70 / 91
69.狂乱の中で②
しおりを挟む
破壊された闘技場のアリーナでは、辛うじて残った足場に追い詰めめられるようにして身を寄せて、上級騎士達が真っ青な顔で震えていた。たった今、目の前で起きた出来事に言葉が出ない。聖騎士エリオットは、聖剣は、如何なる状況であっても自分たちの勝利を約束してくれる、そんな心の拠り所でもあった。
自分たちの存在が軽んじられているような劣等感が、どこにも無かったとは言えない。それでも、鬱屈した戦況を覆して大きく躍進させてくれた、長引く不死魔獣との戦いを確実に終わらせてくれた。
そんな聖剣を持つ英雄と共にある事は誇りでもあり、精神的な支柱でもあった。
それが目の前で、あまりにもあっさりと砕けたのだ。
そもそも不死化した鉄食いスライムなどという、理解の及ばぬ存在を前にして、剣で戦う騎士は不利だ。ならば仕方なかったのだろうかと思っても、絶望が消えるわけではない。
あまりの出来事に、液状化した不死スライムにエリオットが飲まれてしまうのを、助けにも動けなかった。混乱しながら追い詰められて、逃げ場を失いエリオット同様に飲まれる間際だ。どろりとした粘液に囚われて身に纏った鎧が朽ちて行く。
ふいに、この位置では届かないはずの声が聞こえた。遠く北側の高台に設けられた貴賓席に居る、ディラン・アグレアス・ジエメルドの声だ。まるで不死スライムを介して伝わってくるように、頭の中に直接響く。
そうして聞こえて来た言葉に、内容に、更に絶望は深まった。
「……そんな、俺達は……、エミリー様は、聖女じゃ……」
か細く傍で聞こえるのは、マーカスの呟き声だ。
上級騎士のリチャードは、今になって自分の愚かさを自覚していた。先日の一件から、予感していたせいか、やはり、とすら思えた。
エミリーを聖女のようだと初めに言ったのは、誰だっただろうか。誰が最初であっても責められはしない。その言葉に同意したのは自分達だ。陰鬱で娯楽も乏しく、心を癒すものにも欠けた戦地にあって、健気に駆け回る愛らしい姿を皆好ましく思っていた。
聖女というものが実際に居るのならば、あんな風だろうと、最初はそんな軽口が切っ掛けだった。
それは次第に定着していって、毎日のささやかな楽しみになり、癒しになり、やがて熱を帯びていった。毎日大勢がエミリーを聖女だと口にするようになって、それを真実だと信じ込み、疑わなくなったのは、一体いつからだっただろうか。
「……彼女を、何の根拠もなく、担ぎ上げてしまったのは、我々だ……」
懺悔のようにそう口にしてみるが、それはどこにも届かない。上辺だけしか見ていなかった事に今更気付いたところで、何もかもがもう遅いのだ。
「もしかしたら、聖剣が……消えてしまったのは、俺達のせいかもしれませんね……」
不死スライムにもはや抗う力も無く、飲まれるままにマーカスがそう言った。
「……いつだったか、アグレアス閣下に、聖騎士と聖女は守らなければならないと、そう言われて……、僕は、それを、閣下も聖女の存在を認めているのだと、確証を得られたのだと、思い込んでしまいました」
リチャードは、記憶の片隅にあった、そんな事を口にした。それを理由にアグレアスに責任転嫁して罪が軽くなるとは思っていない。ただ、己の愚かさを利用されて扇動されてしまったのだと、それをマーカスや他の騎士に伝えたかった。
アグレアスの存在とて同じだ。ほんの少し前まで彼は、尊敬する人物だった。
名門の貴族家の出であれ、嫡子でない立場の者が殆どで、中には下位貴族出身や平民出も居る。そんなともすれば日の当たらなくなる騎士達の活躍を評価し、率先して後ろ盾となってくれる、誇り高きジエメルド公爵家。そこにあった信頼と敬意は、たった今、打ち砕かれた。
「はは……、平等? 奇跡の力? 化け物になって、その先で、一体何を護るんだ……」
なけなしの騎士となった矜持が、アグレアスの言葉を否定する。それすらも、絶望の淵で誰の耳にも届く事無く消えていく。
粘液の波に飲まれ鎧が溶けだす中を、ロイドは無理やり身体を動かして、不死スライムの中に沈んで行くエリオットの肩を掴んだ。引き摺りあげて、足場を探す。
「エリオット……!! しっかりしろ……!!」
エリオットは茫然自失状態で、意識はあるようだが反応が殆ど無かった。
