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第十一章
作戦開始-08
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警報が聞こえた。
オレと楠は、姉ちゃんが格納庫から飛び出して十分も立たない内に基地全体へ鳴り響いた警報に疑問を抱きつつ、コックピットハッチを一度開け、降りようとした――その時だった。
突如、迷彩柄の戦闘服を着込んだ者たちが計六人、外から流れ込み、周りへ「動くな!」と警告。
警告を無視して腰のホルスターに手をかけたトーマスが胸を撃たれた光景を――目の前で、哨が見ていた。
「哨っ」
「動くなといった!」
警告を意味してか、ハッチ近くへ放たれた銃弾。オレは思わずコックピット内に退避したが、そこでもやはり――目の前で人が撃たれた光景を目の当たりにしてしまった、楠の恐怖に怯える表情を見てしまい、思わず彼女の手を握る。
「落ち着け楠っ」
「で、でも、今人が、撃たれて、死……っ」
「いいから落ち着けッ! 奴らはきっと雷神を狙ってるだけだ。なら抵抗さえしなければ、殺される事は無い」
そう言って楠を抱きしめ、彼女の頭を撫でる。それだけでだいぶ落ち着いた様子の楠に安堵しつつ――しかし、機体カメラを下方へ向け直す。
「おい、そこの」
六人の内一人が、そう声を挙げた。
最初はオレ達に向けているのかと思ったが――しかし、それは違う。
「え……あ、その……ぼ、ボク……です、か?」
声は、哨に向けての物だった。
オレが思わず外部スピーカーをオンにした上で、声をマイクへ吹き込む。
『哨に何する気だ!?』
しかし、男たちは決して雷神を見ない。
先ほど声を挙げた男は哨の手を強引に掴み、抱き寄せ、その上で半自動拳銃を彼女の頭に突き付けた。
「目標確保。これより撤収します」
「ま、待ちなさいっ」
哨を確保したと言った男へ、銃を突き付けられて手を上げていた梢さんが、声を荒げた。
「哨をどうするつもり!? その子はただの整備士よ!? もし何か、人質だとかに使うのなら、私にしなさいっ」
梢さんに対して警告をするように銃を突き付けていた男が今、彼女の身体を突き飛ばした。
地面に尻をついた梢さんに向け、半自動拳銃を抜いて引き金に指をかけた一人の男。
全員が息を呑み、オレが止めろと声を挙げようとした――その時。
哨が、自身を拘束していた男の腕を振り払い、梢さんの身体に抱き着き、声を挙げる。
「止めてッ!! お姉ちゃんを傷つけないでッ!!」
引き金を引きかけていた男が、今銃を上へ掲げ、銃口を哨と梢さんから離した。哨を殺すつもりはない、という事だろう。
「その通りだ。やめなさい」
声は、男たちが突入してきた出入口からだった。
二人の兵士を連れて歩く、一人の男。
その男は――城坂修一だった。
『親父……っ!』
「織姫、雷神を動かそうと思わない事だ。明宮哨君は確かに殺せないが、それ以外の人員は何時でも殺せる。なんなら、あそこにいる清水康彦君でもね」
思わず操縦桿を握ろうとしたオレの考えを、まるで読んでいるかのように放たれた言葉に、オレがグッと言葉と体を止めた。ちなみに清水先輩は一番奥にある量子PCで手を上げて無力を訴えている。
『お父さん……何で? 何で、こんな事するの……!?』
震える声で、しかし問いたい事を問うた楠に、親父は笑いながら雷神のカメラを見た。
「世界平和の為さ。楠にも、何時かわかって貰える日が来ると良いな」
呑気な声で、親父は確かにそう言った。
世界平和? こんな事を仕出かしておいて……!?
『何寝ぼけた事言ってんだよっ! それより哨をどうするつもりだ!?』
「彼女には僕の計画を手伝ってもらう。その為の技能が、彼女にはある」
座り込む哨と梢さんの二人に近づき、そっと手を差し伸べた親父が、笑う。
「はじめまして、明宮哨君。僕は城坂修一だ。いつも息子と娘がお世話になっている」
「え、あの……その……」
「手荒い事をして申し訳ない。君たちを傷つけるつもりは無いんだ」
哨の手を握り、起こして、先ほど二人へ銃を突き付けた男へ「おい」と指示した親父。
従い、哨の手を引く男へ、尚も手を伸ばす梢さんだったが――しかし彼女の手を、親父が握る。
「君も一緒に来るかい?」
「え」
「可愛い妹と共に居たいというのなら、そうしてあげるよ」
親父の言葉に、目を見開きながらも、何か決意を固めたようにした梢さんが、頷く。
「宜しい。では確保一名追加だ。丁重に扱え」
親父と、哨の手を引く男と、梢さんの手を引く男が格納庫から出ていく。
残る六名の人員は最後までオレ達へライフルを突き付けていたが、しかし格納庫のシャッターを閉ざした事で、その銃弾が届かなくなり、その場にいた全員が、安堵の息を漏らす。
「――楠っ、雷神を動かすぞっ」
「え、で……でもっ」
「良いからッ!」
オレの声にブルッと怯えるように震えた楠だったが、しかし雷神を動かし、シャッターを拉げて強引に格納庫から出た。
呑気に歩く親父たちが見えたので、そちらへ駆け出してやろうとしたが――しかし、それは叶わない。
上空から一機のADが、雷神へと殴りかかって来たのだ。
それは、アルトアリス試作二号機――リントヴルム奪還と、先日の襲撃に現れた機体だった。
『ムカつくけどね、シュウイチをやらせるわけにはいかないの』
脚部の損傷が未だに残る雷神が、持ち前の高機動性を発揮させることもできず、数発殴られて、背から地面へと落ちる。
「……くそ、くそくそくそッ!!」
雷神のコックピットを何度も殴り、ただ喚くオレと、そんなオレの手を止め、涙を流す楠。
今、アルトアリス二号機も飛び立ち、どこかへと行ってしまう。
カメラを親父の方へ向けても――既にそこには、何もない。
輸送機が飛び立っていく。
――褒めるのは癪だが、歩兵部隊が襲撃してから、約十分の間に、奴らは作戦を、終えていたのだ。
オレと楠は、姉ちゃんが格納庫から飛び出して十分も立たない内に基地全体へ鳴り響いた警報に疑問を抱きつつ、コックピットハッチを一度開け、降りようとした――その時だった。
突如、迷彩柄の戦闘服を着込んだ者たちが計六人、外から流れ込み、周りへ「動くな!」と警告。
警告を無視して腰のホルスターに手をかけたトーマスが胸を撃たれた光景を――目の前で、哨が見ていた。
「哨っ」
「動くなといった!」
警告を意味してか、ハッチ近くへ放たれた銃弾。オレは思わずコックピット内に退避したが、そこでもやはり――目の前で人が撃たれた光景を目の当たりにしてしまった、楠の恐怖に怯える表情を見てしまい、思わず彼女の手を握る。
「落ち着け楠っ」
「で、でも、今人が、撃たれて、死……っ」
「いいから落ち着けッ! 奴らはきっと雷神を狙ってるだけだ。なら抵抗さえしなければ、殺される事は無い」
そう言って楠を抱きしめ、彼女の頭を撫でる。それだけでだいぶ落ち着いた様子の楠に安堵しつつ――しかし、機体カメラを下方へ向け直す。
「おい、そこの」
六人の内一人が、そう声を挙げた。
最初はオレ達に向けているのかと思ったが――しかし、それは違う。
「え……あ、その……ぼ、ボク……です、か?」
声は、哨に向けての物だった。
オレが思わず外部スピーカーをオンにした上で、声をマイクへ吹き込む。
『哨に何する気だ!?』
しかし、男たちは決して雷神を見ない。
先ほど声を挙げた男は哨の手を強引に掴み、抱き寄せ、その上で半自動拳銃を彼女の頭に突き付けた。
「目標確保。これより撤収します」
「ま、待ちなさいっ」
哨を確保したと言った男へ、銃を突き付けられて手を上げていた梢さんが、声を荒げた。
「哨をどうするつもり!? その子はただの整備士よ!? もし何か、人質だとかに使うのなら、私にしなさいっ」
梢さんに対して警告をするように銃を突き付けていた男が今、彼女の身体を突き飛ばした。
地面に尻をついた梢さんに向け、半自動拳銃を抜いて引き金に指をかけた一人の男。
全員が息を呑み、オレが止めろと声を挙げようとした――その時。
哨が、自身を拘束していた男の腕を振り払い、梢さんの身体に抱き着き、声を挙げる。
「止めてッ!! お姉ちゃんを傷つけないでッ!!」
引き金を引きかけていた男が、今銃を上へ掲げ、銃口を哨と梢さんから離した。哨を殺すつもりはない、という事だろう。
「その通りだ。やめなさい」
声は、男たちが突入してきた出入口からだった。
二人の兵士を連れて歩く、一人の男。
その男は――城坂修一だった。
『親父……っ!』
「織姫、雷神を動かそうと思わない事だ。明宮哨君は確かに殺せないが、それ以外の人員は何時でも殺せる。なんなら、あそこにいる清水康彦君でもね」
思わず操縦桿を握ろうとしたオレの考えを、まるで読んでいるかのように放たれた言葉に、オレがグッと言葉と体を止めた。ちなみに清水先輩は一番奥にある量子PCで手を上げて無力を訴えている。
『お父さん……何で? 何で、こんな事するの……!?』
震える声で、しかし問いたい事を問うた楠に、親父は笑いながら雷神のカメラを見た。
「世界平和の為さ。楠にも、何時かわかって貰える日が来ると良いな」
呑気な声で、親父は確かにそう言った。
世界平和? こんな事を仕出かしておいて……!?
『何寝ぼけた事言ってんだよっ! それより哨をどうするつもりだ!?』
「彼女には僕の計画を手伝ってもらう。その為の技能が、彼女にはある」
座り込む哨と梢さんの二人に近づき、そっと手を差し伸べた親父が、笑う。
「はじめまして、明宮哨君。僕は城坂修一だ。いつも息子と娘がお世話になっている」
「え、あの……その……」
「手荒い事をして申し訳ない。君たちを傷つけるつもりは無いんだ」
哨の手を握り、起こして、先ほど二人へ銃を突き付けた男へ「おい」と指示した親父。
従い、哨の手を引く男へ、尚も手を伸ばす梢さんだったが――しかし彼女の手を、親父が握る。
「君も一緒に来るかい?」
「え」
「可愛い妹と共に居たいというのなら、そうしてあげるよ」
親父の言葉に、目を見開きながらも、何か決意を固めたようにした梢さんが、頷く。
「宜しい。では確保一名追加だ。丁重に扱え」
親父と、哨の手を引く男と、梢さんの手を引く男が格納庫から出ていく。
残る六名の人員は最後までオレ達へライフルを突き付けていたが、しかし格納庫のシャッターを閉ざした事で、その銃弾が届かなくなり、その場にいた全員が、安堵の息を漏らす。
「――楠っ、雷神を動かすぞっ」
「え、で……でもっ」
「良いからッ!」
オレの声にブルッと怯えるように震えた楠だったが、しかし雷神を動かし、シャッターを拉げて強引に格納庫から出た。
呑気に歩く親父たちが見えたので、そちらへ駆け出してやろうとしたが――しかし、それは叶わない。
上空から一機のADが、雷神へと殴りかかって来たのだ。
それは、アルトアリス試作二号機――リントヴルム奪還と、先日の襲撃に現れた機体だった。
『ムカつくけどね、シュウイチをやらせるわけにはいかないの』
脚部の損傷が未だに残る雷神が、持ち前の高機動性を発揮させることもできず、数発殴られて、背から地面へと落ちる。
「……くそ、くそくそくそッ!!」
雷神のコックピットを何度も殴り、ただ喚くオレと、そんなオレの手を止め、涙を流す楠。
今、アルトアリス二号機も飛び立ち、どこかへと行ってしまう。
カメラを親父の方へ向けても――既にそこには、何もない。
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