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第三章
第75話 温泉がある街ですよ
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「お風呂付きの部屋をお願いします♪」
「は~い。あらあら可愛い冒険者さんね、どうしましょうか、今日のお部屋は一番大きなお部屋しか残ってないのよね、一部屋銀貨四枚になっちゃうのよ」
おお、高いですが大丈夫です。父さんに人攫い達を十六人渡して大銀貨三枚と銀貨二枚貰いましたから、十分泊まることが出来ます。
「大きなお風呂はついてますか? ついているならお金は大丈夫です」
「あらあら。それなら大丈夫ですよ、この宿自慢の温泉ですからね♪ きっとご満足してもらえますよ。では料金は先払いですから」
僕は収納から大銀貨を出してお姉さんに渡しました。
「夕食などは部屋にお持ちしますか? それともこの一階の食堂でも食べれますよ」
「どうしようか、たぶん数日泊まることになるし、今日は部屋でお願いします」
「はい。では後程料理をお持ちしますね。鍵はこれですね。連泊するならお昼までに私か、そこのカウンターに誰かいる筈だから伝えて下さいね」
お姉さんは壁に掛かっている鍵を取り渡してくれました。
「はい♪ 分かりました」
部屋は一階の一番奥です。やっぱり大きなお風呂だと上には作れないのかもしれませんね。
部屋に行く途中に男性と女性に別れて入るお風呂もあるようですし、部屋も僕達で埋まったようですからこのお宿は中々の人気のようですね。
そしてやってきました今晩の部屋は――。
「これは広いです♪ 寝台が無いので寝室は別にあるみたいですね♪」
「はわわ~。この部屋だけで私の家くらいの広さがありますよ! ソファーも何人座れるのですかこれ! リント爪研ぎは駄目ですからね!」
「そんなのしないにゃ! 勝手に体が動く時だけにゃ! あれ? やっちゃうかもにぁぁぁー! 助けてにゃ!」
ん~と、手袋でも作ろうかな······。
それより他の部屋も見てみましょう♪
トイレに洗面所にこの先が――!
「大きいですよ! テラこれならまた泳げるし滑り台も出来るよ!」
「う、うん。あれは良いものよね! ムルムルもあれ好き――」
(あー好きって言葉に反応しちゃうじゃないー)
テラがまた赤くなって下を向いてしまいました。
「どうしたのテラ、やっぱりちゅってしたの怒ってるの?」
「ち、違うわよ、あ、あれは急だったし心の準備が出来てなかったし、初めてだし、ちょっと前からドキドキしてたし――って私何言ってるのよ! もーパパのせいだからねー!」
「じゃあ嫌われてない?」
「ま、まあね、嫌いじゃないわ!」
(好きになりかけてる? でもでも――)
「良かった、僕、テラにもお嫁さんになって欲しかったから、嫌われていたらどうしようかと思って」
「にゃにゃにゃんでお、およお嫁しゃんにゃのよ!」
(お嫁さんて私は――)
「呼んだかにゃ? テラがにゃんで『にゃ』って言ってるにゃ?」
「あのね」
「そ、そうよ、今からお風呂なの! さあプシュケも来なさい! お風呂で遊ぶわよ! ほらライも進みなさい!」
なんだか慌ててますが、嫌われてなくて良かったです。
それにしてもお風呂は中々の大きさです。
ティのお屋敷のお風呂よりは小さいですが、十分遊べる大きさです。
早速服を脱いで突撃です。
「お湯の温度はどうかなあ~、うんうん。よ~しみんなで準備運動開始!」
「ん~、にゃあテラ、ライにプシュケって雄と雌にゃよね? 人族とエルフ族にょ雌雄は裸を見せっこするもんなのかにゃ?」
「そうね、私も最近慣れてきてしまったけれど、普通はしないわよね、まあ子供ってのは多少あるのかもしれないけれど。駄目よプシュケそれは引っ張っちゃ! って言うより触るのはまだはやいから!」
「だってお風呂は裸で入るものだよね、まあ海も裸ん坊で泳いでましたけれど」
「私はこうして湯船に入るのは初めてだけど、からだ洗う時はすぽぽんですよ? それにライってお父さんのより」
「だから引っ張らないの! ほらほら掛け湯をしてさっさとお風呂に入っちゃいましょう!」
「だいたい分かったにゃ、ライもプシュケもちょっと常識を知らなすぎるにゃ」
「ええ、でもあと二人ほど同じような子が二人いるわ」
「······まだいるのかにゃ、少しずつでも教えていくにゃよテラ」
「ええ······」
なんだかテラとリントがブツブツと言ってましたがお風呂に入って少し泳いでいたのですが······。
「あれ? やっぱり浮きにくい気がするね?」
「ライもそう思ったの、私ももう少し楽に泳げた気がしてます」
「海の水はしょっぱいでしょ? あれはお塩が入ってるからなのは分かるわよね? 本当はもう少し難しい事なんだけど、普通の水より塩水の方が身体が浮きやすいって覚えているだけで良いわよ。それよりライ、またあれやってよ」
「うん♪ 行くよ~♪ 魔法ウォータースライダー♪」
「ひゃっほ~い♪」
「あにゃにゃにゃにゃー! リントは猫かきしかできにゃいからそれやめるにゃー!」
ムルムルに乗ったテラと一緒にリントも滑らせてあげてるのですが、不評のようです。
三十分ほど泳いだり、洗いっこしたり、最後は全員でウォータースライダーをして遊んでからお風呂から出ました。
少し湯冷ましして、ホコホコ湯気が上がっていたのも冷めころに少し早めでが夕食が届きました。
夕食後は、僕とプシュケ、ムルムルとリントも一緒になってぐるぐるをし少し。
ムルムルも魔石をその場で回せるようになってきました。
その後は個人でぐるぐるしながら僕はリントの分の腹巻きを作って、もちろんアクーパーラ柄にしました。
「おおー、おにゃかがぬくぬくにゃ。ライありがとうにゃ」
リントやっぱり頭から被っていました。
そしてベッドを二つくっ付けてみんなで眠りました。
(はぁぁ、見てるだけでドキドキに、······これってやっぱり私ライの事が······。今は考えないでおきましょう。元に戻ってから······)
ん? テラがじっと見てきますね。真剣な顔のテラも可愛いです。あっ、目を閉じちゃいましたね、僕ももうだめ······です······。
翌朝、すっきり目覚めて朝ごはんの後は鍛冶屋へ向かいます。
言ってたハンマーの看板と場所も覚えていましたから迷わず到着。
「おはようございます、お邪魔しま~す」
「お邪魔しま~す、おはようございま~す」
開け放たれた鍛冶屋の入り口をくぐると中は沢山の剣や槍が壁際に並べられていて、見ただけでワクワクしてきます。
でも店内は誰もいませんね?
「誰もいないわね、ライもっと大きな声で呼びなさいよ」
「そうだね、おはようーございまーす」
『聞こえとるわい! ちょっと待っててくれ!』
「いたにゃ」
「いましたね、こんなの盗まれたりしないのでしょうか?」
「そんな悪い奴らばかりじゃ無いとは思いますけど不用心ですよね?」
「まったく少しぐらい待っとれ! ん? なんだお前達だったか、すまんすまん。てっきり新人冒険者でも来たのかと思ったからな。よし、早速寸法を調べるライリールはその革鎧を脱いでくれるか?」
「あはは。でも買いに来てくれるのですから。それとライと呼んで下さいね」
「ライか分かった。まあ、そうなんだが、今一人で切り盛りしているからな」
お話をしながら寸方を目盛りのついた紐で計測していきます。
二人分を調べ終わり二日で完成するそうですので楽しみができました。
「は~い。あらあら可愛い冒険者さんね、どうしましょうか、今日のお部屋は一番大きなお部屋しか残ってないのよね、一部屋銀貨四枚になっちゃうのよ」
おお、高いですが大丈夫です。父さんに人攫い達を十六人渡して大銀貨三枚と銀貨二枚貰いましたから、十分泊まることが出来ます。
「大きなお風呂はついてますか? ついているならお金は大丈夫です」
「あらあら。それなら大丈夫ですよ、この宿自慢の温泉ですからね♪ きっとご満足してもらえますよ。では料金は先払いですから」
僕は収納から大銀貨を出してお姉さんに渡しました。
「夕食などは部屋にお持ちしますか? それともこの一階の食堂でも食べれますよ」
「どうしようか、たぶん数日泊まることになるし、今日は部屋でお願いします」
「はい。では後程料理をお持ちしますね。鍵はこれですね。連泊するならお昼までに私か、そこのカウンターに誰かいる筈だから伝えて下さいね」
お姉さんは壁に掛かっている鍵を取り渡してくれました。
「はい♪ 分かりました」
部屋は一階の一番奥です。やっぱり大きなお風呂だと上には作れないのかもしれませんね。
部屋に行く途中に男性と女性に別れて入るお風呂もあるようですし、部屋も僕達で埋まったようですからこのお宿は中々の人気のようですね。
そしてやってきました今晩の部屋は――。
「これは広いです♪ 寝台が無いので寝室は別にあるみたいですね♪」
「はわわ~。この部屋だけで私の家くらいの広さがありますよ! ソファーも何人座れるのですかこれ! リント爪研ぎは駄目ですからね!」
「そんなのしないにゃ! 勝手に体が動く時だけにゃ! あれ? やっちゃうかもにぁぁぁー! 助けてにゃ!」
ん~と、手袋でも作ろうかな······。
それより他の部屋も見てみましょう♪
トイレに洗面所にこの先が――!
