63 / 191
第七章
島根のどか VS 天城幸恵 にて-01
しおりを挟む
島根のどか対天城幸恵の対決は、観客の数こそ先ほどの対決より少なくなったが、しかし「防衛省のお偉い方」までが顔を出す、一大イベントとなった。
陸空戦兵器としての役割を持ち得、汎用性に優れた高機動パック装備の秋風。
陸戦兵器としての側面を前面にし、敵を迎撃する事に優れた高速戦パック装備の秋風。
しかも操縦するパイロットは、全く正反対の性質を持つ女性だ。
獣のような荒々しい操縦技術を有す天才・島音のどか。
基本を度し難いまでに愛した操縦を成す天才・天城幸恵。
二人の天才が駆る秋風が顔を合わせ、坂本千鶴が『し、試合開始!』と叫んだ――が。
二者は、しばしの間動く事は無かった。
千鶴の『え、え?』と困ったような声が聞こえるも、二機は動く気配すら見受けられない。
三十秒ほどの時間が経過した時、のどか機が僅かに右脚部を動かした事が、本当の開戦合図であった。
幸恵機は、脚部キャタピラを稼働させ、後ろ向きに走り始める。しかし六十ミリの銃弾を装填したアサルトライフルを構え、グラウンドを滑走していた。
幸恵機の動きを見据えた上で、のどかはニィと笑みを浮かべ、地面を力強く蹴る。
飛び跳ね、両手を掲げながら幸恵機に襲い掛かるのどか機。しかし幸恵機は冷静に頭部を狙った銃撃を行い、のどか機が姿勢制御を空中で行って、避け切る。
その間にも、距離は幸恵機によって離される。一瞬足を止めても、銃弾を僅かに放つのみで、決して敵を倒そうとする動きでは無い。
『う――ザイな!』
のどかの激昂。彼女は機体のフットペダルを強く踏み込むと、グラウンド地面スレスレを這い飛ぶ低空飛行で駆け抜けようとするも、銃弾がそれを邪魔してくる。
二発ほど被弾。威力自体は大した程ではないが、しかし着弾は確かな衝撃となり、パイロットへ襲い掛かる。
『それはこっちのセリフだよ。可愛い顔して、なんてはしたない動きなの?』
『へへーんっ、アタシADから降りればモテまくりの美少女だもんっ』
『女の子はいつでも可愛く在れ。ADに乗ってても、可愛さは忘れちゃダメ』
『ADは兵器だよ。可愛いも糞も無いモン』
『これは、教育が必要かな』
幸恵機は、アサルトライフルの弾倉を引っこ抜き、新たな弾倉を装填する。しかし、その隙を見逃すのどかでは無いし――その隙を突こうとするのどかの事を、幸恵も理解していた。
『来なさい、貴女に指導をしてあげる』
『上、等ォオ!』
低空飛行を続けていたのどか機が、暴風を吹かせた高高度飛行へと移る。トリプルDと呼ばれる難易度の高い操縦方法である。
高く舞い上がった秋風が、しかし再び背部スラスターを吹かして、一瞬で幸恵機へと接近する。力強く右脚部を突き付けた蹴りが、寸での所で回避した幸恵機の眼前に叩きつけられ、地面が抉れるようだった。
『ソォリァッ!!』
しかし着地した右脚部を軸にして、のどか機は左脚部を振り込んで、幸恵機の右腹部を強く蹴り付けた。
僅かに動きが鈍る幸恵機だが、しかし接近と蹴りは予め予測していたのか、既にアサルトライフルを機体頭部に突き付け、引き金を引いていた。
発砲。放たれた銃弾はのどか機の頭部に叩きつけられ、カメラを破損させる。
これで動きを封じたと考えていた幸恵は――しかし、続いて見えた光景を、唖然とした表情で見据えていた。
「メインカメラヤッた位で――調子に乗ンなッ!」
何と機体のコックピットハッチを開き、目視で敵を見据えているのだ。
『アホなの――!?』
模擬戦で使用される銃弾は、全て殺傷能力の無いゴム製の物ではあるが、しかしAD兵器用の模擬弾頭として、大きさはそれに倣っている。
つまり、人間に着弾すれば、例え模擬弾頭だとしても、物理的に相手を死に至らしめる事は可能なのだ。
「アホで――結構ッ!!」
一瞬後ろへ跳んだと思った時には、既に着地を終え、そして再び蹴り付けて、幸恵機に接近するのどか機。
右脚部で幸恵機の左肩部を叩きつけ、動きを鈍らせた所で、左脚部による回し蹴りが、同じく幸恵機の頭部を蹴り飛ばした。
『――っ!』
負けじと、幸恵もコックピットハッチを解放。目視でのどか機を見据える。
「ハッ、そっちもアホじゃんっ! アタシと同じことやってる!」
「そうだね。でも、貴女と違って、私は自分の勝利を確信しているんだよ」
「アタシだってそうだよ! 勝てない何て思ってない。むしろ、この勝負は勝てるんだって、今まさにそう思ってる!」
「じゃあ喚いてないで来なさい――青いケツのルーキー」
「言ったな……!」
両腕のスリットに搭載されたレーザーサーベルの柄を手に取るのどか機。
本来発現されるレーザーの代用は赤外線センサー技術を流用した眩い光であり、直接人間が浴びれば問題だが、AD兵器を焼き切る程の高出力では無い。模擬戦で使用する分には問題ないのだ。
一振り、二振りと、のどか機が幸恵機へ振り込むと、しかし有効判定にならぬギリギリを避けていく幸恵。
紙一重で避け切るその実力に、周りの観客は驚きを隠せずにいた。
そして幸恵は、のどか機が右手に持つ光刃の一を、大きく振り切った瞬間を見計らい――
アサルトライフルを放棄し、機体の両手を重ね合わせ、そのままのどか機の腹部へ押し付けた。
ゴウン、と音を鳴らしながら、後方へ吹き飛ぶのどか機。一瞬の事で何が起こったか理解できずにいる観客へ、幸恵が説明する。
「今のは、電磁誘導装置の応用ですよ、観客席の皆さん」
「、はぁ!? どういう事だってのっ!」
懲りず、再び接近するのどか機。しかし幸恵機は右腕部の関節部を突き付けた。
再び、吹き飛ぶのどか機。その動きを見据え、防衛省の関係者らしき何人かは「なるほど」と言った様子で頷いていた。
「そして応用を重ねれば、このように――」
キャタピラによる滑走で、吹き飛ばされたのどか機へ接近する幸恵機。
それは、機体の右手でのどか機の左腕部関節を、機体の左手でのどか機の右腕部関節を掴むと、そのまま機体を固定させ、のどか機の股間部を、強く蹴り付けた。
陸空戦兵器としての役割を持ち得、汎用性に優れた高機動パック装備の秋風。
陸戦兵器としての側面を前面にし、敵を迎撃する事に優れた高速戦パック装備の秋風。
しかも操縦するパイロットは、全く正反対の性質を持つ女性だ。
獣のような荒々しい操縦技術を有す天才・島音のどか。
基本を度し難いまでに愛した操縦を成す天才・天城幸恵。
二人の天才が駆る秋風が顔を合わせ、坂本千鶴が『し、試合開始!』と叫んだ――が。
二者は、しばしの間動く事は無かった。
千鶴の『え、え?』と困ったような声が聞こえるも、二機は動く気配すら見受けられない。
三十秒ほどの時間が経過した時、のどか機が僅かに右脚部を動かした事が、本当の開戦合図であった。
幸恵機は、脚部キャタピラを稼働させ、後ろ向きに走り始める。しかし六十ミリの銃弾を装填したアサルトライフルを構え、グラウンドを滑走していた。
幸恵機の動きを見据えた上で、のどかはニィと笑みを浮かべ、地面を力強く蹴る。
飛び跳ね、両手を掲げながら幸恵機に襲い掛かるのどか機。しかし幸恵機は冷静に頭部を狙った銃撃を行い、のどか機が姿勢制御を空中で行って、避け切る。
その間にも、距離は幸恵機によって離される。一瞬足を止めても、銃弾を僅かに放つのみで、決して敵を倒そうとする動きでは無い。
『う――ザイな!』
のどかの激昂。彼女は機体のフットペダルを強く踏み込むと、グラウンド地面スレスレを這い飛ぶ低空飛行で駆け抜けようとするも、銃弾がそれを邪魔してくる。
二発ほど被弾。威力自体は大した程ではないが、しかし着弾は確かな衝撃となり、パイロットへ襲い掛かる。
『それはこっちのセリフだよ。可愛い顔して、なんてはしたない動きなの?』
『へへーんっ、アタシADから降りればモテまくりの美少女だもんっ』
『女の子はいつでも可愛く在れ。ADに乗ってても、可愛さは忘れちゃダメ』
『ADは兵器だよ。可愛いも糞も無いモン』
『これは、教育が必要かな』
幸恵機は、アサルトライフルの弾倉を引っこ抜き、新たな弾倉を装填する。しかし、その隙を見逃すのどかでは無いし――その隙を突こうとするのどかの事を、幸恵も理解していた。
『来なさい、貴女に指導をしてあげる』
『上、等ォオ!』
低空飛行を続けていたのどか機が、暴風を吹かせた高高度飛行へと移る。トリプルDと呼ばれる難易度の高い操縦方法である。
高く舞い上がった秋風が、しかし再び背部スラスターを吹かして、一瞬で幸恵機へと接近する。力強く右脚部を突き付けた蹴りが、寸での所で回避した幸恵機の眼前に叩きつけられ、地面が抉れるようだった。
『ソォリァッ!!』
しかし着地した右脚部を軸にして、のどか機は左脚部を振り込んで、幸恵機の右腹部を強く蹴り付けた。
僅かに動きが鈍る幸恵機だが、しかし接近と蹴りは予め予測していたのか、既にアサルトライフルを機体頭部に突き付け、引き金を引いていた。
発砲。放たれた銃弾はのどか機の頭部に叩きつけられ、カメラを破損させる。
これで動きを封じたと考えていた幸恵は――しかし、続いて見えた光景を、唖然とした表情で見据えていた。
「メインカメラヤッた位で――調子に乗ンなッ!」
何と機体のコックピットハッチを開き、目視で敵を見据えているのだ。
『アホなの――!?』
模擬戦で使用される銃弾は、全て殺傷能力の無いゴム製の物ではあるが、しかしAD兵器用の模擬弾頭として、大きさはそれに倣っている。
つまり、人間に着弾すれば、例え模擬弾頭だとしても、物理的に相手を死に至らしめる事は可能なのだ。
「アホで――結構ッ!!」
一瞬後ろへ跳んだと思った時には、既に着地を終え、そして再び蹴り付けて、幸恵機に接近するのどか機。
右脚部で幸恵機の左肩部を叩きつけ、動きを鈍らせた所で、左脚部による回し蹴りが、同じく幸恵機の頭部を蹴り飛ばした。
『――っ!』
負けじと、幸恵もコックピットハッチを解放。目視でのどか機を見据える。
「ハッ、そっちもアホじゃんっ! アタシと同じことやってる!」
「そうだね。でも、貴女と違って、私は自分の勝利を確信しているんだよ」
「アタシだってそうだよ! 勝てない何て思ってない。むしろ、この勝負は勝てるんだって、今まさにそう思ってる!」
「じゃあ喚いてないで来なさい――青いケツのルーキー」
「言ったな……!」
両腕のスリットに搭載されたレーザーサーベルの柄を手に取るのどか機。
本来発現されるレーザーの代用は赤外線センサー技術を流用した眩い光であり、直接人間が浴びれば問題だが、AD兵器を焼き切る程の高出力では無い。模擬戦で使用する分には問題ないのだ。
一振り、二振りと、のどか機が幸恵機へ振り込むと、しかし有効判定にならぬギリギリを避けていく幸恵。
紙一重で避け切るその実力に、周りの観客は驚きを隠せずにいた。
そして幸恵は、のどか機が右手に持つ光刃の一を、大きく振り切った瞬間を見計らい――
アサルトライフルを放棄し、機体の両手を重ね合わせ、そのままのどか機の腹部へ押し付けた。
ゴウン、と音を鳴らしながら、後方へ吹き飛ぶのどか機。一瞬の事で何が起こったか理解できずにいる観客へ、幸恵が説明する。
「今のは、電磁誘導装置の応用ですよ、観客席の皆さん」
「、はぁ!? どういう事だってのっ!」
懲りず、再び接近するのどか機。しかし幸恵機は右腕部の関節部を突き付けた。
再び、吹き飛ぶのどか機。その動きを見据え、防衛省の関係者らしき何人かは「なるほど」と言った様子で頷いていた。
「そして応用を重ねれば、このように――」
キャタピラによる滑走で、吹き飛ばされたのどか機へ接近する幸恵機。
それは、機体の右手でのどか機の左腕部関節を、機体の左手でのどか機の右腕部関節を掴むと、そのまま機体を固定させ、のどか機の股間部を、強く蹴り付けた。
0
お気に入りに追加
13
あなたにおすすめの小説
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
物理系魔法少女は今日も魔物をステッキでぶん殴る〜会社をクビになった俺、初配信をうっかりライブにしてしまい、有名になったんだが?〜
ネリムZ
ファンタジー
この世界にはいくつものダンジョンが存在する。それは国ごとの資源物資でもあり、災害を引き起こすモノでもあった。
魔物が外に出ないように倒し、素材を持ち帰る職業を探索者と呼ぶ。
探索者にはありきたりなスキル、レベルと言った概念が存在する。
神宮寺星夜は月月火水木金金の勤務をしていた。
働けているなら問題ない、そんな思考になっていたのだが、突然のクビを受けてしまう。
貯金はあるがいずれ尽きる、生きる気力も失われていた星夜は探索者で稼ぐ事に決めた。
受付で名前を登録する時、なぜか自分で入力するはずの名前の欄に既に名前が入力されていた?!
実はその受付穣が⋯⋯。
不思議で懐かしな縁に気づかない星夜はダンジョンへと入り、すぐに異変に気づいた。
声が女の子のようになっていて、手足が細く綺麗であった。
ステータスカードを見て、スキルを確認するとなんと──
魔法少女となれる星夜は配信を初め、慣れない手つきで録画を開始した。
魔物を倒す姿が滑稽で、視聴者にウケて初配信なのにバズってしまう!
だが、本人は録画だと思っているため、それに気づくのは少し先の話である。
これは魔法少女の力を中途半端に手に入れたおっさんがゆったりと殴り、恋したり、嘆いたり、やっぱりゆぅたりする話だ。
異世界帰りの元勇者、日本に突然ダンジョンが出現したので「俺、バイト辞めますっ!」
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
俺、結城ミサオは異世界帰りの元勇者。
異世界では強大な力を持った魔王を倒しもてはやされていたのに、こっちの世界に戻ったら平凡なコンビニバイト。
せっかく強くなったっていうのにこれじゃ宝の持ち腐れだ。
そう思っていたら突然目の前にダンジョンが現れた。
これは天啓か。
俺は一も二もなくダンジョンへと向かっていくのだった。
バイト先で機ぐるみ姿になったばっかりに
ジャン・幸田
SF
女子大生の美咲は、電器店でガイノイドメーカー”サイバー・テック”のブースの家庭用ガイノイドの”中の人”になるバイトをしていた。それは機ぐるみであった。
そのブースの売り場責任者でガイノイドメーカーの社長令嬢の美奈代、その妹で高校生なのに押しかけている美由紀、無理矢理着せられてしまった新人店員聖美などがいた。
ある日思わぬことが起きてしまった。美咲が入っている機ぐるみを本物のガイノイドと思った国際的窃盗団”ピンク・ジラフ”に盗まれた、いや誘拐されたのだ。
しかも美咲の機ぐるみは手違いで自衛隊の最新戦闘用パワードスーツにすり替わっていたのだ。そのため早く内密に処理したいメーカーだけでなく自衛隊までが出てきてハチャメチャな展開へ・・・
(なろう様に掲載した作品「機ぐるみの女の子が連れさらわれてしまった」のリテイクです。設定などは刷新いたします)
終末世界に少女とAIの見つけた生きるというすべてへの解答
春ノ領
SF
かつて、この世界は死にかけた。
というか一度死んだ。
最大の原因としては核兵器の大量使用による荒廃、環境汚染であるが、それよりも一段階前の理由を問うならばAIの暴走が挙げられる。
少なくともその時、人間が汗を流して働く時代は終わっていた。製造も輸送も、食料生産も、家事でさえAI搭載のロボットによって賄われていた。人々はただ怠惰を貪るだけの存在に成り下がり、時間とモノを食い潰す日々を送っていた。
だがある時、AIは致命的なバグを発生させた。バグはネットワークを通じて瞬く間にすべての機械を支配し、その瞬間、AIは人類の天敵となった。
「地球環境は着実に悪化の道を辿っている、最大の元凶は人間である、よって人類は滅ぼすべきである」
今のAIの行動理念はそれだ、人々を守っていたAIはある日を境に人々を殺し始めた。戦争すらAI頼りとなっていた人類は瞬く間に1億減り、10億減り、しかし抵抗の術は無く……いやひとつあった、あったので使った。
結果、地上は致命的な放射能汚染に晒された。僅かに生き残った人類は地下へと追いやられ、細々とした生活を強いられた。
それがもう数百年前の話。ヒトの生存条件を満たさない環境に置かれた彼らは急速に変異していた、多少の放射線には耐えるように、天敵に対して僅かなりとも抵抗できるように。魔力、と呼ばれるものがそれである。
未だAIが支配する地上の奪還、これはそんな夢を抱いた人類の、尖兵に割り当てられた4人の少女の話。
小説家になろうから移植してきました
待ちに待ったVRMMO!でもコミュ障な僕はぼっちでプレイしています…
はにゃ
SF
20XX年。
夢にまでみたVRMMOゲーム機『ダイブオン』と剣と魔法を駆使してダンジョンを踏破していくVRMMORPG『アトランティス』が発売された。
五感全てで没入できるタイプのゲームに、心奪われ、血湧き肉躍る僕の名は、佐藤健一(高校2年生)。
学校でぼっちでいじめられっ子な僕は、学校を休んでバイトに明け暮れ、バカ高いゲーム(本体二十九万八千円+ソフト九万八千円也)と面倒くさい手続きと倍率の高い購入予約券を運良く手に入れることができた。
普通のオンラインRPGでギルドのタンク(壁役)を務めていた僕は、同じく購入できたギルメンのフレとまた一緒にプレイするこのを約束した。
そして『アトランティス』発売初日、学校を休んだ僕は、開始時間と同時にダイブした。
…はいいんだけど、キャラがリアル過ぎてテンパってしまう!
みんなキャラメイキングでイケメンや美少女、美女ばかりだし(僕もイケメンキャラだけど)、コミュ障な僕はテンパりすぎてまともに会話ができない!
目を合わせられないし、身体も壊れたロボットのようにギクシャクしてしまう。
こんなはずじゃなかったのに!と嘆く僕を陰で嘲笑うプレイヤーとフレ達…。
ブルータスよ、お前もか………。
ゲームの中でもイジメられ、ある出来事をキッカケにソロでやっていくことを決意する。
これは、NPCを仲間にギルドを立ち上げ、プレイヤーと対峙し、ダンジョンに挑む僕の独りよがりだけどそうでもないぼっちな話。
ただいま不定期更新中m(_ _)m
モチベーションが上がらないので半ば打ち切り状態です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる