8 / 9
8
しおりを挟む
ビルウィルとティファニーの結婚式
多くの貴族が参列し2人を祝い
結婚式には大公爵も駆けつけ
式は豪華に執り行われた。
ボーン伯爵は妹の結婚式に参列しなかったクリスティーヌに苛立っていた。
「大公閣下、本日は娘のティファニー
を祝って頂きありがとうございます
しかしですな、我が娘はもう1人
居ましてね、まさか式に参列しない
などありえない事です。
招待状はクリスティーヌにも
届いたはずですがね」
「もちろん届いておりますよ。
しかしその娘の行方がわからぬ状態
で婚約を発表し、式まで終えるとは
いやはや、クリスティーヌが
蔑ろにされていたという噂は
事実だった様ですな」
「くっ」
伯爵は (何がわかるんだ!)と
言いたかった。
「クリスティーヌは後のパーティに
参加する予定です。
久しぶりに再会して娘を崇めて
下さい。では…」
何だ?
さっきからクリスティーヌと呼び捨てにして、、崇める?どういう事だ?
まぁ後で会えるならばその時に
これからの事を話せば良い。
結婚のお披露目パーティが始まり
両家やビルウィルが挨拶を終えた時
ティファニーが魔力を見せ会場は
一気に沸いた。
ダンスタイムでは主人公の後に
皆がダンスを楽しんでいた
ダンスタイムが終わり談笑が始まった時
ラーモン公爵とボーン伯爵の元に
陛下から大事な発表がある為、
この場を借りたいと打診がきた。
何事かと思ったが結婚式の場に陛下が
顔を出せば箔が付くというものだ
2人は快く承諾した。
陛下が入場するアナウンスが入り
皆が礼をとると陛下はすぐに
挨拶を始めた
「面を上げてくれ、まずは
ラーモン公爵、ボーン伯爵
両家の結び付き目出度く祝うぞ
そして今日は国として大事な発表が
ある」
会場は「国の大事」という言葉に
ざわついた。
陛下が片手を挙げて静すと話し始めた
「我が国に魔力を覚醒させ女神と認め
られた者が現れた、その人物の名は
クリスティーヌ・ルーマン」
陛下が名を呼ぶとクリスティーヌは
ファルコスのエスコートで会場に
入った。
会場からは大きなどよめきが上がった。
入場したクリスティーヌは
金の布に瞳の赤を入れた上品な
タイトドレスを身にまとい
陛下の元まで進んだ。
その凛とした姿に会場からため息が
漏れた…
ラーモン公爵もボーン伯爵も呆気に
取られている。
クリスティーヌが陛下に優雅な礼を向けた後でビルウィルとティファニーに
会釈をした
「この度はビルウィル小公爵そして
ティファニー夫人お祝い申し上げます
この場をお借りした事ありがとう
ございます」
花籠を持つ式場案内人を見た後
クリスティーヌは片手を高くあげると
指をパチンと鳴らした。
それと同時に花籠からたくさんの花弁が
氷混じりで煌めきながら
会場の隅々にまで舞い、その光景に
歓声が上がり
女神降臨だと会場は沸き立った。
一瞬にして主人公の座を奪った
クリスティーヌはティファニーに笑みを
向けるとティファニーは身体を震わせ
唇を噛んだ。
クリスティーヌは歓声が響く会場で
「私、クリスティーヌ・ルーマンは
魔力が覚醒し無限なる力を
手に入れた事を皆様にお伝えしたく
伺いました。皆様に幸多き事を
願います」
会場は鳴り止まない拍手が響いた。
クリスティーヌは一礼すると会場を後に
した。
追って来たのはラーモン公爵と
父の伯爵だった
「待てクリスティーヌ!一体どういう事
何だ?話しなさい」
「あら、公爵様にお父様まで…
見ての通りですわよ」
伯爵はクリスティーヌに詰め寄った
「お前…覚醒したのか。いつだ」
「お2人に裏切られ、家を出た直後
ですわね。あ、そうだわ
ボーン家の皆様や使用人の方々には
感謝しなければいけないかしら?
だって理不尽な理由で虐げられて
婚約を勝手に解消されましたからね
あなた方への憎しみで覚醒したの…
ふふふっ、どうぞ皆様
末永くお幸せに 」
伯爵がクリスティーヌに近づいた時
ファルコスと騎士がクリスティーヌを
守る
「いや、ちょっと待てお前は娘だろう」
クリスティーヌは
「まぁー、、娘でしたわね。でも今は
ルーマン大公爵家の人間ですの」
微笑みを返され苦悶する2人を置いて
馬車に乗り込んだ。
その日の夜
公爵家に着いたティファニーは誰にも
手が出せない程に暴れた
「何であの女がぁー!」
「どうして私じゃないのよー!」
投げられる物は全て投げ倒せる物は倒し
ベッドも顔もぐしゃぐしゃにした。
次の日から使用人達から相手にされなく
なったのは自業自得だった。
慌てたのはラーモン公爵とボーン伯爵だ
「話が違う」と詰め寄る公爵に
「知らなかった」と逃げた伯爵は
すぐに陛下に謁見を求めた
「陛下、あんまりです。あれは娘です
ボーン家の人間です何故この様な事に
なっているのか御説明下さいませ !」
「ん?聞いているのはな
クリスティーヌ嬢が理不尽を受けて
家を出て、覚醒したところを
ファルコス子息が助けて恋に落ちて
結ばれた…だったかな?」
「親である私の許可が無く婚姻だとは
これは無効です!」
「ん?お互いに成人しているし同意だぞ
何か問題でもあるのか?」
「つっ、、陛下」
「黙れ!! お前達はどこの貴族なのだ?
我が国では魔力を持つ者の婚約や
婚姻は報告の義務がある。
報告もせずに婚約者を勝手に変更
した事、どう考える」
魔力保持者が一定の一族に偏らない様に
そして金品等で売買されない様に
婚約、婚姻は報告の義務があり
王家承諾が必要となるのだ。
「ですが…ビルウィルとティファニーの
婚姻を認めたのは王家です…」
「ははは、お前達は自分達を棚に上げ
言ってくれるなぁ
ラーモン公爵よ、お前はボーン家に
いくら払った?ん?知らないとでも
思ったか?」
「そ、それは…」
「本来ならばお前達を牢にぶち込んで
裁判をするところだか
クリスティーヌがな…
ま、女神様に逆らうと国も危うく
なるからな。 お前達は静かにしとけ」
黙るしかない2人はお互いの顔も見ず
王宮を後にした。
それからしばらくの間、街中で女神再来
として祭りが開催されて盛り上がりを
みせた。
多くの貴族が参列し2人を祝い
結婚式には大公爵も駆けつけ
式は豪華に執り行われた。
ボーン伯爵は妹の結婚式に参列しなかったクリスティーヌに苛立っていた。
「大公閣下、本日は娘のティファニー
を祝って頂きありがとうございます
しかしですな、我が娘はもう1人
居ましてね、まさか式に参列しない
などありえない事です。
招待状はクリスティーヌにも
届いたはずですがね」
「もちろん届いておりますよ。
しかしその娘の行方がわからぬ状態
で婚約を発表し、式まで終えるとは
いやはや、クリスティーヌが
蔑ろにされていたという噂は
事実だった様ですな」
「くっ」
伯爵は (何がわかるんだ!)と
言いたかった。
「クリスティーヌは後のパーティに
参加する予定です。
久しぶりに再会して娘を崇めて
下さい。では…」
何だ?
さっきからクリスティーヌと呼び捨てにして、、崇める?どういう事だ?
まぁ後で会えるならばその時に
これからの事を話せば良い。
結婚のお披露目パーティが始まり
両家やビルウィルが挨拶を終えた時
ティファニーが魔力を見せ会場は
一気に沸いた。
ダンスタイムでは主人公の後に
皆がダンスを楽しんでいた
ダンスタイムが終わり談笑が始まった時
ラーモン公爵とボーン伯爵の元に
陛下から大事な発表がある為、
この場を借りたいと打診がきた。
何事かと思ったが結婚式の場に陛下が
顔を出せば箔が付くというものだ
2人は快く承諾した。
陛下が入場するアナウンスが入り
皆が礼をとると陛下はすぐに
挨拶を始めた
「面を上げてくれ、まずは
ラーモン公爵、ボーン伯爵
両家の結び付き目出度く祝うぞ
そして今日は国として大事な発表が
ある」
会場は「国の大事」という言葉に
ざわついた。
陛下が片手を挙げて静すと話し始めた
「我が国に魔力を覚醒させ女神と認め
られた者が現れた、その人物の名は
クリスティーヌ・ルーマン」
陛下が名を呼ぶとクリスティーヌは
ファルコスのエスコートで会場に
入った。
会場からは大きなどよめきが上がった。
入場したクリスティーヌは
金の布に瞳の赤を入れた上品な
タイトドレスを身にまとい
陛下の元まで進んだ。
その凛とした姿に会場からため息が
漏れた…
ラーモン公爵もボーン伯爵も呆気に
取られている。
クリスティーヌが陛下に優雅な礼を向けた後でビルウィルとティファニーに
会釈をした
「この度はビルウィル小公爵そして
ティファニー夫人お祝い申し上げます
この場をお借りした事ありがとう
ございます」
花籠を持つ式場案内人を見た後
クリスティーヌは片手を高くあげると
指をパチンと鳴らした。
それと同時に花籠からたくさんの花弁が
氷混じりで煌めきながら
会場の隅々にまで舞い、その光景に
歓声が上がり
女神降臨だと会場は沸き立った。
一瞬にして主人公の座を奪った
クリスティーヌはティファニーに笑みを
向けるとティファニーは身体を震わせ
唇を噛んだ。
クリスティーヌは歓声が響く会場で
「私、クリスティーヌ・ルーマンは
魔力が覚醒し無限なる力を
手に入れた事を皆様にお伝えしたく
伺いました。皆様に幸多き事を
願います」
会場は鳴り止まない拍手が響いた。
クリスティーヌは一礼すると会場を後に
した。
追って来たのはラーモン公爵と
父の伯爵だった
「待てクリスティーヌ!一体どういう事
何だ?話しなさい」
「あら、公爵様にお父様まで…
見ての通りですわよ」
伯爵はクリスティーヌに詰め寄った
「お前…覚醒したのか。いつだ」
「お2人に裏切られ、家を出た直後
ですわね。あ、そうだわ
ボーン家の皆様や使用人の方々には
感謝しなければいけないかしら?
だって理不尽な理由で虐げられて
婚約を勝手に解消されましたからね
あなた方への憎しみで覚醒したの…
ふふふっ、どうぞ皆様
末永くお幸せに 」
伯爵がクリスティーヌに近づいた時
ファルコスと騎士がクリスティーヌを
守る
「いや、ちょっと待てお前は娘だろう」
クリスティーヌは
「まぁー、、娘でしたわね。でも今は
ルーマン大公爵家の人間ですの」
微笑みを返され苦悶する2人を置いて
馬車に乗り込んだ。
その日の夜
公爵家に着いたティファニーは誰にも
手が出せない程に暴れた
「何であの女がぁー!」
「どうして私じゃないのよー!」
投げられる物は全て投げ倒せる物は倒し
ベッドも顔もぐしゃぐしゃにした。
次の日から使用人達から相手にされなく
なったのは自業自得だった。
慌てたのはラーモン公爵とボーン伯爵だ
「話が違う」と詰め寄る公爵に
「知らなかった」と逃げた伯爵は
すぐに陛下に謁見を求めた
「陛下、あんまりです。あれは娘です
ボーン家の人間です何故この様な事に
なっているのか御説明下さいませ !」
「ん?聞いているのはな
クリスティーヌ嬢が理不尽を受けて
家を出て、覚醒したところを
ファルコス子息が助けて恋に落ちて
結ばれた…だったかな?」
「親である私の許可が無く婚姻だとは
これは無効です!」
「ん?お互いに成人しているし同意だぞ
何か問題でもあるのか?」
「つっ、、陛下」
「黙れ!! お前達はどこの貴族なのだ?
我が国では魔力を持つ者の婚約や
婚姻は報告の義務がある。
報告もせずに婚約者を勝手に変更
した事、どう考える」
魔力保持者が一定の一族に偏らない様に
そして金品等で売買されない様に
婚約、婚姻は報告の義務があり
王家承諾が必要となるのだ。
「ですが…ビルウィルとティファニーの
婚姻を認めたのは王家です…」
「ははは、お前達は自分達を棚に上げ
言ってくれるなぁ
ラーモン公爵よ、お前はボーン家に
いくら払った?ん?知らないとでも
思ったか?」
「そ、それは…」
「本来ならばお前達を牢にぶち込んで
裁判をするところだか
クリスティーヌがな…
ま、女神様に逆らうと国も危うく
なるからな。 お前達は静かにしとけ」
黙るしかない2人はお互いの顔も見ず
王宮を後にした。
それからしばらくの間、街中で女神再来
として祭りが開催されて盛り上がりを
みせた。
68
お気に入りに追加
346
あなたにおすすめの小説
公爵令嬢アナスタシアの華麗なる鉄槌
招杜羅147
ファンタジー
「婚約は破棄だ!」
毒殺容疑の冤罪で、婚約者の手によって投獄された公爵令嬢・アナスタシア。
彼女は獄中死し、それによって3年前に巻き戻る。
そして…。
【 完結 】「婚約破棄」されましたので、恥ずかしいから帰っても良いですか?
