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【前編】僕たちの新婚旅行
心優しき転生者
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それから僕達はこれからのことについて話し合った。魔界の魔族をこのまま放置することはできない。けれど、一度魔界に入ればもう戻って来れなくなるかもしれない。なので一旦、新婚旅行を満喫してからサタンの討伐をすることをドレッドに提案すると彼は了承してくれた。
気まずい沈黙が流れるも、僕は気持ちを入れ替えることにした。せっかくの新婚旅行だし、楽しまないと損だからね!僕達は残りのアースガルドの国々へと足を運んだ。
「次はどこへ行くの?」
「次はなぁ~エルフの国だ!」
「へぇ~エルフか」
そういえばこの世界にきてからというもの人族の国しか行ってない気がする……
「どうした?元気がないぞ?」
「いやさぁ……ちょっと考え事をしていて。」
「んっ?どうしたんだ?」
「大したことじゃないよ。ただ、この世界の他の種族はどんな感じかなと思って。」
僕が首を傾げるとドレッドは手を掲げた。
「気になるのか?なら見せてやるよ」
すると突然僕の目の前に大きなウィンドウが現れた! そこには様々な種族がいた。
「えっ!?何これ!?」
「これは俺のスキル〖鑑定眼〗で見たものを映し出すことが出来るんだ」
「へーすごいね!」
「だろ?他にもこんなことが出来るぞ」
そう言うと今度は画面が3つに分かれた。
「右はお前達と同じ人族だな。左にはエルフやドワーフなどの亜人族がいる」
「じゃあ真ん中は何?」
「真ん中は獣人や龍人など色々いるぜ」
道中そんなことを話しながら歩いていると……
「キャーーー!!」
どこからともなく女性の悲鳴が聞こえた!
「今の何!?」
「さぁな。でも行ってみる価値はあるかもな!」
僕達は声のした方へ駆けると、そこには巨大なゴーレムがいた。
「ドレッド、これ魔獣かな?」
「いや、これは魔獣じゃなくて魔導人形だな。誰がこんなもの作ったんだ…。」
「もしかして、これも魔界の魔族の仕業なの…?」
「まぁ、それしか考えられねぇーよな…。」
僕達が話しているとゴーレムがこちらに気が付き手を振り下ろしてきた。
「手の平サイズになれ!」
僕は創造魔法で対抗するとゴーレムはみるみるうちに手の平サイズに変貌した。
「よし、これでいいね!」
僕が手の平にゴーレムを乗せるとドレッドから突っ込みが入る。
「おい、それを持って帰るのか!?」
「まさか。ただ、例え人形でも命あるものを殺すのは忍びなくてね。」
ゴーレムを地面に置くと、僕は手を振って見送った。
「相変わらず優しいんだな。」
「あはは、まぁね。」
僕は過去の転生で学んだことがある。それは絶対的な強さがあれば誰も殺さずに済むということだ。少なくても僕は今回の転生まではそう信じていた。
気まずい沈黙が流れるも、僕は気持ちを入れ替えることにした。せっかくの新婚旅行だし、楽しまないと損だからね!僕達は残りのアースガルドの国々へと足を運んだ。
「次はどこへ行くの?」
「次はなぁ~エルフの国だ!」
「へぇ~エルフか」
そういえばこの世界にきてからというもの人族の国しか行ってない気がする……
「どうした?元気がないぞ?」
「いやさぁ……ちょっと考え事をしていて。」
「んっ?どうしたんだ?」
「大したことじゃないよ。ただ、この世界の他の種族はどんな感じかなと思って。」
僕が首を傾げるとドレッドは手を掲げた。
「気になるのか?なら見せてやるよ」
すると突然僕の目の前に大きなウィンドウが現れた! そこには様々な種族がいた。
「えっ!?何これ!?」
「これは俺のスキル〖鑑定眼〗で見たものを映し出すことが出来るんだ」
「へーすごいね!」
「だろ?他にもこんなことが出来るぞ」
そう言うと今度は画面が3つに分かれた。
「右はお前達と同じ人族だな。左にはエルフやドワーフなどの亜人族がいる」
「じゃあ真ん中は何?」
「真ん中は獣人や龍人など色々いるぜ」
道中そんなことを話しながら歩いていると……
「キャーーー!!」
どこからともなく女性の悲鳴が聞こえた!
「今の何!?」
「さぁな。でも行ってみる価値はあるかもな!」
僕達は声のした方へ駆けると、そこには巨大なゴーレムがいた。
「ドレッド、これ魔獣かな?」
「いや、これは魔獣じゃなくて魔導人形だな。誰がこんなもの作ったんだ…。」
「もしかして、これも魔界の魔族の仕業なの…?」
「まぁ、それしか考えられねぇーよな…。」
僕達が話しているとゴーレムがこちらに気が付き手を振り下ろしてきた。
「手の平サイズになれ!」
僕は創造魔法で対抗するとゴーレムはみるみるうちに手の平サイズに変貌した。
「よし、これでいいね!」
僕が手の平にゴーレムを乗せるとドレッドから突っ込みが入る。
「おい、それを持って帰るのか!?」
「まさか。ただ、例え人形でも命あるものを殺すのは忍びなくてね。」
ゴーレムを地面に置くと、僕は手を振って見送った。
「相変わらず優しいんだな。」
「あはは、まぁね。」
僕は過去の転生で学んだことがある。それは絶対的な強さがあれば誰も殺さずに済むということだ。少なくても僕は今回の転生まではそう信じていた。
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