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許さない。
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ヨシは保健室に向かう途中で眼を覚ました。
まだ青い顔をしている。
僕は心配で
ヨシの手を掴もうとした……
「義弥、義弥。大丈夫かよ?」
染野だ。
もう1人、染野と同じくらい背の高いヤツ。
その声に高橋先輩が振り返り
「染野、池田、ついてくんな。
陸上部に関わんな。」
高橋先輩の背中にいたヨシが
叫び出した。
「わ~っ
ミナ、ミナ、ミナ。
ヤダ。くんな。ヤダ。
頼むから俺に触らないで……」
またヨシは意識をなくした。
ヨシの叫び声を聞いてた齋藤先生は
2人に向かって
「お前たち、後で話し聞くぞ。今はくんな。
わかったか?」
「先生、 義弥……俺たち義弥が心配だ。」
池田が呟いた。
「ふざけんな」
斎木先輩が2人に手を挙げようとした。
「叶望?」
染野と池田の後ろから声がかかる。
「慎治郎……
2人向こうやって。
楠木、嫌がってるから。」
「叶望、楠木って……義弥か?」
「慎治郎、話しは後だ。
ソメとイケ、近付けんなよ。」
僕はそいつらが
ヨシを傷付けたヤツらだと思った。
そして斎木部長も。
高橋先輩が保健室のベッドまで
ヨシを運んでくれた。
齋藤先生は雅さんに電話をかけに行った。
「サク、大丈夫か?
クスもサクも俺と駿の大事な友達だ。
頼れよ?」
「高橋先輩……翔先輩。
ありがとうございます。
僕もヨシも壊れる前に頼らせてもらいます。」
「待ってるぞ。 駿、行くよ?」
保健室にはヨシと僕だけになった。
青白くまるで陶器の人形みたいに
綺麗なヨシ。
ヨシのココロは
自分への罪悪感で自分を汚してしまい、
ヨシ自身では洗い流すコトが出来ない。
せっかく僕と少しずつ
キレイにしてたのに……。
僕はヤツらを許さない。
まだ青い顔をしている。
僕は心配で
ヨシの手を掴もうとした……
「義弥、義弥。大丈夫かよ?」
染野だ。
もう1人、染野と同じくらい背の高いヤツ。
その声に高橋先輩が振り返り
「染野、池田、ついてくんな。
陸上部に関わんな。」
高橋先輩の背中にいたヨシが
叫び出した。
「わ~っ
ミナ、ミナ、ミナ。
ヤダ。くんな。ヤダ。
頼むから俺に触らないで……」
またヨシは意識をなくした。
ヨシの叫び声を聞いてた齋藤先生は
2人に向かって
「お前たち、後で話し聞くぞ。今はくんな。
わかったか?」
「先生、 義弥……俺たち義弥が心配だ。」
池田が呟いた。
「ふざけんな」
斎木先輩が2人に手を挙げようとした。
「叶望?」
染野と池田の後ろから声がかかる。
「慎治郎……
2人向こうやって。
楠木、嫌がってるから。」
「叶望、楠木って……義弥か?」
「慎治郎、話しは後だ。
ソメとイケ、近付けんなよ。」
僕はそいつらが
ヨシを傷付けたヤツらだと思った。
そして斎木部長も。
高橋先輩が保健室のベッドまで
ヨシを運んでくれた。
齋藤先生は雅さんに電話をかけに行った。
「サク、大丈夫か?
クスもサクも俺と駿の大事な友達だ。
頼れよ?」
「高橋先輩……翔先輩。
ありがとうございます。
僕もヨシも壊れる前に頼らせてもらいます。」
「待ってるぞ。 駿、行くよ?」
保健室にはヨシと僕だけになった。
青白くまるで陶器の人形みたいに
綺麗なヨシ。
ヨシのココロは
自分への罪悪感で自分を汚してしまい、
ヨシ自身では洗い流すコトが出来ない。
せっかく僕と少しずつ
キレイにしてたのに……。
僕はヤツらを許さない。
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