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第八章・アノー家の人達
62・内緒のお買い物
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あれから僕達は総力を上げて、ジェイデンとベンを特定しようとした。だけど学園内はおろか使用人寮にもおらず、どうやっても見つからない…。それで登場したのは、強い味方!使用人ネットワークだ。それを駆使して二人についての情報を集めた。それで分かったのは、新年の休暇以来学園には現れていない…ってことだ。何でも、体調を崩して休学しているとのことで…だから従者であるベンもここにはいないらしい。もしも再び現れることがあったら、直ぐに僕の耳に入るだろうと思う。だけどジェイはやっぱり、僕の想像通り身体が凄く弱いらしいことが分かる。子供の頃凄く小さくて、とてもじゃないけどその年齢には見えなかったジェイデン。坊ちゃまに言わせると今ではそれほど差がある訳でもないらしいけど。だけどそのことと、ジェイの一連の行動は関係あるのかな?取り敢えずはアンテナを張りながら様子見になるようだ。
それで当面の危険は去ったと判断して、いつも通りの生活を送った僕達。それからいつの間にか季節は冬から春へと移り変わってめっきり暖かくなってきている。
そして今日は日曜日!坊ちゃまがどうしても買いたいものがあるとかで、街へとお買い物に来た。ずっと気を張って生活をしていたから、正直言うとめちゃくちゃ嬉しいんだ!
なんでも高価な物を買うとかで、執事のスミンさんと待ち合わせをしてるんだけど…
「坊ちゃま、スミンさんはどこですかね?この噴水の辺りで待ち合わせだと思うんですけど…」
「そうだな…いつも時間に正確なスミンにしては遅い。何かあったんだろうか…?」
二人でそう心配してキョロキョロと見廻していると、白いものがチラホラと天から降って来る。あっ…名残り雪かな?なんて風流!と思って、曇り空を見上げる。うん?雪じゃないのか…これはもしかして、ケサラン・パサラン?
そう思った次の瞬間、余りのことに僕はガタガタと震えた!嘘だろう?…と。
「ス、スミンさんのほわほわのウサギのシッポが…スイートな綿菓子が…僕のマシュマロが!?」
見ると、スミンさんの魅惑の御茶ノ水ヘアーが、大幅にボリュームダウンしている。そんな伝承上の謎の生物と見間違うほどに!
「スミンどうしたのだ!?何故そのような髪に…あんなにフサフサとしてたではないか!」
流石の坊ちゃまも、目を剥いて驚愕している。もう二度と御茶ノ水などとは言えず、僕は何だか泣きたくなってきた…
「……。…………。お二人のせいでしょうがーっ!旦那様が二人の仲を反対されて大荒れだったのです。それに何故か、大旦那様と仲良くしてズルい…とか関係ないことまで怒ってたりして…。私はそれを何とかなだめすかして、気が付いたらこんな有り様ですよ?もーう!」
それには僕と坊ちゃまは、顔を見合わせて動揺を隠せず…目が泳ぎまくりだ!
「そ、それは知らなかったとはいえ、大変すまなかった。それで?それで父はどうなったのか…」
スミンさんはそれにブーブー口を尖らせ僕達を睨みながらも、分厚い封筒を胸ポケットからサッと出して見せる。
「もう大丈夫ですよ!私が説得致しました。ちなみに髪も、ストレスがなくなりましたので元に戻ると思いますよ。それとこれは旦那様から渡されたものです。約束のものだとおっしゃっておられました」
先程までとは全く違って、そう言って微笑むスミンさんに思わず抱きつく。
「スミンさん良かった~髪が!あの素敵な髪型が戻るなんて~感動だよ!」
「スミンありがとう!苦労をかけたね。私が当主になった暁には、お給料倍にするから!」
それぞれ違うことを叫びながらスミンさんをぎゅっとサンドイッチにする僕達。それにはスミンさんも笑って、満更でもない顔をする。お給料倍って、やっぱ嬉しいよね~
「はいはい分かりました!こんなところで油を売っているとお店が閉まってしまいますよ?さあ、こちらに」
その封筒を坊ちゃまは受け取って、スミンさんに付いて行く。それにしても、どこ行くのかな?坊ちゃまに聞いても、内緒!って言われちゃったけど?不思議に思いながらも二人に遅れまいと駆け出した。すると、いつの間にか僕の後ろにはエドモア公爵家の護衛騎士が、二人も付いて来ているのが見えた。なんだろ?仰々しいな!と思いながらも頭を下げ挨拶しながら進むと、通りからほんの少し入った所の大きな店の前で止まる。そこは小さな石が複雑に組み合わせられた重厚な石造りの建物で…
──目的地ってココ?何だか知る人ぞ知るような高級そうな店だよね。
それに大通り沿いではないところが隠れ家のような雰囲気で…それにやっぱりここにも警備の者とおぼしき大男が店の前に立っている。そこで振り返ったスミンさんが僕が追い付いているのを確認すると、その大男の一人に頷いて合図をする。
キィーッ!とその店の扉が開け放たれ中へと入って行くと、内部は外見とは全くかけ離れた目映い世界が広がっていて…何?ここは!?眩しっ
そうびっくり仰天の僕を見て坊ちゃまはクスッと笑い、それから形の良い唇を開く。
「エリオット、ビックリした?今日は私達二人の婚約指輪を買いに来たんだ」
──こ、婚約指輪だぁ~?いくら何でも早くないっすか?
