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第四章・Yesterday,Today,Forever…
49・解決の道筋
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僕はあれからすっかりと忘れていたけど、そもそも池に落ちたのは何故だったのか?って考えた。
それがキッカケで前世の記憶を思い出して、それから後は宮崎海人の時の意識が優勢になって…
マリンの記憶がない訳じゃないけど、急に前世の記憶が大量に思い出されたせいで、今世の記憶が曖昧になったんだよね?
いくら鈍臭いマリンだとしても、何もないのに池に落ちるなんて事は普通有り得ない!
何か…きっと何かあったハズ。
「オリヴァー兄上、もう二年ほど前になるけど、僕が公爵家の池に落ちた事あるよね?あの原因はなんだったんだろ?兄上が僕を池から引き上げてくれたって聞いてるんだけど…」
どうにも記憶がハッキリとせず、あの時一番近くに居たであろう兄上に聞いてみる。
「ああ、あの時?あれはビックリしました。マリン様が…んんっと、マリンが池のほとりで足を踏み外して。確かあの時散歩していたんです。それでお互いの身の上話しになって…マリンも私も母親を亡くしてますからね。その流れで母親の形見の話題になったんです。それで私が…今も着けていますが形見のネックレスを見せて。そしたら何かに驚いて…落ちたんだと記憶しているのですが?」
「ああぁーーっ!!」
オリヴァーが話し終わると同時に、僕が大きな声を出したので二人はギョっとしている。そして一体何が起きたのかと…
「あ、兄上それだ!そのネックレス、僕も母さんの形見として同じ物を持ってる!それは伯爵がもしもの時用に関係のあった女性に渡す物なんです。そのトップに使われている石は、ロテシュの領地でしか採れない珍しい石で、一般的に宝飾に使用しない石だからと、ワザと使ってるんだって言ってた!僕も伯爵家に行く際に証拠になるから見せるように言われて…。その石の秘密はロテシュ伯爵本人から聞いたのだから間違いない!」
急にその時の記憶が鮮やかに蘇って来た。
きっと悪知恵が働くあの人の事だから、僕みたいに何か利用できる子供がいた時に確認できるような意図だと思う。
自分の子供をそういう目的の為にしか考えられないなんて、どこまでも自分勝手でクズなんだろうと思うよ!
──あんな人だけど、ミシェルとオリヴァー兄上に会わせてくれた事だけは感謝だけどね~。
そしてそのネックレスの件については、伯爵家の内情を良く知る執事に証言して貰う事にした。
僕は問題が無事解決したことで、改めてオリヴァーに近付いて「兄上!」って抱き着いた。
オリヴァーが遠慮がちに、マリン…って呟いて背中をポンポンしてくれる。
二人共、初めての事でまだちょっとぎごちないけど、きっとこれから仲良く助け合っていけると思うんだ。
──ここまで解決出来たんだから、もうすんなり結婚…出来ますよね?
それがキッカケで前世の記憶を思い出して、それから後は宮崎海人の時の意識が優勢になって…
マリンの記憶がない訳じゃないけど、急に前世の記憶が大量に思い出されたせいで、今世の記憶が曖昧になったんだよね?
いくら鈍臭いマリンだとしても、何もないのに池に落ちるなんて事は普通有り得ない!
何か…きっと何かあったハズ。
「オリヴァー兄上、もう二年ほど前になるけど、僕が公爵家の池に落ちた事あるよね?あの原因はなんだったんだろ?兄上が僕を池から引き上げてくれたって聞いてるんだけど…」
どうにも記憶がハッキリとせず、あの時一番近くに居たであろう兄上に聞いてみる。
「ああ、あの時?あれはビックリしました。マリン様が…んんっと、マリンが池のほとりで足を踏み外して。確かあの時散歩していたんです。それでお互いの身の上話しになって…マリンも私も母親を亡くしてますからね。その流れで母親の形見の話題になったんです。それで私が…今も着けていますが形見のネックレスを見せて。そしたら何かに驚いて…落ちたんだと記憶しているのですが?」
「ああぁーーっ!!」
オリヴァーが話し終わると同時に、僕が大きな声を出したので二人はギョっとしている。そして一体何が起きたのかと…
「あ、兄上それだ!そのネックレス、僕も母さんの形見として同じ物を持ってる!それは伯爵がもしもの時用に関係のあった女性に渡す物なんです。そのトップに使われている石は、ロテシュの領地でしか採れない珍しい石で、一般的に宝飾に使用しない石だからと、ワザと使ってるんだって言ってた!僕も伯爵家に行く際に証拠になるから見せるように言われて…。その石の秘密はロテシュ伯爵本人から聞いたのだから間違いない!」
急にその時の記憶が鮮やかに蘇って来た。
きっと悪知恵が働くあの人の事だから、僕みたいに何か利用できる子供がいた時に確認できるような意図だと思う。
自分の子供をそういう目的の為にしか考えられないなんて、どこまでも自分勝手でクズなんだろうと思うよ!
──あんな人だけど、ミシェルとオリヴァー兄上に会わせてくれた事だけは感謝だけどね~。
そしてそのネックレスの件については、伯爵家の内情を良く知る執事に証言して貰う事にした。
僕は問題が無事解決したことで、改めてオリヴァーに近付いて「兄上!」って抱き着いた。
オリヴァーが遠慮がちに、マリン…って呟いて背中をポンポンしてくれる。
二人共、初めての事でまだちょっとぎごちないけど、きっとこれから仲良く助け合っていけると思うんだ。
──ここまで解決出来たんだから、もうすんなり結婚…出来ますよね?
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