それは、偽りの姿。冒険者達の物語

しなきしみ

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森の主編

139話 アンデッド系モンスター

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 四方八方から聞こえる怒号や悲鳴。
 生徒達が我先にと、この場を離れようとして逃げ惑う姿が視界に入り込む。
 混乱する生徒達を横目に一人、冷静を装っているシエルが呟いた。

「アンデッド系モンスターであるスケルトンと戦ったことはありますか?」
 
 無表情のまま声のトーンを変えることなく淡々とした口調で呟かれた言葉は、やけに早口だった。
 冷静さを装ってはいるものの、レベル770のスケルトンを目の前にして戸惑っているのだろう。

「スケルトンは始めてだよ。弱点は光属性の魔法になるのかな?」
 
 巨大な骸骨は漆黒のローブを身に纏い、フードを深々とかぶっている。
 五角形の盾と長剣を握りしめて周囲を見渡す素振りをしているところを見ると、どうやら知能があるらしい。

「そうです。弱点は光属性魔法になります」
 早い口調で呟かれた言葉を耳にして、ヒビキがシエルに視線を向ける。

「倒せそう?」
 シエルが光属性を扱う剣士であることから、ヒビキが問いかけてみるものの、当然そう簡単に倒すことの出来る相手ではない。レベル770のスケルトンから視線をはずすことなく一歩、足を引いたシエルは警戒心むき出しの状態になっている。

「私一人の力では無理でしょうね」
 初めて目にする770レベルの強敵を前にして、シエルは自分一人の力ではスケルトンを倒すことは無理だと、はっきり言いきった。
 
「王家のみが使用することの出来る術を扱っても無理かな?」
 ヒビキの問いかけに対して、シエルは深々と頷いた。

「王家のみが使用することの出来る魔法は寿命を削ります。私は今年で80になるお爺ちゃんですよ。王家のみが扱うことの出来る術を発動すれば、その場で寿命が尽きる可能性がありますので最終手段として取っておきたいです」
 見た目が20代後半であるため、ついつい忘れがちになってしまう。
 シエルは見た目と実年齢が比例しない。

「聖騎士を召喚することは?」
「可能ではありますが、770レベルのスケルトン相手に瞬殺されそうな気がします」
 ヒビキは光属性を扱う事の出来るシエルに主な攻撃を任せる気でいるらしい。
 しかし、シエルは高レベルをもつモンスター、スケルトン相手にかなうはずがないと最初から決めつけてしまっている。
 会場から生徒達が逃げ出したため、辺りはシーンと静まりかえっている。
 残っているのはシエルとヒビキと鬼灯だけである。
 アヤネや会長や副会長は生徒達が素早く避難出来るように、避難誘導に回っているようだ。 
 
「ちょっと! 何をボサッとしてるの。本当にとろいんだから、さっさと逃げなよ。襲われるよ」
 死角にいたため視界に入ってはいなかったけれども、どうやら会場内に残っている生徒がいたようだ。
 シエルの張り巡らせた結界に阻まれてヒビキのもとへ近づくことが出来ずにいる男子生徒が大声を張り上げる。

「真っ先に襲われるのは貴方ですよ。私達は結界の中にいますし」
 周囲を見渡す素振りを見せた男子生徒が、結界の外にいるのが自分一人であることに気がついた。目の前に張り巡らされている結界の中に足を踏み入れようとするものの、強力な結界によって阻まれてしまう。
 しかし、結界内部に入れないからと言って、この場に止まってしまえば真っ先に770レベルのスケルトンによる攻撃を受けるのは自分ということになる。
 自分のおかれている状況を理解した男子生徒が半べそをかく。
 何度も握り拳を結界に打ち付けながらも、激しく混乱しているのだろう。男子生徒の顔色は優れない。
 
「ちょっと、結界の中に入れてよ」
 動揺を隠せずにいる男子生徒を顔色を変えることなく、ただ呆然と眺めていたシエルに対してヒビキは苦笑する。

「どうする?」
 ヒビキが小声で問いかける。男子生徒を結界の内部に入れるか入れないかは結界を張り巡らせているシエルが決めることである。

「どうするじゃないよ。僕を見殺しにする気?」
 張り巡らされている結界に対してドンドンと高速で拳を打ち付けて、大声で叫ぶ男子生徒は涙目である。
 大声によりスケルトンの視線が男子生徒に向けられたところを見ると、どうやらスケルトンは視力が良い方ではないらしい。
 流石に男子生徒を呑気に観察している場合ではないと思ったのだろう。見るに見かねてシエルが男子生徒を結界の中へと招き入れた。

「ねぇ、770レベルと表示されているように思えるんだけど気のせいかな?」
 先程まで一体何を見ていたのか。スケルトンに視線を移した男子生徒が小声で呟いた。
 
「今ごろ気づいたのですか。呆れますね」
 今まで強気な発言が目だっていた男子生徒はスケルトンを目の前にして、すっかり弱気になっている。シエルのとげのある言い方に対しても全く反応を示さない。
 
「緊急事態です。最近銀騎士団に所属したと言う貴方のお兄さんを頼ってみてはいかがですか? 貴方に危害を加える人に対して黙ってはいないんでしたっけ?」
 わざと煽るようにして言葉を続けたシエルは何だか楽しそうである。

「ねぇ、先生さぁ。性格が悪いって良く言われるでしょう?」
 すっかり気弱になってしまった男子生徒は、シエルに対して性格が悪いと感じたようで素直に思ったことを口にする。

「先程貴方が言った事じゃないですか。ほら、スケルトンが貴方に危害を加えようとしていますよ? お兄さんを頼らなくてもいいのですか?」
 尚も言葉を続けたシエルに対して、男子生徒は気分を害したようだ。膨れ面をする。

「冗談はこれぐらいにしましょうか。すぐに銀騎士団各隊長に手紙を出しますね」
 
 スケルトンが今にも襲いかかってきそうな緊迫した状況の中で、人をからかい余裕を見せるシエルではあるけれど内心は不安でしかたがないのだろう。
 素早く銀騎士団各隊長宛に手紙を書き記す。紙を四つ織りにすると、瞬く間にシエルの手を離れた手紙が各隊長の手元に移動する。

「うん、どう言うこと?」
 シエルの言っている意味を理解しきれなかった様子の男子生徒が首をかしげて問いかけた。

「銀騎士団と知り合いなのは貴方だけではないってことですね。理解することが出来ましたか?」

 とげのある言い方をするシエルに対して、キョトンとした顔をする男子生徒が首をかしげて問いかける。

「先生が銀騎士団と知り合いであることは分かったけど、先生が言ったんじゃん。銀騎士団に指示を出して動かせることが出来るのは国王だけだって」

 混乱する男子生徒を横目に、シエルは何の感情もこもっていないような表情をする。

「確かに言いましたよ。私は銀騎士団各隊長にスケルトンが現れたと情報を書き記した手紙を送っただけです。指示を出したわけではありません」
 ああ言えばこう言う人とは、まさにシエルの事を言うのだろう。話し相手に嫌悪感を抱かれると分かっていながら、会話を続けるシエルは男子生徒の反応を面白がっている様子。

「ねぇ、絶対に性格が悪いって言われるでしょう?」
 顔を真っ赤にして怒りだした男子生徒が声を荒らげる。
 シエルの顔面に向かって人差し指を向けると、小刻みに指先が震えている。

「人の顔を指差さないでください。私が先端恐怖症だったらどうするのですか」
 スケルトンから、ほんの一瞬視線をはずして男子生徒に向かって嫌みを続けた直後の出来事だった。

「先生!」
 まだ声変わり前の鬼灯が甲高い悲鳴と共にシエルを呼ぶ。
 
 結界が張り巡らされているため安全だと思っていた。
 いくら770レベルのスケルトンとは言え結界を破ることはないと勝手に思い込んでいた。
 シエルの視線がすぐ目の前に迫った刃先をとらえると、考えるよりも先に体が動く。
 咄嗟に側にいた男子生徒の服を鷲掴みにして、空高く飛び上がったシエルは近くに迫ったスケルトンから逃れるようにして大きく後退をする。
 何の前触れもなく急にシエルに服を鷲掴みにされて、空高く飛び上がる形となった男子生徒は高所恐怖症なのか、声にならない悲鳴を上げていた。
 顔面蒼白である。

「本当に今年で80歳?」
 見事な反射神経を見せたシエルに対してヒビキが、ぽつりと考えを漏らす。
 
「今は目の前のアンデッド系モンスターに集中してください。スケルトンの攻撃対象が私に向いている間に隙をついて攻撃を試みてください」

 スケルトンを目の前にして冷静さを取り戻したのだろう。
 シエルが落ち着いた口調でヒビキに指示を出す。

「うん、分かったよ」
 淡々とした口調で言葉を続けたヒビキに対して、男子生徒が大きく目を見開き驚いた表情をする。
 ヒビキを二度見した後に慌てて口を開く。

「かなうはずないじゃん! やめなよ」
 ヒビキに向かって腕を伸ばす。
 しかし、離れた距離にいるヒビキに手が届く訳もなくて、男子生徒の伸ばした手は見事に空を切る。

「敵うか敵わないかは、やってみなきゃ分かんないよ」
 ポツリと考えを漏らしたヒビキは、背負っていた剣を勢い良く引き抜いた。
 頭の中で炎属性の魔法の出現を唱えると、右手に握りしめる剣をまとうようにして青と赤の二色の炎が現れた。
 剣を囲むようにして無数の炎の粒が渦巻いている。
 刃先から柄へ向かって、ぐるぐると回る炎の粒は赤や青色の光を放ち周囲を照らす。
 ヒビキの足元に現れた水色の魔法陣は彼の体を身軽にする。

 続けてヒビキが指差した先。
 男子生徒を離れた位置へ移動させたシエルに向かって敏捷性を著しく上げる術を発動する。
 
「一度スケルトンに光属性の回復魔法ヒールを発動してみて。アンデッド系モンスターに回復魔法が効果的かもしれない」
 ヒビキは最初から光属性の魔法を扱うことの出来るシエルをスケルトンと戦わせる気でいたようだ。

「まぁ、回復魔法をかけるだけであれば試してみますが」
 
 素早くスケルトンの背後に回り込むと、スケルトンの頭蓋骨へ向け勢い良く剣を振り下ろしたヒビキが隙をつく。
 しかし、背後を振り向くことなく剣を避けたスケルトンに対して、ヒビキは驚き目を見開いた。

「避けられるとは思っていたけど……」
 ぽつりと声を漏らすと、スケルトンから距離をとるようにして後退する。
 間近に迫っていたヒビキに対して、スケルトンの攻撃対象が移り男子生徒が目を白黒とさせる。
 シエルが素早く剣を手に取り駆け出した。
 シエルから解放された男子生徒は一目散に鬼灯の元まで移動する。

「ショックを受けている場合ですか」
 背後からスケルトンの隙をついた攻撃を見事に避けられてしまったため、ショックを隠しきれずにいたヒビキに対してシエルが注意を促した。

「ごめん。まさか、スケルトンが背後を振り向くことなく攻撃を避けるとは思わなかったから」
 警戒心を解くことなく会話を続けていたシエルとヒビキに対して、呑気なものだなと思ったのだろう。
 鬼灯の背後に身を隠し、小刻みに体を震わせている男子生徒が膨れっ面を浮かべる。
「信じらんない。770レベルのスケルトンを目の前にして会話なんてしてる場合? 会話をしているだけの余裕があるの?」
 小言を言うようにして早い口調で呟いた。
 スケルトンの振り下ろした剣を避け、刃の上を駆け出したシエルの身に付けている靴は一体どのような構造をしているのだろう。
 靴底に金属でも入っているのか。
 剣からスケルトンの腕へ素早く移動をしたシエルは今年で80歳とは思えないほど身軽な動きをして見せる。

 スケルトンの攻撃対象がシエルに向くと、すかさずヒビキが剣を振り下ろす。
 剣の周りを高速で渦巻いていた炎の粒がスケルトンに向かって放たれた。
 一つ一つの大きさは小さいけれども、小さな炎の粒が集まれば攻撃の威力は大きくなる。
 ヒビキの思惑通り、沢山の炎の攻撃を受けたスケルトンは足をジタバタと動かして、炎属性の攻撃から逃れようと試みた。
 姿勢を崩したスケルトンに一太刀浴びせようとしたシエルは剣を勢い良く振り下ろす。



「彼は今年80歳になるのですか?」
 耳元でポツリと呟かれた言葉に驚き、ヒビキはビクッと大きく肩を揺らす。勢い良く背後を振り向いた。

「全く気配を感じなかったんだけど……」
 問いかけに対しての答えではなく、咄嗟に本音を漏らしたヒビキの反応に対して副会長が苦笑する。

「驚かせるつもりは無かったのですが、悪気がなかったとはいえ驚かせてしまってすみません」
 770レベルのスケルトンを目の前にして冷静な態度をみせる副会長は、本来の粗っぽい口調とは違って丁寧な言葉遣いをする。
 猫を被った状態のまま会話を続けている副会長に対して疑問を抱いたヒビキが周囲を見渡した。
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