しずもり
恋愛
ミレーヌはガルド国のシルフィード公爵令嬢で、この国の第一王子アルフリートの婚約者だ。いや、もう元婚約者なのかも知れない。
王立学園の卒業パーティーが始まる寸前で『婚約破棄』を宣言されてしまったからだ。アルフリートの隣にはピンクの髪の美少女を寄り添わせて、宣言されたその言葉にミレーヌが悲しむ事は無かった。それよりも彼女の心を占めていた感情はー。
恥ずかしい。恥ずかしい。恥ずかしい!!
ミレーヌは恥ずかしかった。今すぐにでも気を失いたかった。
この国で、学園で、知っていなければならない、知っている筈のアレを、第一王子たちはいつ気付くのか。
孤軍奮闘のミレーヌと愉快な王子とお馬鹿さんたちのちょっと変わった断罪劇です。
なんちゃって異世界のお話です。
時代考証など皆無の緩い設定で、殆どを現代風の口調、言葉で書いています。
HOT2位 &人気ランキング 3位になりました。(2/24)
数ある作品の中で興味を持って下さりありがとうございました。
*国の名前をオレーヌからガルドに変更しました。
【 完結 】「平民上がりの庶子」と言っただなんて誰が言ったんですか?悪い冗談はやめて下さい!
しずもり
恋愛
ここはチェン王国の貴族子息子女が通う王立学園の食堂だ。確かにこの時期は夜会や学園行事など無い。でもだからってこの国の第二王子が側近候補たちと男爵令嬢を右腕にぶら下げていきなり婚約破棄を宣言しちゃいますか。そうですか。
お昼休憩って案外と短いのですけど、私、まだお昼食べていませんのよ?
突然、婚約破棄を宣言されたのはチェン王国第二王子ヴィンセントの婚約者マリア・べルージュ公爵令嬢だ。彼女はいつも一緒に行動をしているカミラ・ワトソン伯爵令嬢、グレイシー・テネート子爵令嬢、エリザベス・トルーヤ伯爵令嬢たちと昼食を取る為食堂の席に座った所だった。
そこへ現れたのが側近候補と男爵令嬢を連れた第二王子ヴィンセントでマリアを見つけるなり書類のような物をテーブルに叩きつけたのだった。
よくある婚約破棄モノになりますが「ざまぁ」は微ざまぁ程度です。
*なんちゃって異世界モノの緩い設定です。
*登場人物の言葉遣い等(特に心の中での言葉)は現代風になっている事が多いです。
*ざまぁ、は微ざまぁ、になるかなぁ?ぐらいの要素しかありません。
第一王子は男爵令嬢にご執心なようなので、国は私と第二王子にお任せください!
黒うさぎ
恋愛
公爵令嬢であるレイシアは、第一王子であるロイスの婚約者である。
しかし、ロイスはレイシアを邪険に扱うだけでなく、男爵令嬢であるメリーに入れ込んでいた。
レイシアにとって心安らぐのは、王城の庭園で第二王子であるリンドと語らう時間だけだった。
そんなある日、ついにロイスとの関係が終わりを迎える。
「レイシア、貴様との婚約を破棄する!」
第一王子は男爵令嬢にご執心なようなので、国は私と第二王子にお任せください!
小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも投稿しています。
ある愚かな婚約破棄の結末
オレンジ方解石
恋愛
セドリック王子から婚約破棄を宣言されたアデライド。
王子の愚かさに頭を抱えるが、周囲は一斉に「アデライドが悪い」と王子の味方をして…………。
※一応ジャンルを『恋愛』に設定してありますが、甘さ控えめです。
隣国の王子に求愛されているところへ実妹と自称婚約者が現れて茶番が始まりました
歌龍吟伶
恋愛
伯爵令嬢リアラは、国王主催のパーティーに参加していた。
招かれていた隣国の王子に求愛され戸惑っていると、実妹と侯爵令息が純白の衣装に身を包み現れ「リアラ!お前との婚約を破棄してルリナと結婚する!」「残念でしたわねお姉様!」と言い出したのだ。
国王含めて唖然とする会場で始まった茶番劇。
「…ええと、貴方と婚約した覚えがないのですが?」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる