初恋

あんず

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淋しいミナ。

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風呂から出て

髪を乾かしあった。




9時を過ぎたが

俺とミナ以外の音は何も無い。




ミナは冷蔵庫に付いているホワイトボードに

『陸上部の楠木君が泊まりに来ています。』

と綺麗な字で書いた。




俺が見惚れていると

ミナはそれに気付き

「ヨシ、僕の部屋に行こう。」

再びミナに手を引かれてミナの部屋に入った。





「さすがに何時に親、帰ってくるか分かんないから……エッチは出来ないかな?」

ミナはちょっぴり意地悪く微笑んだ。

俺はこの前のコトを思い出し

真っ赤になってしまった。


「ヨシ可愛い。」

もう俯くしかなくなってしまった。



ミナはTシャツを脱いで、毛布に潜り込んだ。

「ヨシ?」

と毛布を捲り上げて俺が入るのを

優しく笑って待っている。


俺もTシャツを脱いで

ミナの待つベッドに入り込んだ。




いつものように

肌を合わせて

抱き合う。


ミナは俺にキスを降らせて

キュッと抱き締めてくれる。





ミナの温もりが伝わり

ヒドく安心する自分がいた。

それはミナも同じようで

「ヨシ。ありがとう。
ホントにヨシは僕に安心をくれる。
ヨシは僕のだよ?」

俺は頷く。

「ミナは俺の特別だよ?」




「ありがとう。
ヨシ、僕の話しをしてもいい?」

「うん。」


いつになく淋しそうなミナ。

小さな声で話し出した。





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