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最後に…
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山下は、加藤や青木から少しずつ仕事の引き継ぎを受け始めていた。
正式な辞令が下りるまでは、他のメンバーに知らせる訳にはいかないが、皆もなんとなく気付いているようだった。
青木のデスクでパソコンを見ながら書類の説明を受けていると、失礼致しますと言って、赤ちゃんを抱いた瑠璃が入って来た。
「わあ、瑠璃ちゃん!」
皆はワイワイと瑠璃と赤ちゃんを取り囲む。
「元気そうだね、瑠璃ちゃん」
「はい、お陰様で。息子も問題なく大きくなってます」
皆は、抱っこ紐の中の赤ちゃんを覗き込む。
「確か、蓮くんだよね?初めましてー」
「可愛いなー。あ、お目々開いてる」
「おっ、俺のこと見てるぞ」
「違いますよ、俺と目が合ってます」
「ええー、違うぞ。蓮くん、俺を見て!」
グイグイ押し合いながら蓮を覗き込む男性陣を、奈々が制する。
「ほら、蓮くんがびっくりしちゃうじゃないですか。ねえ?蓮くん」
そう言って奈々が蓮に笑顔を向けると、蓮はニコッと笑った。
「あっ、笑ってくれた!可愛いー」
奈々の目から、ハートマークが出そうになっている。
そんな奈々に、青木は顔を真っ赤にして見とれていた。
山下の提案で、瑠璃と蓮を囲んで写真を撮ることになった。
「はーい、みんな笑ってねー」
タイマーでカシャッと写真を撮ると、山下は写りを確認する。
「お!蓮くん、バッチリカメラ目線だよ。ほら」
そう言って瑠璃に画面を見せる。
「まあ、本当」
そしてふふっと蓮に笑いかける。
そんな瑠璃を見ながら、山下はしみじみとした口調で言う。
「なんだか不思議だなあ。ちょっと前まで瑠璃ちゃんのお腹の中にいたなんて。ここに来て一緒に仕事してたのも、聞こえてたかな?」
「きっと聞いていたと思いますよ。おなかの中にいても、音は聞こえているみたいですから」
「そうなんだ!じゃあ俺の声も覚えてるかなー?りょうお兄ちゃんだよー」
そう言って、小さな手をツンツンと触る。
すると蓮は、山下の差し出した人差し指をギュッと握った。
「わっ!に、握ってくれた!」
「ふふっ、山下さんの声、覚えてたのかしら」
すると、周りにいた青木や若い後輩達も声をかける。
「おい、山下。何をほっぺた赤らめてるんだ?恋する乙女か?」
「そんなに赤ちゃん好きなら、山下さんも早く結婚したらどうですか?いいパパになりそうですよ」
それを聞いて、加藤が後輩の肩に手を置いて言う。
「それがなー、こいつこう見えて、彼女なかなか出来ないんだよ」
「え、そうなんですか?なんか意外ですね」
「だろー?ノリは軽いのに、押しが弱くてさ。照れ屋なのは、企画広報課の課長の伝統芸だな」
そう言ってアハハ!と笑う加藤を、青木が羽交い締めにする。
「おい加藤。いいのか?そんな口きいて。これからも長い付き合いだからな、ネチネチいじってやるぞ?」
「わー、すみません!これからも、尊敬する青木さんについていきますからー」
そのやり取りに皆で笑っていると、ふと瑠璃が山下に声をかける。
「山下さん?ずっとそのままで大丈夫ですか?」
「え?あ、ああ。蓮くん、なかなか指を離してくれなくて」
「ふふふ。赤ちゃんは、たいていいつも手をグーにしているんです。山下さんから離さない限り、ずっと握ったままだと思いますよ」
「そ、そうなのか。じゃあ…」
そっと指を抜くと、山下は、まだ蓮に握られた感触が残る人差し指を眺める。
「おいおい、お前ほんとに純情な乙女みたいだな」
「山下、蓮くんは男の子で年齢差も30歳だぞ?恋の道のりはなかなか厳しい」
「ちょっと!課長も加藤さんも、何を言ってるんですか!」
山下は慌てて否定する。
「ははは!蓮くんに比べたら、まだハードル低いだろ?気になる子がいるなら、ためらってないでアタックしろよ」
そう言って加藤は、山下の肩をポンと叩いた。
◇
「こゆせんせい、ひらがな、これであってる?」
「どれどれ?」
小雪は、すみれが見せているスケッチブックを覗き込む。
可愛い絵の上に『れん』と書いてある。
「合ってるよ!蓮くんのお名前だね。すみれちゃん、少し見ない間に字も上手に書けるようになったんだねー」
小雪が笑いかけると、すみれはニッコリ嬉しそうに笑う。
「かあさまにおしえてもらったの」
「そうなのね、良かったわねー」
うん!と頷いた後、すみれは入り口の方を見て、あ!と声を上げた。
「りょうおにいさん!」
えっ?と小雪も振り返る。
チリンと鈴の音がして、山下が扉を開けて入って来た。
「こんにちは。今、大丈夫かな?」
「あ、はい」
小雪が戸惑いながら頷くと、山下はすみれに声をかける。
「すみれちゃん、こんにちは」
「こんにちは」
「なんだかすっかりお姉さんっぽくなったね。そっか、蓮くんのお姉さんになったんだもんね。お兄ちゃんもさっき蓮くんに会ったんだ。蓮くん、可愛いね」
「うん!」
弟を褒められて嬉しそうに頷くすみれは、もう立派なお姉さんの顔だった。
山下はもう一度すみれに笑いかけてから、小雪に向き直った。
「悪いんだけどこれ、あとで瑠璃ちゃんがお迎えに来た時に渡してもらえるかな?」
そう言って、色紙と小さな花束を小雪に差し出す。
「さっき、瑠璃ちゃんが蓮くんを連れて企画広報課に顔出してくれてさ。みんなで写真を撮ったんだ」
見せてくれた色紙には、笑顔で写っている集合写真と、その周りに書き込まれたたくさんのメッセージ。
瑠璃ちゃん、おめでとう!など、カラフルに書かれていた。
「そうなんですね、分かりました。必ずお渡しします」
「ありがとう。あっ!俺、このまま持って来ちゃった」
小雪は、ちょっと待ってて下さいと言ってカウンターの裏に行くと、小さめの手提げ袋を持って来た。
「これに入りますか?」
中に手を入れて底を広げると、山下から色紙を受け取って手提げ袋に入れてみる。
その横に花束も入れると、持ち手を持ってみた。
「良さそうですね」
「ああ。ごめんね、ありがとう」
「いえ」
しばらく、妙な空気が二人の間に流れる。
「あ、えっと。企画広報課の皆さんって、瑠璃さんのことを、瑠璃ちゃんって呼んでらっしゃるんですか?」
小雪が、色紙のメッセージを思い出して聞いてみた。
「え?ああ、うん。瑠璃ちゃんが入社してきた時は、まだ総支配人と結婚してなかったしね。同期入社の奈々ちゃんと一緒に、瑠璃ちゃん奈々ちゃんって呼ばれてて…」
「そうだったんですね。私、また思い込んで、稜さんのこと誤解してました」
すみませんでした、と小雪は頭を下げる。
「は?何の事?」
山下が首をかしげるが、小雪は答えない。
「とにかく謝らせて下さい。重ね重ね、稜さんには申し訳ない事ばかり…」
下を向いたままの小雪を見ているうちに、山下はふと思いつく。
「もしかして、ヘラヘラ星人のこと?」
すると、小雪はビクッとして顔を上げた。
「ど、どうしてそれを…」
「いや、なんか、お酒飲んだ時に君が言ってて…。すみれちゃんの為にも、ヘラヘラ星人を追い払う、とか」
小雪は、真っ赤な頬を両手で押さえて絶句している。
「もしかして、俺のことなの?そのヘラヘラ星人っていうのは」
「まままま、まさか!そんな、そ、そんなこと、あるんです…けど」
消え入りそうな声で言いながら、身を縮める。
「あの、ご、ごめんなさい。本当にすみません」
「いやいや、別にいいよ。って言っても、何の事か分からないけどね」
ははっと山下が笑うと、小雪は小声で説明し始める。
「稜さんが、瑠璃さんのことを、瑠璃ちゃんって呼んでらっしゃるから、私、びっくりしてしまって…。総支配人夫人ってことを知らずに、瑠璃さんに言い寄ろうとしてるんじゃないかって、勘違いして…」
「あー、なるほどね。それで、すみれちゃんを悲しませるような事したら許さないって言ってたのか」
「えっ、私がそう言ったんですか?」
うん、まあね、と山下は苦笑いする。
「酔っ払った時、そんな事まで言ってたんですね。本当にもう、恥ずかしいやら情けないやら…。私、稜さんには、ご迷惑ばかりおかけして。あの、最後に何かお詫びをさせて頂けませんか?東京に住んでる間に…」
「いいよ、そんなの」
最後に、という小雪のセリフが、山下の心に突き刺さるようだった。
「本当に気にしなくていいから。じゃあ、瑠璃ちゃんに渡すの、よろしくね」
そう言うと、そそくさとナーサリーを出て行った。
正式な辞令が下りるまでは、他のメンバーに知らせる訳にはいかないが、皆もなんとなく気付いているようだった。
青木のデスクでパソコンを見ながら書類の説明を受けていると、失礼致しますと言って、赤ちゃんを抱いた瑠璃が入って来た。
「わあ、瑠璃ちゃん!」
皆はワイワイと瑠璃と赤ちゃんを取り囲む。
「元気そうだね、瑠璃ちゃん」
「はい、お陰様で。息子も問題なく大きくなってます」
皆は、抱っこ紐の中の赤ちゃんを覗き込む。
「確か、蓮くんだよね?初めましてー」
「可愛いなー。あ、お目々開いてる」
「おっ、俺のこと見てるぞ」
「違いますよ、俺と目が合ってます」
「ええー、違うぞ。蓮くん、俺を見て!」
グイグイ押し合いながら蓮を覗き込む男性陣を、奈々が制する。
「ほら、蓮くんがびっくりしちゃうじゃないですか。ねえ?蓮くん」
そう言って奈々が蓮に笑顔を向けると、蓮はニコッと笑った。
「あっ、笑ってくれた!可愛いー」
奈々の目から、ハートマークが出そうになっている。
そんな奈々に、青木は顔を真っ赤にして見とれていた。
山下の提案で、瑠璃と蓮を囲んで写真を撮ることになった。
「はーい、みんな笑ってねー」
タイマーでカシャッと写真を撮ると、山下は写りを確認する。
「お!蓮くん、バッチリカメラ目線だよ。ほら」
そう言って瑠璃に画面を見せる。
「まあ、本当」
そしてふふっと蓮に笑いかける。
そんな瑠璃を見ながら、山下はしみじみとした口調で言う。
「なんだか不思議だなあ。ちょっと前まで瑠璃ちゃんのお腹の中にいたなんて。ここに来て一緒に仕事してたのも、聞こえてたかな?」
「きっと聞いていたと思いますよ。おなかの中にいても、音は聞こえているみたいですから」
「そうなんだ!じゃあ俺の声も覚えてるかなー?りょうお兄ちゃんだよー」
そう言って、小さな手をツンツンと触る。
すると蓮は、山下の差し出した人差し指をギュッと握った。
「わっ!に、握ってくれた!」
「ふふっ、山下さんの声、覚えてたのかしら」
すると、周りにいた青木や若い後輩達も声をかける。
「おい、山下。何をほっぺた赤らめてるんだ?恋する乙女か?」
「そんなに赤ちゃん好きなら、山下さんも早く結婚したらどうですか?いいパパになりそうですよ」
それを聞いて、加藤が後輩の肩に手を置いて言う。
「それがなー、こいつこう見えて、彼女なかなか出来ないんだよ」
「え、そうなんですか?なんか意外ですね」
「だろー?ノリは軽いのに、押しが弱くてさ。照れ屋なのは、企画広報課の課長の伝統芸だな」
そう言ってアハハ!と笑う加藤を、青木が羽交い締めにする。
「おい加藤。いいのか?そんな口きいて。これからも長い付き合いだからな、ネチネチいじってやるぞ?」
「わー、すみません!これからも、尊敬する青木さんについていきますからー」
そのやり取りに皆で笑っていると、ふと瑠璃が山下に声をかける。
「山下さん?ずっとそのままで大丈夫ですか?」
「え?あ、ああ。蓮くん、なかなか指を離してくれなくて」
「ふふふ。赤ちゃんは、たいていいつも手をグーにしているんです。山下さんから離さない限り、ずっと握ったままだと思いますよ」
「そ、そうなのか。じゃあ…」
そっと指を抜くと、山下は、まだ蓮に握られた感触が残る人差し指を眺める。
「おいおい、お前ほんとに純情な乙女みたいだな」
「山下、蓮くんは男の子で年齢差も30歳だぞ?恋の道のりはなかなか厳しい」
「ちょっと!課長も加藤さんも、何を言ってるんですか!」
山下は慌てて否定する。
「ははは!蓮くんに比べたら、まだハードル低いだろ?気になる子がいるなら、ためらってないでアタックしろよ」
そう言って加藤は、山下の肩をポンと叩いた。
◇
「こゆせんせい、ひらがな、これであってる?」
「どれどれ?」
小雪は、すみれが見せているスケッチブックを覗き込む。
可愛い絵の上に『れん』と書いてある。
「合ってるよ!蓮くんのお名前だね。すみれちゃん、少し見ない間に字も上手に書けるようになったんだねー」
小雪が笑いかけると、すみれはニッコリ嬉しそうに笑う。
「かあさまにおしえてもらったの」
「そうなのね、良かったわねー」
うん!と頷いた後、すみれは入り口の方を見て、あ!と声を上げた。
「りょうおにいさん!」
えっ?と小雪も振り返る。
チリンと鈴の音がして、山下が扉を開けて入って来た。
「こんにちは。今、大丈夫かな?」
「あ、はい」
小雪が戸惑いながら頷くと、山下はすみれに声をかける。
「すみれちゃん、こんにちは」
「こんにちは」
「なんだかすっかりお姉さんっぽくなったね。そっか、蓮くんのお姉さんになったんだもんね。お兄ちゃんもさっき蓮くんに会ったんだ。蓮くん、可愛いね」
「うん!」
弟を褒められて嬉しそうに頷くすみれは、もう立派なお姉さんの顔だった。
山下はもう一度すみれに笑いかけてから、小雪に向き直った。
「悪いんだけどこれ、あとで瑠璃ちゃんがお迎えに来た時に渡してもらえるかな?」
そう言って、色紙と小さな花束を小雪に差し出す。
「さっき、瑠璃ちゃんが蓮くんを連れて企画広報課に顔出してくれてさ。みんなで写真を撮ったんだ」
見せてくれた色紙には、笑顔で写っている集合写真と、その周りに書き込まれたたくさんのメッセージ。
瑠璃ちゃん、おめでとう!など、カラフルに書かれていた。
「そうなんですね、分かりました。必ずお渡しします」
「ありがとう。あっ!俺、このまま持って来ちゃった」
小雪は、ちょっと待ってて下さいと言ってカウンターの裏に行くと、小さめの手提げ袋を持って来た。
「これに入りますか?」
中に手を入れて底を広げると、山下から色紙を受け取って手提げ袋に入れてみる。
その横に花束も入れると、持ち手を持ってみた。
「良さそうですね」
「ああ。ごめんね、ありがとう」
「いえ」
しばらく、妙な空気が二人の間に流れる。
「あ、えっと。企画広報課の皆さんって、瑠璃さんのことを、瑠璃ちゃんって呼んでらっしゃるんですか?」
小雪が、色紙のメッセージを思い出して聞いてみた。
「え?ああ、うん。瑠璃ちゃんが入社してきた時は、まだ総支配人と結婚してなかったしね。同期入社の奈々ちゃんと一緒に、瑠璃ちゃん奈々ちゃんって呼ばれてて…」
「そうだったんですね。私、また思い込んで、稜さんのこと誤解してました」
すみませんでした、と小雪は頭を下げる。
「は?何の事?」
山下が首をかしげるが、小雪は答えない。
「とにかく謝らせて下さい。重ね重ね、稜さんには申し訳ない事ばかり…」
下を向いたままの小雪を見ているうちに、山下はふと思いつく。
「もしかして、ヘラヘラ星人のこと?」
すると、小雪はビクッとして顔を上げた。
「ど、どうしてそれを…」
「いや、なんか、お酒飲んだ時に君が言ってて…。すみれちゃんの為にも、ヘラヘラ星人を追い払う、とか」
小雪は、真っ赤な頬を両手で押さえて絶句している。
「もしかして、俺のことなの?そのヘラヘラ星人っていうのは」
「まままま、まさか!そんな、そ、そんなこと、あるんです…けど」
消え入りそうな声で言いながら、身を縮める。
「あの、ご、ごめんなさい。本当にすみません」
「いやいや、別にいいよ。って言っても、何の事か分からないけどね」
ははっと山下が笑うと、小雪は小声で説明し始める。
「稜さんが、瑠璃さんのことを、瑠璃ちゃんって呼んでらっしゃるから、私、びっくりしてしまって…。総支配人夫人ってことを知らずに、瑠璃さんに言い寄ろうとしてるんじゃないかって、勘違いして…」
「あー、なるほどね。それで、すみれちゃんを悲しませるような事したら許さないって言ってたのか」
「えっ、私がそう言ったんですか?」
うん、まあね、と山下は苦笑いする。
「酔っ払った時、そんな事まで言ってたんですね。本当にもう、恥ずかしいやら情けないやら…。私、稜さんには、ご迷惑ばかりおかけして。あの、最後に何かお詫びをさせて頂けませんか?東京に住んでる間に…」
「いいよ、そんなの」
最後に、という小雪のセリフが、山下の心に突き刺さるようだった。
「本当に気にしなくていいから。じゃあ、瑠璃ちゃんに渡すの、よろしくね」
そう言うと、そそくさとナーサリーを出て行った。
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