わかったわ、私が代役になればいいのね?[完]

風龍佳乃

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廊下を進むと…

「あら、リディアーナ嬢お元気で何よりね
聞いたわよ。あなたキレキレのダンスを
踊ったらしいわねぇ、、で?
体調管理で私とお茶が出来ない…
私も随分とバカにされているようね?
でもまぁいいわ。
ただ忠告はしておくわ
いくら侍女長を味方につけても
私がテリウス殿下の妃になるの
あまり私を怒らせない方がよいわよ?」

何なの?やっぱり疲れるタイプの人ね。
そうリディーは思った。

「すみませんでした
体調が戻りましたら是非参加させて頂きます」

ジロジロっとリディーを見ながら

「あなた、仮病じゃないわよね?」

とミリアナが言った。

は?姉様は本当に眠ったままなのよ!
と言いたかった

「仮病ではありません
医師にも無理は禁物と言われ
部屋に居る時はベッドで横になっています」

「ふーん、まぁいいわ
その間に私は着実に殿下の妃に近づいて
いるから
あなた家に帰って寝てればいいのよ
王宮に居る意味ないじゃない
ふん!」

ミリアナは言いたい事を言うと
リディーをバカにした顔をして
去っていった

「あっ 入学式の会場は…」

リディーが言いかけた時

「君、何をしているんだい?
新入生は会場に行かないと」

「え、はい」

生徒会員は慌てた顔をした

「案内係がここで何をしているんだい」

「すみません」

「早く行きなさい」

足早に会場へと向かう2人を見ながら
ミゲル教授は呟いた

「「また」始まったか」と。


リディーはなんとか式に間に合い
参加する事が出来た。

式の後
教室に向かったのは考古学歴史科だ。
なんだそれ?私は苦手だけど?
そう思いながら席についた

あ、さっきの人…
担当はミゲルという教授だ
軽く挨拶をしてからすぐに解散した。
リディーはミリアナと会いたくなかった
ので急ぎ足で教室を出たのだが…
複数のクラスメイトに声をかけられて
思わず

「わーいわーい友達だぁ」と思う
しかしリディーは
秘密部隊の人間だからね。
自分に言い聞かせて

「ありがとう」
「嬉しいわ」
「うふふっ」
「そうですわよね」
「よろしくお願いします」

を繰り返している。

ようやく解放されて馬車へと急いだ

「あーっ 疲れたわ
早く帰ってケーキを食べたいわ」

「はい、今日は特別にご用意します」

「やったー」

リディーはブェールス家に来てから
身長が5cm伸びたが
病に倒れたリディアーナを演じるために
体重を13歳のままキープしているのだ。




時の流れは早くアカデミーに入学してから
半年が過ぎた頃
リディーは戸惑っていた。

この日 リディーがこっそり向かったのは
テリウスが教えてくれた
隠れ家的カフェだ。
防音室になっているこのカフェは
テリウスが経営してるため
彼が密談に使用していた。


同じテーブルについたのはテリウスに
紹介されたパシーとジェイミーだ
クラスメイトとして挨拶をしたり
言葉は交わすが距離を保ちながら
付き合っていた。

「ねぇ、、私さぁ 最近すごい事に気づいたの」

リディーの言葉に2人は耳を傾ける

「ちゃんと聞いてね」

コク  2人は頷いた

「あのさぁ
姉様が倒れたのってアカデミーじゃない
でしょう?なんでアカデミーで
証拠探しをしないといけないの?
わからないんだけど…」

その言葉を聞いた2人は固まった。
確かにその通りだ

ジェイミーは少し考えた後で発した

「殿下は何かご存知なのでしょう」

「ん、、だけど今のままだと
進展ないと思うのよねー」

「その後ミリアナ嬢からの誘いは
ありませんか」

パシーの言葉にリディーは「ハッ」とした。

そうよね…
姉様の近くに居て危険なヤツって
やっぱりあの人よね

「最近は体調管理を理由に誘いを
全て断っているわ」

「殿下もご存知ですか」

「知っているわ
やっぱりわからない。
だって殿下がミリアナ嬢を疑っているならば
私をミリアナ嬢に近づけるわよね?
「彼女を探れ」って…」

ジェイミーは口元に手を置き考えている

「もしかしたら それだけ危険な賭け
という事でしょう」

「……あのさぁ
あなた達は影なんだよね?
本当に何も知らないの?」

「私達は影といっても
情報屋ではなくて騎士なので…」

「つっっ…
いいわよ。わかったわ
テリウス殿下に相談してみるわ
連絡をお願い」

「かしこまりました」


部屋に戻ったリディーは悩んでいた

「危険な賭け」かぁー。
確かに相手は公爵令嬢だ
証拠がなければ動けない。ヘマをすれば
貴族の分裂や王家への不審に繋がる…
けれどこのままで証拠を掴むなんて
無理に決まっているわ
テリウス殿下は何をどこまで知っている
のだろう。
やっぱりもう1度 きちんと話さないと…
そう思った。

一方

テリウスは陛下に呼ばれて話をしていた

「テリウスよ。お前がブェールスの令嬢を
想う気持ちはわかっているが
いつ目覚めるのかわからぬまま
時間を過ごすわけにはいかないぞ
候補者2名の内どちらかを選べ」

クッ…

「お待ちください。
今もブェールスのリディー嬢が
身代わりとなり証拠探しをしています」

「だとして何だ?
ブェールスの令嬢が倒れた原因を探る
事と
お前の妃を決める事は別の話しだ。
身体が弱く倒れた令嬢を妃に迎え
納得する者がどれだけ居るのだ」

「では、もう少し…もう少しだけ
時間をください」

「ふむ…
後1年だ。それまでに妃を決めろ
20歳には婚姻の儀式が出来るように」

テリウス18歳と半年…
後、半年の間に動かなくてはならない事を
示していた。



つづく
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