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スタッフは財産
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「なんだ?大事な話って」
すみれの誕生日が過ぎた次の休日。
一生は、瑠璃とすみれを連れて実家に顔を出していた。
祖父母にも誕生日を祝ってもらい、プレゼントを手にしたすみれは、嬉しそうにリビングで祖母と遊んでいる。
一生は、ソファに瑠璃と並んで座ると、大事な話があると父に切り出した。
「今日は総支配人として、折り入って社長にご相談があります」
顔つきを変え、真剣に話し始めた一生に、父も姿勢を正す。
「私は常々、社員により良い暮らしの中で仕事をして欲しいと願っています。仕事と同じようにプライベートも大事にし、日々の生活に幸せを感じて欲しいと」
「ああ、そうだな。それでお前は、社員の定時を早めて残業も制限した。それが上手くいってないのか?」
「いえ、その点については、概ね上手く運んでいます。今日ご相談したいのは、その事ではありません。社員の住まいの事です」
住まい?と、父、いや、社長は眉を寄せて聞き返してくる。
「はい。ここ数年、女性社員が、結婚や出産を機に退職する事が多くなりました。育児と仕事の両立が難しいからと。瑠璃にも話を聞き、それを参考にしながら、私は社員全員にアンケートを取りました。現在の住まいと、将来的な希望についてです」
社長は、じっと話を聞いている。
「そこで上がってきた声は、やはり子育てしやすい場所に住みたいが、そこからホテルに通勤して働き続ける事は難しいと」
ふと、社長は瑠璃に目を向ける。
「瑠璃ちゃんは、すみれをホテルに預けて仕事をしているんだよね?」
「はい。ですがそれは、通勤が非常に楽だから出来る事です。ご主人の職場に近い所や子育てしやすい郊外に住んでいては、子どもを連れて満員電車でホテルに通うことは現実的ではありません」
「確かに。その場合は、自宅近くの保育園に預けたらどうだろう?補助金を会社から支給して」
それを聞いて、一生が再び口を開く。
「補助金については、すでに支給しています。ですが、問題はお金ではないのです。保育園は待機児童が多く、希望する園に入園する事は困難です。1年、2年と待っている間に、もう諦めようと、仕事を退職してしまう人もいます」
「では、どうすればいいんだ?」
「社員のニーズに合った社宅を用意したいのです」
え?と、社長が顔を上げる。
「社宅?それは、今ある独身寮とは別にか?」
「はい。アンケートには、子育て世帯の他にも、親の介護をしているという社員も多くいました。そして育児と同じように、介護と仕事の両立は難しいと。ヘルパーを雇いたくてもなかなか予約が取れなかったり、融通が効かなかったり、介護の程度によっては断られたりと、様々な問題があるようです。そしてそれは、これからどの社員にも関係してくる話だと思います」
「そうだな。親がいつまでも元気でいるとは限らないからな」
「はい。そういった将来的な事を見越して、独身者から育児、介護をする人まで、どの年代でも安心して住める住宅を提供したいのです。そして、ベビーシッターとホームヘルパーの会社に委託し、社員の自宅に派遣出来ればと」
社長は、背もたれに身体を預けながら大きく息を吐く。
「お前、それは、とてつもなく大掛かりな事だぞ?」
「分かっています」
「時間だってかかるし、お金だって相当な額が必要だ。ホテルをそっちのけで取り組むほどの事なのか?よく考えろ」
「ホテルをないがしろにするつもりはありません。なるべくコストを抑え、まずは良い物件を買い取って社員に貸す方法を探ってみます」
しばらくの沈黙の後、社長は瑠璃に問いかける。
「瑠璃ちゃんは?社員の一人としてどう思う?」
「はい。私はこのホテルのスタッフは、皆とても優秀で、誰もがなくてはならない存在だと思っています。ここで働くことを好きでいてくれる人達が、何かの事情で退職を余儀なくされるのは、とても悲しいことです。信頼出来る仲間や先輩方と、私はこの先も出来るだけ長く一緒に働きたいです」
そこまで言って少し考えてから、瑠璃はまた社長の顔を見上げる。
「たとえ建物や内装や設備が整っていても、スタッフがいなければホテルは成り立ちません。ホテル フォルトゥーナ東京にとって何よりの財産は、建物ではなくスタッフだと思います」
長い長い沈黙が続く。
一生と瑠璃が、両手に力を込めて待っていると、やがて社長は大きく頷いた。
「良く分かった。その話、進めなさい」
「本当ですか?!」
「ああ。だが、きちんと社員のニーズに合うよう、慎重にヒヤリングを重ねなさい。社員に長くホテルで働いてもらえるように」
「はい!ありがとうございます」
一生と瑠璃が頭を下げると、ふっと社長は父親の顔に戻って笑った。
「一生、お前もようやく一人前の総支配人らしくなったな。これも全て瑠璃ちゃんのおかげだ」
「え、いえ、とんでもない」
瑠璃が慌てて否定すると、一生の父は、いや、と続ける。
「瑠璃ちゃんに拾ってもらえなかったら、今頃お前、どうなってたか」
「ひ、ひろっ?そ、そんな、お父様…」
焦る瑠璃に、一生もいたずらっぽく微笑む。
「ほんと。瑠璃に拾ってもらえて良かったよ、俺」
「い、一生さんまで、なんてことを…」
ハハハ!と、一生と父は声を上げて笑う。
「これからも、息子をよろしくな。瑠璃ちゃん」
「これからも、俺をよろしくな。瑠璃」
瑠璃はもう、あたふたするばかりだった。
「お母様、すみません。ありがとうございました」
話し合いを終え、瑠璃はすみれを見てくれていた一生の母に礼を言う。
「あら、いいのよ。私もすみれちゃんと遊びたかったし。ね?すみれちゃん」
「うん!おはじきたのしかった」
良かったわね、すみれ、と声をかける瑠璃に、一生の母も改まった口調で言う。
「本当にありがとうね、瑠璃ちゃん」
「え?お母様まで、いったい…?」
「瑠璃ちゃんは、素晴らしいお嬢さんよ。私なんて、何も出来ないの。社会に出たこともないし、主人の仕事のこともよく分からない。なのに瑠璃ちゃんは、あんな一流のお嬢様学校を卒業して、とても品の良いお嬢さんな上に、社長に仕事の話まで出来るなんて…。一生には、もったいないお嫁さんね」
「まさか、そんな!私なんて、何も…。一生さんと結婚させて頂いて、私の方こそ感謝の気持ちでいっぱいです」
一生の母は、優しく瑠璃に笑いかける。
「ありがとう。私達、家族みんなを幸せにしてくれて。これからもよろしくね」
「はい、こちらこそ。どうぞこれからもよろしくお願い致します」
頭を下げ合ってから、二人はふふっと微笑んだ。
すみれの誕生日が過ぎた次の休日。
一生は、瑠璃とすみれを連れて実家に顔を出していた。
祖父母にも誕生日を祝ってもらい、プレゼントを手にしたすみれは、嬉しそうにリビングで祖母と遊んでいる。
一生は、ソファに瑠璃と並んで座ると、大事な話があると父に切り出した。
「今日は総支配人として、折り入って社長にご相談があります」
顔つきを変え、真剣に話し始めた一生に、父も姿勢を正す。
「私は常々、社員により良い暮らしの中で仕事をして欲しいと願っています。仕事と同じようにプライベートも大事にし、日々の生活に幸せを感じて欲しいと」
「ああ、そうだな。それでお前は、社員の定時を早めて残業も制限した。それが上手くいってないのか?」
「いえ、その点については、概ね上手く運んでいます。今日ご相談したいのは、その事ではありません。社員の住まいの事です」
住まい?と、父、いや、社長は眉を寄せて聞き返してくる。
「はい。ここ数年、女性社員が、結婚や出産を機に退職する事が多くなりました。育児と仕事の両立が難しいからと。瑠璃にも話を聞き、それを参考にしながら、私は社員全員にアンケートを取りました。現在の住まいと、将来的な希望についてです」
社長は、じっと話を聞いている。
「そこで上がってきた声は、やはり子育てしやすい場所に住みたいが、そこからホテルに通勤して働き続ける事は難しいと」
ふと、社長は瑠璃に目を向ける。
「瑠璃ちゃんは、すみれをホテルに預けて仕事をしているんだよね?」
「はい。ですがそれは、通勤が非常に楽だから出来る事です。ご主人の職場に近い所や子育てしやすい郊外に住んでいては、子どもを連れて満員電車でホテルに通うことは現実的ではありません」
「確かに。その場合は、自宅近くの保育園に預けたらどうだろう?補助金を会社から支給して」
それを聞いて、一生が再び口を開く。
「補助金については、すでに支給しています。ですが、問題はお金ではないのです。保育園は待機児童が多く、希望する園に入園する事は困難です。1年、2年と待っている間に、もう諦めようと、仕事を退職してしまう人もいます」
「では、どうすればいいんだ?」
「社員のニーズに合った社宅を用意したいのです」
え?と、社長が顔を上げる。
「社宅?それは、今ある独身寮とは別にか?」
「はい。アンケートには、子育て世帯の他にも、親の介護をしているという社員も多くいました。そして育児と同じように、介護と仕事の両立は難しいと。ヘルパーを雇いたくてもなかなか予約が取れなかったり、融通が効かなかったり、介護の程度によっては断られたりと、様々な問題があるようです。そしてそれは、これからどの社員にも関係してくる話だと思います」
「そうだな。親がいつまでも元気でいるとは限らないからな」
「はい。そういった将来的な事を見越して、独身者から育児、介護をする人まで、どの年代でも安心して住める住宅を提供したいのです。そして、ベビーシッターとホームヘルパーの会社に委託し、社員の自宅に派遣出来ればと」
社長は、背もたれに身体を預けながら大きく息を吐く。
「お前、それは、とてつもなく大掛かりな事だぞ?」
「分かっています」
「時間だってかかるし、お金だって相当な額が必要だ。ホテルをそっちのけで取り組むほどの事なのか?よく考えろ」
「ホテルをないがしろにするつもりはありません。なるべくコストを抑え、まずは良い物件を買い取って社員に貸す方法を探ってみます」
しばらくの沈黙の後、社長は瑠璃に問いかける。
「瑠璃ちゃんは?社員の一人としてどう思う?」
「はい。私はこのホテルのスタッフは、皆とても優秀で、誰もがなくてはならない存在だと思っています。ここで働くことを好きでいてくれる人達が、何かの事情で退職を余儀なくされるのは、とても悲しいことです。信頼出来る仲間や先輩方と、私はこの先も出来るだけ長く一緒に働きたいです」
そこまで言って少し考えてから、瑠璃はまた社長の顔を見上げる。
「たとえ建物や内装や設備が整っていても、スタッフがいなければホテルは成り立ちません。ホテル フォルトゥーナ東京にとって何よりの財産は、建物ではなくスタッフだと思います」
長い長い沈黙が続く。
一生と瑠璃が、両手に力を込めて待っていると、やがて社長は大きく頷いた。
「良く分かった。その話、進めなさい」
「本当ですか?!」
「ああ。だが、きちんと社員のニーズに合うよう、慎重にヒヤリングを重ねなさい。社員に長くホテルで働いてもらえるように」
「はい!ありがとうございます」
一生と瑠璃が頭を下げると、ふっと社長は父親の顔に戻って笑った。
「一生、お前もようやく一人前の総支配人らしくなったな。これも全て瑠璃ちゃんのおかげだ」
「え、いえ、とんでもない」
瑠璃が慌てて否定すると、一生の父は、いや、と続ける。
「瑠璃ちゃんに拾ってもらえなかったら、今頃お前、どうなってたか」
「ひ、ひろっ?そ、そんな、お父様…」
焦る瑠璃に、一生もいたずらっぽく微笑む。
「ほんと。瑠璃に拾ってもらえて良かったよ、俺」
「い、一生さんまで、なんてことを…」
ハハハ!と、一生と父は声を上げて笑う。
「これからも、息子をよろしくな。瑠璃ちゃん」
「これからも、俺をよろしくな。瑠璃」
瑠璃はもう、あたふたするばかりだった。
「お母様、すみません。ありがとうございました」
話し合いを終え、瑠璃はすみれを見てくれていた一生の母に礼を言う。
「あら、いいのよ。私もすみれちゃんと遊びたかったし。ね?すみれちゃん」
「うん!おはじきたのしかった」
良かったわね、すみれ、と声をかける瑠璃に、一生の母も改まった口調で言う。
「本当にありがとうね、瑠璃ちゃん」
「え?お母様まで、いったい…?」
「瑠璃ちゃんは、素晴らしいお嬢さんよ。私なんて、何も出来ないの。社会に出たこともないし、主人の仕事のこともよく分からない。なのに瑠璃ちゃんは、あんな一流のお嬢様学校を卒業して、とても品の良いお嬢さんな上に、社長に仕事の話まで出来るなんて…。一生には、もったいないお嫁さんね」
「まさか、そんな!私なんて、何も…。一生さんと結婚させて頂いて、私の方こそ感謝の気持ちでいっぱいです」
一生の母は、優しく瑠璃に笑いかける。
「ありがとう。私達、家族みんなを幸せにしてくれて。これからもよろしくね」
「はい、こちらこそ。どうぞこれからもよろしくお願い致します」
頭を下げ合ってから、二人はふふっと微笑んだ。
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