37 / 91
37.作戦会議②
しおりを挟む
「ライオネル卿、貴方が黒騎士になられた理由はそれか」
領主ケルヴィム伯が沈んだ表情で問うた。
「ああ。例え立場や名誉を捨てても、結果が何事も無くただの杞憂で終わるならばそれで良いと思っていた。この目で確認しようと。だが実際に来てみれば……」
そこまで言って、ライオネルは深く息を吐く。
「すまない。無闇に期待を抱かせるより、不穏な話は先に聞かせておこうと思ったまでだ。俺がこの身一つで出来る事は限られるが、労は惜しまないつもりだ」
塗りつぶされた盾を見た時点で覚悟していた事とはいえ、更にその理由を知った今、ケルヴィム伯も私兵団員も遣る瀬無い表情は隠しきれない。
「まぁ、豪傑で知られる元騎士団長がここに居る事実は、有難いじゃねえか。それに、ライオネル卿のお陰で、弟と爺さん達まで来てくれたわけだろ?」
傭兵の男が場の空気を換えるように笑う。それで皆の表情に僅かに笑みが戻った。
「そうだな。今はまず、目の前の事を考えよう」
ケルヴィム伯が顔を上げると、場の全員が顔を上げ頷いた。
「王都への伝令は?」
「今朝の襲撃の直後にはもう向かわせた。天候に恵まれれば四、五日で届くはずだ。……問題は、陛下がそれで救援に兵を出してくださるかだが。いずれにせよ、仮に即時に出兵したとしてもこの地に着くのは、早くて十日から半月後だ」
人馬の移動速度には限界がある。派兵規模によっては兵糧の輸送がその進みを余計遅らせる。国王の目論見の真偽は定かでないにせよ、最速で動いてくれる保証もない中で、王都からの救援を頼って待つという選択は取れそうに無かった。
「封じ込めの結界はどのくらいもつだろうか?」
部屋の隅で黙って話を聞いていた高齢の聖職者にライオネルが問うた。
「最大で七日はもつ。結界に閉じてあるから、あれ以上増える事は無いだろう」
「取りこぼしは無いはずです」
若い聖職者が補足する。彼らは西方の大教会から来ている、特に結界魔法に長けた者達だ。
それを確認した後で、私兵団員が手を挙げて報告を加える。
「今朝の大型の不死魔獣は、ほぼ成体に近くはありましたが、成りそこないでした。お陰で早めに始末できたようなもの。あれはつい最近、騎士団が撤退した後に不死魔獣化したものでしょう。したがってこの近辺にはあれ一体かと」
ライオネルが渋い表情で頷く。幸い、大型であれば聖職者の索敵で早めに検知できる。それに何よりも、大型はその殺傷能力が高いがゆえに、周囲の魔獣や獣が不死魔獣化しにくい。
「問題は、変異種の小型の不死魔獣だな……」
「それについてなんだが……昼間戦って気付いた事がある」
傭兵の男が手を挙げた。
「無駄と思いつつも、棍棒を聖水で清めておいたんだ。そしたら、加護があるうちは潰した小型の何体かは倒せていた」
「そういえば、言われてみれば確かに、剣でも数体は倒せていたな」
私兵団員達が揃って頷く。
大型や中型の不死魔獣は、聖水で清めた剣で斬る事で、斬られた断面の再生が止まる。それを利用して頭と胴体を切り離すと、あっさりと肉体が崩れて土に還るのだ。だが、だからこそこれまでは鈍器や矢では通用しなかった。そして一体を倒す頃にはもう聖水の加護は消えているのが常だった。
「それが事実なら、物量で押し切れば光明はあるか」
ライオネルが頷けば、周囲の全員の顔に今度こそ笑みが戻った。
部屋の隅で黙って話を聞いていたギルバートは、昼間の集落での出来事を言うべきかと悩み、立ち上がろうとした。しかしその肩をドルフが制する。
「昼間のあれはな、儂が作った秘密兵器がたまたま上手く作用したようなんじゃが、何せまだ不確定だ。曖昧な情報で徒に期待を持たせるわけにはいかん」
それを聞いてギルバートは目を瞬いた。集落で共に戦った私兵団員と傭兵が目を逸らすようにあらぬ方を向いたのが気になったが、ひとまずはそれで納得した。
──何せ、この爺さんだからな……。妙な仕掛けを仕込んでやがったんだろう。
そんな事を内心で考えながら、ギルバートは頭に浮かんだ別の事を呟いた。
「……不死魔獣を、もし俺達が全て、完全に、殲滅しちまえば、上の連中の妙な企みなんて、水の泡だよな……」
その声は、部屋の静寂に偶然にも重なって妙に響いた。それから音でもしそうな勢いで、部屋に居た全員の視線がギルバートに向く。
さっき目を逸らしていた私兵団員と傭兵が虚ろな目で半笑いしている。言葉にはしていないが、言いたい事はわかった。
──悪かった。また脳みそに筋肉しか詰まってないような事を言ってしまった……。
ギルバートは深く反省して心の中で謝罪したが、視界の端で部屋の中央に居たライオネルが肩を震わせている。怒らせたか、と顔を上げれば、意外な事に笑っていた。
「まぁ、無謀な真似は困るが。そのくらいの腹積もりで居た方がいいだろうな」
ライオネルが何故だか楽しげな声でそう告げて、ケルヴィム伯も、私兵団員も傭兵達も満面の笑みで頷く。そしてギルバートのすぐそばに座っていた、高齢の聖職者までもが堪えきれないとばかりに笑い出した。
「いいねぇ。実に良い。結界がもつうちに、聖水を出来る限り大量に用意しよう」
そう言って何故だかギルバートの肩を楽しそうに叩いた。周囲の聖職者達も頷いている。
「……それにこの街には今、滅多に表に出てこない『標の魔法使い』が居るだろう。これほどの僥倖は無い。あながち上手くいくかもしれん」
高齢の聖職者──西方大教会の高名な司祭である男が、最後にそう呟いた。その頃には部屋はざわめきに包まれていて、その言葉が耳に届いたのはギルバートとドルフくらいのものだろう。
──『標の魔法使い』? バーバラさんか? 有名なのか……。
関心しているうちに、部屋にいた者達が次々と立ち上がる。
「では、結界の余裕を見ながら、五日間は不死魔獣殲滅の準備と周囲への警戒を。討伐は六日後に決行しよう」
ライオネルが告げると皆が一斉に是を唱えた。
ギルバート達が屋敷を出ると、夕日に照らされた街に空腹を刺激する実に美味そうな香りが漂っている。遠くでフローラが嬉しそうに手を振っているのが見えた。
領主ケルヴィム伯が沈んだ表情で問うた。
「ああ。例え立場や名誉を捨てても、結果が何事も無くただの杞憂で終わるならばそれで良いと思っていた。この目で確認しようと。だが実際に来てみれば……」
そこまで言って、ライオネルは深く息を吐く。
「すまない。無闇に期待を抱かせるより、不穏な話は先に聞かせておこうと思ったまでだ。俺がこの身一つで出来る事は限られるが、労は惜しまないつもりだ」
塗りつぶされた盾を見た時点で覚悟していた事とはいえ、更にその理由を知った今、ケルヴィム伯も私兵団員も遣る瀬無い表情は隠しきれない。
「まぁ、豪傑で知られる元騎士団長がここに居る事実は、有難いじゃねえか。それに、ライオネル卿のお陰で、弟と爺さん達まで来てくれたわけだろ?」
傭兵の男が場の空気を換えるように笑う。それで皆の表情に僅かに笑みが戻った。
「そうだな。今はまず、目の前の事を考えよう」
ケルヴィム伯が顔を上げると、場の全員が顔を上げ頷いた。
「王都への伝令は?」
「今朝の襲撃の直後にはもう向かわせた。天候に恵まれれば四、五日で届くはずだ。……問題は、陛下がそれで救援に兵を出してくださるかだが。いずれにせよ、仮に即時に出兵したとしてもこの地に着くのは、早くて十日から半月後だ」
人馬の移動速度には限界がある。派兵規模によっては兵糧の輸送がその進みを余計遅らせる。国王の目論見の真偽は定かでないにせよ、最速で動いてくれる保証もない中で、王都からの救援を頼って待つという選択は取れそうに無かった。
「封じ込めの結界はどのくらいもつだろうか?」
部屋の隅で黙って話を聞いていた高齢の聖職者にライオネルが問うた。
「最大で七日はもつ。結界に閉じてあるから、あれ以上増える事は無いだろう」
「取りこぼしは無いはずです」
若い聖職者が補足する。彼らは西方の大教会から来ている、特に結界魔法に長けた者達だ。
それを確認した後で、私兵団員が手を挙げて報告を加える。
「今朝の大型の不死魔獣は、ほぼ成体に近くはありましたが、成りそこないでした。お陰で早めに始末できたようなもの。あれはつい最近、騎士団が撤退した後に不死魔獣化したものでしょう。したがってこの近辺にはあれ一体かと」
ライオネルが渋い表情で頷く。幸い、大型であれば聖職者の索敵で早めに検知できる。それに何よりも、大型はその殺傷能力が高いがゆえに、周囲の魔獣や獣が不死魔獣化しにくい。
「問題は、変異種の小型の不死魔獣だな……」
「それについてなんだが……昼間戦って気付いた事がある」
傭兵の男が手を挙げた。
「無駄と思いつつも、棍棒を聖水で清めておいたんだ。そしたら、加護があるうちは潰した小型の何体かは倒せていた」
「そういえば、言われてみれば確かに、剣でも数体は倒せていたな」
私兵団員達が揃って頷く。
大型や中型の不死魔獣は、聖水で清めた剣で斬る事で、斬られた断面の再生が止まる。それを利用して頭と胴体を切り離すと、あっさりと肉体が崩れて土に還るのだ。だが、だからこそこれまでは鈍器や矢では通用しなかった。そして一体を倒す頃にはもう聖水の加護は消えているのが常だった。
「それが事実なら、物量で押し切れば光明はあるか」
ライオネルが頷けば、周囲の全員の顔に今度こそ笑みが戻った。
部屋の隅で黙って話を聞いていたギルバートは、昼間の集落での出来事を言うべきかと悩み、立ち上がろうとした。しかしその肩をドルフが制する。
「昼間のあれはな、儂が作った秘密兵器がたまたま上手く作用したようなんじゃが、何せまだ不確定だ。曖昧な情報で徒に期待を持たせるわけにはいかん」
それを聞いてギルバートは目を瞬いた。集落で共に戦った私兵団員と傭兵が目を逸らすようにあらぬ方を向いたのが気になったが、ひとまずはそれで納得した。
──何せ、この爺さんだからな……。妙な仕掛けを仕込んでやがったんだろう。
そんな事を内心で考えながら、ギルバートは頭に浮かんだ別の事を呟いた。
「……不死魔獣を、もし俺達が全て、完全に、殲滅しちまえば、上の連中の妙な企みなんて、水の泡だよな……」
その声は、部屋の静寂に偶然にも重なって妙に響いた。それから音でもしそうな勢いで、部屋に居た全員の視線がギルバートに向く。
さっき目を逸らしていた私兵団員と傭兵が虚ろな目で半笑いしている。言葉にはしていないが、言いたい事はわかった。
──悪かった。また脳みそに筋肉しか詰まってないような事を言ってしまった……。
ギルバートは深く反省して心の中で謝罪したが、視界の端で部屋の中央に居たライオネルが肩を震わせている。怒らせたか、と顔を上げれば、意外な事に笑っていた。
「まぁ、無謀な真似は困るが。そのくらいの腹積もりで居た方がいいだろうな」
ライオネルが何故だか楽しげな声でそう告げて、ケルヴィム伯も、私兵団員も傭兵達も満面の笑みで頷く。そしてギルバートのすぐそばに座っていた、高齢の聖職者までもが堪えきれないとばかりに笑い出した。
「いいねぇ。実に良い。結界がもつうちに、聖水を出来る限り大量に用意しよう」
そう言って何故だかギルバートの肩を楽しそうに叩いた。周囲の聖職者達も頷いている。
「……それにこの街には今、滅多に表に出てこない『標の魔法使い』が居るだろう。これほどの僥倖は無い。あながち上手くいくかもしれん」
高齢の聖職者──西方大教会の高名な司祭である男が、最後にそう呟いた。その頃には部屋はざわめきに包まれていて、その言葉が耳に届いたのはギルバートとドルフくらいのものだろう。
──『標の魔法使い』? バーバラさんか? 有名なのか……。
関心しているうちに、部屋にいた者達が次々と立ち上がる。
「では、結界の余裕を見ながら、五日間は不死魔獣殲滅の準備と周囲への警戒を。討伐は六日後に決行しよう」
ライオネルが告げると皆が一斉に是を唱えた。
ギルバート達が屋敷を出ると、夕日に照らされた街に空腹を刺激する実に美味そうな香りが漂っている。遠くでフローラが嬉しそうに手を振っているのが見えた。
5,386
お気に入りに追加
10,352
あなたにおすすめの小説
婚約破棄された令嬢が記憶を消され、それを望んだ王子は後悔することになりました
kieiku
恋愛
「では、記憶消去の魔法を執行します」
王子に婚約破棄された公爵令嬢は、王子妃教育の知識を消し去るため、10歳以降の記憶を奪われることになった。そして記憶を失い、退行した令嬢の言葉が王子を後悔に突き落とす。
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
うーん、別に……
柑橘 橙
恋愛
「婚約者はお忙しいのですね、今日もお一人ですか?」
と、言われても。
「忙しい」「後にしてくれ」って言うのは、むこうなんだけど……
あれ?婚約者、要る?
とりあえず、長編にしてみました。
結末にもやっとされたら、申し訳ありません。
お読みくださっている皆様、ありがとうございます。
誤字を訂正しました。
現在、番外編を掲載しています。
仲良くとのメッセージが多かったので、まずはこのようにしてみました。
後々第二王子が苦労する話も書いてみたいと思います。
☆☆辺境合宿編をはじめました。
ゆっくりゆっくり更新になると思いますが、お読みくださると、嬉しいです。
辺境合宿編は、王子視点が増える予定です。イラっとされたら、申し訳ありません。
☆☆☆誤字脱字をおしえてくださる方、ありがとうございます!
☆☆☆☆感想をくださってありがとうございます。公開したくない感想は、承認不要とお書きください。
よろしくお願いいたします。
王女の中身は元自衛官だったので、継母に追放されたけど思い通りになりません
きぬがやあきら
恋愛
「妻はお妃様一人とお約束されたそうですが、今でもまだ同じことが言えますか?」
「正直なところ、不安を感じている」
久方ぶりに招かれた故郷、セレンティア城の月光満ちる庭園で、アシュレイは信じ難い光景を目撃するーー
激闘の末、王座に就いたアルダシールと結ばれた、元セレンティア王国の王女アシュレイ。
アラウァリア国では、新政権を勝ち取ったアシュレイを国母と崇めてくれる国民も多い。だが、結婚から2年、未だ後継ぎに恵まれないアルダシールに側室を推す声も上がり始める。そんな頃、弟シュナイゼルから結婚式の招待が舞い込んだ。
第2幕、連載開始しました!
お気に入り登録してくださった皆様、ありがとうございます! 心より御礼申し上げます。
以下、1章のあらすじです。
アシュレイは前世の記憶を持つ、セレンティア王国の皇女だった。後ろ盾もなく、継母である王妃に体よく追い出されてしまう。
表向きは外交の駒として、アラウァリア王国へ嫁ぐ形だが、国王は御年50歳で既に18人もの妃を持っている。
常に不遇の扱いを受けて、我慢の限界だったアシュレイは、大胆な計画を企てた。
それは輿入れの道中を、自ら雇った盗賊に襲撃させるもの。
サバイバルの知識もあるし、宝飾品を処分して生き抜けば、残りの人生を自由に謳歌できると踏んでいた。
しかし、輿入れ当日アシュレイを攫い出したのは、アラウァリアの第一王子・アルダシール。
盗賊団と共謀し、晴れて自由の身を望んでいたのに、アルダシールはアシュレイを手放してはくれず……。
アシュレイは自由と幸福を手に入れられるのか?
側妃を迎えたいと言ったので、了承したら溺愛されました
ひとみん
恋愛
タイトル変更しました!旧「国王陛下の長い一日」です。書いているうちに、何かあわないな・・・と。
内容そのまんまのタイトルです(笑
「側妃を迎えたいと思うのだが」国王が言った。
「了承しました。では今この時から夫婦関係は終了という事でいいですね?」王妃が言った。
「え?」困惑する国王に彼女は一言。「結婚の条件に書いていますわよ」と誓約書を見せる。
其処には確かに書いていた。王妃が恋人を作る事も了承すると。
そして今更ながら国王は気付く。王妃を愛していると。
困惑する王妃の心を射止めるために頑張るヘタレ国王のお話しです。
ご都合主義のゆるゆる設定です。
里帰りをしていたら離婚届が送られてきたので今から様子を見に行ってきます
結城芙由奈
恋愛
<離婚届?納得いかないので今から内密に帰ります>
政略結婚で2年もの間「白い結婚」を続ける最中、妹の出産祝いで里帰りしていると突然届いた離婚届。あまりに理不尽で到底受け入れられないので内緒で帰ってみた結果・・・?
※「カクヨム」「小説家になろう」にも投稿しています
田舎娘をバカにした令嬢の末路
冬吹せいら
恋愛
オーロラ・レンジ―は、小国の産まれでありながらも、名門バッテンデン学園に、首席で合格した。
それを不快に思った、令嬢のディアナ・カルホーンは、オーロラが試験官を買収したと嘘をつく。
――あんな田舎娘に、私が負けるわけないじゃない。
田舎娘をバカにした令嬢の末路は……。
お飾り王妃の愛と献身
石河 翠
恋愛
エスターは、お飾りの王妃だ。初夜どころか結婚式もない、王国存続の生贄のような結婚は、父親である宰相によって調えられた。国王は身分の低い平民に溺れ、公務を放棄している。
けれどエスターは白い結婚を隠しもせずに、王の代わりに執務を続けている。彼女にとって大切なものは国であり、夫の愛情など必要としていなかったのだ。
ところがある日、暗愚だが無害だった国王の独断により、隣国への侵攻が始まる。それをきっかけに国内では革命が起き……。
国のために恋を捨て、人生を捧げてきたヒロインと、王妃を密かに愛し、彼女を手に入れるために国を変えることを決意した一途なヒーローの恋物語。
ハッピーエンドです。
この作品は他サイトにも投稿しております。
表紙絵は写真ACよりチョコラテさまの作品(写真ID:24963620)をお借りしております。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる