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小学生編
第2話
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「───発情した?」
「ああ、まだ発情期じゃなかったハズなんだが、何があったのか突然な」
生徒会長の質問に、隣に立つ副会長らしきメガネの男子生徒が小さな声で答える。
ここは米浦中学校の多目的ホール。これから入学してくる小学6年生を対象とした交流会が開かれていたのが、どうやら何かトラブルが発生したらしい。
偶然近くにいた俺は、そのまま耳を傾ける。
「小学生には申し訳ないけど、直ぐに向かおう。場所は?」
「今は保健室で保護している。βである保健室の先生が面倒を見ているが、直ぐに行ってやってやれ」
「分かった。すまないけど、あとは任せたよ」
「ああ、ここは任せておけ」
その返事を聞くや否や、会釈をして直ぐさま立ち去っていく生徒会長の後ろ姿を見送る。
「───番か?」
俺の隣で静かに聞いていた速水が小さく口にした。
番とは、第2の性であるα、Ωの間にのみ発生する特別な繋がりのことだ。Ωの発情期にαと繋がり、αがΩのうなじを噛む事で互いに番うことが出来る。そして、番の関係を結んだΩのフェロモンは、番のαのみに効力を発揮するようになり、番のαのみがΩの情を発散する事が出来る。
「だろうな」
俺は短くそう返した。生徒会長の番のΩが突然発情した為、会長はそのΩの元に駆けつけたのだろう。
「ひぇー、中学にもなると苦労しそうだ」
「そうだな」
未来の性に思いを馳せる俺たちを他所に、交流会は依然として続いていた。
「じゃあそっちもSub側の子が多いんだね?」
一ノ瀬の質問に他校の女子生徒が返す。
「うん。辰巳くん優しいから、もうみんな辰巳くんに頼っちゃってさ。なんかごめんね?」
「別にいいよ。頼られて悪い気はしないしね」
辰巳と呼ばれた男子生徒が笑顔で答えた。
辰巳という子は初対面ではあるが、何処か気さくで取っ掛かりやすい空気を持っている。性格的にも優しそうな感じを受けるし、口調も穏やかで整った顔立ちだ。人気が出るのも頷ける。
「ケッ、俺だって頼られまくってるっつーの」
そんな辰巳に嫉妬したのか、速水が小言をつぶやいた。
辰巳がプレイを相手に委ね気持ち良くなってもらう系のDomなら、速水は相手を誘導して気持ちよくさせる系のDomだ。
人気なのは確かにそうだが、おそらく違う系統であるだろうし、そこで張り合う必要性もない。
───無駄に争うなよ。そう視線で語って、俺は少し離れた場所で1人小休憩を挟むことにする。
立ちっぱなしは疲れるし、ワイワイと賑やかな場所は楽しいが同時に疲れるのだ。
窓際によって外の景色を見る。大きなグラウンドを駆け回る部活動中の先輩方の遥か上を、1羽の白い鳥が大きく翼を広げ飛んでいた。
優雅だな、なんて感想を抱いてその鳥を目で追う。その鳥がちょうど太陽と重なった時──。
─────ドクリ。
心臓が大きく拍動した。
「あ…───」
景色が、あの過去と重なる───。
どうして、なんで。そう思う気持ちをかき消すように、唐突に、それはやってくる。
今までと違う何か。己の中に宿った何か。何か、という感覚を上手く言葉に表せないが、名前をつけるなら、それはきっと『性』と呼ばれるもの。
俺はゆっくりと視線をホールに戻した。ホールの中は先程と変わりなく、学生同士がたわいもない会話を繰り広げている。
だが、しかし、分かる。感覚が、本能が悟る。
あの子はSubだ。対するあの子はSwitch。誰がSubでSwitchで、Domなのか。
そして、実感する。この内側から溢れてくる、支配したいという強い欲求。Subを守ってあげたいという欲求。あらゆる欲求が俺を包み込んで──。
───そして、速水と目が合った。
速水は目を大きく開き、驚いた表情を向けてくる。
そんな速水に対し、俺は燃え盛るような欲求を内側に抱えて、静かに薄く笑んだ。
──────俺は、Domだ。
───────────────────────
速水が驚愕しながら俺の元へやってくる。
「速水、俺、Domだったわ」
「…おう。そりゃいいけどよ。お前、ソレちょっと強すぎねぇか?」
「───ソレ?」
「Domだよ、Dom。Glare出してなくても、ある程度相手の強さは分かんだよ。お前のソレ、ちょっとまずくねぇか?」
