異世界に転生したのでとりあえず好き勝手生きる事にしました

おすし

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第2章

第29話

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そして激しい空中戦が始まった。

アンデットの龍が続々と俺の方へ飛んできたので、俺はとりあえず右回りでアンデットの注意をひきながら高速で逃げた。

後方でおっさん達の方へ数匹の魔力が飛んでいくのを感じたので、逃げながらロゼッタを後ろに向け遠距離魔法を発動する。

「『緑龍の乱撃クエレブレ・バレット』」

ロゼッタの銃口から、緑の光を放つ龍の形をした弾丸が4発放たれ、空気を脚で掴みながらおっさん達に近づいていたアンデットの胴体や頭を捕食していった。

撃った直後に前から2匹迫ってきたので、叢雲を両手で握り顔の前で横に構えた。2匹とも口を開け、魔法を放とうとしている。だが、俺の速さの前では無意味だ。

「『疾風刃しっぷうじん!』」

猛スピードで飛び、すれ違いざまに2匹のアンデットを真っ二つにした。

だが、おかしな事に感じる魔力の数が減っていなかった。
振り返ると、おっさん達の方に向かっていたアンデットは生きておりゼリスさんが応戦していた。
たった今真っ二つにしたはずの2匹も、上半身と下半身の断面から青い触手のようなものがお互いの断面にくっついて、どんどん近づいていき、最後には結合して再び立ち上がった。

「ゾンビ系はアイアム○ヒーローと学園○示録で充分だろ!」

もちろん他にも好きなのはあるが今はそれどころじゃない。

「ならこれで!」

俺は垂直に飛んで上空で止まり下を見た。相変わらずアンデットたちはゾロゾロと速いスピードで追いかけてくる。

俺はロゼッタを真下に向け、初めてスライドを引いた。これで消費魔力が2倍になるが、威力も2倍になる。

「『火炎龍王の鉄槌ニルヴェルム・スフィア』!!」

瞬間、銃口に大きな魔法陣が出現しそこから巨大な燃え上がる龍が姿を現して、こちらに向かってくるアンデットを燃やしながら喰らっていった。そして地面に到達すると、あたり一帯が火の海になった。

再生したアンデットを見て魔人○ウと同じ原理かと思った。要するに、少しでも体が残っていて再生するなら

まだ微かに魔力が漂っている気がするが、向こうでおっさん達が苦戦していたのでひとまずそちらに行く事にした。




とりあえず、ゼリスさんに魔法を放とうとしている1匹に巨大な光魔法を放ち消滅させる。そしてもう1匹は脳天から刀を振り下ろして体を真っ二つにし、右側を俺が風魔法で、左側をゼリスさんが雷魔法で跡形もなく消し去った。

「レイ様、ありがとうございます。助かりました。」

「いや、こいつらが生まれたのは俺のせいだし…。それよりおっさんは…」

おっさんをの方を見ると、バレルをかなり圧倒していた。バレルは顔色も悪く、魔力が少し減った気がする。

「どうした!貴様の実力はこんなもんなのか!」

「ぐっ!何故だ!なぜこの僕がこんな老いぼれに押されている!」

(あの様子なら加勢する必要もなさそうだな。)

「ゼリスさん、どうしましょう?」

「そうですね…あちらはガレアス様が倒されると思いますし、とりあえず何か起きた時のためにここらで待機していましょう。何かあれば、ガレアス様が命令をされると思うので。」

「そうですね。」


おっさんの薙ぎ払いを後ろに下がり避けバレルは魔法放とうとしたが、おっさんの魔剣の一閃で両手を斬られた。切断面から青い血が勢いよく噴き出した。

「ぐあぁぁぁぁぁあ!!よ、よくも僕の腕をおぉおおぉ!!!」

「つまらんな、これで最後じゃ。」

おっさんは魔剣に魔力を一気に込めた。魔剣が紅色のオーラを放ち始める。

「さらばじゃ、バレル」

そう言っておっさんは剣を振り下ろしたー。






『ブチィッ!』


 



肉が無理やり裂かれるような嫌な音が辺りに響いた。

何かの手が、おっさんの左胸を貫き心臓を掴んでいた。


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