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第三章・伯爵家当主マリン
42・強制連行
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ち、ちょっと待って!クリスは僕達の事と関係ない?
おまけに、何故クリスと結婚しないといけないんだ!だってぇ~?
僕は何が何やら分からなくなった…
あれ?じゃあさ、何でクリスと会ってた訳?僕に内緒にしてまでさぁ~!嘘付いてたでしょ?
これは一つ一つ、確認する必要があるね?
ミシェルも同じ事を思ったようで、いきなり僕を肩に担ぐように持ち上げて運び出した。
──何よ?この荷物みたいな運び方は!
これって俗に言う、お米様抱っこ…ってヤツじゃね?めちゃくちゃ恥ずかしいんだけど!
そしてこの格好…僕のヒップライン、丸見え過ぎない?
そう思ってワイワイ言いながら赤くなっていると、それはマズい…と思ったミシェルが片手でお尻を押さえながら運んでいく。
──だから尻!この世界の男は尻が敏感なんだって~!!ん?前もこのセリフ言ったような…
ミシェルはこのまま公爵家の門をくぐり屋敷の中に入って行く。
おまけに肩に米俵のように担がれた僕を、屋敷の皆んなが二度見して唖然としている。
「お、お久しぶり~!」
僕は恥ずかしさの余り、そうにこやかに挨拶して運ばれていくけど、逆効果だったね?
──おっ、ギルバートさーん!そこで腹抱えて笑ってないで助けてぇ~!
そんな事が伝わる訳もなく、ミシェルはずんずんと公爵家の中を進んで行き、体勢こそ違えどこの感じ…デジャヴ?
案の定ミシェルの部屋に着いて、またまたベッドに放り投げられた。
──ゴローン。バサっ!ああぁーーーっ!!
(お取り込み中です!)
次気が付いたら、僕はお風呂の中だった…
──あらっ!気失ってた?
浴槽の中の僕の後ろには、ミシェルが満足気に僕の身体を抱いていて…二人共裸だ!当たり前っすけどね?
目眩く情事の痕跡をミシェルが優しく流してくれて、清められていく。
──んんん~ミシェルてば、優しい!でも、こんなにしたのミシェルだけどさぁ~。
あれ?待てよ!この身体の赤い斑点…何だろう?
よくよく自分の身体を見てみると、あちらこちらに赤く斑点が付いている。
──あれれ?ここにも…こんなところにも…嘘でしょ!
焦りながら身体の隅々まで見回す僕に、ミシェルは後ろからそうっと顔を近付け耳元で囁く。
「それ、私の物だという『印』ですよ。もう他の誰の物にもなれないようにタップリと付けておきましたから!もういっそ、最後までしちゃおうかと思いましたよ?」
美麗な微笑みを讃えたその顔で、そんな事を言われてドキッとする。
──キ、キスマークってやつか…こんなに沢山付けられちゃってぇー!
僕は急に何もかもがミシェルの物になったような気がしてドキドキとし、返事をする代わりにミシェルの逞しい胸に寄り掛かった。
こういうの、キライじゃないよ?
お風呂から上がっても、ミシェルは身体を拭いてくれたり服を着せてくれたり甲斐甲斐しくお世話してくれる。
無理させたから喉乾いたろ?って、冷たいお水を渡されて一息ついたところで肝心な事を聞いてみる。
「ミシェル怒らないで聞いてくれる?あの…僕ね、ミシェルとクリスが街で会っているのを見たんだ!それを何でか確認しようとしたら嘘を付いたでしょ?それからずっと二人の関係を疑ってたんだ…。ミシェルがクリスを好きになったんじゃないか?って。」
恐る恐るそう切り出した僕は、ミシェルをチラッと見上げた。
すると、始め何の事だか分からない様子のミシェルが、次の瞬間可笑しそうに笑い出す。
「ハハハッ!私がクリスを?有り得ない!ん…でも誤解を与えてしまったのは謝るよ。確かにクリス令息と何度かお会いした。急にあちらから声を掛けてきて…。でもあれは┉作戦会議です!!」
──作戦会議~!?一体、何の作戦なんだろ?
おまけに、何故クリスと結婚しないといけないんだ!だってぇ~?
僕は何が何やら分からなくなった…
あれ?じゃあさ、何でクリスと会ってた訳?僕に内緒にしてまでさぁ~!嘘付いてたでしょ?
これは一つ一つ、確認する必要があるね?
ミシェルも同じ事を思ったようで、いきなり僕を肩に担ぐように持ち上げて運び出した。
──何よ?この荷物みたいな運び方は!
これって俗に言う、お米様抱っこ…ってヤツじゃね?めちゃくちゃ恥ずかしいんだけど!
そしてこの格好…僕のヒップライン、丸見え過ぎない?
そう思ってワイワイ言いながら赤くなっていると、それはマズい…と思ったミシェルが片手でお尻を押さえながら運んでいく。
──だから尻!この世界の男は尻が敏感なんだって~!!ん?前もこのセリフ言ったような…
ミシェルはこのまま公爵家の門をくぐり屋敷の中に入って行く。
おまけに肩に米俵のように担がれた僕を、屋敷の皆んなが二度見して唖然としている。
「お、お久しぶり~!」
僕は恥ずかしさの余り、そうにこやかに挨拶して運ばれていくけど、逆効果だったね?
──おっ、ギルバートさーん!そこで腹抱えて笑ってないで助けてぇ~!
そんな事が伝わる訳もなく、ミシェルはずんずんと公爵家の中を進んで行き、体勢こそ違えどこの感じ…デジャヴ?
案の定ミシェルの部屋に着いて、またまたベッドに放り投げられた。
──ゴローン。バサっ!ああぁーーーっ!!
(お取り込み中です!)
次気が付いたら、僕はお風呂の中だった…
──あらっ!気失ってた?
浴槽の中の僕の後ろには、ミシェルが満足気に僕の身体を抱いていて…二人共裸だ!当たり前っすけどね?
目眩く情事の痕跡をミシェルが優しく流してくれて、清められていく。
──んんん~ミシェルてば、優しい!でも、こんなにしたのミシェルだけどさぁ~。
あれ?待てよ!この身体の赤い斑点…何だろう?
よくよく自分の身体を見てみると、あちらこちらに赤く斑点が付いている。
──あれれ?ここにも…こんなところにも…嘘でしょ!
焦りながら身体の隅々まで見回す僕に、ミシェルは後ろからそうっと顔を近付け耳元で囁く。
「それ、私の物だという『印』ですよ。もう他の誰の物にもなれないようにタップリと付けておきましたから!もういっそ、最後までしちゃおうかと思いましたよ?」
美麗な微笑みを讃えたその顔で、そんな事を言われてドキッとする。
──キ、キスマークってやつか…こんなに沢山付けられちゃってぇー!
僕は急に何もかもがミシェルの物になったような気がしてドキドキとし、返事をする代わりにミシェルの逞しい胸に寄り掛かった。
こういうの、キライじゃないよ?
お風呂から上がっても、ミシェルは身体を拭いてくれたり服を着せてくれたり甲斐甲斐しくお世話してくれる。
無理させたから喉乾いたろ?って、冷たいお水を渡されて一息ついたところで肝心な事を聞いてみる。
「ミシェル怒らないで聞いてくれる?あの…僕ね、ミシェルとクリスが街で会っているのを見たんだ!それを何でか確認しようとしたら嘘を付いたでしょ?それからずっと二人の関係を疑ってたんだ…。ミシェルがクリスを好きになったんじゃないか?って。」
恐る恐るそう切り出した僕は、ミシェルをチラッと見上げた。
すると、始め何の事だか分からない様子のミシェルが、次の瞬間可笑しそうに笑い出す。
「ハハハッ!私がクリスを?有り得ない!ん…でも誤解を与えてしまったのは謝るよ。確かにクリス令息と何度かお会いした。急にあちらから声を掛けてきて…。でもあれは┉作戦会議です!!」
──作戦会議~!?一体、何の作戦なんだろ?
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