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お風呂。
しおりを挟むミキちゃんは電話をかけ始めて
「圭吾さん焼肉でいいですか?」
と聞いている。
「ああ。」
ミキちゃんはニッコリ微笑んだ。
ノブの顔が真っ赤だ。
圭吾も……。
僕も体温が上がった気がする。
ミキちゃん
可愛い……。
イクも可愛いって言ってた。
オレ……待ってていいのかな?
電話が繋がったみたいだ。
「こんばんは。美月です。
えっと『櫻』につないでもらえますか?」
電話口を押さえながら
「焼肉好きですか?」って聞いてきた。
3人で頷いた。
「あっ美月です。お疲れ様です。
えっと7人分、一通りお願いしたいんですけど……はい多めで……8時頃で平気ですか?
じゃあそれでお願いします。
あと父さんとミナ君の好きなのも別でいいですか?
はいっじゃあ……。」
「夕食8時頃になるのでそれまでにお風呂入って下さいね?」
「ミキちゃん買い物行かなくていいの?」
「ん?コウ君、焼肉頼んだから大丈夫だよ?
お風呂……3人で入れるよ?
信夫は………上のがいい?」
オレと圭吾はノブを同時に見た。
ノブは慌てた様子で
「やっ…3人で入るよ。」と言った。
この二人……。
付き合いだしたのかな?
イクは?
ミキちゃんはクスクス笑いながら風呂場を案内してくれた。
旅館か?ってくらい広い風呂場だった。
コレ何人入れる?なんて馬鹿な事を考えた。
玄関のインターフォンがなった。
「凪さんたちかな?
僕行ってくるから先入っててね。」
ミキちゃんは脱衣所から出て行った。
「なぁ……
何で姫んち、こんなでかいんだ?」
「オレだって不思議だよ?」
「姫の親って何やってるんだっけ?」
「美波さんは医者で、義弥さんは弁護士でしょ?
聞いたじゃん圭吾……。」
「それってこんなに儲かるのかな?」
「どうだろ?
ノブ何か知ってる?」
「……知らないよ。
姫だってつい最近まで親の職業知らなかったくらいだからなぁ……。」
そんな会話をしながら風呂に入った。
掛け湯をしてから広い湯槽に浸かった。
「……焼肉って出前できるのか?」
圭吾が呟いた。
オレとノブは大笑いしてしまった。
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