216 / 241
第五章
第216話 お風呂でお話
しおりを挟む
「じゃあシトリーとテラはムルムルに乗っていて下さいね、滑り台いきますよー♪ ぐるぐる~、ほいっと!」
「ひゃほーい♪ ライもっと早くしても良いわよ!」
「きゃぁぁぁぉー! はっやーい! くおー! 回転までぇぇぇー!」
「の、のう。テラ様に、シトリーは恥ずかしくないのかの? 私は人に肌を晒したのは初めてで、良く分からんのじゃが、ライにはなにやら付いておるし······」
「大丈夫ですよ、アミーは僕の奥さんになってくれるのですから、僕は見られても平気ですし。ん~、そうでした、女の人は結婚する人か、恋人にしか見られちゃ駄目なんです。ですからアミーは大丈夫です」
「そ、そうなのじゃな。この歳になって初めて知ったのじゃ。じゃったらシトリーは駄目なのではないのか?」
ん~? そう言えばそうですね。僕は滑り台を少しずつゆっくりにして、ムルムルを僕の方にするすると寄せてきます。
もちろんムルムルの上には小さくなっているテラと元々の大きさのシトリーが乗っています。
「ライ、どうしたの? 何かあった?」
「え? もしかして、もう誰かが攻略してきたのですか?」
「あのね。テラが前から言ってた女の人の裸は奥さんになる人か、恋人だけだって言ってたよね?」
「そうね。それがどうしたの?」
「うん。だからアミーは、ちゅってしたし、奥さんになってくれるみたいだけど、良く考えたらシトリーは大丈夫なのかなって」
シトリーは『え?』って顔をして、テラは『あっ!』って顔をしています。
「人族はそうなのですか? 私達の種族、妖精は元々裸で、なにも身に付けないのが普通で、そんなの知りませんでした······ど、どうしましょう」
「妖精はそうよね。でも大丈夫よ、種族が完全に違うんだから、どっちかっていうとリントと近い種族なの」
ふ~ん、そうなのですね、ケット・シーも妖精さんなのですね。
「そうなのですね。ほ~、私はダンジョンマスターになった時に、ここを護るって約束したので」
「そうなんだ。何から護るのですか? もし、悪い奴ならやっつけちゃいますよ?」
「無理ですよ。相手は神様なんですから、それも邪神ガープです」
「あら。それは中々強力な奴ね。ナベリウスよりも強いわよライ。でも、やっつけるんでしょ?」
「はい。奥さんにならなくても、せっかくこうやって遊べる友達になったのですから、友達を虐める奴は許しませんよ」
するとガープって名前を聞いた後、腕組みをして、何かを考えていたアミーが、『あっ!』と何かを思い出したように顔を上げ、こう言いました······。
『そうじゃ! 奴の居場所が分かるぞ! 奴は私の島にも何度もせめて来たからの、撃退した時にこっそり後を付けたのじゃ! 奴も海の真ん中にある私の島とは違い、小さな島じゃが火山の島でな、――ライ? 大丈夫か? こりゃいかん、ライがのぼせてしもうたぞ······ぬぬ? 私も······ふらふらするのじゃ······』
『あっ、そういえば結構長く入っていたわ、ムルムルお願い、ライをお風呂から出して上げて、アミーも顔が真っ赤よ! ムルムル二人ともお願い!』
『はわわわ! 私お水を用意してきます!』
『お願い! ムルムル、リビングよ! リビングに運んで!』
『まかせて、ほいっと!』
のぼせちゃいましたぁ~。
ムルムルが大きくなって、お風呂から持ち上げてくれました。お湯で温まった体を冷やしているのか少しひんやりして気持ちが良いです。
となりのアミーも『ふぅ、ふぅ』と一緒にのぼせちゃったみたいですね。
もにゅんもにゅんと揺られながらリビングに来て、シトリーがカップにお水を魔法で入れて、大きくなったテラに口に少しずつ流し入れてもらいました。
「ふぅ、ありがとう二人とも。アミーも大丈夫?」
「うむ。ありがとうなのじゃ。時が経つのを忘れるとはこの事じゃな。今宵はもう寝てしまおうぞ、こんな時はそれが一番じゃ」
「そうね。ムルムル、今日はこのまま寝ちゃうから寝台へ頼める? シトリー、お水をポットに入れてもらえない? 寝室に持っていっておきましょう」
「はい。任せてください! お水さん、出てきて下さい! ほいっと!」
流石、妖精さんの魔力の流れは綺麗ですね。あっ! ムルムルがシトリーの出したお水をにゅるんと体を伸ばして吸い取っちゃいました!
すると、別の突起を伸ばして僕とアミーの口に入って、そこから冷たくした水が出て来ました。
「おおー! ムルムル凄いです。それならカップ無しでも言えばすぐにお水が出せますね♪」
「うんうん。ムルムル、その調子よ、二人ともお水が欲しかったらムルムルに言いなさいね。シトリーもありがとう」
そして二階の寝台に運ばれて、お布団をかけられると眠くなってきました。僕はみんなの分の寝間着と、もちろん腹巻きを収納から出して着せちゃいました。
「もう目を開けてられません······テラ、ムルムル、アミー、シトリー、おやすみなさい······」
そして寝てからどれくらい経ったか分かりませんがふと目が覚めました。ダンジョン内ではありませんが、あのナベリウスに似た魔力が近付いてくるのが分かりました。
シトリーがいってたガープかな······ぐるぐる······。
「ひゃほーい♪ ライもっと早くしても良いわよ!」
「きゃぁぁぁぉー! はっやーい! くおー! 回転までぇぇぇー!」
「の、のう。テラ様に、シトリーは恥ずかしくないのかの? 私は人に肌を晒したのは初めてで、良く分からんのじゃが、ライにはなにやら付いておるし······」
「大丈夫ですよ、アミーは僕の奥さんになってくれるのですから、僕は見られても平気ですし。ん~、そうでした、女の人は結婚する人か、恋人にしか見られちゃ駄目なんです。ですからアミーは大丈夫です」
「そ、そうなのじゃな。この歳になって初めて知ったのじゃ。じゃったらシトリーは駄目なのではないのか?」
ん~? そう言えばそうですね。僕は滑り台を少しずつゆっくりにして、ムルムルを僕の方にするすると寄せてきます。
もちろんムルムルの上には小さくなっているテラと元々の大きさのシトリーが乗っています。
「ライ、どうしたの? 何かあった?」
「え? もしかして、もう誰かが攻略してきたのですか?」
「あのね。テラが前から言ってた女の人の裸は奥さんになる人か、恋人だけだって言ってたよね?」
「そうね。それがどうしたの?」
「うん。だからアミーは、ちゅってしたし、奥さんになってくれるみたいだけど、良く考えたらシトリーは大丈夫なのかなって」
シトリーは『え?』って顔をして、テラは『あっ!』って顔をしています。
「人族はそうなのですか? 私達の種族、妖精は元々裸で、なにも身に付けないのが普通で、そんなの知りませんでした······ど、どうしましょう」
「妖精はそうよね。でも大丈夫よ、種族が完全に違うんだから、どっちかっていうとリントと近い種族なの」
ふ~ん、そうなのですね、ケット・シーも妖精さんなのですね。
「そうなのですね。ほ~、私はダンジョンマスターになった時に、ここを護るって約束したので」
「そうなんだ。何から護るのですか? もし、悪い奴ならやっつけちゃいますよ?」
「無理ですよ。相手は神様なんですから、それも邪神ガープです」
「あら。それは中々強力な奴ね。ナベリウスよりも強いわよライ。でも、やっつけるんでしょ?」
「はい。奥さんにならなくても、せっかくこうやって遊べる友達になったのですから、友達を虐める奴は許しませんよ」
するとガープって名前を聞いた後、腕組みをして、何かを考えていたアミーが、『あっ!』と何かを思い出したように顔を上げ、こう言いました······。
『そうじゃ! 奴の居場所が分かるぞ! 奴は私の島にも何度もせめて来たからの、撃退した時にこっそり後を付けたのじゃ! 奴も海の真ん中にある私の島とは違い、小さな島じゃが火山の島でな、――ライ? 大丈夫か? こりゃいかん、ライがのぼせてしもうたぞ······ぬぬ? 私も······ふらふらするのじゃ······』
『あっ、そういえば結構長く入っていたわ、ムルムルお願い、ライをお風呂から出して上げて、アミーも顔が真っ赤よ! ムルムル二人ともお願い!』
『はわわわ! 私お水を用意してきます!』
『お願い! ムルムル、リビングよ! リビングに運んで!』
『まかせて、ほいっと!』
のぼせちゃいましたぁ~。
ムルムルが大きくなって、お風呂から持ち上げてくれました。お湯で温まった体を冷やしているのか少しひんやりして気持ちが良いです。
となりのアミーも『ふぅ、ふぅ』と一緒にのぼせちゃったみたいですね。
もにゅんもにゅんと揺られながらリビングに来て、シトリーがカップにお水を魔法で入れて、大きくなったテラに口に少しずつ流し入れてもらいました。
「ふぅ、ありがとう二人とも。アミーも大丈夫?」
「うむ。ありがとうなのじゃ。時が経つのを忘れるとはこの事じゃな。今宵はもう寝てしまおうぞ、こんな時はそれが一番じゃ」
「そうね。ムルムル、今日はこのまま寝ちゃうから寝台へ頼める? シトリー、お水をポットに入れてもらえない? 寝室に持っていっておきましょう」
「はい。任せてください! お水さん、出てきて下さい! ほいっと!」
流石、妖精さんの魔力の流れは綺麗ですね。あっ! ムルムルがシトリーの出したお水をにゅるんと体を伸ばして吸い取っちゃいました!
