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第1章 誕生、ユニークな賢者
第10話 スキル&その他確認、そして実験
しおりを挟む「じゃあ、次はっと……」
能力を確認し終えた春風は、次にスキルについて調べる事にした。
「といっても普通のスキルは無いから、専用スキルからだな」
魔術作成……魔力と明確なイメージを用いる事によって新たな魔術を生み出す為のスキル。出来上がった魔術は特定の道具を用いる事で自由に扱う事が出来る。消費魔力:10。作成可能魔術属性:火、水、土、風
魔石生成……魔力の結晶「魔石」を生み出す為のスキル。消費する魔力の量と質によって、より大きく、より純度の高い魔石を生み出す事が出来る。消費魔力:10~。生成可能魔石属性:火、水、土、風。
魔導具錬成……魔力と明確なイメージに加えて、魔石とその他の材料を用いる事によって、魔力を持つ武器や道具「魔導具」を生み出す為のスキル。出来上がった魔導具は、魔力を流す事によって自由自在に扱うことが出来る。消費魔力:20。
(専用スキルはこんな所か。次は特殊スキルだな)
異世界言語理解……称号[異世界人]に与えられるスキル。聞くだけでその世界の言語を瞬時に理解できる様になる。
(おお、こいつはありがたい! で、最後は……)
異世界(地球)人……別の世界「地球」の住人。普通の人間より高い成長力を誇る。称号特性:特殊スキル[異世界言語理解]の入手、必要経験値半減、レベルアップ時に体力と魔力にプラス100、その他の能力にプラス10、ボーナスポイント1000獲得。
神(地球)と契約を結びし者……「神」と直接契約を結んだ人間。契約した「神」によって受けられる恩恵が異なる。契約神:オーディン。恩恵:魔力属性増加、魔術適正上昇。
固有職保持者……異端の職能「固有職能」に目覚めた者。称号特性:取得スキルの自由化。
呪われし者……強い呪いを受けた者。称号特性:無し。呪い名:彼岸花の呪い。
(よし、称号はこんな所か。最後は…‥)
学生服……通っている高校の制服。特にこれといった特徴はない。防御力:10。
上履き……通っている高校で履いている上履き。防御力:2。
伊達眼鏡……目立たない様に日頃からかけている度の入っていない眼鏡。防具としての性能は無い。
師匠のお守り……「師匠」と呼ぶ人に貰った指輪付きのネックレス。魔力を流す事によって秘められた「力」が解放される。
(これって、どういう意味だ?)
「お守り」の説明に首を傾げる春風だが、考えても仕方ないと思う事にして、次の装備を見た。
封呪の包帯……「呪い」を抑える術式が施された包帯。
(ふう。これで一通り確認したな)
自身のステータスを調べ終えた春風は、疲れたと言わんばかりに息を吐いた。
そんな状態の春風に、オーディンが話しかける。
「お疲れ様。ステータスは気に入ったかい?」
「はい、凄く良いと思ってます。ただ……」
「ただ?」
「この3つの専用スキルですけど、どれほどの力を秘めてるのかわかりませんので、ちょっと試してみてよろしいでしょうか?」
「そうだね……。うん、良いよ。向こうに行く前に思いっきり試してみなさい」
オーディンから許可を貰ったので、春風は手に入れたスキルを試してみる事にした。
「よし、じゃあまずは[魔術作成]から……あ!」
その時、春風はここで、「ある事」に気が付いた。
(スキルって、どうやって発動させるんだ?)
神々が見守る中、「うーん」と悩む春風だが、すぐに「ま、いっか」と考え、取り敢えず意識を集中してそれっぽいセリフを叫ぶ事にした。
「スキル[魔術作成]、発動!」
そう叫んだ次の瞬間、頭の中で機械の様な「声」が聞こえた。
「スキル[魔術作成]ノ発動ヲ確認。作成用ウインドウヲ、展開シマス」
すると、春風の目の前にステータスウインドウとは異なるウインドウが現れて、そこには「タイプ」、「属性」、「効果」といったいった項目が記されていた。
「なるほど、これに作りたい魔術書き込むわけだな」
そう言って、春風は早速イメージした魔術をそのウインドウに書き込んだ。
「えっと、魔術のタイプは『攻撃』で、属性は……うん、俺の名前『春風』にちなんで、『風属性』にしよう。で、効果はシンプルに……」
そして、作りたい魔術を書き終えると、
「作成を開始しますか? イエス/ノー」
と、小さなウインドウが出てきたので、春風は迷わず「イエス」に触れた。
すると、作成用ウインドウが消え、完成した魔術が記された新たなウインドウが現れた。
ウインド……風属性の攻撃魔術。魔力で作った風を相手にぶつける。くらった相手は必ず面白いポーズになる。消費魔力:5。詠唱:「求めるは“風”、『ウインド』」。
「よし!」
春風は出来上がった魔術に満足し、ガッツポーズをとったその時、
「魔術ノ完成ヲ確認。魔術『ウインド』ノ、作成者ヘノインストールヲ開始シマス」
と、また頭の中で機械の様な「声」が聞こえて、出来上がった「ウインド」の魔術が記されたウインドウが、春風の頭に入った。
「魔術『ウインド』ノインストールガ完了シマシタ」
「インストールニ伴イ、新タナスキルガ、発現サレマシタ」
「1ツ星スキル[風魔術]ヲ、入手シマシタ」
「声」が言い終わったその時だった。
「あ、痛、あ、頭が、頭がイテェ! イッテエエエ!」
春風に、激しい頭痛が襲いかかった。
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