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祝!奨励賞☆投票御礼・番外編
97・パロ☆エリ頭巾ちゃん(後編)
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やっとの思いで森の中ほどまでやって来たエリ頭巾。お爺さんの家までは、もう後少しです。頑張れエリ頭巾ちゃん!皆んなも応援してあげてね♡
「やっとここまで来たよ、倍の時間がかかっちまったわぁ。お爺さん待ってるだろうな…お腹ペコペコかも?」
病気で料理も出来ないであろうお爺さんの心配をする心優しいエリ頭巾。ワザとではないにしても罪悪感に襲われます。とにかく急がないと!と駆け足で歩き出しました。だけど、こういうことは続くものです…少し離れたところにまるでトラップのように白い塊が!
「何だあれ?僕って、白くてモコモコな物大好きなんだよね~」
魅惑の球体を前にして、エリ頭巾の心は湧き立ちます。ドキドキしながらも、そのモコモコの中にそっと手を差し入れてみて…。その瞬間、予想に反してフニャリとした感触が…
「わお!フワフワなのかと思ったら、意外にも相当弾力あるってー!こりゃ堪らん~」
エリ頭巾はもう夢中だ!そのフワフワモコモコの魔力に抗う術もなく、頬を擦り付けてそれを堪能する。スリスリスリ…スリ。
「あのね…もう、ヤメてくれないかな?そこって、私の尻尾なんですけど!」
ふいにそんな声が聞こえてギョッとするエリ頭巾。ん…何だぁ?
「ギョギョギョッ!あなたは…羊獣人のスミンさん!?」
その魅惑のモコモコは、何とスミンさんの尻尾でした。「やべぇ…全然気が付かなかったよ」と、思わずエリ頭巾が呟きます。そのスミンさんは何故か、可愛い尻尾をフリフリしながら「えっ…さかなクン?」と言いながらキョロキョロしています。その間もエリ頭巾の目は、ふるふると震えるその尻尾に釘付けに!
「ごめんなさいスミンさん。尻尾だなんて思いもしなくて…おまけに凄く気持ち良さそうで、つい触っちゃって…へへっ」
エリ頭巾はペコペコと頭を下げながら誤魔化し笑いしつつ、そそくさとその場を去りました。そして「これ以上いたら、またあの魔力に引き寄せられちゃうよー!」と叫んでいます。そんなこんなでまた邪魔が入ったけど、その後は脇目も振らず歩き続けました。誰かが呼び掛けた気もするけれど、聞こえないふりしながら一直線に。思わぬことで、無視スキルもパワーアップしたようです。そしてとうとうお爺さんの家の前までやって来ました。すると…
「ゴホン…ゴホッ」
家の中からは、お爺さんのものであろう咳払いが聞こえてきます。それを聞いたエリ頭巾は、「大変だ!」と血相を変えて…
──バーン!
勢い良く家の扉を開け放ったエリ頭巾。もしかして僕が遅れたせいで病が悪化してしまったのかも?と思ったが故の行動です。だけどエリ頭巾は、その後目に飛び込んで来たことに理解が追いつかない事態になって、目が点になっています。
「お、お爺さん…だよね?」
この家に住んでいたのは、六十過ぎのお爺さん。エリ頭巾にとって本当の祖父ではないけれど、この村にとっては誰もが兄妹で、誰もが家族のような存在です。だから森の中で一人暮しをしている老人を、エリ頭巾の家では本当の家族のように接していました。だからお爺さんの体調が良くないことを人伝てに聞いて、エリ頭巾は様子を見にきたのですが…。だけど目の前に居る人は、どう見てもお爺さんとは別人で、そんな年齢だとも到底思えない人物です。見たところ若い男の獣人が、具合悪そうにしてベッドに寝ている…一体誰なんでしょうか?