すると、別の突起を伸ばして僕とアミーの口に入って、そこから冷たくした水が出て来ました。
「おおー! ムルムル凄いです。それならカップ無しでも言えばすぐにお水が出せますね♪」
「うんうん。ムルムル、その調子よ、二人ともお水が欲しかったらムルムルに言いなさいね。シトリーもありがとう」
そして二階の寝台に運ばれて、お布団をかけられると眠くなってきました。僕はみんなの分の寝間着と、もちろん腹巻きを収納から出して着せちゃいました。
「もう目を開けてられません······テラ、ムルムル、アミー、シトリー、おやすみなさい······」
そして寝てからどれくらい経ったか分かりませんがふと目が覚めました。ダンジョン内ではありませんが、あのナベリウスに似た魔力が近付いてくるのが分かりました。
シトリーがいってたガープかな······ぐるぐる······。
0
お気に入りに追加
1,642
あなたにおすすめの小説
異世界転移からふざけた事情により転生へ。日本の常識は意外と非常識。
久遠 れんり
ファンタジー
普段の、何気ない日常。
事故は、予想外に起こる。
そして、異世界転移? 転生も。
気がつけば、見たことのない森。
「おーい」
と呼べば、「グギャ」とゴブリンが答える。
その時どう行動するのか。
また、その先は……。
初期は、サバイバル。
その後人里発見と、自身の立ち位置。生活基盤を確保。
有名になって、王都へ。
日本人の常識で突き進む。
そんな感じで、進みます。
ただ主人公は、ちょっと凝り性で、行きすぎる感じの日本人。そんな傾向が少しある。
異世界側では、少し非常識かもしれない。
面白がってつけた能力、超振動が意外と無敵だったりする。
さよなら聖女様
やなぎ怜
ファンタジー
聖女さまは「かわいそうな死にかた」をしたので神様から「転生特典」を貰ったらしい。真偽のほどは定かではないものの、事実として聖女さまはだれからも愛される存在。私の幼馴染も、義弟も――婚約者も、みんな聖女さまを愛している。けれども私はどうしても聖女さまを愛せない。そんなわたしの本音を見透かしているのか、聖女さまは私にはとても冷淡だ。でもそんな聖女さまの態度をみんなは当たり前のものとして受け入れている。……ただひとり、聖騎士さまを除いて。
※あっさり展開し、さくっと終わります。
※他投稿サイトにも掲載。
45歳のおっさん、異世界召喚に巻き込まれる
よっしぃ
ファンタジー
2月26日から29日現在まで4日間、アルファポリスのファンタジー部門1位達成!感謝です!
小説家になろうでも10位獲得しました!
そして、カクヨムでもランクイン中です!
●●●●●●●●●●●●●●●●●●●●
スキルを強奪する為に異世界召喚を実行した欲望まみれの権力者から逃げるおっさん。
いつものように電車通勤をしていたわけだが、気が付けばまさかの異世界召喚に巻き込まれる。
欲望者から逃げ切って反撃をするか、隠れて地味に暮らすか・・・・
●●●●●●●●●●●●●●●
小説家になろうで執筆中の作品です。
アルファポリス、、カクヨムでも公開中です。
現在見直し作業中です。
変換ミス、打ちミス等が多い作品です。申し訳ありません。
異世界転移しましたが、面倒事に巻き込まれそうな予感しかしないので早めに逃げ出す事にします。
sou
ファンタジー
蕪木高等学校3年1組の生徒40名は突如眩い光に包まれた。
目が覚めた彼らは異世界転移し見知らぬ国、リスランダ王国へと転移していたのだ。
「勇者たちよ…この国を救ってくれ…えっ!一人いなくなった?どこに?」
これは、面倒事を予感した主人公がいち早く逃げ出し、平穏な暮らしを目指す物語。
なろう、カクヨムにも同作を投稿しています。
幸福の魔法使い〜ただの転生者が史上最高の魔法使いになるまで〜
霊鬼
ファンタジー
生まれつき魔力が見えるという特異体質を持つ現代日本の会社員、草薙真はある日死んでしまう。しかし何故か目を覚ませば自分が幼い子供に戻っていて……?
生まれ直した彼の目的は、ずっと憧れていた魔法を極めること。様々な地へ訪れ、様々な人と会い、平凡な彼はやがて英雄へと成り上がっていく。
これは、ただの転生者が、やがて史上最高の魔法使いになるまでの物語である。
(小説家になろう様、カクヨム様にも掲載をしています。)
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
転生したら脳筋魔法使い男爵の子供だった。見渡す限り荒野の領地でスローライフを目指します。
克全
ファンタジー
「第3回次世代ファンタジーカップ」参加作。面白いと感じましたらお気に入り登録と感想をくださると作者の励みになります!
辺境も辺境、水一滴手に入れるのも大変なマクネイア男爵家生まれた待望の男子には、誰にも言えない秘密があった。それは前世の記憶がある事だった。姉四人に続いてようやく生まれた嫡男フェルディナンドは、この世界の常識だった『魔法の才能は遺伝しない』を覆す存在だった。だが、五〇年戦争で大活躍したマクネイア男爵インマヌエルは、敵対していた旧教徒から怨敵扱いされ、味方だった新教徒達からも畏れられ、炎竜が砂漠にしてしまったと言う伝説がある地に押し込められたいた。そんな父親達を救うべく、前世の知識と魔法を駆使するのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる