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キス。
しおりを挟む『4's plus』の演奏は
いつも通り男性ファンに多く応援され
無事に終了できた。
メンバーがステージ袖にはけてくる。
「イク、ありがとな。助かったわ。」
「いいえ。圭吾さん、良かったです。」
「お前らほど人気ねぇよ。」
「『4's plus』安定の男性ファン
スゴいっすね。
俺らにはいないですから。」
「ありがたいよな。
でもたまには黄色い声もきいてみてぇ。」
メンバーと俺は笑い合った。
「お疲れな。」
そう言ってメンバーは控え室に
向かって行った。
コウが俺の背中に抱きついてきた。
「どうした?」
「イク、オレ怖かった。
あのままステージ終わったらと思うと
怖かった。」
俺はコウの手を上から握った。
コウの手が震えている。
「コウ、頑張ったな。お前、頑張ったよ。」
「イク……」
コウが好きで
ミキか好きで
はっきりしない俺。
情け無い……。
「イク、オレ待ってるよ。」
コウに言われ、振り返る。
すぐソコにはコウの顔があって
2人で瞬きもせず
見つめ合った……。
自然に唇が重なった。
コウとのキスは
切なかった。
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