それで当面の危険は去ったと判断して、いつも通りの生活を送った僕達。それからいつの間にか季節は冬から春へと移り変わってめっきり暖かくなってきている。
そして今日は日曜日!坊ちゃまがどうしても買いたいものがあるとかで、街へとお買い物に来た。ずっと気を張って生活をしていたから、正直言うとめちゃくちゃ嬉しいんだ!
なんでも高価な物を買うとかで、執事のスミンさんと待ち合わせをしてるんだけど…
「坊ちゃま、スミンさんはどこですかね?この噴水の辺りで待ち合わせだと思うんですけど…」
「そうだな…いつも時間に正確なスミンにしては遅い。何かあったんだろうか…?」
二人でそう心配してキョロキョロと見廻していると、白いものがチラホラと天から降って来る。あっ…名残り雪かな?なんて風流!と思って、曇り空を見上げる。うん?雪じゃないのか…これはもしかして、ケサラン・パサラン?
そう思った次の瞬間、余りのことに僕はガタガタと震えた!嘘だろう?…と。
「ス、スミンさんのほわほわのウサギのシッポが…スイートな綿菓子が…僕のマシュマロが!?」
見ると、スミンさんの魅惑の御茶ノ水ヘアーが、大幅にボリュームダウンしている。そんな伝承上の謎の生物と見間違うほどに!
「スミンどうしたのだ!?何故そのような髪に…あんなにフサフサとしてたではないか!」
流石の坊ちゃまも、目を剥いて驚愕している。もう二度と御茶ノ水などとは言えず、僕は何だか泣きたくなってきた…
「……。…………。お二人のせいでしょうがーっ!旦那様が二人の仲を反対されて大荒れだったのです。それに何故か、大旦那様と仲良くしてズルい…とか関係ないことまで怒ってたりして…。私はそれを何とかなだめすかして、気が付いたらこんな有り様ですよ?もーう!」
それには僕と坊ちゃまは、顔を見合わせて動揺を隠せず…目が泳ぎまくりだ!
「そ、それは知らなかったとはいえ、大変すまなかった。それで?それで父はどうなったのか…」
スミンさんはそれにブーブー口を尖らせ僕達を睨みながらも、分厚い封筒を胸ポケットからサッと出して見せる。
「もう大丈夫ですよ!私が説得致しました。ちなみに髪も、ストレスがなくなりましたので元に戻ると思いますよ。それとこれは旦那様から渡されたものです。約束のものだとおっしゃっておられました」
先程までとは全く違って、そう言って微笑むスミンさんに思わず抱きつく。
「スミンさん良かった~髪が!あの素敵な髪型が戻るなんて~感動だよ!」
「スミンありがとう!苦労をかけたね。私が当主になった暁には、お給料倍にするから!」
それぞれ違うことを叫びながらスミンさんをぎゅっとサンドイッチにする僕達。それにはスミンさんも笑って、満更でもない顔をする。お給料倍って、やっぱ嬉しいよね~
「はいはい分かりました!こんなところで油を売っているとお店が閉まってしまいますよ?さあ、こちらに」
その封筒を坊ちゃまは受け取って、スミンさんに付いて行く。それにしても、どこ行くのかな?坊ちゃまに聞いても、内緒!って言われちゃったけど?不思議に思いながらも二人に遅れまいと駆け出した。すると、いつの間にか僕の後ろにはエドモア公爵家の護衛騎士が、二人も付いて来ているのが見えた。なんだろ?仰々しいな!と思いながらも頭を下げ挨拶しながら進むと、通りからほんの少し入った所の大きな店の前で止まる。そこは小さな石が複雑に組み合わせられた重厚な石造りの建物で…
──目的地ってココ?何だか知る人ぞ知るような高級そうな店だよね。
それに大通り沿いではないところが隠れ家のような雰囲気で…それにやっぱりここにも警備の者とおぼしき大男が店の前に立っている。そこで振り返ったスミンさんが僕が追い付いているのを確認すると、その大男の一人に頷いて合図をする。
キィーッ!とその店の扉が開け放たれ中へと入って行くと、内部は外見とは全くかけ離れた目映い世界が広がっていて…何?ここは!?眩しっ
そうびっくり仰天の僕を見て坊ちゃまはクスッと笑い、それから形の良い唇を開く。
「エリオット、ビックリした?今日は私達二人の婚約指輪を買いに来たんだ」
──こ、婚約指輪だぁ~?いくら何でも早くないっすか?
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