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第五章
第202話 悪者の狙いは
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ナガト男爵さんのお屋敷から出て、まずはお向かいの子爵さんのお屋敷からやっちゃいます。
「テラ、たぶん全員だと思うけど、気絶させて、奴隷の魔道具を収納しちゃっても良いよね?」
「ちょっと待ってね。んん~、そうね、やっちゃいなさい、子供もいるから、頑張りなさいよ」
「うん。行きますよ~。ぐるぐる~、ほいっと! 次は収納! んで転移! あっ! 裸ん坊の女の人がいるかもしれませんでした······ど、どうしましょうテラ」
「そ、そうね。私もすっかり忘れていたわ······次よ、次からは一旦庭に私達も入って、確認しましょう! さあ次は隣の男爵よ、行きましょう!」
その後は、ぐるぐるで気絶させて、そこのお庭に転移させ、服を着せてカヤッツに送って行きました。
その時お屋敷にいた方に、悪さの資料を集めてもらい、一緒に送れば良い事に気が付いて、頑張って集めてもらいました。
たぶんカヤッツがまとめてくれるはずです。後で王城に行った時に王様に見せるためですのでしっかり集めないといけませんよね。
そしてお昼ごはんを食べて、残りはやっと子供達だけです。ですからナガト男爵さんに馬車を借りて、ゆっくり馬車を操作しながら貴族街を進み、送り続けて王城前まで到着です。
「ねえ、考えてたんだけど、これだけ大量の魔道具はどこで作られているの? 服もよね、パンツが残る人もいたけどほとんどが裸ん坊よ? あり得ないわ、それに一応この街の中は全部見たんだけど、多少他より沢山あったのは宰相のお屋敷でしょ? 本人はお城にいるとして、家令でさえどこから買っているのか知らないなんて、おかしいわよね?」
「じゃな、先ほどナガトがいっておった魔道帝国が怪しいのではないか?」
「どうなのでしょうか、相当な数を使い捨てのように。あんな強力な物を使うのですから物凄く輸入しなくちゃいけませんよね? お金がいくらあっても足りませんよ。テラ、生前に読んだ本に魔道具を作るスキルがあったのですが、そんなスキルありますか?」
テラは心底驚いたような顔をした後、王城を見て――。
「んんー! ライ正解よ! 宰相の傍らに、スキル『魔道具創造』を持っている奴がいるわ!」
「なんと! そのようなスキルがあるのか!」
「テラ、その人の場所を指差してくれるかな?」
「真正面ね、この方向よ、今は動いてないわ。······そうね普段使われてる奴隷の魔道具を付けているし、宰相の奴隷と見て間違いないわね。あっ、ちょっと待って、今そいつが一人で動き出したから」
そう言って指先を少しずつ動かし、階段を上がっているのかな、少しずつ上に上っているようです。
「今よ、まわりには誰もいないから、そいつを先にやっちゃいなさい!」
「うん」
僕達は馬車で王城の門に到着して、御者台に出てきていたナガトさんが受け答えして、門を潜りながらぐるぐるを開始、ついでにまわりの魔道具は全部いただきます。
そして気絶しましたから馬車の中に転移させ、この人と、この人がいた部屋から全部の魔道具を収納しました。
「ライ、手綱をナガトに任せて中に来て」
「うん。ナガト男爵さん、お願いしますね」
「うむ、任せておけ、久しぶりだが、なんとかなるだろう。う~む、そやつは宰相の補佐だな、長く宰相に使えている奴だ。そいつが作っていたのか、あの魔道具を······」
馬車の手綱を渡して僕は中に入ります。
パンツだけのおじさんが車内の床に寝そべっています。僕はすぐに奴隷の魔道具を付け、起こしました。
「命令です。僕達の言うことを聞いて嘘を付かないで正直に答えて下さい。後は逃げない、悪さもしない、それから魔道具は僕が良いと言うまで作っちゃ駄目ですよ」
「だ、誰だお前は、ここは、なぜ裸なんだ」
命令していますから騒げませんので、小さな声で、顔は怒った顔をしていますね。
「あのですね、あなたがこの魔道具を作っているのですか?」
そう言ってお腹の中から収納した魔道具を見せてあげました。
「ふん、誰がいうか、もちろん俺が作っているに決まっているだろ、俺にはその能力があるのだからな、······なぜ喋っているのだ、喋るなと糞宰相にこの腕輪を付けられているのになぜだ」
「あのですね、今のあなたは宰相さんの奴隷ではありませんし、お腹の中にあった魔道具も取り除いていますから、もう宰相さんのいう事は聞かなくて良いのですよ」
「なんだと、それは本当か、ならば全て話そうなんでも聞いてくれ。作りたくもないあのような魔道具を十年以上も作らされたのだからな」
(テラ、この人は悪者じゃないみたいだよね? 宰相さんに奴隷にされて、無理やり作らされていたって事かな?)
(そのようね。悪者の称号はないもの、これは宰相の狙いを聞くべきね)
僕は頷き、おじさんに聞いてみます。
「僕はライ、冒険者です。おじさん、宰相さんの狙いはなんなのですか?」
「ぬ? 俺はグランジ、街の小さな魔道具屋をしていた。糞宰相の狙いは王位だ。そのために十······数年すまない、たぶん十五年は経っていないはずだが、たまたま俺の店に買い物に来たんだ。最初は奴も男爵で、開拓部門の一人として王都周辺の開拓をやっていてな、俺を雇ったんだ」
「王位をですか!? では兵士達を奴隷にしていたのは、謀反、武力で政変を起こそうとしていたって事なの!?」
「ああ、今はナガト男爵に集めさせている魔物も使ってな、隣国へ攻め込むって話になっているが、実のところはナガト男爵を反乱させて、王都に攻め込ませ、その隙に王を······だ」
グランジさんは首を切り裂く動きを······殺しちゃって、自分がって事ですね。そりゃ奴隷なのですから、いう事は聞きますから王様にもなれますね。
ナガトさんを動かす事はもうできませんし、魔物もいなくなりましたけど、そうなら近々謀反する予定だったのかもしれませんね······。
「テラ、たぶん全員だと思うけど、気絶させて、奴隷の魔道具を収納しちゃっても良いよね?」
「ちょっと待ってね。んん~、そうね、やっちゃいなさい、子供もいるから、頑張りなさいよ」
「うん。行きますよ~。ぐるぐる~、ほいっと! 次は収納! んで転移! あっ! 裸ん坊の女の人がいるかもしれませんでした······ど、どうしましょうテラ」
「そ、そうね。私もすっかり忘れていたわ······次よ、次からは一旦庭に私達も入って、確認しましょう! さあ次は隣の男爵よ、行きましょう!」
その後は、ぐるぐるで気絶させて、そこのお庭に転移させ、服を着せてカヤッツに送って行きました。
その時お屋敷にいた方に、悪さの資料を集めてもらい、一緒に送れば良い事に気が付いて、頑張って集めてもらいました。
たぶんカヤッツがまとめてくれるはずです。後で王城に行った時に王様に見せるためですのでしっかり集めないといけませんよね。
そしてお昼ごはんを食べて、残りはやっと子供達だけです。ですからナガト男爵さんに馬車を借りて、ゆっくり馬車を操作しながら貴族街を進み、送り続けて王城前まで到着です。
「ねえ、考えてたんだけど、これだけ大量の魔道具はどこで作られているの? 服もよね、パンツが残る人もいたけどほとんどが裸ん坊よ? あり得ないわ、それに一応この街の中は全部見たんだけど、多少他より沢山あったのは宰相のお屋敷でしょ? 本人はお城にいるとして、家令でさえどこから買っているのか知らないなんて、おかしいわよね?」
「じゃな、先ほどナガトがいっておった魔道帝国が怪しいのではないか?」
「どうなのでしょうか、相当な数を使い捨てのように。あんな強力な物を使うのですから物凄く輸入しなくちゃいけませんよね? お金がいくらあっても足りませんよ。テラ、生前に読んだ本に魔道具を作るスキルがあったのですが、そんなスキルありますか?」
テラは心底驚いたような顔をした後、王城を見て――。
「んんー! ライ正解よ! 宰相の傍らに、スキル『魔道具創造』を持っている奴がいるわ!」
「なんと! そのようなスキルがあるのか!」
「テラ、その人の場所を指差してくれるかな?」
「真正面ね、この方向よ、今は動いてないわ。······そうね普段使われてる奴隷の魔道具を付けているし、宰相の奴隷と見て間違いないわね。あっ、ちょっと待って、今そいつが一人で動き出したから」
そう言って指先を少しずつ動かし、階段を上がっているのかな、少しずつ上に上っているようです。
「今よ、まわりには誰もいないから、そいつを先にやっちゃいなさい!」
「うん」
僕達は馬車で王城の門に到着して、御者台に出てきていたナガトさんが受け答えして、門を潜りながらぐるぐるを開始、ついでにまわりの魔道具は全部いただきます。
そして気絶しましたから馬車の中に転移させ、この人と、この人がいた部屋から全部の魔道具を収納しました。
「ライ、手綱をナガトに任せて中に来て」
「うん。ナガト男爵さん、お願いしますね」
「うむ、任せておけ、久しぶりだが、なんとかなるだろう。う~む、そやつは宰相の補佐だな、長く宰相に使えている奴だ。そいつが作っていたのか、あの魔道具を······」
馬車の手綱を渡して僕は中に入ります。
パンツだけのおじさんが車内の床に寝そべっています。僕はすぐに奴隷の魔道具を付け、起こしました。
「命令です。僕達の言うことを聞いて嘘を付かないで正直に答えて下さい。後は逃げない、悪さもしない、それから魔道具は僕が良いと言うまで作っちゃ駄目ですよ」
「だ、誰だお前は、ここは、なぜ裸なんだ」
命令していますから騒げませんので、小さな声で、顔は怒った顔をしていますね。
「あのですね、あなたがこの魔道具を作っているのですか?」
そう言ってお腹の中から収納した魔道具を見せてあげました。
「ふん、誰がいうか、もちろん俺が作っているに決まっているだろ、俺にはその能力があるのだからな、······なぜ喋っているのだ、喋るなと糞宰相にこの腕輪を付けられているのになぜだ」
「あのですね、今のあなたは宰相さんの奴隷ではありませんし、お腹の中にあった魔道具も取り除いていますから、もう宰相さんのいう事は聞かなくて良いのですよ」
「なんだと、それは本当か、ならば全て話そうなんでも聞いてくれ。作りたくもないあのような魔道具を十年以上も作らされたのだからな」
(テラ、この人は悪者じゃないみたいだよね? 宰相さんに奴隷にされて、無理やり作らされていたって事かな?)
(そのようね。悪者の称号はないもの、これは宰相の狙いを聞くべきね)
僕は頷き、おじさんに聞いてみます。
「僕はライ、冒険者です。おじさん、宰相さんの狙いはなんなのですか?」
「ぬ? 俺はグランジ、街の小さな魔道具屋をしていた。糞宰相の狙いは王位だ。そのために十······数年すまない、たぶん十五年は経っていないはずだが、たまたま俺の店に買い物に来たんだ。最初は奴も男爵で、開拓部門の一人として王都周辺の開拓をやっていてな、俺を雇ったんだ」
「王位をですか!? では兵士達を奴隷にしていたのは、謀反、武力で政変を起こそうとしていたって事なの!?」
「ああ、今はナガト男爵に集めさせている魔物も使ってな、隣国へ攻め込むって話になっているが、実のところはナガト男爵を反乱させて、王都に攻め込ませ、その隙に王を······だ」
グランジさんは首を切り裂く動きを······殺しちゃって、自分がって事ですね。そりゃ奴隷なのですから、いう事は聞きますから王様にもなれますね。
ナガトさんを動かす事はもうできませんし、魔物もいなくなりましたけど、そうなら近々謀反する予定だったのかもしれませんね······。
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