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第三章
第112話 ラビリンス王国の王都へ行く前に
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「ひゃっほ~い♪」
テラとムルムル、リントはお湯のすべり台で大はしゃぎ。
「にゃはにゃはにゃははは!」
ザバッ。
「ぷはー! 六十七数えるまで潜れましたよ!」
「僕は五十二だった、プシュケ息が長く止められるのすごいよ!」
その後、三回ほど潜りっこしていたのですが、のぼせてしまい、濡れたままでしたが、みんなでベッドに転移して、そのまま寝ちゃいました。
「ふぁぁ。すぽぽんで寝ちゃいましたね。くふふ。リントって仰向けで寝れるんだね、よし服は着せておかないと、夏だからって風邪引いちゃいますね」
プシュケにも寝間着と腹巻きを、よいしょっと。リントも腹巻きね♪ ムルムルは僕の上に置いて、テラは服が無いから腹巻きだけでも。よいしょ。ハンカチの布団も忘れずに。
よし、みんなのお布団をかけて、もう一眠りしましょう。
(ふぁぁ。あれ寝ちゃったのね。っていつの間に腹巻き! ありがとライ。でも服は······魔法みたいな物だし仕方ないわね。裸じゃなんだし、だしておきましょ。ほいっと。よしまだ夜ね、おやすみ······ちゅ)
翌朝、目が覚めた僕達は、部屋に運ばれて来た朝食を食べ終え、寝間着から、冒険用に着替えて冒険者ギルドに行く事にしました。
戸を開けると昨晩もいたお兄さんとお姉さんがやはりお向かいさん戸の前で、見張りをしていました。
「おはようございます。昨夜からお疲れ様です」
「おはようございます。一晩中って凄いですね! 私なら絶対寝ちゃいますよ」
「うふふ。おはようございます。楽しそうな声が聞こえてたよ。昨夜は楽しめたようだね」
体は動かさず、首だけ僕達の方を向けて、笑いながら挨拶してくれました。
「おはよう。今から依頼を請けに行くのだな。頑張ってくるんだぞ」
お兄さんも同じでした。
「はい!」
カチャ。
その時お兄さん達の後ろの戸が開き、旅装束ですが、貴族さんが着るような、良い生地が使われている物だと分かり、この方が護衛されてる方だと分かりました。
そうです! この国の貴族さんのようですから、きちんと挨拶はしておかないといけませんね。
「朝からお騒がせしております。隣国のサーバル男爵家のライリール・ドライ・サーバルと言います。昨夜はこちらの部屋に泊まっておりました」
「ん? サーバル? ······け、賢者様のご子息! ······ん? 双子ではありませんでしたか? おっと失礼を。マギ男爵家のポリー・サード・マギと申します。よろしくお願いいたします。もしやお伺いした時にお腹にいた子? うふふ。冒険者の道をお選びになったのですね」
「おおー! 母さんを知っているのですね♪ もう少し後なら僕とも会えていたかも知れませんね。僕は色んな所を旅して回りたいと昔から考えていましたので。冒険者を選ばせてもらいました」
「うふふ。懐かしいですわ。新たに考案した魔法の相談に訪ねましたの。その時転移を教えてもらいましたね。そうそう確かアース君とシー君でしたわね、悪戯して私のマントに落書きしたり。本当に懐かしい」
「転移は母さんの得意技ですから、僕も教えてもらいました。くふふ。兄さん達も悪戯っ子だったのですね」
「そうですね。その通り素晴らしく丁寧に教えてもらいました。でも、そうですわね、攻撃魔法はあなたにはまだ少し早いでしょうか? 賢者様は範囲攻撃魔法がお得意でしたし」
「ポリー様。冒険者ギルドに赴くのでしたら、この子達も行くようですからご一緒しては?」
「そうですが、ライリール殿、よろしいですか?」
「はい。すぐ近くですからご一緒しましょう」
宿屋を出て、少し先の門前が冒険者ギルドですから、流石に歩くのかと思いきや、宿の前に馬車が停まっておりました。
「くふふ。見えているところですから流石に乗りませんよ。今回はお迎えなので馬車を伴ってギルドへ行くだけです。何でもダンジョンを発見した方がいてらっしゃって、王都までお連れする役目を仰せつかっていましてね」
ん? あれ? それって僕達の事になるのかな?
そんな事を考えている内に冒険者ギルドに到着、そのまま歩いて、中に入りました。
ま、まあそうなったらそうなったでお話も聞けますから――。
「どう言う事だ! 俺達が新ダンジョンを発見したんだぞ、それを今さら取り消しだと!」
「まあまあ。あなた方が新ダンジョンを発見されたパーティーですか? 私は王都より新ダンジョンを発見したパーティーをお連れするように仰せつかってきたのですが、何かあったのですか?」
ポリーさん。あのですね、どう説明すれば······。
「おう。聞いてくれよ。俺達が教会跡地で見つけたダンジョンがその数日前に発見されてたとか抜かしやがるんだ! 見付けてたら普通すぐに報告するだろ! そいつらは嘘を付いてるに違いない! あんたもそう思うだろ!」
そこにギルドマスターさんが。元々このお兄さんとお話ししていたので、初めから居たのですが、苦笑いを品がら話し始めました。
「これは遠いところを来てもらってありがとう。このパーティーが報告しに来た時は、先に見付けたパーティーはダンジョン発見とは別の事で動いてた途中でな。それが終わった後も、ダンジョンの攻略を続けていたそうだそれと。もう発表するか」
ん? 発表って何でしょうか、今ここで僕達が新ダンジョンの発見者と発表? 皆さん知ってると思うのですが。この前教会の方を捕まえに行く前に言ってましたし。
「サブマス。二つのパーティーが提出したダンジョンカードを頼む」
「はい。もう用意してありますよ。あの子が入ってきた時に出しておきましたから」
「え? ここにいやがるのか嘘つき野郎は! どいつだ!」
「おい。これがお前達のパーティーのだ。確認しろ」
サブマスから預かったダンジョンカードの一枚を、怒って、僕達を探そうとキョロキョロしているお兄さんに見せました。
「おう。間違いねえ俺達のダンジョンカードだ、見てくれ。昨日の朝に見付けたんだ日付も記録されてるぜ」
ポリーさんは近付いて、ギルドマスターが持つカードに顔を近付けて確認しています。
「はい。確かに」
「それからこれが、そこのパーティーぐるぐるのダンジョンカードだ」
お兄さん達のダンジョンカードの横に僕達の分を並べて見せています。
「なっ! 俺達より何日も前、······それにこんなの見たことねえぞ」
「なっ! 嘘っ! 完全攻略! 昨日の朝にこちらに転移して来る前はそんな情報はありませんでしたよ!」
あっ、攻略の方は忘れてましたね。それにポリーさんも転移で来たのですか、さて、ここでこの状況で名乗り出るの······。
ギルドにいる皆さんの視線が集まってますね。あのですね、助けてくれたりは? 仕方がないですね。勇気を振り絞って!
「あのですね、それは――」
テラとムルムル、リントはお湯のすべり台で大はしゃぎ。
「にゃはにゃはにゃははは!」
ザバッ。
「ぷはー! 六十七数えるまで潜れましたよ!」
「僕は五十二だった、プシュケ息が長く止められるのすごいよ!」
その後、三回ほど潜りっこしていたのですが、のぼせてしまい、濡れたままでしたが、みんなでベッドに転移して、そのまま寝ちゃいました。
「ふぁぁ。すぽぽんで寝ちゃいましたね。くふふ。リントって仰向けで寝れるんだね、よし服は着せておかないと、夏だからって風邪引いちゃいますね」
プシュケにも寝間着と腹巻きを、よいしょっと。リントも腹巻きね♪ ムルムルは僕の上に置いて、テラは服が無いから腹巻きだけでも。よいしょ。ハンカチの布団も忘れずに。
よし、みんなのお布団をかけて、もう一眠りしましょう。
(ふぁぁ。あれ寝ちゃったのね。っていつの間に腹巻き! ありがとライ。でも服は······魔法みたいな物だし仕方ないわね。裸じゃなんだし、だしておきましょ。ほいっと。よしまだ夜ね、おやすみ······ちゅ)
翌朝、目が覚めた僕達は、部屋に運ばれて来た朝食を食べ終え、寝間着から、冒険用に着替えて冒険者ギルドに行く事にしました。
戸を開けると昨晩もいたお兄さんとお姉さんがやはりお向かいさん戸の前で、見張りをしていました。
「おはようございます。昨夜からお疲れ様です」
「おはようございます。一晩中って凄いですね! 私なら絶対寝ちゃいますよ」
「うふふ。おはようございます。楽しそうな声が聞こえてたよ。昨夜は楽しめたようだね」
体は動かさず、首だけ僕達の方を向けて、笑いながら挨拶してくれました。
「おはよう。今から依頼を請けに行くのだな。頑張ってくるんだぞ」
お兄さんも同じでした。
「はい!」
カチャ。
その時お兄さん達の後ろの戸が開き、旅装束ですが、貴族さんが着るような、良い生地が使われている物だと分かり、この方が護衛されてる方だと分かりました。
そうです! この国の貴族さんのようですから、きちんと挨拶はしておかないといけませんね。
「朝からお騒がせしております。隣国のサーバル男爵家のライリール・ドライ・サーバルと言います。昨夜はこちらの部屋に泊まっておりました」
「ん? サーバル? ······け、賢者様のご子息! ······ん? 双子ではありませんでしたか? おっと失礼を。マギ男爵家のポリー・サード・マギと申します。よろしくお願いいたします。もしやお伺いした時にお腹にいた子? うふふ。冒険者の道をお選びになったのですね」
「おおー! 母さんを知っているのですね♪ もう少し後なら僕とも会えていたかも知れませんね。僕は色んな所を旅して回りたいと昔から考えていましたので。冒険者を選ばせてもらいました」
「うふふ。懐かしいですわ。新たに考案した魔法の相談に訪ねましたの。その時転移を教えてもらいましたね。そうそう確かアース君とシー君でしたわね、悪戯して私のマントに落書きしたり。本当に懐かしい」
「転移は母さんの得意技ですから、僕も教えてもらいました。くふふ。兄さん達も悪戯っ子だったのですね」
「そうですね。その通り素晴らしく丁寧に教えてもらいました。でも、そうですわね、攻撃魔法はあなたにはまだ少し早いでしょうか? 賢者様は範囲攻撃魔法がお得意でしたし」
「ポリー様。冒険者ギルドに赴くのでしたら、この子達も行くようですからご一緒しては?」
「そうですが、ライリール殿、よろしいですか?」
「はい。すぐ近くですからご一緒しましょう」
宿屋を出て、少し先の門前が冒険者ギルドですから、流石に歩くのかと思いきや、宿の前に馬車が停まっておりました。
「くふふ。見えているところですから流石に乗りませんよ。今回はお迎えなので馬車を伴ってギルドへ行くだけです。何でもダンジョンを発見した方がいてらっしゃって、王都までお連れする役目を仰せつかっていましてね」
ん? あれ? それって僕達の事になるのかな?
そんな事を考えている内に冒険者ギルドに到着、そのまま歩いて、中に入りました。
ま、まあそうなったらそうなったでお話も聞けますから――。
「どう言う事だ! 俺達が新ダンジョンを発見したんだぞ、それを今さら取り消しだと!」
「まあまあ。あなた方が新ダンジョンを発見されたパーティーですか? 私は王都より新ダンジョンを発見したパーティーをお連れするように仰せつかってきたのですが、何かあったのですか?」
ポリーさん。あのですね、どう説明すれば······。
「おう。聞いてくれよ。俺達が教会跡地で見つけたダンジョンがその数日前に発見されてたとか抜かしやがるんだ! 見付けてたら普通すぐに報告するだろ! そいつらは嘘を付いてるに違いない! あんたもそう思うだろ!」
そこにギルドマスターさんが。元々このお兄さんとお話ししていたので、初めから居たのですが、苦笑いを品がら話し始めました。
「これは遠いところを来てもらってありがとう。このパーティーが報告しに来た時は、先に見付けたパーティーはダンジョン発見とは別の事で動いてた途中でな。それが終わった後も、ダンジョンの攻略を続けていたそうだそれと。もう発表するか」
ん? 発表って何でしょうか、今ここで僕達が新ダンジョンの発見者と発表? 皆さん知ってると思うのですが。この前教会の方を捕まえに行く前に言ってましたし。
「サブマス。二つのパーティーが提出したダンジョンカードを頼む」
「はい。もう用意してありますよ。あの子が入ってきた時に出しておきましたから」
「え? ここにいやがるのか嘘つき野郎は! どいつだ!」
「おい。これがお前達のパーティーのだ。確認しろ」
サブマスから預かったダンジョンカードの一枚を、怒って、僕達を探そうとキョロキョロしているお兄さんに見せました。
「おう。間違いねえ俺達のダンジョンカードだ、見てくれ。昨日の朝に見付けたんだ日付も記録されてるぜ」
ポリーさんは近付いて、ギルドマスターが持つカードに顔を近付けて確認しています。
「はい。確かに」
「それからこれが、そこのパーティーぐるぐるのダンジョンカードだ」
お兄さん達のダンジョンカードの横に僕達の分を並べて見せています。
「なっ! 俺達より何日も前、······それにこんなの見たことねえぞ」
「なっ! 嘘っ! 完全攻略! 昨日の朝にこちらに転移して来る前はそんな情報はありませんでしたよ!」
あっ、攻略の方は忘れてましたね。それにポリーさんも転移で来たのですか、さて、ここでこの状況で名乗り出るの······。
ギルドにいる皆さんの視線が集まってますね。あのですね、助けてくれたりは? 仕方がないですね。勇気を振り絞って!
「あのですね、それは――」
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