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第2章
第25話
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それは突然の事だった。
昼休憩でエレナと空中鬼ごっこで遊んでいた時のことだ。エレナが下の方に逃げて行った瞬間、『黒海』の一部から異常な禍々しい魔力を感じた。
「エレナ!避けろ!」
「ーーーっ!」
エレナはそこで一時停止したが、どす黒い魔力に恐怖で体が動いていなかった。俺はとっさにエレナに転移魔法を使い、中庭の方へとエレナをとばした。
瞬間、エレナのいた場所に巨大な触手のようなものが飛び出してきた。黒海の一部が割れ、そこから青黒い触手飛び出してきていた。
俺は叢雲で斬撃を飛ばして根元を切断し、割れた黒海に応急処置の魔法障壁を何重にもかけた。切れた触手は黒海の中へときえていった。
だが、障壁は少しずつ白から黒へと変色していった。これが破られるのもそう時間はかからないだろう。
俺は急いでおっさんに知らせに行った。
中庭にはエレナを抱きしめるアイナさんとおっさんが既にいた。
「おっさん!」
「あぁ、わかってる。少し早い気もするが…作戦を開始する。アイナ、皆を集めてくれ。」
「わかったわ!」
アイナさんはエレナを連れて城の中へと入っていった。
「レイ、作戦は頭の中に入っておるな?」
「うん。それよりヤバいくらいの魔力を感じたんだが…今もだけど。」
「ここまでになっているとはな…。急ぐぞ!」
「あぁ!」
作戦といっても、ナルトがサスケを奪還する時ほど難しいものじゃない。
龍の国はもともと1つの大陸に栄える国だった。だが、その大陸は今バハルを封印する場として使われている。仕方なく龍達は空に島を浮かべて生活しているというわけらしい。
わかりやすく説明するなら、
海:元あった大陸を囲んでいた海
他:妖精などの他国の大陸
陸:昔、龍の国が栄えていた土地
邪:バハル
封:バハルを閉じ込めている封印
島:俺たちが特訓した現在の龍が住む場
としよう。すると今この国は、
島 島
島 島
島
封封封封封
封 邪 封
他 海海陸陸陸陸陸 海海 他
こんな感じだ。これでわかってくれ。
作戦はまず封印より大きい結界を、各五龍直属の龍騎士団で張る。
結界を張ることにより五龍と俺の6人、バハルだけの空間を作る。
そして五龍が封印を解いたら6人でバハルの討伐にかかり、龍騎士団達は俺たちの攻撃が外に漏れないように魔力を送り続け結界が割れないようにする。
なんら難しい点はないのだが、俺は1つ気になっていることがあった。
バハルの魔力の大きさだ。ゼリスさんに聞いた話だと、結界はバハルの魔力を弱らせる効果があると聞いていたが、むしろ魔力が今の五龍を上回ってさえいるようにも感じる。
何か引っかかる気がしたが、とりあえずバハル討伐に意識を向けることにした。
昼休憩でエレナと空中鬼ごっこで遊んでいた時のことだ。エレナが下の方に逃げて行った瞬間、『黒海』の一部から異常な禍々しい魔力を感じた。
「エレナ!避けろ!」
「ーーーっ!」
エレナはそこで一時停止したが、どす黒い魔力に恐怖で体が動いていなかった。俺はとっさにエレナに転移魔法を使い、中庭の方へとエレナをとばした。
瞬間、エレナのいた場所に巨大な触手のようなものが飛び出してきた。黒海の一部が割れ、そこから青黒い触手飛び出してきていた。
俺は叢雲で斬撃を飛ばして根元を切断し、割れた黒海に応急処置の魔法障壁を何重にもかけた。切れた触手は黒海の中へときえていった。
だが、障壁は少しずつ白から黒へと変色していった。これが破られるのもそう時間はかからないだろう。
俺は急いでおっさんに知らせに行った。
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「おっさん!」
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「わかったわ!」
アイナさんはエレナを連れて城の中へと入っていった。
「レイ、作戦は頭の中に入っておるな?」
「うん。それよりヤバいくらいの魔力を感じたんだが…今もだけど。」
「ここまでになっているとはな…。急ぐぞ!」
「あぁ!」
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わかりやすく説明するなら、
海:元あった大陸を囲んでいた海
他:妖精などの他国の大陸
陸:昔、龍の国が栄えていた土地
邪:バハル
封:バハルを閉じ込めている封印
島:俺たちが特訓した現在の龍が住む場
としよう。すると今この国は、
島 島
島 島
島
封封封封封
封 邪 封
他 海海陸陸陸陸陸 海海 他
こんな感じだ。これでわかってくれ。
作戦はまず封印より大きい結界を、各五龍直属の龍騎士団で張る。
結界を張ることにより五龍と俺の6人、バハルだけの空間を作る。
そして五龍が封印を解いたら6人でバハルの討伐にかかり、龍騎士団達は俺たちの攻撃が外に漏れないように魔力を送り続け結界が割れないようにする。
なんら難しい点はないのだが、俺は1つ気になっていることがあった。
バハルの魔力の大きさだ。ゼリスさんに聞いた話だと、結界はバハルの魔力を弱らせる効果があると聞いていたが、むしろ魔力が今の五龍を上回ってさえいるようにも感じる。
何か引っかかる気がしたが、とりあえずバハル討伐に意識を向けることにした。
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