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第五章
第218話 祝福されましたよ
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「ふぁ~、朝ですね。あっ、テラが大きく戻っています。ちゅ」
テラは大きくなって、左脇にくっついて寝ています。アミーは反対側でやっぱり僕のお腹を枕にして、シトリーはアミーのお腹の上です。
夜と同じように浮遊で浮かせて、寝台から抜け出しました。
キッチンでお湯を沸かし、お茶の用意と、目玉焼きに腸詰めを焼いておきます。
パンも軽く焼いて、収納しておきました。
少しして、みんなも起きて来ましたので朝ごはんを食べました。
そして僕達は持ち運びハウスをしまい、ダンジョン攻略の報告をしに行かないといけませんので、今回のダンジョン攻略はここまでにします。
「皆さん色々とありがとうございます。えと、その、また遊びに来て下さいね」
「うん。もちろんだよシトリー。また遊びに来るから心配しないでね」
「そうよ、転移で来ればすぐだもの。それにガープの事だってライに任せておけば、すぐにやっつけておくから――」
「っ! ああー! 忘れてました! シトリー、ガープは昨晩やっつけましたよ! それにちゃんと悪いの抜いて、お義父さんに引き渡したのでこれからは心配しなくて大丈夫です」
シトリーは、目をこれでもかと見開き、驚いているようです。
「え? 私達が寝ている間に倒しちゃったの? それにパパったらまた私の事を覗いてたって事ね! ママに言ってお仕事増やしてもらわなきゃ!」
「テラ、今回はちゃんとお仕事していたみたいですよ。だって、僕がテラの真似をして、裂け目を開けてから来てましたし」
寝てるところを覗いたのは内緒にしておきましょうね。
ん? テラがシトリーと同じように固まっちゃいました。
「ふむ。あの悪戯好きのガープをのう。ヤバそうになったらすぐに逃げるあやつをか。ライ凄いの」
「え? え? それじゃあもうダンジョンを荒らしに来たり、妖精の国に行ったりしないって事ですか?」
「うん。良い子になりましたからね。安心して良いですよ」
「や、や、やったぁぁー! これでやっと妖精の国も、私のダンジョンも心配事から解放されますよー! ライありがとうー!」
シトリーは僕の顔に飛び付いてきて――!
「妖精の加護をあげちゃいます! ほんのちょっと運が良くなるだけですけど、本当にありがとう! むむむむー!」
シトリーが僕のおでこに手を添えて、何か暖かいものが流れ込んできました。
「ふむ。妖精の加護をのう。中々授かることはないぞ? 良かったのうライ」
「そうなのですね、ありがとうシトリー」
そこでやっとテラが動き出しました。
「ラ、ライ。あなたあれを開けたの?」
「前にテラがやっていたのを思い出しながらですよ? 難しくて、凄く魔力が要りましたけど、大人の人が通れるほどは開いて、ガープを押し込もうとしたのですが、そこでお義父さんが来てくれましたよ」
(どういう事なの? あれはそう簡単な事ではないわよ······んん~! あっ! くふふふ。そうなのね、ライったら流石だわ)
なにかテラは納得したような顔で、うんうんと、頷いていますけど、まあ嬉しそうですから良いですよね。
その後も凄く機嫌が良いままで、僕達はシトリーに見送られ、ダンジョンを出ました。
そして訓練所に転移で戻った僕達は今、冒険者ギルドの受け付けに並んでいます。
「だいぶ混んでますね? やっぱり新しいダンジョンが見付かったからかな?」
「そうじゃない? それに採取できるものが増えたのだから、それだけ依頼も出てくるだろうし、請ける人も沢山いるわよ」
「そうじゃな。特に一階層は冒険者見習いでも十分請ける事も可能じゃし、これからもっと増えるじゃろな」
そんなお話をしていると、三十分ほどで僕達の番になり、空いたお姉さんの所に。
「おはようございます。ダンジョン攻略で報告に来ました。ダンジョンカードとギルドカードです」
「はいおはようございます。預かりますね――ひっ! S! しょ、少々お待ち下さい。すぐに処理いたします!」
そう言うとお姉さんは凄い勢いでギルドカードとダンジョンカードを魔道具に通し、魔道具をじっと見て、通したダンジョンカードを見て、また魔道具。何度か繰り返してカタカタと震えだしましたから、これは来ますね♪
あっ、口を開き始めましたよ!
(本当な好きねライ。まあ私も嫌いじゃ無いけどね)
「えぇぇぇぇぇぇー!」
来ましたぁぁー!
ざわざわと騒がしい朝のギルドがお姉さんの声で視線が集まり、誰一人声を出す者がいなくなりました。
そこに奥からギルドマスターさんが一人で近付いてきます。
「どうした? なにか問題でもあったか?」
「ギルドマスター! これを、先日発見されたダンジョンが!」
「ダンジョンがどうした。······へ? ダンジョンが······完全攻略だとぉぉぉぉー!」
ギルドマスターが叫んで、何があったのか分かった冒険者達は、口々に――!
「あんな子供が完全攻略だと!?」
「あっ! あの肩のスライム! ねえあれって『スライム使い』なんじゃないの!?」
「俺、聞いたことあるぞ! 間違いない。ってかおめでとう!」
その祝いの言葉の後は『おめでとう』と拍手、歓声がギルドを包みました。
騒がしくなったギルド内ですが。
「そうなのです、何度も見て確認しましたが、カードにも、魔道具にもそう出ています!」
こっちは真剣な顔でお話が続いています。
「って、君達か! 新ダンジョン発見したのは二日前だぞ!」
「あっ、おぼえていてくれたのですか。その通りですね。昨日の朝からもぐってました」
「なんて事だ。君達、おめでとう」
「おめでとうございます」
ギルドマスターさんと受け付けのお姉さんが僕達にお祝いの言葉をくれたのですが······。
テラは大きくなって、左脇にくっついて寝ています。アミーは反対側でやっぱり僕のお腹を枕にして、シトリーはアミーのお腹の上です。
夜と同じように浮遊で浮かせて、寝台から抜け出しました。
キッチンでお湯を沸かし、お茶の用意と、目玉焼きに腸詰めを焼いておきます。
パンも軽く焼いて、収納しておきました。
少しして、みんなも起きて来ましたので朝ごはんを食べました。
そして僕達は持ち運びハウスをしまい、ダンジョン攻略の報告をしに行かないといけませんので、今回のダンジョン攻略はここまでにします。
「皆さん色々とありがとうございます。えと、その、また遊びに来て下さいね」
「うん。もちろんだよシトリー。また遊びに来るから心配しないでね」
「そうよ、転移で来ればすぐだもの。それにガープの事だってライに任せておけば、すぐにやっつけておくから――」
「っ! ああー! 忘れてました! シトリー、ガープは昨晩やっつけましたよ! それにちゃんと悪いの抜いて、お義父さんに引き渡したのでこれからは心配しなくて大丈夫です」
シトリーは、目をこれでもかと見開き、驚いているようです。
「え? 私達が寝ている間に倒しちゃったの? それにパパったらまた私の事を覗いてたって事ね! ママに言ってお仕事増やしてもらわなきゃ!」
「テラ、今回はちゃんとお仕事していたみたいですよ。だって、僕がテラの真似をして、裂け目を開けてから来てましたし」
寝てるところを覗いたのは内緒にしておきましょうね。
ん? テラがシトリーと同じように固まっちゃいました。
「ふむ。あの悪戯好きのガープをのう。ヤバそうになったらすぐに逃げるあやつをか。ライ凄いの」
「え? え? それじゃあもうダンジョンを荒らしに来たり、妖精の国に行ったりしないって事ですか?」
「うん。良い子になりましたからね。安心して良いですよ」
「や、や、やったぁぁー! これでやっと妖精の国も、私のダンジョンも心配事から解放されますよー! ライありがとうー!」
シトリーは僕の顔に飛び付いてきて――!
「妖精の加護をあげちゃいます! ほんのちょっと運が良くなるだけですけど、本当にありがとう! むむむむー!」
シトリーが僕のおでこに手を添えて、何か暖かいものが流れ込んできました。
「ふむ。妖精の加護をのう。中々授かることはないぞ? 良かったのうライ」
「そうなのですね、ありがとうシトリー」
そこでやっとテラが動き出しました。
「ラ、ライ。あなたあれを開けたの?」
「前にテラがやっていたのを思い出しながらですよ? 難しくて、凄く魔力が要りましたけど、大人の人が通れるほどは開いて、ガープを押し込もうとしたのですが、そこでお義父さんが来てくれましたよ」
(どういう事なの? あれはそう簡単な事ではないわよ······んん~! あっ! くふふふ。そうなのね、ライったら流石だわ)
なにかテラは納得したような顔で、うんうんと、頷いていますけど、まあ嬉しそうですから良いですよね。
その後も凄く機嫌が良いままで、僕達はシトリーに見送られ、ダンジョンを出ました。
そして訓練所に転移で戻った僕達は今、冒険者ギルドの受け付けに並んでいます。
「だいぶ混んでますね? やっぱり新しいダンジョンが見付かったからかな?」
「そうじゃない? それに採取できるものが増えたのだから、それだけ依頼も出てくるだろうし、請ける人も沢山いるわよ」
「そうじゃな。特に一階層は冒険者見習いでも十分請ける事も可能じゃし、これからもっと増えるじゃろな」
そんなお話をしていると、三十分ほどで僕達の番になり、空いたお姉さんの所に。
「おはようございます。ダンジョン攻略で報告に来ました。ダンジョンカードとギルドカードです」
「はいおはようございます。預かりますね――ひっ! S! しょ、少々お待ち下さい。すぐに処理いたします!」
そう言うとお姉さんは凄い勢いでギルドカードとダンジョンカードを魔道具に通し、魔道具をじっと見て、通したダンジョンカードを見て、また魔道具。何度か繰り返してカタカタと震えだしましたから、これは来ますね♪
あっ、口を開き始めましたよ!
(本当な好きねライ。まあ私も嫌いじゃ無いけどね)
「えぇぇぇぇぇぇー!」
来ましたぁぁー!
ざわざわと騒がしい朝のギルドがお姉さんの声で視線が集まり、誰一人声を出す者がいなくなりました。
そこに奥からギルドマスターさんが一人で近付いてきます。
「どうした? なにか問題でもあったか?」
「ギルドマスター! これを、先日発見されたダンジョンが!」
「ダンジョンがどうした。······へ? ダンジョンが······完全攻略だとぉぉぉぉー!」
ギルドマスターが叫んで、何があったのか分かった冒険者達は、口々に――!
「あんな子供が完全攻略だと!?」
「あっ! あの肩のスライム! ねえあれって『スライム使い』なんじゃないの!?」
「俺、聞いたことあるぞ! 間違いない。ってかおめでとう!」
その祝いの言葉の後は『おめでとう』と拍手、歓声がギルドを包みました。
騒がしくなったギルド内ですが。
「そうなのです、何度も見て確認しましたが、カードにも、魔道具にもそう出ています!」
こっちは真剣な顔でお話が続いています。
「って、君達か! 新ダンジョン発見したのは二日前だぞ!」
「あっ、おぼえていてくれたのですか。その通りですね。昨日の朝からもぐってました」
「なんて事だ。君達、おめでとう」
「おめでとうございます」
ギルドマスターさんと受け付けのお姉さんが僕達にお祝いの言葉をくれたのですが······。
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