驚愕から一転、速水の表情が徐々に不安と心配に塗りつぶされていく。
俺自身、何故だかよく分からないが、Domのランクが相当高いだろう事は今自覚している。
速水もランクは高い方だ。だが、俺のソレは速水よりも強い。速水と対峙しているとソレはより顕著に感じる。
Domのランクは高ければ良いというものじゃない。行き過ぎた強いDomによるGlareは、弱いsubにとって天敵ともなりえる。
『浴びたら即死』───。
そんな都市伝説のような話がまことしやかに噂されているのを、俺たちは知っていた。
何より、この内側から溢れてくる強い欲求。
───確かに、これはちょっとまずいのかもしれない。
「とりあえず、交流会切り上げて場所移そうぜ。目覚めたなら、検査しに行かなきゃだろ?」
「…そうだな」
ひとまず、速水の提案に乗ることにする。
そんな俺たちの様子に気付き始めた生徒たちの視線が徐々に集まってくるが、俺は速水を置いて先にホールを出る。速水は一ノ瀬たちに軽く声をかけて、家まで俺に同行してくれるそうだ。
SMの性が目覚めれば、まずしなければいけない事として、病院での検査がある。
国民は性が目覚めれば国へ届け出なければならない。小学校でも口を酸っぱく教えられる国民の義務だ。これを放置すると罰金や書類の作成等、めんどくさいことが山盛りなので、報告しない選択肢はない。
「おまたせ。行こうぜ」
「ああ」
軽く言葉を交わし、ひとまず俺は家に帰ることにする。父はなかなか家にいないが、今の時間は家政婦の紗枝紗枝さんがいたはずだ。病院まで同行してもらう事にしよう。
頭の中で計画を立てて、俺たちは歩き出した。
──────────────────────
SMの性にはランクというものがある。
一番下はEで上はA。そのまた上にSというものがあるが、この国においてSが生まれるのは何十年かに1人の割合でしかいない。
この国で確認しているSランクは、現在Domが2人、Subが3人だ。
それぞれ年齢も性別もさまざまだが、Sにランク付けされた人たちは国に管理されているという。
管理といっても、そんなに厳重なものではない。問題を起こさなければ普段通りの生活を送れる、というのが俺の隣に座っている管理官である三島さんの話だ。
俺は現在、紗枝さんと一緒に車に運ばれてとある施設へ移動中の身である。
検査の結果は、DomのランクS。病院がザワついて、しばらく経つと三島さんとそのお連れの方々数人が俺の元にやってきた。
───僕に同行してくれるかな、夏目秀斗くん。
そう言って、にこやかに俺に手を差し出す三島さんの顔を、今でも鮮明に覚えている。
「さあ、着いたよ」
三島さんの声に、視線を車窓の外にやる。
白い、大きな建物だった。ずっと向こうの離れた場所には10mをゆうに超える大きな壁が建物を中心にそびえ立ち、出入口からしか出れない仕組みになっている。
「…ここで、何するんですか?」
俺が神妙に問うと、三島さんはにこやかな表情を崩さず言った。
「ひとまずは、勉強かな。君のような強い性を持つ子はここでしっかり性について学んでおかないと、取り返しのつかない事になるからね」
「……」
確かに、そうなのかもしれない。俺はまだ前世の記憶というものがあるから、ある程度の善し悪しは分かるが、普通の小学生にはなかなか難しい事もあるだろう。
行き過ぎた行為は最悪、人を殺める。それはSランクに限らずDom全員に言えることだが、より強い性を持つものは、より気を付けなければいけない。つまりはそういう事だ。
施設の中に入って、とある部屋で暫くの間三島さんを待っていると、白い何かを持ってやってきた。部屋の周囲には職員が数名立ち、こちらを見守っている。
「秀斗くん、とりあえずこれを手首に付けてくれるかな。右でも左でもどっちでもいいよ」
そう言って差し出してきたのは、白いブレスレットの様な硬い装置だ。
「それは何でしょう?」
隣にいた紗枝さんが口にする。俺も同じ事を考えていた。
「これはSランクの人がみな身に付けるものです。僕達は『安全装置』と呼んでいますが、Sランクの子のGlareには僕達も対応しきれない所がありますので、もし周囲に危害が及んでいて止められない時に、これを作動させて鎮静化するんです」
これには鎮静剤が組み込まれていまして--、と続ける三島さんに、紗枝さんが不安に思ったのか心配そうに問う。
「それって、大丈夫なんでしょうか?身体に何か悪いことが起きたりとか…」
「安心してください。多くの治験によって安全性は確認しておりますので」
もしものための保険のようなものです───。
にこやかに語る三島さんに、これは避けられない事だと判断する。別に国と敵対したい訳でもないし、それで穏便に済むなら逆らう必要性もないだろう。
俺は三島さんからブレスレットを受け取り、左手首にそれを取り付ける。カチッと1度ハマったブレスレットは、自分から取り外しが出来ないような仕組みなっていた。
その様子を見守り、どこかホッとした様子で「ありがとう」と三島さんが礼を言う。
そこから少し雑談を挟んで、SMの性ついてより深い所まで勉強することになった。
「───なので、Dom性の強い人というのは、比例するように支配したいと思う気持ちがより強くなる傾向にあるんだ。それはSubも同様で、Sub性が強いもの程、より支配されたい気持ちが強くなり、加えてDomの庇護欲をより刺激する」
過去にはその庇護欲の掻き立てによって、一国が転覆しそうになった歴史もある───。
三島さんは憂うような表情で続けた。
「まあ、そんな事もあって、各国はSランクの人とAランクでも危険性の高い人にはこの安全装置を付けるようになったんだ。それでも問題を起こす人たちは中にもいるんだけど、そういう人には見張りを立てたり、行動を制限させてもらっている」
「そうなんですねぇ」
紗枝さんも一緒に相槌を打って話を聞く。
「まあ、でも、秀斗くんなら大丈夫だって僕は信じてるよ。君は落ち着いてるし、まだ若いのに理性的に見えるからね」
にこやかに俺を見る三島さん。俺としても、あまり問題を起こして迷惑をかけたくないし、行動を制限されるのも嫌だ。
「三島さん」
すると、部屋の入口から男性の声が聞こえた。
「準備、出来ましたよ。いつでもどうぞ」
「ああ、ありがとう。助かるよ」
三島さんが礼を言う。
「じゃあ、秀斗くん、行こうか」と三島さんがにこやかに声をかけてきた。
「…どこへ?」
「Subの所へ、だよ」
欲は発散させないとね───。
三島さんは俺の内側で激しく燃え盛る欲を見透かしたように、そう言った。
────────────────────
案内された部屋は少し広々としていて、中央の長テーブルには果物や料理が沢山盛り付けられた皿が複数並んでいた。
四方は白い壁で覆われており、1面だけ鏡のようになっている。
そして、テーブルの横に設置された椅子に座る1人の女の子。部屋に入ってきた俺を認め、ニコリと笑んだ。
「秀斗くん、彼女はSubのSランク、椎名日乃莉ちゃんだ。これから仲良くしてやって欲しい。日乃莉ちゃんも、秀斗くんをよろしくね」
三島さんが言うと、「はい」と高めの柔らかい声で少し嬉しそうに返事をする女の子。
「それじゃ、あとは君たちの自由にしていいからね。僕たちは別室で待機しているから、思う存分プレイするといい」
そう言い残し、三島さんは俺たちを部屋に残し去っていった。
「あの、秀斗くん、でいいかな?」
さっそく距離を詰めてくる目の前の女の子を見やる。さらりとしたストレートの長髪に、痩せ身でとても華奢な印象。整った顔立ちから発される柔らかい声色は、こちらの庇護欲をさり気なく刺激してくる。
制服を見るに、この近くの女子中に通っているようだ。背丈はそれほど高くなく、小学6年の俺と目線の位置は変わらない。
「…はい。俺も日乃莉さん、でいいですか?」
「別に敬語じゃなくてもいいよ。名前も呼び捨てでいい。これから私たち、パートナーになるんだよね?」
嬉しいと思う気持ちを隠そうとして隠せないのか、気恥しそうに少し微笑んで俺を見つめてくる。
───可愛い。
素直な感想だった。取り繕う暇もなく、次から次へと目の前の女の子──日乃莉──に対する想いが内側から溢れてくる。
可愛い。撫でたい。愛でたい。トロットロに甘やかして惚けさせて、溺れるくらいに愛で満たして、そして俺の存在で幸せいっぱいにしてやりたい。
───ああ、これはダメだ。
俺は悟った。今まで抑圧して抑え込んできた欲情が表出するのを抑えられない。
「──分かった。じゃあ日乃莉って呼ぶよ」
そう返した俺の先程とは違う熱い眼差しに、日乃莉の顔は徐々に熱く惚けていく。
「セーフワード、決めようか」
「───うん」
「『やめて』でいいか?」
「───うん」
「じゃあ、────『Kneel』」
俺がコマンドを口にする。日乃莉は俺に熱い視線を向け、完全に惚けた表情で床に座り込んだ。
ゾクッ───と全身を駆け巡る強い快感に、俺は抗うことなく身を委ねる。
「ああ…GoodGirl。いい子だ。そのまま俺の目を見て。───『Look』」
───ッハァ…。
どちらともなく、熱い吐息がこぼれ落ちた。満たされていく欲情に、思考が徐々に溶けていくのを感じる。
───これはヤバい、病みつきになりそうだ。
回らない頭で本能的に感じる。いや、むしろ、これはもう完全に病みつきになっている。
こんな快感、充足感を、1度味わってしまえば抗うことなんて不可能だ。
それからどれだけ時間が経っただろうか。俺が口にするコマンドに、酩酊状態になっても一生懸命に尽くす日乃莉を前に、心が、全身が歓喜する。
「───『Roll』」
「───あぅ…ん…」
もはや、やりすぎと言われる程にプレイでトロットロになった日乃莉を仰向けにして膝枕する。
「いい子、ホントにいい子だ。日乃莉──」
そうして、俺たちの熱く潤んだ眼差しが合わさる。日乃莉の髪を手で薄く梳かし、溶かし、溶かされていった──。
───────────────────
そんな2人をミラーガラス越しに観察するのは、三島と呼ばれた管理官と、この施設に配属された研究員数名だ。
「両名のストレス減少を確認。プレイもトラブルなく終了したようです」
「ああ、ありがとう。どうやら上手く行ったようだね」
研究員の報告に、三島はホッと胸を撫で下ろす。
三島は近頃、欲求を持て余していた日乃莉への対応に四苦八苦していたからだ。
日乃莉と近い年代のSランクDomはおらず、されどAランクの高位Domを宛がっても欲求不満がなかなか晴れない。
SランクSubとしての運命なのか、日乃莉の尽くす側の欲求が強く、相手になるDomの方がコマンド疲れを起こすのだ。
そのため、欲求不満が募る日乃莉は、近頃毎日のようにプレイをしなければ体調不良を引き起こしてしまうようになった。
そんな折である。近くにあるとある病院から、DomのSランクが目覚めたと報告があった時は、正直、天啓だと思った。
もちろん不安は少なからずともあった。Dom側の性格的な問題があるかもしれないし、まずこちらの指示に従ってくれるのかどうかも怪しい。
Domは支配されるのをとことん嫌がる性質がある。大抵のSランクDomは、最初こちらの意見を受け入れず拒絶する姿勢を見せるし、最悪の場合はその身に持つGlareで威嚇し支配しようとしてくる。
時間をかけて説得し、相談し、取り引きしてようやく関係を進めることが出来るのだ。
だが日乃莉の事を思えば、できる限り早めの対応をすべきだったし、周囲の者への被害を防ぐ為にも対応は早め早めが吉である事はこれまでの経験が物語っている。
さまざまな思惑を抱えた三島が訪れた先には、Domが目覚めたばかりにしては我の少ない落ち着いた様子の少年がいた。
───こちらの警戒は杞憂に終わったか。
ガラス越しに気持ち良さげに眠る2人を見て、三島は再度、胸を撫で下ろす。
休憩もそこそこに、目の前のタブレットを操作し、秀斗のブレスレットから得た情報を開示した。
あの『安全装置』と呼ばれるブレスレットには、鎮静化する機能の他に、欲求不満によるストレスの上昇や現在の体調を調べる機能も備わっている。
───理性的な子で良かった。
それが三島の正直な感想だ。情報を辿れば、プレイが始まる直前まで、途轍もなく強い欲情があの子の内側に潜んでいたことが分かる。
強すぎる欲情は時として己の身を蝕み、暴走する。
Aランクに目覚めた子でも、自分の欲情を抑えきれず、辺り構わず周囲の人々を支配しようと暴走してしまう時があるのだ。
三島は再度タブレットを操作し、2人の現在の状態を表示する。
───2人とも、ストレスは限りなく0に近い。だが、あの欲情の強さを思えば、次にプレイする機会は少し早めに設定した方がいいだろう。
そうして、今後の2人のスケジュール見て予定を決める。大体1週間に1度。ここに来てもらうのがいいだろう。
先程の秀斗のプレイを見ていれば、そこらのSubで欲情を完全に発散する事は難しいと三島は判断した。
あれだけ強い欲情だ。満足するまでプレイを強入り続ければ、並のSubなら酩酊状態を通り過ぎて簡単に意識を飛ばしてしまうだろう。
日乃莉の逆パターンともいえる光景を想像し、頭を抱える。
───強すぎるのも考えものだ。
三島はタブレットの電源を切り、まだ気持ち良さそうに眠る2人が起きるのを待つことにした。
「ああ、まだ発情期じゃなかったハズなんだが、何があったのか突然な」
生徒会長の質問に、隣に立つ副会長らしきメガネの男子生徒が小さな声で答える。
ここは米浦中学校の多目的ホール。これから入学してくる小学6年生を対象とした交流会が開かれていたのが、どうやら何かトラブルが発生したらしい。
偶然近くにいた俺は、そのまま耳を傾ける。
「小学生には申し訳ないけど、直ぐに向かおう。場所は?」
「今は保健室で保護している。βである保健室の先生が面倒を見ているが、直ぐに行ってやってやれ」
「分かった。すまないけど、あとは任せたよ」
「ああ、ここは任せておけ」
その返事を聞くや否や、会釈をして直ぐさま立ち去っていく生徒会長の後ろ姿を見送る。
「───番か?」
俺の隣で静かに聞いていた速水が小さく口にした。
番とは、第2の性であるα、Ωの間にのみ発生する特別な繋がりのことだ。Ωの発情期にαと繋がり、αがΩのうなじを噛む事で互いに番うことが出来る。そして、番の関係を結んだΩのフェロモンは、番のαのみに効力を発揮するようになり、番のαのみがΩの情を発散する事が出来る。
「だろうな」
俺は短くそう返した。生徒会長の番のΩが突然発情した為、会長はそのΩの元に駆けつけたのだろう。
「ひぇー、中学にもなると苦労しそうだ」
「そうだな」
未来の性に思いを馳せる俺たちを他所に、交流会は依然として続いていた。
「じゃあそっちもSub側の子が多いんだね?」
一ノ瀬の質問に他校の女子生徒が返す。
「うん。辰巳くん優しいから、もうみんな辰巳くんに頼っちゃってさ。なんかごめんね?」
「別にいいよ。頼られて悪い気はしないしね」
辰巳と呼ばれた男子生徒が笑顔で答えた。
辰巳という子は初対面ではあるが、何処か気さくで取っ掛かりやすい空気を持っている。性格的にも優しそうな感じを受けるし、口調も穏やかで整った顔立ちだ。人気が出るのも頷ける。
「ケッ、俺だって頼られまくってるっつーの」
そんな辰巳に嫉妬したのか、速水が小言をつぶやいた。
辰巳がプレイを相手に委ね気持ち良くなってもらう系のDomなら、速水は相手を誘導して気持ちよくさせる系のDomだ。
人気なのは確かにそうだが、おそらく違う系統であるだろうし、そこで張り合う必要性もない。
───無駄に争うなよ。そう視線で語って、俺は少し離れた場所で1人小休憩を挟むことにする。
立ちっぱなしは疲れるし、ワイワイと賑やかな場所は楽しいが同時に疲れるのだ。
窓際によって外の景色を見る。大きなグラウンドを駆け回る部活動中の先輩方の遥か上を、1羽の白い鳥が大きく翼を広げ飛んでいた。
優雅だな、なんて感想を抱いてその鳥を目で追う。その鳥がちょうど太陽と重なった時──。
─────ドクリ。
心臓が大きく拍動した。
「あ…───」
景色が、あの過去と重なる───。
どうして、なんで。そう思う気持ちをかき消すように、唐突に、それはやってくる。
今までと違う何か。己の中に宿った何か。何か、という感覚を上手く言葉に表せないが、名前をつけるなら、それはきっと『性』と呼ばれるもの。
俺はゆっくりと視線をホールに戻した。ホールの中は先程と変わりなく、学生同士がたわいもない会話を繰り広げている。
だが、しかし、分かる。感覚が、本能が悟る。
あの子はSubだ。対するあの子はSwitch。誰がSubでSwitchで、Domなのか。
そして、実感する。この内側から溢れてくる、支配したいという強い欲求。Subを守ってあげたいという欲求。あらゆる欲求が俺を包み込んで──。
───そして、速水と目が合った。
速水は目を大きく開き、驚いた表情を向けてくる。
そんな速水に対し、俺は燃え盛るような欲求を内側に抱えて、静かに薄く笑んだ。
──────俺は、Domだ。
───────────────────────
速水が驚愕しながら俺の元へやってくる。
「速水、俺、Domだったわ」
「…おう。そりゃいいけどよ。お前、ソレちょっと強すぎねぇか?」
「───ソレ?」
「Domだよ、Dom。Glare出してなくても、ある程度相手の強さは分かんだよ。お前のソレ、ちょっとまずくねぇか?」
驚愕から一転、速水の表情が徐々に不安と心配に塗りつぶされていく。
俺自身、何故だかよく分からないが、Domのランクが相当高いだろう事は今自覚している。
速水もランクは高い方だ。だが、俺のソレは速水よりも強い。速水と対峙しているとソレはより顕著に感じる。
Domのランクは高ければ良いというものじゃない。行き過ぎた強いDomによるGlareは、弱いsubにとって天敵ともなりえる。
『浴びたら即死』───。
そんな都市伝説のような話がまことしやかに噂されているのを、俺たちは知っていた。
何より、この内側から溢れてくる強い欲求。
───確かに、これはちょっとまずいのかもしれない。
「とりあえず、交流会切り上げて場所移そうぜ。目覚めたなら、検査しに行かなきゃだろ?」
「…そうだな」
ひとまず、速水の提案に乗ることにする。
そんな俺たちの様子に気付き始めた生徒たちの視線が徐々に集まってくるが、俺は速水を置いて先にホールを出る。速水は一ノ瀬たちに軽く声をかけて、家まで俺に同行してくれるそうだ。
SMの性が目覚めれば、まずしなければいけない事として、病院での検査がある。
国民は性が目覚めれば国へ届け出なければならない。小学校でも口を酸っぱく教えられる国民の義務だ。これを放置すると罰金や書類の作成等、めんどくさいことが山盛りなので、報告しない選択肢はない。
「おまたせ。行こうぜ」
「ああ」
軽く言葉を交わし、ひとまず俺は家に帰ることにする。父はなかなか家にいないが、今の時間は家政婦の紗枝紗枝さんがいたはずだ。病院まで同行してもらう事にしよう。
頭の中で計画を立てて、俺たちは歩き出した。
──────────────────────
SMの性にはランクというものがある。
一番下はEで上はA。そのまた上にSというものがあるが、この国においてSが生まれるのは何十年かに1人の割合でしかいない。
この国で確認しているSランクは、現在Domが2人、Subが3人だ。
それぞれ年齢も性別もさまざまだが、Sにランク付けされた人たちは国に管理されているという。
管理といっても、そんなに厳重なものではない。問題を起こさなければ普段通りの生活を送れる、というのが俺の隣に座っている管理官である三島さんの話だ。
俺は現在、紗枝さんと一緒に車に運ばれてとある施設へ移動中の身である。
検査の結果は、DomのランクS。病院がザワついて、しばらく経つと三島さんとそのお連れの方々数人が俺の元にやってきた。
───僕に同行してくれるかな、夏目秀斗くん。
そう言って、にこやかに俺に手を差し出す三島さんの顔を、今でも鮮明に覚えている。
「さあ、着いたよ」
三島さんの声に、視線を車窓の外にやる。
白い、大きな建物だった。ずっと向こうの離れた場所には10mをゆうに超える大きな壁が建物を中心にそびえ立ち、出入口からしか出れない仕組みになっている。
「…ここで、何するんですか?」
俺が神妙に問うと、三島さんはにこやかな表情を崩さず言った。
「ひとまずは、勉強かな。君のような強い性を持つ子はここでしっかり性について学んでおかないと、取り返しのつかない事になるからね」
「……」
確かに、そうなのかもしれない。俺はまだ前世の記憶というものがあるから、ある程度の善し悪しは分かるが、普通の小学生にはなかなか難しい事もあるだろう。
行き過ぎた行為は最悪、人を殺める。それはSランクに限らずDom全員に言えることだが、より強い性を持つものは、より気を付けなければいけない。つまりはそういう事だ。
施設の中に入って、とある部屋で暫くの間三島さんを待っていると、白い何かを持ってやってきた。部屋の周囲には職員が数名立ち、こちらを見守っている。
「秀斗くん、とりあえずこれを手首に付けてくれるかな。右でも左でもどっちでもいいよ」
そう言って差し出してきたのは、白いブレスレットの様な硬い装置だ。
「それは何でしょう?」
隣にいた紗枝さんが口にする。俺も同じ事を考えていた。
「これはSランクの人がみな身に付けるものです。僕達は『安全装置』と呼んでいますが、Sランクの子のGlareには僕達も対応しきれない所がありますので、もし周囲に危害が及んでいて止められない時に、これを作動させて鎮静化するんです」
これには鎮静剤が組み込まれていまして--、と続ける三島さんに、紗枝さんが不安に思ったのか心配そうに問う。
「それって、大丈夫なんでしょうか?身体に何か悪いことが起きたりとか…」
「安心してください。多くの治験によって安全性は確認しておりますので」
もしものための保険のようなものです───。
にこやかに語る三島さんに、これは避けられない事だと判断する。別に国と敵対したい訳でもないし、それで穏便に済むなら逆らう必要性もないだろう。
俺は三島さんからブレスレットを受け取り、左手首にそれを取り付ける。カチッと1度ハマったブレスレットは、自分から取り外しが出来ないような仕組みなっていた。
その様子を見守り、どこかホッとした様子で「ありがとう」と三島さんが礼を言う。
そこから少し雑談を挟んで、SMの性ついてより深い所まで勉強することになった。
「───なので、Dom性の強い人というのは、比例するように支配したいと思う気持ちがより強くなる傾向にあるんだ。それはSubも同様で、Sub性が強いもの程、より支配されたい気持ちが強くなり、加えてDomの庇護欲をより刺激する」
過去にはその庇護欲の掻き立てによって、一国が転覆しそうになった歴史もある───。
三島さんは憂うような表情で続けた。
「まあ、そんな事もあって、各国はSランクの人とAランクでも危険性の高い人にはこの安全装置を付けるようになったんだ。それでも問題を起こす人たちは中にもいるんだけど、そういう人には見張りを立てたり、行動を制限させてもらっている」
「そうなんですねぇ」
紗枝さんも一緒に相槌を打って話を聞く。
「まあ、でも、秀斗くんなら大丈夫だって僕は信じてるよ。君は落ち着いてるし、まだ若いのに理性的に見えるからね」
にこやかに俺を見る三島さん。俺としても、あまり問題を起こして迷惑をかけたくないし、行動を制限されるのも嫌だ。
「三島さん」
すると、部屋の入口から男性の声が聞こえた。
「準備、出来ましたよ。いつでもどうぞ」
「ああ、ありがとう。助かるよ」
三島さんが礼を言う。
「じゃあ、秀斗くん、行こうか」と三島さんがにこやかに声をかけてきた。
「…どこへ?」
「Subの所へ、だよ」
欲は発散させないとね───。
三島さんは俺の内側で激しく燃え盛る欲を見透かしたように、そう言った。
────────────────────
案内された部屋は少し広々としていて、中央の長テーブルには果物や料理が沢山盛り付けられた皿が複数並んでいた。
四方は白い壁で覆われており、1面だけ鏡のようになっている。
そして、テーブルの横に設置された椅子に座る1人の女の子。部屋に入ってきた俺を認め、ニコリと笑んだ。
「秀斗くん、彼女はSubのSランク、椎名日乃莉ちゃんだ。これから仲良くしてやって欲しい。日乃莉ちゃんも、秀斗くんをよろしくね」
三島さんが言うと、「はい」と高めの柔らかい声で少し嬉しそうに返事をする女の子。
「それじゃ、あとは君たちの自由にしていいからね。僕たちは別室で待機しているから、思う存分プレイするといい」
そう言い残し、三島さんは俺たちを部屋に残し去っていった。
「あの、秀斗くん、でいいかな?」
さっそく距離を詰めてくる目の前の女の子を見やる。さらりとしたストレートの長髪に、痩せ身でとても華奢な印象。整った顔立ちから発される柔らかい声色は、こちらの庇護欲をさり気なく刺激してくる。
制服を見るに、この近くの女子中に通っているようだ。背丈はそれほど高くなく、小学6年の俺と目線の位置は変わらない。
「…はい。俺も日乃莉さん、でいいですか?」
「別に敬語じゃなくてもいいよ。名前も呼び捨てでいい。これから私たち、パートナーになるんだよね?」
嬉しいと思う気持ちを隠そうとして隠せないのか、気恥しそうに少し微笑んで俺を見つめてくる。
───可愛い。
素直な感想だった。取り繕う暇もなく、次から次へと目の前の女の子──日乃莉──に対する想いが内側から溢れてくる。
可愛い。撫でたい。愛でたい。トロットロに甘やかして惚けさせて、溺れるくらいに愛で満たして、そして俺の存在で幸せいっぱいにしてやりたい。
───ああ、これはダメだ。
俺は悟った。今まで抑圧して抑え込んできた欲情が表出するのを抑えられない。
「──分かった。じゃあ日乃莉って呼ぶよ」
そう返した俺の先程とは違う熱い眼差しに、日乃莉の顔は徐々に熱く惚けていく。
「セーフワード、決めようか」
「───うん」
「『やめて』でいいか?」
「───うん」
「じゃあ、────『Kneel』」
俺がコマンドを口にする。日乃莉は俺に熱い視線を向け、完全に惚けた表情で床に座り込んだ。
ゾクッ───と全身を駆け巡る強い快感に、俺は抗うことなく身を委ねる。
「ああ…GoodGirl。いい子だ。そのまま俺の目を見て。───『Look』」
───ッハァ…。
どちらともなく、熱い吐息がこぼれ落ちた。満たされていく欲情に、思考が徐々に溶けていくのを感じる。
───これはヤバい、病みつきになりそうだ。
回らない頭で本能的に感じる。いや、むしろ、これはもう完全に病みつきになっている。
こんな快感、充足感を、1度味わってしまえば抗うことなんて不可能だ。
それからどれだけ時間が経っただろうか。俺が口にするコマンドに、酩酊状態になっても一生懸命に尽くす日乃莉を前に、心が、全身が歓喜する。
「───『Roll』」
「───あぅ…ん…」
もはや、やりすぎと言われる程にプレイでトロットロになった日乃莉を仰向けにして膝枕する。
「いい子、ホントにいい子だ。日乃莉──」
そうして、俺たちの熱く潤んだ眼差しが合わさる。日乃莉の髪を手で薄く梳かし、溶かし、溶かされていった──。
───────────────────
そんな2人をミラーガラス越しに観察するのは、三島と呼ばれた管理官と、この施設に配属された研究員数名だ。
「両名のストレス減少を確認。プレイもトラブルなく終了したようです」
「ああ、ありがとう。どうやら上手く行ったようだね」
研究員の報告に、三島はホッと胸を撫で下ろす。
三島は近頃、欲求を持て余していた日乃莉への対応に四苦八苦していたからだ。
日乃莉と近い年代のSランクDomはおらず、されどAランクの高位Domを宛がっても欲求不満がなかなか晴れない。
SランクSubとしての運命なのか、日乃莉の尽くす側の欲求が強く、相手になるDomの方がコマンド疲れを起こすのだ。
そのため、欲求不満が募る日乃莉は、近頃毎日のようにプレイをしなければ体調不良を引き起こしてしまうようになった。
そんな折である。近くにあるとある病院から、DomのSランクが目覚めたと報告があった時は、正直、天啓だと思った。
もちろん不安は少なからずともあった。Dom側の性格的な問題があるかもしれないし、まずこちらの指示に従ってくれるのかどうかも怪しい。
Domは支配されるのをとことん嫌がる性質がある。大抵のSランクDomは、最初こちらの意見を受け入れず拒絶する姿勢を見せるし、最悪の場合はその身に持つGlareで威嚇し支配しようとしてくる。
時間をかけて説得し、相談し、取り引きしてようやく関係を進めることが出来るのだ。
だが日乃莉の事を思えば、できる限り早めの対応をすべきだったし、周囲の者への被害を防ぐ為にも対応は早め早めが吉である事はこれまでの経験が物語っている。
さまざまな思惑を抱えた三島が訪れた先には、Domが目覚めたばかりにしては我の少ない落ち着いた様子の少年がいた。
───こちらの警戒は杞憂に終わったか。
ガラス越しに気持ち良さげに眠る2人を見て、三島は再度、胸を撫で下ろす。
休憩もそこそこに、目の前のタブレットを操作し、秀斗のブレスレットから得た情報を開示した。
あの『安全装置』と呼ばれるブレスレットには、鎮静化する機能の他に、欲求不満によるストレスの上昇や現在の体調を調べる機能も備わっている。
───理性的な子で良かった。
それが三島の正直な感想だ。情報を辿れば、プレイが始まる直前まで、途轍もなく強い欲情があの子の内側に潜んでいたことが分かる。
強すぎる欲情は時として己の身を蝕み、暴走する。
Aランクに目覚めた子でも、自分の欲情を抑えきれず、辺り構わず周囲の人々を支配しようと暴走してしまう時があるのだ。
三島は再度タブレットを操作し、2人の現在の状態を表示する。
───2人とも、ストレスは限りなく0に近い。だが、あの欲情の強さを思えば、次にプレイする機会は少し早めに設定した方がいいだろう。
そうして、今後の2人のスケジュール見て予定を決める。大体1週間に1度。ここに来てもらうのがいいだろう。
先程の秀斗のプレイを見ていれば、そこらのSubで欲情を完全に発散する事は難しいと三島は判断した。
あれだけ強い欲情だ。満足するまでプレイを強入り続ければ、並のSubなら酩酊状態を通り過ぎて簡単に意識を飛ばしてしまうだろう。
日乃莉の逆パターンともいえる光景を想像し、頭を抱える。
───強すぎるのも考えものだ。
三島はタブレットの電源を切り、まだ気持ち良さそうに眠る2人が起きるのを待つことにした。
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