「大きいですよ! テラこれならまた泳げるし滑り台も出来るよ!」
「う、うん。あれは良いものよね! ムルムルもあれ好き――」
(あー好きって言葉に反応しちゃうじゃないー)
テラがまた赤くなって下を向いてしまいました。
「どうしたのテラ、やっぱりちゅってしたの怒ってるの?」
「ち、違うわよ、あ、あれは急だったし心の準備が出来てなかったし、初めてだし、ちょっと前からドキドキしてたし――って私何言ってるのよ! もーパパのせいだからねー!」
「じゃあ嫌われてない?」
「ま、まあね、嫌いじゃないわ!」
(好きになりかけてる? でもでも――)
「良かった、僕、テラにもお嫁さんになって欲しかったから、嫌われていたらどうしようかと思って」
「にゃにゃにゃんでお、およお嫁しゃんにゃのよ!」
(お嫁さんて私は――)
「呼んだかにゃ? テラがにゃんで『にゃ』って言ってるにゃ?」
「あのね」
「そ、そうよ、今からお風呂なの! さあプシュケも来なさい! お風呂で遊ぶわよ! ほらライも進みなさい!」
なんだか慌ててますが、嫌われてなくて良かったです。
それにしてもお風呂は中々の大きさです。
ティのお屋敷のお風呂よりは小さいですが、十分遊べる大きさです。
早速服を脱いで突撃です。
「お湯の温度はどうかなあ~、うんうん。よ~しみんなで準備運動開始!」
「ん~、にゃあテラ、ライにプシュケって雄と雌にゃよね? 人族とエルフ族にょ雌雄は裸を見せっこするもんなのかにゃ?」
「そうね、私も最近慣れてきてしまったけれど、普通はしないわよね、まあ子供ってのは多少あるのかもしれないけれど。駄目よプシュケそれは引っ張っちゃ! って言うより触るのはまだはやいから!」
「だってお風呂は裸で入るものだよね、まあ海も裸ん坊で泳いでましたけれど」
「私はこうして湯船に入るのは初めてだけど、からだ洗う時はすぽぽんですよ? それにライってお父さんのより」
「だから引っ張らないの! ほらほら掛け湯をしてさっさとお風呂に入っちゃいましょう!」
「だいたい分かったにゃ、ライもプシュケもちょっと常識を知らなすぎるにゃ」
「ええ、でもあと二人ほど同じような子が二人いるわ」
「······まだいるのかにゃ、少しずつでも教えていくにゃよテラ」
「ええ······」
なんだかテラとリントがブツブツと言ってましたがお風呂に入って少し泳いでいたのですが······。
「あれ? やっぱり浮きにくい気がするね?」
「ライもそう思ったの、私ももう少し楽に泳げた気がしてます」
「海の水はしょっぱいでしょ? あれはお塩が入ってるからなのは分かるわよね? 本当はもう少し難しい事なんだけど、普通の水より塩水の方が身体が浮きやすいって覚えているだけで良いわよ。それよりライ、またあれやってよ」
「うん♪ 行くよ~♪ 魔法ウォータースライダー♪」
「ひゃっほ~い♪」
「あにゃにゃにゃにゃー! リントは猫かきしかできにゃいからそれやめるにゃー!」
ムルムルに乗ったテラと一緒にリントも滑らせてあげてるのですが、不評のようです。
三十分ほど泳いだり、洗いっこしたり、最後は全員でウォータースライダーをして遊んでからお風呂から出ました。
少し湯冷ましして、ホコホコ湯気が上がっていたのも冷めころに少し早めでが夕食が届きました。
夕食後は、僕とプシュケ、ムルムルとリントも一緒になってぐるぐるをし少し。
ムルムルも魔石をその場で回せるようになってきました。
その後は個人でぐるぐるしながら僕はリントの分の腹巻きを作って、もちろんアクーパーラ柄にしました。
「おおー、おにゃかがぬくぬくにゃ。ライありがとうにゃ」
リントやっぱり頭から被っていました。
そしてベッドを二つくっ付けてみんなで眠りました。
(はぁぁ、見てるだけでドキドキに、······これってやっぱり私ライの事が······。今は考えないでおきましょう。元に戻ってから······)
ん? テラがじっと見てきますね。真剣な顔のテラも可愛いです。あっ、目を閉じちゃいましたね、僕ももうだめ······です······。
翌朝、すっきり目覚めて朝ごはんの後は鍛冶屋へ向かいます。
言ってたハンマーの看板と場所も覚えていましたから迷わず到着。
「おはようございます、お邪魔しま~す」
「お邪魔しま~す、おはようございま~す」
開け放たれた鍛冶屋の入り口をくぐると中は沢山の剣や槍が壁際に並べられていて、見ただけでワクワクしてきます。
でも店内は誰もいませんね?
「誰もいないわね、ライもっと大きな声で呼びなさいよ」
「そうだね、おはようーございまーす」
『聞こえとるわい! ちょっと待っててくれ!』
「いたにゃ」
「いましたね、こんなの盗まれたりしないのでしょうか?」
「そんな悪い奴らばかりじゃ無いとは思いますけど不用心ですよね?」
「まったく少しぐらい待っとれ! ん? なんだお前達だったか、すまんすまん。てっきり新人冒険者でも来たのかと思ったからな。よし、早速寸法を調べるライリールはその革鎧を脱いでくれるか?」
「あはは。でも買いに来てくれるのですから。それとライと呼んで下さいね」
「ライか分かった。まあ、そうなんだが、今一人で切り盛りしているからな」
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