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第七章・スリジャの結婚

61・スリジャは見た!

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 「ねぇ、アルジェ。本当に結婚式しないの?」
 私のその問いにアルジェは速攻答えた。

 「しませんよ~ヤダぁ。どんな格好しろって言うんですか?笑われちゃいますってー。」
 と、手をフリフリしながら言っている。

 「ど、どんなって?普通に衣裳着たらいいんじゃない?そんなに嫌なの┉。私も、もし┉かして、笑われる?」急に心配になってきた私はそう聞いてみた┉。

 「何言ってるんですか?笑われる訳ないじゃないですか!まずいませんけど、本当にいたら私がお尻ペンペンしてやります!」えっ、お尻┉ペンペン┉。

 「やだなぁ~言葉ことばあやですよ!ホントには絶対しませんから。」
 ちょっとホントにやりそうだから怖いんだよね┉と思うが、私の為にそこまでしてくれるのなら、ある意味有り難い!

 「ねぇ┉アルジェ?一緒にはどうかな?合同結婚式は!!」

 ──えーっ!合同!?
 アルジェの驚きの声が周囲に響き渡たる。

 「でね、色違いのお揃いの衣裳なんかも着ちゃってね。素敵でしょう?もう実は出来てるんだよ衣裳。ふふっ!」

 それに、ふふっ!じゃないですよぉ~とアルジェの声が。

 「スリ様とお揃いなんて恐れ多いです!それに┉どうしても見比べられますよね?そんな恥ずかしい┉。」そう言ってシュンとする。

 ──そうかな?アルジェって、凄く可愛いのに。前から思っているけど、自分を過小評価してる┉。

 「そう言えば、スリ様。もう衣裳出来てるって言いましたけど、サイズなんて知ってましたっけ?私の。」と不思議そうにしている。

 私はマズい┉って思って、さぁ┉?って誤魔化す。

 「さぁ┉?って。あ!もしかしてあの時ですか?ロイ様の結婚衣裳の採寸を仕立てをする女性がするのが嫌だって。そして自分がする!って言った。それに私のサイズを測って練習してましたよね?」

 ──正解┉鋭い!!

 「そうかぁ~やっぱり。可怪しいと思ったんですよね、そんな細かい事気にするスリ様だったかな?って。ワザとそう言ったんですね~」とアルジェが言う。

 私はそれに┉何も言えない。だって本気だったから┉。すると、突如アルジェが大声で。

 「嫉妬するスリ様最高!!」
って笑って大声で叫ぶ。

 ヤメて┉恥ずかしいから!

 でもねぇ┉無理に勧められないから。いくら兄弟同然のアルジェの事でも。ちょっとだけ、ガッカリしてそれ以上この事は言わなかった。

 それから何日かして、私とロイ様は結婚式の打ち合わせに向かう。
 その間、アルジェは違う仕事をする為に部屋に残った。
 
 思っていたよりも早くその打ち合わせが終わり、部屋に帰ると┉スリジャは見た!!

 アルジェが私とお揃いの衣裳を着て、鏡の前でくるくると楽しげに回っていた。

 私はそれを見て┉泣いた。アルジェの母のように。

 隣で見ていたロイ様もそんな私を見てもらい泣きしている┉。

 私とロイ様は顔を見合わせて頷き誓った。これは合同結婚式やるっきゃないと──。
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