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8、修学旅行
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「えー、知ってると思うが、今日は修学旅行の打ち合わせをする。班は先生が決めた!文句は聞かん!」
先生がめんどくさそうにそう言い放ってずかずかと窓際のデスクに戻る。
先生が黒板に貼った班分けの紙にはぶわっと一軍が群がる。
ま、あとでいっか!
机からBL本を出して開こうとしたその時…
「門野さぁ~ん!」
目の前がふわふわくるくるの茶髪で一杯になった。
「!?」
「門野さん!おんなじ班だよ!」
おお!
いつぞやの一軍女子リーダーの佐藤さん!
「えっとね!五班で、班のメンバーが私、門野さん、小百合ちゃん、優、広樹、彦根の六人だって!」
うをっほい、五大イケメンの三人が入るとはなんたる不運!
また女子に恨まれる…。
「班で集まったら自己紹介なー」
先生が半分寝ながらそう言うので、自己紹介をはじめることとなった。
「じゃあまず私!佐藤アユカです!よろしくねー!」
ふむふむ、いつぞやの佐藤さん、アユカさんなのね。
「次は私かな?老川 小百合です。よろしくね?」
老川 小百合さん…普通っぽくなろうと頑張ってるねー!
男子の面々もおわり、ついに私の番が来た。
「えっと、門野 寿美子です。よろしくおねがいします?」
「よろしくー!」
と、軽快にみんなが挨拶を返してくれる。
「ね、ね!寿美子ちゃんって言いにくいから、スーちゃんでもいい?」
「い、いいよ?」
押し強いな!一軍女子!
こえぇよ!
「私もアユカって呼んでー!ね!スーちゃんってさ、(恋愛的に)優と広樹と彦根、誰が好き?」
「え?(友情的に)全員好きだよ?」
何故そんな質問をするのだろう?
五大イケメンを嫌いな人なんていないでしょ?
「そっかそっかー、決めれないよねー!わかる~!」
ん~、もしかして佐藤さん、恋愛的な意味で好きとか嫌いとか言ってる?
だとしたらとんだ勘違いなのだが。
「スーちゃん!修学旅行当日、たのしみにしててね!」
うん、非常に嫌な予感がするぞぉ?
なにもやらかさないでくれよ、佐藤さん?
*
そして来るは、修学旅行当日…。
変な方向に一人つっ走る佐藤さんをほっといて、私はBL探しにつっ走るつもりだ。
まず、移動中のバスの中で、広樹の肩に頭を乗せて寝る彦根を発見。
うん、萌え!
少し見ていると、広樹と目があった。
広樹は彦根を指差すと、「静かに」とでもいうかのように唇に人差し指を当てて私の方をみた。
その唇が少し弧を描いているのが何とも良い。
私は勿論、了解とばかりに頷いて他のBL探しに出た。
んー、あっ!優を見つけたんだけど…
BLでもなんでもなく、一人グースカ寝ていた。
ちっ、面白くねぇなぁ。
他はいないかな~?
おっ!発見!弘貴と賢斗がお昼ごはんを食べてる!
んー、賢斗はもうお弁当終わって、横から弘貴のをつっついてる感じだ。
ええのぉ!
素晴らしき萌えだ!
なーんて言ってる間に京都に着きましたー!
先生がめんどくさそうにそう言い放ってずかずかと窓際のデスクに戻る。
先生が黒板に貼った班分けの紙にはぶわっと一軍が群がる。
ま、あとでいっか!
机からBL本を出して開こうとしたその時…
「門野さぁ~ん!」
目の前がふわふわくるくるの茶髪で一杯になった。
「!?」
「門野さん!おんなじ班だよ!」
おお!
いつぞやの一軍女子リーダーの佐藤さん!
「えっとね!五班で、班のメンバーが私、門野さん、小百合ちゃん、優、広樹、彦根の六人だって!」
うをっほい、五大イケメンの三人が入るとはなんたる不運!
また女子に恨まれる…。
「班で集まったら自己紹介なー」
先生が半分寝ながらそう言うので、自己紹介をはじめることとなった。
「じゃあまず私!佐藤アユカです!よろしくねー!」
ふむふむ、いつぞやの佐藤さん、アユカさんなのね。
「次は私かな?老川 小百合です。よろしくね?」
老川 小百合さん…普通っぽくなろうと頑張ってるねー!
男子の面々もおわり、ついに私の番が来た。
「えっと、門野 寿美子です。よろしくおねがいします?」
「よろしくー!」
と、軽快にみんなが挨拶を返してくれる。
「ね、ね!寿美子ちゃんって言いにくいから、スーちゃんでもいい?」
「い、いいよ?」
押し強いな!一軍女子!
こえぇよ!
「私もアユカって呼んでー!ね!スーちゃんってさ、(恋愛的に)優と広樹と彦根、誰が好き?」
「え?(友情的に)全員好きだよ?」
何故そんな質問をするのだろう?
五大イケメンを嫌いな人なんていないでしょ?
「そっかそっかー、決めれないよねー!わかる~!」
ん~、もしかして佐藤さん、恋愛的な意味で好きとか嫌いとか言ってる?
だとしたらとんだ勘違いなのだが。
「スーちゃん!修学旅行当日、たのしみにしててね!」
うん、非常に嫌な予感がするぞぉ?
なにもやらかさないでくれよ、佐藤さん?
*
そして来るは、修学旅行当日…。
変な方向に一人つっ走る佐藤さんをほっといて、私はBL探しにつっ走るつもりだ。
まず、移動中のバスの中で、広樹の肩に頭を乗せて寝る彦根を発見。
うん、萌え!
少し見ていると、広樹と目があった。
広樹は彦根を指差すと、「静かに」とでもいうかのように唇に人差し指を当てて私の方をみた。
その唇が少し弧を描いているのが何とも良い。
私は勿論、了解とばかりに頷いて他のBL探しに出た。
んー、あっ!優を見つけたんだけど…
BLでもなんでもなく、一人グースカ寝ていた。
ちっ、面白くねぇなぁ。
他はいないかな~?
おっ!発見!弘貴と賢斗がお昼ごはんを食べてる!
んー、賢斗はもうお弁当終わって、横から弘貴のをつっついてる感じだ。
ええのぉ!
素晴らしき萌えだ!
なーんて言ってる間に京都に着きましたー!
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