69 / 97
新たなる依頼3
しおりを挟む
「それならば依頼を受けさせて貰いますが、現場まではこの町からどのくらい掛かりますか?」
アイシャは少しほっとした表情で頭を下げた。
「ありがとうございます。本当に感謝します。ヒビキ!精霊の森はこの町から東に馬で5~6ゴウ(日)掛かる場所にあります。そして試しの祠は精霊の森をさらに東に抜けた所にある切り立った崖に入り口があり、恐らく姉もその近辺に居るものと思われます。精霊の森を抜けるのに1ゴウ(日)掛かるとして片道おおむね7ゴウ(日)程でしょうか···。」
馬と言われて響は表情を曇らせる。
流石に乗馬の経験はないし、直ぐに乗れるようになるものでも無いだろう。
しかし徒歩となると、かなりの時間のロスになることは必須だ。
移動手段については、少し考えなければいけないだろう。
「すみません、アイシャさん。馬には乗ったことが無いので、移動手段については後で相談させて下さい。それとお姉さんの名前と簡単な特徴を教えて頂けませんか?探すときの参考にしますから···。」
この世界には写真は存在しないので、絵姿を描いた物か魔法を使って投影して見せるか、言葉で特徴を伝えるかするしか無いらしい。
「姉はキルシィと言う名で、私と良く似ています。そして眼鏡を掛けています。それと同行者は何時も連れていません。彼女は瘴気の影響を研究している学者で、最近は瘴気に耐性の有る植物収集を行っています。ですからもしかすると姉のいる場所は瘴気の影響が少なからずも有る可能性がありますから注意して下さい。」
そういえば、エリスの所でも瘴気の話が出たのを思い出す。
言葉から良いものではない事は判るが明確に知っている訳ではない。
「瘴気とはどんなものですか?専門的な事までは分からないので、教えて頂けませんか?」
それとなくアイシャに尋ねてみる。
「瘴気とは闇の穢れです。我々の身心を蝕み、いずれは死をもたらします。そして、魔物や魔族達には逆に力を与えてしまう厄介な物です。大規模な瘴気の汚染は今の所有りませんが、遥か東の領には魔の森と呼ばれる瘴気の濃い森が存在します。」
取り合えず、瘴気に関しては掃除で何とかなるだろうと響は考えた。
「分かりました。ありがとうございます。」
お礼を言いながら、そういえばアイシャに伝え忘れていた事が有るのを思い出す。
アイシャは少しほっとした表情で頭を下げた。
「ありがとうございます。本当に感謝します。ヒビキ!精霊の森はこの町から東に馬で5~6ゴウ(日)掛かる場所にあります。そして試しの祠は精霊の森をさらに東に抜けた所にある切り立った崖に入り口があり、恐らく姉もその近辺に居るものと思われます。精霊の森を抜けるのに1ゴウ(日)掛かるとして片道おおむね7ゴウ(日)程でしょうか···。」
馬と言われて響は表情を曇らせる。
流石に乗馬の経験はないし、直ぐに乗れるようになるものでも無いだろう。
しかし徒歩となると、かなりの時間のロスになることは必須だ。
移動手段については、少し考えなければいけないだろう。
「すみません、アイシャさん。馬には乗ったことが無いので、移動手段については後で相談させて下さい。それとお姉さんの名前と簡単な特徴を教えて頂けませんか?探すときの参考にしますから···。」
この世界には写真は存在しないので、絵姿を描いた物か魔法を使って投影して見せるか、言葉で特徴を伝えるかするしか無いらしい。
「姉はキルシィと言う名で、私と良く似ています。そして眼鏡を掛けています。それと同行者は何時も連れていません。彼女は瘴気の影響を研究している学者で、最近は瘴気に耐性の有る植物収集を行っています。ですからもしかすると姉のいる場所は瘴気の影響が少なからずも有る可能性がありますから注意して下さい。」
そういえば、エリスの所でも瘴気の話が出たのを思い出す。
言葉から良いものではない事は判るが明確に知っている訳ではない。
「瘴気とはどんなものですか?専門的な事までは分からないので、教えて頂けませんか?」
それとなくアイシャに尋ねてみる。
「瘴気とは闇の穢れです。我々の身心を蝕み、いずれは死をもたらします。そして、魔物や魔族達には逆に力を与えてしまう厄介な物です。大規模な瘴気の汚染は今の所有りませんが、遥か東の領には魔の森と呼ばれる瘴気の濃い森が存在します。」
取り合えず、瘴気に関しては掃除で何とかなるだろうと響は考えた。
「分かりました。ありがとうございます。」
お礼を言いながら、そういえばアイシャに伝え忘れていた事が有るのを思い出す。
1
お気に入りに追加
62
あなたにおすすめの小説
異世界でも男装標準装備~性別迷子とか普通だけど~
結城 朱煉
ファンタジー
日常から男装している木原祐樹(25歳)は
気が付くと真っ白い空間にいた
自称神という男性によると
部下によるミスが原因だった
元の世界に戻れないので
異世界に行って生きる事を決めました!
異世界に行って、自由気ままに、生きていきます
~☆~☆~☆~☆~☆
誤字脱字など、気を付けていますが、ありましたら教えて頂けると助かります!
また、感想を頂けると大喜びします
気が向いたら書き込んでやって下さい
~☆~☆~☆~☆~☆
カクヨム・小説家になろうでも公開しています
もしもシリーズ作りました<異世界でも男装標準装備~もしもシリーズ~>
もし、よろしければ読んであげて下さい
ナイナイづくしで始まった、傷物令嬢の異世界生活
天三津空らげ
ファンタジー
日本の田舎で平凡な会社員だった松田理奈は、不慮の事故で亡くなり10歳のマグダリーナに異世界転生した。転生先の子爵家は、どん底の貧乏。父は転生前の自分と同じ歳なのに仕事しない。二十五歳の青年におまるのお世話をされる最悪の日々。転生チートもないマグダリーナが、美しい魔法使いの少女に出会った時、失われた女神と幻の種族にふりまわされつつQOLが爆上がりすることになる――
やさしい異世界転移
みなと
ファンタジー
妹の誕生日ケーキを買いに行く最中 謎の声に導かれて異世界へと転移してしまった主人公
神洞 優斗。
彼が転移した世界は魔法が発達しているファンタジーの世界だった!
元の世界に帰るまでの間優斗は学園に通い平穏に過ごす事にしたのだが……?
この時の優斗は気付いていなかったのだ。
己の……いや"ユウト"としての逃れられない定めがすぐ近くまで来ている事に。
この物語は 優斗がこの世界で仲間と出会い、共に様々な困難に立ち向かい希望 絶望 別れ 後悔しながらも進み続けて、英雄になって誰かに希望を託すストーリーである。
鑑定能力で恩を返す
KBT
ファンタジー
どこにでもいる普通のサラリーマンの蔵田悟。
彼ははある日、上司の悪態を吐きながら深酒をし、目が覚めると見知らぬ世界にいた。
そこは剣と魔法、人間、獣人、亜人、魔物が跋扈する異世界フォートルードだった。
この世界には稀に異世界から《迷い人》が転移しており、悟もその1人だった。
帰る方法もなく、途方に暮れていた悟だったが、通りすがりの商人ロンメルに命を救われる。
そして稀少な能力である鑑定能力が自身にある事がわかり、ブロディア王国の公都ハメルンの裏通りにあるロンメルの店で働かせてもらう事になった。
そして、ロンメルから店の番頭を任された悟は《サト》と名前を変え、命の恩人であるロンメルへの恩返しのため、商店を大きくしようと鑑定能力を駆使して、海千山千の商人達や荒くれ者の冒険者達を相手に日夜奮闘するのだった。
特殊部隊の俺が転生すると、目の前で絶世の美人母娘が犯されそうで助けたら、とんでもないヤンデレ貴族だった
なるとし
ファンタジー
鷹取晴翔(たかとりはると)は陸上自衛隊のとある特殊部隊に所属している。だが、ある日、訓練の途中、不慮の事故に遭い、異世界に転生することとなる。
特殊部隊で使っていた武器や防具などを召喚できる特殊能力を謎の存在から授かり、目を開けたら、絶世の美女とも呼ばれる母娘が男たちによって犯されそうになっていた。
武装状態の鷹取晴翔は、持ち前の優秀な身体能力と武器を使い、その母娘と敷地にいる使用人たちを救う。
だけど、その母と娘二人は、
とおおおおんでもないヤンデレだった……
第3回次世代ファンタジーカップに出すために一部を修正して投稿したものです。
愛されない皇妃~最強の母になります!~
椿蛍
ファンタジー
愛されない皇妃『ユリアナ』
やがて、皇帝に愛される寵妃『クリスティナ』にすべてを奪われる運命にある。
夫も子どもも――そして、皇妃の地位。
最後は嫉妬に狂いクリスティナを殺そうとした罪によって処刑されてしまう。
けれど、そこからが問題だ。
皇帝一家は人々を虐げ、『悪逆皇帝一家』と呼ばれるようになる。
そして、最後は大魔女に悪い皇帝一家が討伐されて終わるのだけど……
皇帝一家を倒した大魔女。
大魔女の私が、皇妃になるなんて、どういうこと!?
※表紙は作成者様からお借りしてます。
※他サイト様に掲載しております。
人気MMOの最恐クランと一緒に異世界へ転移してしまったようなので、ひっそり冒険者生活をしています
テツみン
ファンタジー
二〇八✕年、一世を風靡したフルダイブ型VRMMO『ユグドラシル』のサービス終了日。
七年ぶりにログインしたユウタは、ユグドラシルの面白さを改めて思い知る。
しかし、『時既に遅し』。サービス終了の二十四時となった。あとは強制ログアウトを待つだけ……
なのにログアウトされない! 視界も変化し、ユウタは狼狽えた。
当てもなく彷徨っていると、亜人の娘、ラミィとフィンに出会う。
そこは都市国家連合。異世界だったのだ!
彼女たちと一緒に冒険者として暮らし始めたユウタは、あるとき、ユグドラシル最恐のPKクラン、『オブト・ア・バウンズ』もこの世界に転移していたことを知る。
彼らに気づかれてはならないと、ユウタは「目立つような行動はせず、ひっそり生きていこう――」そう決意するのだが……
ゲームのアバターのまま異世界へダイブした冴えないサラリーマンが、チートPK野郎の陰に怯えながら『ひっそり』と冒険者生活を送っていた……はずなのに、いつの間にか救国の勇者として、『死ぬほど』苦労する――これは、そんな話。
*60話完結(10万文字以上)までは必ず公開します。
『お気に入り登録』、『いいね』、『感想』をお願いします!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる