76 / 241
第三章
第76話 冒険者登録です
しおりを挟む
「ねえライ、私の冒険者登録は?」
「あ! そうでした! ここのところ町や村も全部素通りしてきましたから忘れてましたね、じゃあプシュケの登録と、リントも一緒に登録しよう」
「リントも冒険者になれるのかにゃ?」
「もちろんよ! 私だって冒険者なのよ! ムルムルは従魔になっちゃったけど、ケット・シーだってちゃんとした種族だもの! そうと決まったら冒険者ギルドよ!」
「そうなのかにゃ、にゃらリントは冒険者にゃ! さっさと行くにゃよ!」
あはは、大丈夫かなあ、まあテラだって半分無理矢理だった気がしますが······。
大通りで門の方を見るとそこには冒険者ギルドが見えますからさらっと行って登録しとゃいましょう。
鍛冶屋の前から離れ、すぐにあるギルドに入ります。そうです、冒険者ギルドでのテンプレ回収のチャンスです。
さてさて少し楽しみが増えましたね♪
「にゃんだか昼間からお酒の匂いがするにゃ、仕事はおわったのかにゃ?」
「たぶん夜に採れる品物を納入した後なんじゃないかな。僕はやったこと無いですけど確か麻痺に効く薬草が夜中にしか花が咲かなくて、材料の花の採取の依頼がありましたからね」
「にゃらお酒も朝から飲んでも大丈夫にゃ、夜の採取お疲れ様にゃ」
「おう坊主達よく知ってるじゃねえか俺達は夜専属でやってるからな朝から飲んでその後寝るって形だ。まあ中には長期間の依頼を終えて休んでる奴らも多いがな。」
「ぎゃははは! 中にはただのサボりもいるがなあ俺みたいな」
おおっと、お仕事サボりの方までいるのですか、うん。格好から見ても冒険者の格好ではないですからね。
(ライ、声は出さないでね。そのサボりの男は人攫いの仲間よ、ぐるぐるしちゃいなさい)
なんと!
(そうなのかにゃ!)
(リントもそう言えば念話がに出来たわね、そうよ、だから気付かれないようにね)
リントも念話かぁ、僕も頑張って覚えなきゃだよね。
よし、まずは気絶させちゃいましょう。
「あはは。お金持ちなのですね、僕達はやっぱり依頼を請けないとご飯も食べられませんから」
「おお、そうだよな、兄さん羨ましいぜまったく」
「ぎゃははは! だろう? 気分が良いぜおい! 酒をこいつらに樽で出してやってくれ! まあ俺も飲むがな、ぎゃはは······」
ドン
「なんだぁ? 騒ぎすぎて酒が回ったか? おい兄さん。駄目だな、完全に酔い潰れてるぜ」
お酒の入ったカップを握った状態でテーブルって突っ伏して気絶しました。
魔力回復の魔道具も持っている感じはしないのでこれでしばらくは逃げる事もできませんね。
そこに注文した小さな樽が届きました。
「なあにコイツ、注文しておいてまた寝ちゃってるの? これで何回目よ、仕方ないなあ~んと、コイツ財布はこれだから、ひい、ふう、みい、んじゃ、お支払ありがとうございました」
給仕のお姉さんは、気絶した人攫いの人の財布から銀貨を三枚取り出してお酒の樽を置いていきました。
「あはは。届く前にコイツ酔い潰れたってか? あはは♪」
「でも僕はまだお酒は飲めませんからお兄さん達がいただいて下さいね。僕達は仲間の登録と、パーティー登録をしてきますから」
「おう、中々良い酒だし楽しませてもらうさ」
そして夜中専属のパーティーの皆さんは樽からお酒を注ぎ飲み始めました。
「じゃあ登録しちゃおう」
受け付けのカウンターに向かい、登録用紙を無理矢理二枚もらい。
やっぱり初めは駄目だと言われましたが、ムルムルに乗ったテラとリントはカウンターの上に乗り、立ち上がって熱弁に次ぐ熱弁の末、やっぱり登録できる事になりました。
「ライ! お願いにゃ! 書いて欲しいにゃ! ペンがちゃんと持てにゃいにゃ!」
リントは羽ペンを抱え、奮闘していましたが無理だったようですね。
「あはは。うん、変わりに書いて上げるね」
「私は書けました! お姉さんこれで良いですよね?」
プシュケは書けたようですね、カウンターが高いので顎を乗せた状態で用紙を渡します。
「はい。見てみますね、ん~と、はい大丈夫ですよでは登録しますね。それから······リントさんの物は······」
「はい、これでお願いします」
「はい。ん~、はい、大丈夫ですよね?」
物凄く複雑そうな顔で二枚の登録用紙の内容を魔道具に打ち込んでいます。
その手元を近くによって見ているリント。
カウンターに顎を乗せて見ている僕とプシュケ。
一枚目のカードが完成、そして二枚目も。
「ではお二人? の登録が完了、ギルドカードができました。ではプシュケさんどうぞ」
「あはぁ! これで私も冒険者!」
「それとリントさんどうぞ」
「にゃは! やったにゃ! ケット・シーでリントが最初の冒険者にゃよ!」
二人は大喜びですがまだ木のカードですからこれからですよ。
「では二日ありますから薬草採取の依頼でも請けましょうか」
「その前にパーティー登録でしょ、そろそろパーティー名も決めなさい! なんなら私が決めて上げるわ! そうね、『ぐるぐる』にしましょう!」
「おお! テラ良い名前です、『ぐるぐる』、うんうんそれは最高に良いですね! お姉さん僕達全員パーティー『ぐるぐる』でお願いします」
「では皆さんのギルドカードを書いてもう一度出して下さいね」
「「は~い!」」
「では四人? のパーティー申請を受諾します。パーティー名『ぐるぐる』はい、登録完了です。ライリール君がリーダーですから討伐依頼も請けることができますね」
「え! じゃあ私がゴブリン討伐の依頼書を取ってきますね!」
「うふふ。ゴブリン討伐は常時受け付けていますので、魔石を向こうのカウンターに出せば五個で依頼が一回成功したことになります」
なるほどそれならこの後ゴブリン討伐しに行って今日明日で銅色のカードへ変えてもらえるように頑張りましょう。
「あ! そうでした! ここのところ町や村も全部素通りしてきましたから忘れてましたね、じゃあプシュケの登録と、リントも一緒に登録しよう」
「リントも冒険者になれるのかにゃ?」
「もちろんよ! 私だって冒険者なのよ! ムルムルは従魔になっちゃったけど、ケット・シーだってちゃんとした種族だもの! そうと決まったら冒険者ギルドよ!」
「そうなのかにゃ、にゃらリントは冒険者にゃ! さっさと行くにゃよ!」
あはは、大丈夫かなあ、まあテラだって半分無理矢理だった気がしますが······。
大通りで門の方を見るとそこには冒険者ギルドが見えますからさらっと行って登録しとゃいましょう。
鍛冶屋の前から離れ、すぐにあるギルドに入ります。そうです、冒険者ギルドでのテンプレ回収のチャンスです。
さてさて少し楽しみが増えましたね♪
「にゃんだか昼間からお酒の匂いがするにゃ、仕事はおわったのかにゃ?」
「たぶん夜に採れる品物を納入した後なんじゃないかな。僕はやったこと無いですけど確か麻痺に効く薬草が夜中にしか花が咲かなくて、材料の花の採取の依頼がありましたからね」
「にゃらお酒も朝から飲んでも大丈夫にゃ、夜の採取お疲れ様にゃ」
「おう坊主達よく知ってるじゃねえか俺達は夜専属でやってるからな朝から飲んでその後寝るって形だ。まあ中には長期間の依頼を終えて休んでる奴らも多いがな。」
「ぎゃははは! 中にはただのサボりもいるがなあ俺みたいな」
おおっと、お仕事サボりの方までいるのですか、うん。格好から見ても冒険者の格好ではないですからね。
(ライ、声は出さないでね。そのサボりの男は人攫いの仲間よ、ぐるぐるしちゃいなさい)
なんと!
(そうなのかにゃ!)
(リントもそう言えば念話がに出来たわね、そうよ、だから気付かれないようにね)
リントも念話かぁ、僕も頑張って覚えなきゃだよね。
よし、まずは気絶させちゃいましょう。
「あはは。お金持ちなのですね、僕達はやっぱり依頼を請けないとご飯も食べられませんから」
「おお、そうだよな、兄さん羨ましいぜまったく」
「ぎゃははは! だろう? 気分が良いぜおい! 酒をこいつらに樽で出してやってくれ! まあ俺も飲むがな、ぎゃはは······」
ドン
「なんだぁ? 騒ぎすぎて酒が回ったか? おい兄さん。駄目だな、完全に酔い潰れてるぜ」
お酒の入ったカップを握った状態でテーブルって突っ伏して気絶しました。
魔力回復の魔道具も持っている感じはしないのでこれでしばらくは逃げる事もできませんね。
そこに注文した小さな樽が届きました。
「なあにコイツ、注文しておいてまた寝ちゃってるの? これで何回目よ、仕方ないなあ~んと、コイツ財布はこれだから、ひい、ふう、みい、んじゃ、お支払ありがとうございました」
給仕のお姉さんは、気絶した人攫いの人の財布から銀貨を三枚取り出してお酒の樽を置いていきました。
「あはは。届く前にコイツ酔い潰れたってか? あはは♪」
「でも僕はまだお酒は飲めませんからお兄さん達がいただいて下さいね。僕達は仲間の登録と、パーティー登録をしてきますから」
「おう、中々良い酒だし楽しませてもらうさ」
そして夜中専属のパーティーの皆さんは樽からお酒を注ぎ飲み始めました。
「じゃあ登録しちゃおう」
受け付けのカウンターに向かい、登録用紙を無理矢理二枚もらい。
やっぱり初めは駄目だと言われましたが、ムルムルに乗ったテラとリントはカウンターの上に乗り、立ち上がって熱弁に次ぐ熱弁の末、やっぱり登録できる事になりました。
「ライ! お願いにゃ! 書いて欲しいにゃ! ペンがちゃんと持てにゃいにゃ!」
リントは羽ペンを抱え、奮闘していましたが無理だったようですね。
「あはは。うん、変わりに書いて上げるね」
「私は書けました! お姉さんこれで良いですよね?」
プシュケは書けたようですね、カウンターが高いので顎を乗せた状態で用紙を渡します。
「はい。見てみますね、ん~と、はい大丈夫ですよでは登録しますね。それから······リントさんの物は······」
「はい、これでお願いします」
「はい。ん~、はい、大丈夫ですよね?」
物凄く複雑そうな顔で二枚の登録用紙の内容を魔道具に打ち込んでいます。
その手元を近くによって見ているリント。
カウンターに顎を乗せて見ている僕とプシュケ。
一枚目のカードが完成、そして二枚目も。
「ではお二人? の登録が完了、ギルドカードができました。ではプシュケさんどうぞ」
「あはぁ! これで私も冒険者!」
「それとリントさんどうぞ」
「にゃは! やったにゃ! ケット・シーでリントが最初の冒険者にゃよ!」
二人は大喜びですがまだ木のカードですからこれからですよ。
「では二日ありますから薬草採取の依頼でも請けましょうか」
「その前にパーティー登録でしょ、そろそろパーティー名も決めなさい! なんなら私が決めて上げるわ! そうね、『ぐるぐる』にしましょう!」
「おお! テラ良い名前です、『ぐるぐる』、うんうんそれは最高に良いですね! お姉さん僕達全員パーティー『ぐるぐる』でお願いします」
「では皆さんのギルドカードを書いてもう一度出して下さいね」
「「は~い!」」
「では四人? のパーティー申請を受諾します。パーティー名『ぐるぐる』はい、登録完了です。ライリール君がリーダーですから討伐依頼も請けることができますね」
「え! じゃあ私がゴブリン討伐の依頼書を取ってきますね!」
「うふふ。ゴブリン討伐は常時受け付けていますので、魔石を向こうのカウンターに出せば五個で依頼が一回成功したことになります」
なるほどそれならこの後ゴブリン討伐しに行って今日明日で銅色のカードへ変えてもらえるように頑張りましょう。
0
お気に入りに追加
1,641
あなたにおすすめの小説
《勘違い》で婚約破棄された令嬢は失意のうちに自殺しました。
友坂 悠
ファンタジー
「婚約を考え直そう」
貴族院の卒業パーティーの会場で、婚約者フリードよりそう告げられたエルザ。
「それは、婚約を破棄されるとそういうことなのでしょうか?」
耳を疑いそう聞き返すも、
「君も、その方が良いのだろう?」
苦虫を噛み潰すように、そう吐き出すフリードに。
全てに絶望し、失意のうちに自死を選ぶエルザ。
絶景と評判の観光地でありながら、自殺の名所としても知られる断崖絶壁から飛び降りた彼女。
だったのですが。
屋台飯! いらない子認定されたので、旅に出たいと思います。
彩世幻夜
ファンタジー
母が死にました。
父が連れてきた継母と異母弟に家を追い出されました。
わー、凄いテンプレ展開ですね!
ふふふ、私はこの時を待っていた!
いざ行かん、正義の旅へ!
え? 魔王? 知りませんよ、私は勇者でも聖女でも賢者でもありませんから。
でも……美味しいは正義、ですよね?
2021/02/19 第一部完結
2021/02/21 第二部連載開始
2021/05/05 第二部完結
貴族に生まれたのに誘拐され1歳で死にかけた
佐藤醤油
ファンタジー
貴族に生まれ、のんびりと赤ちゃん生活を満喫していたのに、気がついたら世界が変わっていた。
僕は、盗賊に誘拐され魔力を吸われながら生きる日々を過ごす。
魔力枯渇に陥ると死ぬ確率が高いにも関わらず年に1回は魔力枯渇になり死にかけている。
言葉が通じる様になって気がついたが、僕は他の人が持っていないステータスを見る力を持ち、さらに異世界と思われる世界の知識を覗ける力を持っている。
この力を使って、いつか脱出し母親の元へと戻ることを夢見て過ごす。
小さい体でチートな力は使えない中、どうにか生きる知恵を出し生活する。
------------------------------------------------------------------
お知らせ
「転生者はめぐりあう」 始めました。
------------------------------------------------------------------
注意
作者の暇つぶし、気分転換中の自己満足で公開する作品です。
感想は受け付けていません。
誤字脱字、文面等気になる方はお気に入りを削除で対応してください。
~クラス召喚~ 経験豊富な俺は1人で歩みます
無味無臭
ファンタジー
久しぶりに異世界転生を体験した。だけど周りはビギナーばかり。これでは俺が巻き込まれて死んでしまう。自称プロフェッショナルな俺はそれがイヤで他の奴と離れて生活を送る事にした。天使には魔王を討伐しろ言われたけど、それは面倒なので止めておきます。私はゆっくりのんびり異世界生活を送りたいのです。たまには自分の好きな人生をお願いします。
いつもの電車を降りたら異世界でした 身ぐるみはがされたので【異世界商店】で何とか生きていきます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
電車をおりたら普通はホームでしょ、だけど僕はいつもの電車を降りたら異世界に来ていました
第一村人は僕に不親切で持っているものを全部奪われちゃった
服も全部奪われて路地で暮らすしかなくなってしまったけど、親切な人もいて何とか生きていけるようです
レベルのある世界で優遇されたスキルがあることに気づいた僕は何とか生きていきます
異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト)
前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した
生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ
魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する
ということで努力していくことにしました
積みかけアラフォーOL、公爵令嬢に転生したのでやりたいことをやって好きに生きる!
ぽらいと
ファンタジー
アラフォー、バツ2派遣OLが公爵令嬢に転生したので、やりたいことを好きなようにやって過ごす、というほのぼの系の話。
悪役等は一切出てこない、優しい世界のお話です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる