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お嬢様は陰陽師…
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私立坂巻高等学校。歴史は然程長くはないが文武両道に力を入れ男女共にブレザー制服の多い時代に男子は紺の学ラン、女子は紺のセーラー服と一見堅く、古風にも思えるこの学校。…が、校則はとても緩く髪の毛を染めて構わず、スカート丈を詰めても構わず、私服での登校もまたOKと自由な校風が売りの市立高である。
朝の登校時間、多くの坂巻高校の学生が学び舎に足を向けて歩く。紺の学生、私服と様々な姿の高校生がおり、そんな中でも一際目立つ女子学生がいた。
背中が隠れる程の長く真っ直ぐな黒髪。切り揃えた前髪から少し覗いたおでこ、細く長い眉毛に切れ長の目。スタイルはモデルさながらの日本美人である。
学校認定の紺のセーラー服に膝が隠れるスカート丈に紺のハイソックスと綺麗に磨かれたローファー靴。鞄を前にして両手で持ち、長い足を小股で歩くその姿は雅そのもの、他の学生は勿論、サラリーマンや主婦と皆が一度は振り返り見つめてしまっていた。
「おはようございます、鬼閂先輩!」
「おはようございます先輩!」
通り過ぎる二人の私服の女学生が彼女に挨拶をすると鬼閂と呼ばれた女学生は笑顔で「御機嫌よう。」と二人に返した。二人の女学生は朝一番笑みをして“キャーッ!!”とお互い見合って黄色い声を上げて走り校舎に入る。
そんな挨拶が教室に着くまで続き…、鬼閂は自分の教室の扉をくぐってその笑顔は崩れず、窓際後端の席に座るショートヘアの級友に挨拶をする。
「ご機嫌よう、鳥子。」
「おはよう、薙。」
鳥子と呼ばれた少女は机に頬杖を付きながら右掌をヒラヒラと振った。
「毎度ですけど、そこは私の席なのでどいてくださらない?」
「いや、この席風通しいいんだもん。」
「窓際はみな風通しよいですわよ。」
二人は軽口を交わし、鬼閂薙は鞄は自分の席に掛けて一つ前の席に座り横座りになる。
「汗ばんでますわね、朝練かしら?」
「うん、今年インターハイだからね。ベンチ枠はまだ決まってないから!」
「そ、頑張って下さいまし。」
素っ気なく答え、薙は鞄に手を伸ばし文庫本を一冊出して読み始めた。書店のカバーは重ねておらず表紙のマンガイラストが一目を引く。
「アンタね…、表紙くらい隠しなさいよ。」
「何故ですの、この表紙イラストは私随一に推してる敵役、鬼道憲子なのです。彼女を隠しながらこのライトノベル『陰陽都市東京』を読み伏せるなど、私にとっては教科書立てながら浅ましく弁当を貪り食らうのと同義なのです。
その様な愚行が私に出来る訳ないでございましょう!」
「鬼道憲子の表紙以外は掛けてるのに?」
「主人公の目ノ方恵次郎だけですわ。憲子に色目を使い欺こうとするなど…、死ねば良いのにっ!」
薙は眉間に寄せて細く長い眉毛をつり上げた。
『陰陽都市東京』とは今人気の伝奇ライトノベルで未来の東京を舞台とし、陰陽道により管理された東京を破壊せんと企む魔女…鬼道憲子と東京を守護する陰陽寮庁に属する下っ端陰陽師…目ノ方恵次郎の戦いを描いた異能バトルストーリーである。
主人公の目ノ方恵次郎は若輩者ながら魔女鬼道憲子に食い下がる熱血漢でイラストにはかなりの童顔美青年に描かれていて読者からも人気が高い。即巻6冊の5巻で恵次郎が強くブレない憲子に心が揺れ始めており、ファン読者の保子としてはイラッとする話の流れになっていた。
因みに今読んでいるのは最新6巻である。
「身の程を弁えぬ愚かさで御座いますわ、式神に群がられ血肉を貪られて朽ち果てるがいいですわ。」
「…それアンタが言ったら洒落にならんわ。
因みにわたしは目ノ方恵次郎キュン大好きだから、喧嘩なら買うぞ!!」
「私に敵うと思っておりますの、愚かですわ。」
互いを睨み、プロレスラーの如くガシリと掴み合った所で授業開始のチャイムが鳴り、気持ちを切り替えた薙と鳥子は席を入れ代わる。教室に担任の花咲先生が入りホームルームが始まった。年齢40の中年男性で既婚者、学校内ではなかなか人気のある教師である。
ホームルームが終わり、花咲が教室を出たのと同時に薙のスマホが鳴る。LINEである。
「…“仕事”ですわ。」
「マジ?…早退すんの?」
「えぇ、花咲先生に伝えておいて下さいまし。」
「オッケー。」
そんなやり取りをして薙は下駄箱で内履きからローファー靴へ履き替え、校門へ向かうと黒塗りのベンツが停まっていてサングラスをした黒スーツの男が待ち、後部座席のドアを開ける。
「馬取さんからかしら?」
ベンツに乗り込んだ薙は少し高圧な口調で運転席に座った黒スーツに尋ねる。
「はい、空庭団地廃墟が現場です。」
「空庭…心霊スポットね。確か一ヶ月前に数人の大学生が行方不明になっていますわね。」
「警察も団地の敷地内探してはいるのですが全棟全室見つからず、捜索中に警官からも行方不明者が出てしまっています。」
「警察からも?」
「ハイ。」…と、黒スーツが応える。
「その後、署の対怪霊課から連れてきていた霊感隊員が団地敷地内で原因不明の昏倒、意識不明状態になり今も入院中です。
…寄られますか?」
「いえ、現場に馬取さんがいるなら合流しましょ。」
「空庭団地に向かいます。」
「ヨギリは持って来ました?」
「トランクに入っています。」
それから二十分程走り、空庭団地廃墟に到着。警察は既に捜索チームを編成しており薙はベンツから降りて黒スーツから袋に入った長物を受け取り、責任者であろう背広の背の高い中年男性に近付いた。
「おお、薙ちゃんお疲れさん。朝からすまないね。」
「ご機嫌よう、馬取さん。状況は“木根”から大まかにはお聞き致しました。」
「そうか、大学生数名、捜索員1名の失踪。霊感警官1名の意識喪失。現場は心霊スポットと云う事で怪異霊障災害と認定されたよ。」
怪異霊障災害。日本政府は十年前に起きたある事件が原因で妖怪・心霊の類の存在を認め、此等が起こす案件を特別災害と認定した。警視庁に対怪異霊障対策課を設立し、各都道府県警に対怪異霊障課を設けた。
日本中の霊能者、霊媒師、拝み屋、祈祷師…そして陰陽師に対怪霊災害対策嘱託免許の取得を伝達した。
陰陽道鬼閂流にもあり、鬼閂一派は全門派が取得して警視庁そのものと協力体制を組んだ。
鬼閂薙も陰陽道鬼閂流陰陽師であり、鬼閂流剣道門下生、鬼閂家本家御令嬢である。その体制下で彼女はちょくちょく署から呼ばれ案件解決に務めていた。因みに木根は黒スーツの名前で鬼閂流剣道のお師匠である。
「捜索チームは?」
「全員対怪異霊障課の人間だから少ない。詳しくは“怪霊”の彼女に聞いてくれ。」
馬取は横にいた女性捜査官に説明をさせていると突然捜索班の方が悲鳴が上がった。
「ひあああああっ⁉」
“グョワアアアアアウッ!!”
何匹もの獣の雄叫びが辺りに響く。馬取と薙達が駆けつけると彼等を数体の黒い獣の様な化け物が捜索班に襲い掛かっており地面が鮮血に染まり、数人が襲われていた。
「馬取さん、死人はまだいません。救急車を!」
「分かった!」
馬取はスマホを取り出して連絡。薙は右手人差し指中指を真っ直ぐ揃え天を指した。
「“富嶽”!」
その名を上げると空が妖雲に覆われ強大な妖気が区域に広がる。そして曇天より巨大な何かが降りてきた。
10m以上はあろう流線紡錘型でヨットの様な背鰭を持ち、宙を泳ぐその“鮫”は薙の周囲を守護る様に一回転回ると今度は指示を出す様に薙は黒い獣を指し示した。
“富嶽”と呼ばれた巨大な鮫は凄まじい速さで黒き獣に迫り、クワッとギザギザの鋭利な歯を無数に並べた大きな顎を開いた。
朝の登校時間、多くの坂巻高校の学生が学び舎に足を向けて歩く。紺の学生、私服と様々な姿の高校生がおり、そんな中でも一際目立つ女子学生がいた。
背中が隠れる程の長く真っ直ぐな黒髪。切り揃えた前髪から少し覗いたおでこ、細く長い眉毛に切れ長の目。スタイルはモデルさながらの日本美人である。
学校認定の紺のセーラー服に膝が隠れるスカート丈に紺のハイソックスと綺麗に磨かれたローファー靴。鞄を前にして両手で持ち、長い足を小股で歩くその姿は雅そのもの、他の学生は勿論、サラリーマンや主婦と皆が一度は振り返り見つめてしまっていた。
「おはようございます、鬼閂先輩!」
「おはようございます先輩!」
通り過ぎる二人の私服の女学生が彼女に挨拶をすると鬼閂と呼ばれた女学生は笑顔で「御機嫌よう。」と二人に返した。二人の女学生は朝一番笑みをして“キャーッ!!”とお互い見合って黄色い声を上げて走り校舎に入る。
そんな挨拶が教室に着くまで続き…、鬼閂は自分の教室の扉をくぐってその笑顔は崩れず、窓際後端の席に座るショートヘアの級友に挨拶をする。
「ご機嫌よう、鳥子。」
「おはよう、薙。」
鳥子と呼ばれた少女は机に頬杖を付きながら右掌をヒラヒラと振った。
「毎度ですけど、そこは私の席なのでどいてくださらない?」
「いや、この席風通しいいんだもん。」
「窓際はみな風通しよいですわよ。」
二人は軽口を交わし、鬼閂薙は鞄は自分の席に掛けて一つ前の席に座り横座りになる。
「汗ばんでますわね、朝練かしら?」
「うん、今年インターハイだからね。ベンチ枠はまだ決まってないから!」
「そ、頑張って下さいまし。」
素っ気なく答え、薙は鞄に手を伸ばし文庫本を一冊出して読み始めた。書店のカバーは重ねておらず表紙のマンガイラストが一目を引く。
「アンタね…、表紙くらい隠しなさいよ。」
「何故ですの、この表紙イラストは私随一に推してる敵役、鬼道憲子なのです。彼女を隠しながらこのライトノベル『陰陽都市東京』を読み伏せるなど、私にとっては教科書立てながら浅ましく弁当を貪り食らうのと同義なのです。
その様な愚行が私に出来る訳ないでございましょう!」
「鬼道憲子の表紙以外は掛けてるのに?」
「主人公の目ノ方恵次郎だけですわ。憲子に色目を使い欺こうとするなど…、死ねば良いのにっ!」
薙は眉間に寄せて細く長い眉毛をつり上げた。
『陰陽都市東京』とは今人気の伝奇ライトノベルで未来の東京を舞台とし、陰陽道により管理された東京を破壊せんと企む魔女…鬼道憲子と東京を守護する陰陽寮庁に属する下っ端陰陽師…目ノ方恵次郎の戦いを描いた異能バトルストーリーである。
主人公の目ノ方恵次郎は若輩者ながら魔女鬼道憲子に食い下がる熱血漢でイラストにはかなりの童顔美青年に描かれていて読者からも人気が高い。即巻6冊の5巻で恵次郎が強くブレない憲子に心が揺れ始めており、ファン読者の保子としてはイラッとする話の流れになっていた。
因みに今読んでいるのは最新6巻である。
「身の程を弁えぬ愚かさで御座いますわ、式神に群がられ血肉を貪られて朽ち果てるがいいですわ。」
「…それアンタが言ったら洒落にならんわ。
因みにわたしは目ノ方恵次郎キュン大好きだから、喧嘩なら買うぞ!!」
「私に敵うと思っておりますの、愚かですわ。」
互いを睨み、プロレスラーの如くガシリと掴み合った所で授業開始のチャイムが鳴り、気持ちを切り替えた薙と鳥子は席を入れ代わる。教室に担任の花咲先生が入りホームルームが始まった。年齢40の中年男性で既婚者、学校内ではなかなか人気のある教師である。
ホームルームが終わり、花咲が教室を出たのと同時に薙のスマホが鳴る。LINEである。
「…“仕事”ですわ。」
「マジ?…早退すんの?」
「えぇ、花咲先生に伝えておいて下さいまし。」
「オッケー。」
そんなやり取りをして薙は下駄箱で内履きからローファー靴へ履き替え、校門へ向かうと黒塗りのベンツが停まっていてサングラスをした黒スーツの男が待ち、後部座席のドアを開ける。
「馬取さんからかしら?」
ベンツに乗り込んだ薙は少し高圧な口調で運転席に座った黒スーツに尋ねる。
「はい、空庭団地廃墟が現場です。」
「空庭…心霊スポットね。確か一ヶ月前に数人の大学生が行方不明になっていますわね。」
「警察も団地の敷地内探してはいるのですが全棟全室見つからず、捜索中に警官からも行方不明者が出てしまっています。」
「警察からも?」
「ハイ。」…と、黒スーツが応える。
「その後、署の対怪霊課から連れてきていた霊感隊員が団地敷地内で原因不明の昏倒、意識不明状態になり今も入院中です。
…寄られますか?」
「いえ、現場に馬取さんがいるなら合流しましょ。」
「空庭団地に向かいます。」
「ヨギリは持って来ました?」
「トランクに入っています。」
それから二十分程走り、空庭団地廃墟に到着。警察は既に捜索チームを編成しており薙はベンツから降りて黒スーツから袋に入った長物を受け取り、責任者であろう背広の背の高い中年男性に近付いた。
「おお、薙ちゃんお疲れさん。朝からすまないね。」
「ご機嫌よう、馬取さん。状況は“木根”から大まかにはお聞き致しました。」
「そうか、大学生数名、捜索員1名の失踪。霊感警官1名の意識喪失。現場は心霊スポットと云う事で怪異霊障災害と認定されたよ。」
怪異霊障災害。日本政府は十年前に起きたある事件が原因で妖怪・心霊の類の存在を認め、此等が起こす案件を特別災害と認定した。警視庁に対怪異霊障対策課を設立し、各都道府県警に対怪異霊障課を設けた。
日本中の霊能者、霊媒師、拝み屋、祈祷師…そして陰陽師に対怪霊災害対策嘱託免許の取得を伝達した。
陰陽道鬼閂流にもあり、鬼閂一派は全門派が取得して警視庁そのものと協力体制を組んだ。
鬼閂薙も陰陽道鬼閂流陰陽師であり、鬼閂流剣道門下生、鬼閂家本家御令嬢である。その体制下で彼女はちょくちょく署から呼ばれ案件解決に務めていた。因みに木根は黒スーツの名前で鬼閂流剣道のお師匠である。
「捜索チームは?」
「全員対怪異霊障課の人間だから少ない。詳しくは“怪霊”の彼女に聞いてくれ。」
馬取は横にいた女性捜査官に説明をさせていると突然捜索班の方が悲鳴が上がった。
「ひあああああっ⁉」
“グョワアアアアアウッ!!”
何匹もの獣の雄叫びが辺りに響く。馬取と薙達が駆けつけると彼等を数体の黒い獣の様な化け物が捜索班に襲い掛かっており地面が鮮血に染まり、数人が襲われていた。
「馬取さん、死人はまだいません。救急車を!」
「分かった!」
馬取はスマホを取り出して連絡。薙は右手人差し指中指を真っ直ぐ揃え天を指した。
「“富嶽”!」
その名を上げると空が妖雲に覆われ強大な妖気が区域に広がる。そして曇天より巨大な何かが降りてきた。
10m以上はあろう流線紡錘型でヨットの様な背鰭を持ち、宙を泳ぐその“鮫”は薙の周囲を守護る様に一回転回ると今度は指示を出す様に薙は黒い獣を指し示した。
“富嶽”と呼ばれた巨大な鮫は凄まじい速さで黒き獣に迫り、クワッとギザギザの鋭利な歯を無数に並べた大きな顎を開いた。
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