席は何処?

三月 深

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Lv.5『演じて頂戴?』

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うちのクラスにはね、小説を書いてる子が居るの。名前はスイ。私とナナセ、ユウリ、キョウの仲の良い四人をキャラにして登場させてくれたの。私はエルフ。お母さんが英国人で髪が銀髪なんだけど、それをエルフみたいで綺麗って言ってくれた。この髪のせいで嫌われてきたから、本当に嬉しい。私の1列左側、私から2つ後ろのあなた。私は君のエルフです。

俺はドワーフらしい。ドワーフってなんだ、ドワーフって。こんなんじゃあユウリのほうがマシじゃないか。スイいわく力持ちで物造りの達人らしいが…。画像検索では小さいおっさんしか出てこなかったぞ。第一、おれはナナセが好きなんだ。ナナセに好かれているスイが付けたキャラは…どうも好きになれない。右のとなりの列のナナセ。スイ、自分がナナセの右ななめ後ろの席だからってナナセにちょっかい出すんじゃねぇぞ。

僕は魔王なのだそう。魔王って、おい。エルフ、ドワーフ、人間ときて、魔王はないだろ!しかもスイの奴僕を色欲魔王って…。人をなんだと思ってんだ。確かにナンパ魔なのは自覚してる。ナナセをナンパしたこともある。でも、今はななめ前の席のリリアが好きなんだよ…。だから魔王はなしだ、なし。もっと格好良い…エルフのような彼女と並んで歩けるようなキャラにしてくれ。

もうスイの奴ひどいよ!なんだよ人間って!もっと格好良いのがよかった!キャラ替えてくれないなら授業中小説書いてること先生に言っちゃうよ?中央前から3番目のその席、意外と先生に見つかりやすいんだよ?まぁ…スイが「ナナセにはそのキャラが似合ってる」って言うなら良いけど…。あ、でも「自分が創造神だーっ!」って騒ぐの止めないと左側一番後ろのキョウに告げ口するからね?

※この彼、彼女は計四人です。
一区切りずつのセリフも、一人一人が話しているものです。
同一人物であることはあり得ません。
席順は以下の通りです。
この世界の如何なる恋愛、友情も許された世界でのお話です。
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