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第3話
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「おかえり。大丈夫?床拭いといたよ」杏果と環奈がバックを肩にかけながら言った。
「ありがとう。縫ってもらった」2人の様子を気にかける。菅野も教室に戻ってきていた。
「ねぇ、もう終わって帰っちゃうの?」
2人が帰ろうとしている。
「私らいない方がねぇ。じゃね」と菅野を見ながら言い残し、教室を出て行った。
「酷い。1人残して帰っちゃうなんて」
「それより早く終わらせて帰ろうぜ。腹減った」と彫刻刀を手にし、削り出した。
「それ、私の」
「その手で押さえられんの?また怪我増やすだけじゃん」
「じゃ、篠目に課題の提出延ばしてもらえないか聞いてくる」
「無理だろ。展覧会26日だから延ばせないだろ」とその手を止めない。
椅子に座りながら
「そっかぁ。なんか病院も付き合わせて、課題もやってもらっちゃって、ありがと」と手を合わせる。鎮痛剤が効いてきたようだ。
「帰り、昼おごりね」と笑いながら、手を動かしている。
「今から購買行ってくるから、パンとジュースでいい?」
「却下。ラーメン食いたい」
「ん~、バイト代入ったばかりだから、仕方ない。おごりましょう」
「なんだ。その上から目線は。帰ろうかな」と彫刻刀を置く。
「是非おごらせて下さい」と頭を下げると、笑ってまた削り始める。
その横顔を眺めながら、自分が口つけたボトルのお茶飲むの嫌じゃないのかなと思った。
「ありがとう。縫ってもらった」2人の様子を気にかける。菅野も教室に戻ってきていた。
「ねぇ、もう終わって帰っちゃうの?」
2人が帰ろうとしている。
「私らいない方がねぇ。じゃね」と菅野を見ながら言い残し、教室を出て行った。
「酷い。1人残して帰っちゃうなんて」
「それより早く終わらせて帰ろうぜ。腹減った」と彫刻刀を手にし、削り出した。
「それ、私の」
「その手で押さえられんの?また怪我増やすだけじゃん」
「じゃ、篠目に課題の提出延ばしてもらえないか聞いてくる」
「無理だろ。展覧会26日だから延ばせないだろ」とその手を止めない。
椅子に座りながら
「そっかぁ。なんか病院も付き合わせて、課題もやってもらっちゃって、ありがと」と手を合わせる。鎮痛剤が効いてきたようだ。
「帰り、昼おごりね」と笑いながら、手を動かしている。
「今から購買行ってくるから、パンとジュースでいい?」
「却下。ラーメン食いたい」
「ん~、バイト代入ったばかりだから、仕方ない。おごりましょう」
「なんだ。その上から目線は。帰ろうかな」と彫刻刀を置く。
「是非おごらせて下さい」と頭を下げると、笑ってまた削り始める。
その横顔を眺めながら、自分が口つけたボトルのお茶飲むの嫌じゃないのかなと思った。
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