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サイラスは教会につくと
ゆっくりと近づいた
先に進んでいた騎士が声をかけてきた
「殿下、何やら古い書類の様な物が
箱に入っています」
サイラスは
「慎重に運べ」と指示を出した
別の騎士が声を出した
「殿下!階段があります
地下に続いている様ですが
今にも崩れそうで危険な状態です」
地下だと?サイラスは何か引っかかった
「階段は慎重に崩せるか?」
「はい、少し崩れかけていますので
ハシゴがあれば潜れそうです」
「そうか…明日に朝からやるから
準備しておいてくれ」
「はい」
サイラスは教会から押収した箱を
王宮の調べ室へと運んだ。
調べ室。ここは王族と王宮騎士団長
しか入れない特別な部屋だ
サイラスは慎重に箱を開けて書類を
取り出した
そこにはサーバ王国との戦に向けての
戦術や武器の数や兵士の配置などが
記載されていた
「ガイル…いや、初代エドアルド皇帝
貴方は凄い人だ…尊敬に値しますよ」
サイラスは当時の状況を思いながら
読み進めていった
次の日
サイラス指揮の元、早朝に騎士団と
サイラスは教会に向けて出発した
サイラスは慎重にガレキを取る様に
指示を出した。
崩れた教会の1階部分のガレキが
なんとか片付いた時、既に夕刻になっていた
「今日はここまでにしよう
明日は地下を調べる。準備しておいてくれ」
サイラスは何故か地下が気になって
仕方がない…
この胸騒ぎは何だろうか。
一行は教会から引き上げた
「父上、報告申し上げます」
書類を押収し目を通した事を報告した
「今回の揺れについて1件が落ち着いたら
この書類を新たに清書したいと考えています」
「そうか」
「はい。初代エドアルド皇帝は確かに
優れた人物だった様です」
「なるほどな、1件が落ち着いたら
私も目を通してみよう」
「はい」
「明日も行くのか?」
「地下に入るつもりです」
「地下?」
「1階部分は崩れてしまいましたが
地下に何かがある様な気がしてならないのです。
ガイルが言った「秘密」が…」
ディルドは考えていた。
「そうか…慎重に動けよ」
「はい」
早朝、サイラスは出発の為
愛馬を撫でた「今日も頼んだぞ」
サイラスは荷馬車に気がついた
「おい、この荷馬車は何だ?」
騎士の1人は答えた
「はい、皇帝よりこの荷馬車を持って行く様に
言われました」
サイラスは荷馬車のホロを開けて覗いた
そこには新しいシーツが積まれている
「シーツ?奥にある箱は何だ?」
不思議に思ったがサイラスは先を急ぐ事にした
愛馬に乗ったサイラスを追う様に
騎士団は走り出した。
アリーリアはいつも通りに
練習着に着替えると街に向かった。
空き地だったところでは騎士達が
木材を使いながら職人さん達と
家を作っている
「みんな、お疲れ様」
「これは皇女殿下おはようございます」
「もう…ここではアリーでいい。って
言ったじゃない
で?順調かしら?」
「もちろんでございます
木材も非常に良質ですから腕がなります」
「そう、良かったわ」
騎士は
「我々の住居より立派な建物になりそうですよ」
と言った
「そうよね…騎士団寮も新しくした方がいいわよね」
アリーリアが言うと
「今の住まいで十分です。
我々騎士はしっかり給料を頂いていますので」
「そう?何かあればお父様に言って?」
「そんな…とんでもございません」
邪魔をしてはいけない。とアリーリアは
現場に挨拶を済ませると
愛馬に乗りテントを回った。
夜
「父上…」
「あぁ待っていたぞ」
「来て欲しいんです。見て下さい」
いつもよりも神妙な顔つきで父を見ていた
「わかった」
ディルドは思った。
勘が的中した様だな…と
サイラスがディルドを連れて来たのは
王宮の地下にある「霊安室」だった
隣の扉を開けると遺族が待機出来る
待機室がある
サイラスは護衛騎士達を廊下に待たせるとディルドと執事のパトリック。
そして秘書官のライナスを通した。
「これは一体……?」
パトリックは戸惑いの表情を見せて
固まっている
サイラスとディルドは
黙ったまま シーツに包まれたソレを
見つめていた。
教会についたサイラスは騎士とともに
地下への階段に向かった。
「殿下、灯りを当ててみたところ
階段は崩れていない様です」
「そうか…ならば階段を塞いでいる
この板を外せば良いだけか?」
「その様です。が、しかし中は真っ暗なので
今は何とも言えませんもう少し灯りを増やして見てみます」
「よし、灯りを用意してから
慎重に板を剥がそう」
板を剥がすとひんやりとした空気が
サイラス達を覆った
「いいか、ゆっくりだ」
ランタンを足元に照らしながら
ゆっくりと階段を降りて行く。
地下は思っていた程は深くない様だった
「着いた様です」
「あぁ」 サイラスと騎士は暗闇にランタン
を当てながら周りを見回すが
「思っていた以上に広いな。
足元に気をつけながら先に進むぞ」
騎士達は左右に広がりながらゆっくり
進むと左側の騎士が声を出した
「な、、、何ですかあれは……
何かあります」
「どこだ!」
サイラスはゆっくりと向かった。
「?? おい、ここに灯りを集めろ!」
ランタンを持った騎士達がサイラスが
いる場所に集まって来た
「うわぁ」 驚いた騎士は声を上げた。
ゆっくりと近づいた
先に進んでいた騎士が声をかけてきた
「殿下、何やら古い書類の様な物が
箱に入っています」
サイラスは
「慎重に運べ」と指示を出した
別の騎士が声を出した
「殿下!階段があります
地下に続いている様ですが
今にも崩れそうで危険な状態です」
地下だと?サイラスは何か引っかかった
「階段は慎重に崩せるか?」
「はい、少し崩れかけていますので
ハシゴがあれば潜れそうです」
「そうか…明日に朝からやるから
準備しておいてくれ」
「はい」
サイラスは教会から押収した箱を
王宮の調べ室へと運んだ。
調べ室。ここは王族と王宮騎士団長
しか入れない特別な部屋だ
サイラスは慎重に箱を開けて書類を
取り出した
そこにはサーバ王国との戦に向けての
戦術や武器の数や兵士の配置などが
記載されていた
「ガイル…いや、初代エドアルド皇帝
貴方は凄い人だ…尊敬に値しますよ」
サイラスは当時の状況を思いながら
読み進めていった
次の日
サイラス指揮の元、早朝に騎士団と
サイラスは教会に向けて出発した
サイラスは慎重にガレキを取る様に
指示を出した。
崩れた教会の1階部分のガレキが
なんとか片付いた時、既に夕刻になっていた
「今日はここまでにしよう
明日は地下を調べる。準備しておいてくれ」
サイラスは何故か地下が気になって
仕方がない…
この胸騒ぎは何だろうか。
一行は教会から引き上げた
「父上、報告申し上げます」
書類を押収し目を通した事を報告した
「今回の揺れについて1件が落ち着いたら
この書類を新たに清書したいと考えています」
「そうか」
「はい。初代エドアルド皇帝は確かに
優れた人物だった様です」
「なるほどな、1件が落ち着いたら
私も目を通してみよう」
「はい」
「明日も行くのか?」
「地下に入るつもりです」
「地下?」
「1階部分は崩れてしまいましたが
地下に何かがある様な気がしてならないのです。
ガイルが言った「秘密」が…」
ディルドは考えていた。
「そうか…慎重に動けよ」
「はい」
早朝、サイラスは出発の為
愛馬を撫でた「今日も頼んだぞ」
サイラスは荷馬車に気がついた
「おい、この荷馬車は何だ?」
騎士の1人は答えた
「はい、皇帝よりこの荷馬車を持って行く様に
言われました」
サイラスは荷馬車のホロを開けて覗いた
そこには新しいシーツが積まれている
「シーツ?奥にある箱は何だ?」
不思議に思ったがサイラスは先を急ぐ事にした
愛馬に乗ったサイラスを追う様に
騎士団は走り出した。
アリーリアはいつも通りに
練習着に着替えると街に向かった。
空き地だったところでは騎士達が
木材を使いながら職人さん達と
家を作っている
「みんな、お疲れ様」
「これは皇女殿下おはようございます」
「もう…ここではアリーでいい。って
言ったじゃない
で?順調かしら?」
「もちろんでございます
木材も非常に良質ですから腕がなります」
「そう、良かったわ」
騎士は
「我々の住居より立派な建物になりそうですよ」
と言った
「そうよね…騎士団寮も新しくした方がいいわよね」
アリーリアが言うと
「今の住まいで十分です。
我々騎士はしっかり給料を頂いていますので」
「そう?何かあればお父様に言って?」
「そんな…とんでもございません」
邪魔をしてはいけない。とアリーリアは
現場に挨拶を済ませると
愛馬に乗りテントを回った。
夜
「父上…」
「あぁ待っていたぞ」
「来て欲しいんです。見て下さい」
いつもよりも神妙な顔つきで父を見ていた
「わかった」
ディルドは思った。
勘が的中した様だな…と
サイラスがディルドを連れて来たのは
王宮の地下にある「霊安室」だった
隣の扉を開けると遺族が待機出来る
待機室がある
サイラスは護衛騎士達を廊下に待たせるとディルドと執事のパトリック。
そして秘書官のライナスを通した。
「これは一体……?」
パトリックは戸惑いの表情を見せて
固まっている
サイラスとディルドは
黙ったまま シーツに包まれたソレを
見つめていた。
教会についたサイラスは騎士とともに
地下への階段に向かった。
「殿下、灯りを当ててみたところ
階段は崩れていない様です」
「そうか…ならば階段を塞いでいる
この板を外せば良いだけか?」
「その様です。が、しかし中は真っ暗なので
今は何とも言えませんもう少し灯りを増やして見てみます」
「よし、灯りを用意してから
慎重に板を剥がそう」
板を剥がすとひんやりとした空気が
サイラス達を覆った
「いいか、ゆっくりだ」
ランタンを足元に照らしながら
ゆっくりと階段を降りて行く。
地下は思っていた程は深くない様だった
「着いた様です」
「あぁ」 サイラスと騎士は暗闇にランタン
を当てながら周りを見回すが
「思っていた以上に広いな。
足元に気をつけながら先に進むぞ」
騎士達は左右に広がりながらゆっくり
進むと左側の騎士が声を出した
「な、、、何ですかあれは……
何かあります」
「どこだ!」
サイラスはゆっくりと向かった。
「?? おい、ここに灯りを集めろ!」
ランタンを持った騎士達がサイラスが
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「うわぁ」 驚いた騎士は声を上げた。
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