
クレアベルは言う。
「セレナと比較するな。お前はお前だ」
私も励ました。
「そうそう。アイリスのほうが2つ年下なんだから、できないことが多くても仕方ありませんよ」
実際は、魔物狩りのキャリアは、私もアイリスも同じなので、年齢差を言い訳にはできないかもしれない。
―――しかし、そもそも私の中身は21歳の社会人だ。
さすがに、まだ7歳のアイリスよりは、効率的な動き方には意識が回る。
ついでにチョコレート魔法というチートもあるしね。
そのぶんだけの差が生まれるのは、自然なことだろう。
「そっか。うん、でも私も、お姉ちゃんに負けないように頑張るよ!」
とアイリスは気を取り直した。
この日は、あと3匹ほどホーンラビットを狩って、山小屋に帰ることにした。
夕食は、美味しい焼き魚と、ウサギ肉を堪能した。
「魔物って、たくさんいるんですね」
「魔物は倒しても、次から次へと湧いてくるからな。さっき『魚は獲りすぎるな』と私は言ったが、魔物については別だ。狩りすぎても別に構わんぞ」
「なるほど。ちなみに次から次へと湧くのは、強いモンスターもですか?」
「いわゆる"強雑魚"ならそうだ。一方、ボスならば話は別だ。一般的にボスモンスターはそう何度も湧いたりしない。一度倒せば、次に出てくるのは1年後だったり10年後だったりする。二度と湧かないこともある」
「へえ……そうなんですね」
逆にいえば、ボス狩りをしたいなら、早い者勝ちということでもある……ということか。
覚えておこう。
……結局。
アイリスは、ホーンラビットを倒せず、取り逃がしてしまった。
その後、アイリスは、何度かホーンラビットを見つけては交戦し。
5度目の対戦の末に、ようやく一匹、狩ることができた。
「お姉ちゃんは1回で倒せたのに、私、5回もかかっちゃった……」
と、アイリスは落ち込んでいた。
クレアベルは言う。
「セレナと比較するな。お前はお前だ」
私も励ました。
「そうそう。アイリスのほうが2つ年下なんだから、できないことが多くても仕方ありませんよ」
実際は、魔物狩りのキャリアは、私もアイリスも同じなので、年齢差を言い訳にはできないかもしれない。
―――しかし、そもそも私の中身は21歳の社会人だ。
さすがに、まだ7歳のアイリスよりは、効率的な動き方には意識が回る。
ついでにチョコレート魔法というチートもあるしね。
そのぶんだけの差が生まれるのは、自然なことだろう。
「そっか。うん、でも私も、お姉ちゃんに負けないように頑張るよ!」
とアイリスは気を取り直した。
この日は、あと3匹ほどホーンラビットを狩って、山小屋に帰ることにした。
夕食は、美味しい焼き魚と、ウサギ肉を堪能した。
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