エリ頭巾は意を決して、恐る恐るその人に近付きました。咳込んで顔が赤いけれど、見れば見るほど綺麗な人です。銀色のたてがみのような髪に、夜空を思わせるような深い紺の瞳で…エリ頭巾は、いつの間にかその美しい容貌に囚われてしまっている自分に呆然とする。それから我に返って、目の前の怪しい人物を探る為には、素知らぬ顔で話し掛ける必要があるのだと、心を強く持って挑む決心をします。まずは騙されたフリをして、お爺さんにするように声を掛けます。
「お、お爺さん。具合が悪いって聞いたけど大丈夫?ご飯は食べれているのかな。家からミンスミートパイを持って来たんだけど…」
そう声を掛けながら、その人をじっと見るエリ頭巾。怪しいと思いながらも、具合の悪い人を放っておくことも出来ません。まずは腹を満たせて、それから真実を聞き出そうと決めました。
「ゴホッ、ありがとうございますお腹ペコペコで…。だけどすみません…実は私、お爺さんじゃないんです!」
「へっ…だろうね?」
いきなり真実を打ち明けるその人に、驚きを隠せないエリ頭巾。もちろんお爺さんじゃないのは分かっていたけど、何故ここにいるのかを説明して欲しいんだけど?と唖然とします。
「ここに住んでいたお爺さんなんですが、何とかっていう玉を探しに旅に出るって言ってました。なので代わりにここに住んでいいと言われて…。皆さんに挨拶に行こうとしていたのですが、そうこうしているうちに風邪を引いてしまって。驚かせてすみません!」
それに呆気にとられるエリ頭巾。「その玉って、何!?どうして探しに行くんだろう?」そうは思うが、その人もよくは知らない様子で。
──それってドラ◯ンボールかい!七つ集めると願いが叶う感じ?いくつになっても夢を追うのは良いことだと思うけど、それにしてもアダルト過ぎない?こうなりゃ集めて欲しいとは思うけど…
「申し遅れました。私は銀狼獣人のジュリアンと申します。お見知り置きを!ゲホッ…ガボッ」
「大変だ!寝てください。食事の用意は僕がやりますから…待ってて下さいね」
どうにも具合が悪そうなジュリアン。今日初めて会った人だと言っても、優しいエリ頭巾は放って置けません。それでジュリアンにベッドに横になるように促し、薬を飲ませるにはまず何か軽いものでも食べさせなくてはと、バスケットを手にキッチンへと急ぎます。一般的に狼獣人はよく人を騙すと言われていますが、思いの外綺麗に整理されたキッチンを見て、きっと悪い人ではないと確信します。正直な狼獣人のようだから…と、ジュリアンの為に食事を作り出しました。持ってきたリンゴをすりおろして、花梨のジャムに生姜をほんの少し。そしてそれに熱々のお湯を注ぎます。特製の風邪を吹き飛ばせ!メニューをお盆にのせて、ジュリアンが寝ている部屋へと戻りました。すると…
「あっ、それ私に?それもわざわざ作ってくれたのですか!?」
ベッドに寝ている筈のジュリアン。なのに起き上がって窓辺に立っていました。もしかしてもう具合は良くなったのでしょうか?そう疑問に思いながら近付くエリ頭巾。頭の中にはハテナマークが沢山出ています。
「そうですけど…もう寝ていなくて大丈夫ですか?」
そうエリ頭巾は聞いてジュリアンをマジマジと見る。さっきは驚き過ぎてここまでとは分かっていなかったが、見れば見るほど超絶イケメンだ。匂い立つような男前…っていうのかな?顔の良さはもちろん、狼獣人だけあって厚い胸板にだけど細くくびれた腰は、セックスアピールに溢れている。そんなジュリアンを見ていたら、エリ頭巾はまた違う感情に襲われて…
「あかん!鼻血出る」
ジュリアンはこんな田舎の村にはいない、ちょっと危険な香りがする初めてのタイプです。免疫がないエリ頭巾は、そんなジュリアンに翻弄されて鼻をつまみながら上を向きました。そんなエリ頭巾の様子に、ジュリアンはフフッと嬉しそうに笑って…
「可愛いなぁ~エリ頭巾ちゃんは。私だってそんな君を見ていたら、鼻血出ちゃうかも?」
──あれ…僕の名前言ったっけ?
エリ頭巾は不思議に思ってジュリアンを見つめます。キラキラギラギラのつぶらな瞳のジュリアンは、そんなエリ頭巾に益々笑みを深めます。
「さあ、細かいことは考えなくていいよ。エリ頭巾ちゃんこっちにおいで?一緒に食事して、これからの二人のことでも話そうよ」
これから…って?そうは思うが、エリ頭巾の身体は抗う術もなく、ジュリアンに引き寄せられてしまいます。そしてついにジュリアンの腕の中にすっぽりと収まって…
「フフフッ。少し前にあなたを偶然見掛けたよ?それから運良くお爺さんと知り合って、街で聞いた願いの叶う方法を聞かせたのです。そしたら旅に出るって…それで何もかも思い通りに。この上なく幸せです!」
ああ、憐れなエリ頭巾ちゃん。ド執着攻めの狼に捕まってしまいました。これからある意味食べらてしまうのでしょうね?そしていつまでもズブズブの愛に満たされて、二人で幸せに暮らしましたとさ。これが本当のトゥルーエンド!
「やっとここまで来たよ、倍の時間がかかっちまったわぁ。お爺さん待ってるだろうな…お腹ペコペコかも?」
病気で料理も出来ないであろうお爺さんの心配をする心優しいエリ頭巾。ワザとではないにしても罪悪感に襲われます。とにかく急がないと!と駆け足で歩き出しました。だけど、こういうことは続くものです…少し離れたところにまるでトラップのように白い塊が!
「何だあれ?僕って、白くてモコモコな物大好きなんだよね~」
魅惑の球体を前にして、エリ頭巾の心は湧き立ちます。ドキドキしながらも、そのモコモコの中にそっと手を差し入れてみて…。その瞬間、予想に反してフニャリとした感触が…
「わお!フワフワなのかと思ったら、意外にも相当弾力あるってー!こりゃ堪らん~」
エリ頭巾はもう夢中だ!そのフワフワモコモコの魔力に抗う術もなく、頬を擦り付けてそれを堪能する。スリスリスリ…スリ。
「あのね…もう、ヤメてくれないかな?そこって、私の尻尾なんですけど!」
ふいにそんな声が聞こえてギョッとするエリ頭巾。ん…何だぁ?
「ギョギョギョッ!あなたは…羊獣人のスミンさん!?」
その魅惑のモコモコは、何とスミンさんの尻尾でした。「やべぇ…全然気が付かなかったよ」と、思わずエリ頭巾が呟きます。そのスミンさんは何故か、可愛い尻尾をフリフリしながら「えっ…さかなクン?」と言いながらキョロキョロしています。その間もエリ頭巾の目は、ふるふると震えるその尻尾に釘付けに!
「ごめんなさいスミンさん。尻尾だなんて思いもしなくて…おまけに凄く気持ち良さそうで、つい触っちゃって…へへっ」
エリ頭巾はペコペコと頭を下げながら誤魔化し笑いしつつ、そそくさとその場を去りました。そして「これ以上いたら、またあの魔力に引き寄せられちゃうよー!」と叫んでいます。そんなこんなでまた邪魔が入ったけど、その後は脇目も振らず歩き続けました。誰かが呼び掛けた気もするけれど、聞こえないふりしながら一直線に。思わぬことで、無視スキルもパワーアップしたようです。そしてとうとうお爺さんの家の前までやって来ました。すると…
「ゴホン…ゴホッ」
家の中からは、お爺さんのものであろう咳払いが聞こえてきます。それを聞いたエリ頭巾は、「大変だ!」と血相を変えて…
──バーン!
勢い良く家の扉を開け放ったエリ頭巾。もしかして僕が遅れたせいで病が悪化してしまったのかも?と思ったが故の行動です。だけどエリ頭巾は、その後目に飛び込んで来たことに理解が追いつかない事態になって、目が点になっています。
「お、お爺さん…だよね?」
この家に住んでいたのは、六十過ぎのお爺さん。エリ頭巾にとって本当の祖父ではないけれど、この村にとっては誰もが兄妹で、誰もが家族のような存在です。だから森の中で一人暮しをしている老人を、エリ頭巾の家では本当の家族のように接していました。だからお爺さんの体調が良くないことを人伝てに聞いて、エリ頭巾は様子を見にきたのですが…。だけど目の前に居る人は、どう見てもお爺さんとは別人で、そんな年齢だとも到底思えない人物です。見たところ若い男の獣人が、具合悪そうにしてベッドに寝ている…一体誰なんでしょうか?
エリ頭巾は意を決して、恐る恐るその人に近付きました。咳込んで顔が赤いけれど、見れば見るほど綺麗な人です。銀色のたてがみのような髪に、夜空を思わせるような深い紺の瞳で…エリ頭巾は、いつの間にかその美しい容貌に囚われてしまっている自分に呆然とする。それから我に返って、目の前の怪しい人物を探る為には、素知らぬ顔で話し掛ける必要があるのだと、心を強く持って挑む決心をします。まずは騙されたフリをして、お爺さんにするように声を掛けます。
「お、お爺さん。具合が悪いって聞いたけど大丈夫?ご飯は食べれているのかな。家からミンスミートパイを持って来たんだけど…」
そう声を掛けながら、その人をじっと見るエリ頭巾。怪しいと思いながらも、具合の悪い人を放っておくことも出来ません。まずは腹を満たせて、それから真実を聞き出そうと決めました。
「ゴホッ、ありがとうございますお腹ペコペコで…。だけどすみません…実は私、お爺さんじゃないんです!」
「へっ…だろうね?」
いきなり真実を打ち明けるその人に、驚きを隠せないエリ頭巾。もちろんお爺さんじゃないのは分かっていたけど、何故ここにいるのかを説明して欲しいんだけど?と唖然とします。
「ここに住んでいたお爺さんなんですが、何とかっていう玉を探しに旅に出るって言ってました。なので代わりにここに住んでいいと言われて…。皆さんに挨拶に行こうとしていたのですが、そうこうしているうちに風邪を引いてしまって。驚かせてすみません!」
それに呆気にとられるエリ頭巾。「その玉って、何!?どうして探しに行くんだろう?」そうは思うが、その人もよくは知らない様子で。
──それってドラ◯ンボールかい!七つ集めると願いが叶う感じ?いくつになっても夢を追うのは良いことだと思うけど、それにしてもアダルト過ぎない?こうなりゃ集めて欲しいとは思うけど…
「申し遅れました。私は銀狼獣人のジュリアンと申します。お見知り置きを!ゲホッ…ガボッ」
「大変だ!寝てください。食事の用意は僕がやりますから…待ってて下さいね」
どうにも具合が悪そうなジュリアン。今日初めて会った人だと言っても、優しいエリ頭巾は放って置けません。それでジュリアンにベッドに横になるように促し、薬を飲ませるにはまず何か軽いものでも食べさせなくてはと、バスケットを手にキッチンへと急ぎます。一般的に狼獣人はよく人を騙すと言われていますが、思いの外綺麗に整理されたキッチンを見て、きっと悪い人ではないと確信します。正直な狼獣人のようだから…と、ジュリアンの為に食事を作り出しました。持ってきたリンゴをすりおろして、花梨のジャムに生姜をほんの少し。そしてそれに熱々のお湯を注ぎます。特製の風邪を吹き飛ばせ!メニューをお盆にのせて、ジュリアンが寝ている部屋へと戻りました。すると…
「あっ、それ私に?それもわざわざ作ってくれたのですか!?」
ベッドに寝ている筈のジュリアン。なのに起き上がって窓辺に立っていました。もしかしてもう具合は良くなったのでしょうか?そう疑問に思いながら近付くエリ頭巾。頭の中にはハテナマークが沢山出ています。
「そうですけど…もう寝ていなくて大丈夫ですか?」
そうエリ頭巾は聞いてジュリアンをマジマジと見る。さっきは驚き過ぎてここまでとは分かっていなかったが、見れば見るほど超絶イケメンだ。匂い立つような男前…っていうのかな?顔の良さはもちろん、狼獣人だけあって厚い胸板にだけど細くくびれた腰は、セックスアピールに溢れている。そんなジュリアンを見ていたら、エリ頭巾はまた違う感情に襲われて…
「あかん!鼻血出る」
ジュリアンはこんな田舎の村にはいない、ちょっと危険な香りがする初めてのタイプです。免疫がないエリ頭巾は、そんなジュリアンに翻弄されて鼻をつまみながら上を向きました。そんなエリ頭巾の様子に、ジュリアンはフフッと嬉しそうに笑って…
「可愛いなぁ~エリ頭巾ちゃんは。私だってそんな君を見ていたら、鼻血出ちゃうかも?」
──あれ…僕の名前言ったっけ?
エリ頭巾は不思議に思ってジュリアンを見つめます。キラキラギラギラのつぶらな瞳のジュリアンは、そんなエリ頭巾に益々笑みを深めます。
「さあ、細かいことは考えなくていいよ。エリ頭巾ちゃんこっちにおいで?一緒に食事して、これからの二人のことでも話そうよ」
これから…って?そうは思うが、エリ頭巾の身体は抗う術もなく、ジュリアンに引き寄せられてしまいます。そしてついにジュリアンの腕の中にすっぽりと収まって…
「フフフッ。少し前にあなたを偶然見掛けたよ?それから運良くお爺さんと知り合って、街で聞いた願いの叶う方法を聞かせたのです。そしたら旅に出るって…それで何もかも思い通りに。この上なく幸せです!」
ああ、憐れなエリ頭巾ちゃん。ド執着攻めの狼に捕まってしまいました。これからある意味食べらてしまうのでしょうね?そしていつまでもズブズブの愛に満たされて、二人で幸せに暮らしましたとさ。これが本当のトゥルーエンド!
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