「エリオット……、なぁ、聞いてくれ。俺は、お前に謝らなければならない。俺も利用されていたうちの一人だ。何も考えずに閣下に従って、結果、お前をここまで追い詰めた」
絞り出すような声は、果たしてエリオットの耳に届いているのか、わからない。
「俺は、お前が羨ましかった。何故、聖剣を授かったのが、俺でなくお前なのかと、ずっと葛藤があった。同じ準男爵家で、鍛錬を積む日々を送ってきた。お前と俺の違いは、一体何なのかと。嫉妬が、判断を狂わせた」
叫ぶように言葉を紡ぎながら、壁際に辛うじて残っていた足場にエリオットを引き摺りあげる。エリオットの右手には、柄だけがまだ辛うじて残っていた。それが元から聖剣で無かった事など、ロイドとてわかっている。だがその無残な姿に、吐き気にも似た自己嫌悪が襲い来る。
アグレアスが何を目論んでいたのかを知った今、ロイドは取り返しのつかない状況に、それでも足掻いていた。踊らされていた自分への嫌悪感は消える事は無いだろう。今さら贖罪など価値は無いだろう。
けれどもこのまま、アグレアスの意のままにされるのだけは、耐えられなかった。
しかし迫りくる不死スライムをどうにかする手段は何も思い浮かばない。気付けば再び腰あたりまで粘液の波が覆っていた。焦りの中で周囲を見渡す。
貴賓席とは真逆の、南側には、観覧討伐の為に不死魔獣を通したゲートがあった。黒く口を開けたその門の奥から、この場には似つかわしくない幌馬車が走って来るのが見えた。
----------------------------------------------------
※「エコーチェンバー現象」という言葉が最近では有名ですが
「反復バイアス」や「真実性の錯覚」などとも呼ばれ
閉じた集団において
「同じ言葉を繰り返し聞くうちに、明らかな嘘や根拠が無い情報を真実と思い込む」という、
実際に洗脳手段としても用いられる心理作用であり、誰の身にも起こる可能性がある心理傾向です。
(冷静な第三者視点でお読みになる読者さまにこの前提情報が無いと誤解されるため、注釈を入れさせていただきました)
自分たちの存在が軽んじられているような劣等感が、どこにも無かったとは言えない。それでも、鬱屈した戦況を覆して大きく躍進させてくれた、長引く不死魔獣との戦いを確実に終わらせてくれた。
そんな聖剣を持つ英雄と共にある事は誇りでもあり、精神的な支柱でもあった。
それが目の前で、あまりにもあっさりと砕けたのだ。
そもそも不死化した鉄食いスライムなどという、理解の及ばぬ存在を前にして、剣で戦う騎士は不利だ。ならば仕方なかったのだろうかと思っても、絶望が消えるわけではない。
あまりの出来事に、液状化した不死スライムにエリオットが飲まれてしまうのを、助けにも動けなかった。混乱しながら追い詰められて、逃げ場を失いエリオット同様に飲まれる間際だ。どろりとした粘液に囚われて身に纏った鎧が朽ちて行く。
ふいに、この位置では届かないはずの声が聞こえた。遠く北側の高台に設けられた貴賓席に居る、ディラン・アグレアス・ジエメルドの声だ。まるで不死スライムを介して伝わってくるように、頭の中に直接響く。
そうして聞こえて来た言葉に、内容に、更に絶望は深まった。
「……そんな、俺達は……、エミリー様は、聖女じゃ……」
か細く傍で聞こえるのは、マーカスの呟き声だ。
上級騎士のリチャードは、今になって自分の愚かさを自覚していた。先日の一件から、予感していたせいか、やはり、とすら思えた。
エミリーを聖女のようだと初めに言ったのは、誰だっただろうか。誰が最初であっても責められはしない。その言葉に同意したのは自分達だ。陰鬱で娯楽も乏しく、心を癒すものにも欠けた戦地にあって、健気に駆け回る愛らしい姿を皆好ましく思っていた。
聖女というものが実際に居るのならば、あんな風だろうと、最初はそんな軽口が切っ掛けだった。
それは次第に定着していって、毎日のささやかな楽しみになり、癒しになり、やがて熱を帯びていった。毎日大勢がエミリーを聖女だと口にするようになって、それを真実だと信じ込み、疑わなくなったのは、一体いつからだっただろうか。
「……彼女を、何の根拠もなく、担ぎ上げてしまったのは、我々だ……」
懺悔のようにそう口にしてみるが、それはどこにも届かない。上辺だけしか見ていなかった事に今更気付いたところで、何もかもがもう遅いのだ。
「もしかしたら、聖剣が……消えてしまったのは、俺達のせいかもしれませんね……」
不死スライムにもはや抗う力も無く、飲まれるままにマーカスがそう言った。
「……いつだったか、アグレアス閣下に、聖騎士と聖女は守らなければならないと、そう言われて……、僕は、それを、閣下も聖女の存在を認めているのだと、確証を得られたのだと、思い込んでしまいました」
リチャードは、記憶の片隅にあった、そんな事を口にした。それを理由にアグレアスに責任転嫁して罪が軽くなるとは思っていない。ただ、己の愚かさを利用されて扇動されてしまったのだと、それをマーカスや他の騎士に伝えたかった。
アグレアスの存在とて同じだ。ほんの少し前まで彼は、尊敬する人物だった。
名門の貴族家の出であれ、嫡子でない立場の者が殆どで、中には下位貴族出身や平民出も居る。そんなともすれば日の当たらなくなる騎士達の活躍を評価し、率先して後ろ盾となってくれる、誇り高きジエメルド公爵家。そこにあった信頼と敬意は、たった今、打ち砕かれた。
「はは……、平等? 奇跡の力? 化け物になって、その先で、一体何を護るんだ……」
なけなしの騎士となった矜持が、アグレアスの言葉を否定する。それすらも、絶望の淵で誰の耳にも届く事無く消えていく。
粘液の波に飲まれ鎧が溶けだす中を、ロイドは無理やり身体を動かして、不死スライムの中に沈んで行くエリオットの肩を掴んだ。引き摺りあげて、足場を探す。
「エリオット……!! しっかりしろ……!!」
エリオットは茫然自失状態で、意識はあるようだが反応が殆ど無かった。
「エリオット……、なぁ、聞いてくれ。俺は、お前に謝らなければならない。俺も利用されていたうちの一人だ。何も考えずに閣下に従って、結果、お前をここまで追い詰めた」
絞り出すような声は、果たしてエリオットの耳に届いているのか、わからない。
「俺は、お前が羨ましかった。何故、聖剣を授かったのが、俺でなくお前なのかと、ずっと葛藤があった。同じ準男爵家で、鍛錬を積む日々を送ってきた。お前と俺の違いは、一体何なのかと。嫉妬が、判断を狂わせた」
叫ぶように言葉を紡ぎながら、壁際に辛うじて残っていた足場にエリオットを引き摺りあげる。エリオットの右手には、柄だけがまだ辛うじて残っていた。それが元から聖剣で無かった事など、ロイドとてわかっている。だがその無残な姿に、吐き気にも似た自己嫌悪が襲い来る。
アグレアスが何を目論んでいたのかを知った今、ロイドは取り返しのつかない状況に、それでも足掻いていた。踊らされていた自分への嫌悪感は消える事は無いだろう。今さら贖罪など価値は無いだろう。
けれどもこのまま、アグレアスの意のままにされるのだけは、耐えられなかった。
しかし迫りくる不死スライムをどうにかする手段は何も思い浮かばない。気付けば再び腰あたりまで粘液の波が覆っていた。焦りの中で周囲を見渡す。
貴賓席とは真逆の、南側には、観覧討伐の為に不死魔獣を通したゲートがあった。黒く口を開けたその門の奥から、この場には似つかわしくない幌馬車が走って来るのが見えた。
----------------------------------------------------
※「エコーチェンバー現象」という言葉が最近では有名ですが
「反復バイアス」や「真実性の錯覚」などとも呼ばれ
閉じた集団において
「同じ言葉を繰り返し聞くうちに、明らかな嘘や根拠が無い情報を真実と思い込む」という、
実際に洗脳手段としても用いられる心理作用であり、誰の身にも起こる可能性がある心理傾向です。
(冷静な第三者視点でお読みになる読者さまにこの前提情報が無いと誤解されるため、注釈を入れさせていただきました)
4,185
お気に入りに追加
10,352
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
うーん、別に……
柑橘 橙
恋愛
「婚約者はお忙しいのですね、今日もお一人ですか?」
と、言われても。
「忙しい」「後にしてくれ」って言うのは、むこうなんだけど……
あれ?婚約者、要る?
とりあえず、長編にしてみました。
結末にもやっとされたら、申し訳ありません。
お読みくださっている皆様、ありがとうございます。
誤字を訂正しました。
現在、番外編を掲載しています。
仲良くとのメッセージが多かったので、まずはこのようにしてみました。
後々第二王子が苦労する話も書いてみたいと思います。
☆☆辺境合宿編をはじめました。
ゆっくりゆっくり更新になると思いますが、お読みくださると、嬉しいです。
辺境合宿編は、王子視点が増える予定です。イラっとされたら、申し訳ありません。
☆☆☆誤字脱字をおしえてくださる方、ありがとうございます!
☆☆☆☆感想をくださってありがとうございます。公開したくない感想は、承認不要とお書きください。
よろしくお願いいたします。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
田舎娘をバカにした令嬢の末路
冬吹せいら
恋愛
オーロラ・レンジ―は、小国の産まれでありながらも、名門バッテンデン学園に、首席で合格した。
それを不快に思った、令嬢のディアナ・カルホーンは、オーロラが試験官を買収したと嘘をつく。
――あんな田舎娘に、私が負けるわけないじゃない。
田舎娘をバカにした令嬢の末路は……。
彼女がいなくなった6年後の話
こん
恋愛
今日は、彼女が死んでから6年目である。
彼女は、しがない男爵令嬢だった。薄い桃色でサラサラの髪、端正な顔にある2つのアーモンド色のキラキラと光る瞳には誰もが惹かれ、それは私も例外では無かった。
彼女の墓の前で、一通り遺書を読んで立ち上がる。
「今日で貴方が死んでから6年が経ったの。遺書に何を書いたか忘れたのかもしれないから、読み上げるわ。悪く思わないで」
何回も読んで覚えてしまった遺書の最後を一息で言う。
「「必ず、貴方に会いに帰るから。1人にしないって約束、私は破らない。」」
突然、私の声と共に知らない誰かの声がした。驚いて声の方を振り向く。そこには、見たことのない男性が立っていた。
※ガールズラブの要素は殆どありませんが、念の為入れています。最終的には男女です!
※なろう様にも掲載
お飾り王妃の愛と献身
石河 翠
恋愛
エスターは、お飾りの王妃だ。初夜どころか結婚式もない、王国存続の生贄のような結婚は、父親である宰相によって調えられた。国王は身分の低い平民に溺れ、公務を放棄している。
けれどエスターは白い結婚を隠しもせずに、王の代わりに執務を続けている。彼女にとって大切なものは国であり、夫の愛情など必要としていなかったのだ。
ところがある日、暗愚だが無害だった国王の独断により、隣国への侵攻が始まる。それをきっかけに国内では革命が起き……。
国のために恋を捨て、人生を捧げてきたヒロインと、王妃を密かに愛し、彼女を手に入れるために国を変えることを決意した一途なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:24963620)をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる