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第一章
第5話 旅の同行者
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「ふ~ん、ライは死んじゃってこっちに転生したけれど記憶が残っているのね」
テラはスライムさんの上に乗っかり、僕の話を聴いています。
ドラゴンライダーならカッコいいと思いますがスライムライダー······うぷぷ。
「何? 何か可笑しい事あった?」
「違うよ、テラがスライムさんに乗っているのが可愛いって思っていたのと、スライムさんも乗られるのが満更でもなさそうだからね」
「そ、そお、私可愛いの、そんな事言われたの初めてよ、良いわ! ライはこれからどうするの? 私が付いていってあげるから心配要らないわよ! それとあなたはそうね、命名! “ムルムル” ! 私の騎獣として支える事を許してあげるわ!」
えぇ~、テラが一緒に来るの! って何者なの!? スライムさんに名前付けちゃったよ!
「テラ、僕の旅に付いてくるの? 友達のフィーアの様子を見に行ってその後は予定無しだよ?」
フィーアは、お母さんに付いて一緒に元々住んでいた隣町に帰って学校に通うそうです。
僕は通わないかって、もちろん! だって習うのは算数だけなんだもん。字は覚えちゃったし、魔法も独学で覚えてしまいましたから、友達は欲しいから通いたい気持ちも少しありましたが、授業が耐えられそうにありませんよ、あはは。
「そうなの? ってフィーアってライの彼女?」
おっと聞いちゃいますか! もちろん違いますよ、フラれちゃってます······。
だって、吸血鬼としか結婚したくないそうです。そう、フィーアも乳母のカリーアさんも吸血鬼で旦那様は真祖で食堂を営んでいます、真祖なのに······。
昔、お父さんと、お母さんとパーティーを組んでいたそうですよ、そのお蔭で乳母の仕事を受けてくれたそうです。
フィーアも、僕のお母さんにおっぱいを二回貰っていたそうです、フィーアは噛むからと苦笑いをしていたそうですが、あはは。
おっと考え事をまたしてしまっていましたね。
「フラれちゃってます、あはは」
「ふ~ん、まあ、頑張んなさい、その内に良い子も見付かるわ! ・・・······」
そこは断言してよテラ! 小さい声が聞こえてますよ!
「はぁぁ、そうだね、頑張るよ、あははははは」
乾いた笑い声が出ちゃいましたよ、さて食べ終わったお皿にはえっと、ムルムルだね、ムルムルをテラが乗ったまま乗せるとみるみる内にお皿が綺麗になって行きます。
「ムルムルその調子よ、いっぱい食べて大きくなるのよ」
「あははは、ムルムルは普通のスライムだからあまり大きくならないかな」
今は手のひらサイズだから大きくなっても倍くらいまででしょうね、だからテラには丁度良いサイズなのです。
「そうなの? 仕方無いわね、私が鍛えてあげるわ、私の騎獣なのですから」
お皿の上のムルムルの上で仁王立ちのテラ、ムルムルはプルプル震えて喜んでいるのかな、くふふ。
「よし日課の時間です! 焚き火があるから今日は火からやるぞ、ぐるぐる~ほいっと!」
焚き火から分かれた火をぐるぐる回すところから始めます。
今日は観客が居ますから少しばかり調子に乗っちゃいますよ~。
始めは蚊取り線香で~♪ 次はぐるぐる回して竜巻だあ~♪ 最後は大技、ファイアードラゴンおいで下さい~♪
パチパチパチパチ
「すご~い! ライは大魔法使いね、呪文を唱えない魔法は遥か昔に廃れちゃったのよ! 良く覚えたわね!」
「え? 魔法って呪文があるの!」
「え?」
「え?」
「ライは誰に魔法を習ったの? もしかして、遥か昔に亡くなった魔法使いの幽霊?」
「ど、独学であります!」
なぜか、上官に返事をする兵隊さんの様な返事をして敬礼までしてしまいました。
「はあっ! 独学ですって!」
「う、うん、産まれた時から一人で修行だよ······えっと、なにか駄目だったかな?」
「駄目な事は無いわ、逆よ、呪文を使わないと発動しないのは、魔力の操作が出来ていないからよ、呪文のせいで威力は下がるし、余計な魔力は使うし良いところがないのよ」
「それじゃあ、呪文を使わない魔法はなぜ廃れたの、少ない魔力で威力も強い、良い事だらけですよ?」
「発動に、目に見えて発動するのに数年は成果が見えないの、呪文なら魔力があり、素質があれば誰でもすぐに魔法が使えるの」
「そ、そうなの? 僕は産まれて三か月くらいで風は吹いてくれたよ? それにウインドニードルで窓の外にあった木の葉っぱ揺らせたのは半年くらいかかったよ?」
「は? 嘘でしょ? 微風吹かせるだけで数年かかる筈なのよ! ヒョロヒョロの攻撃魔法撃つなら五年は必要なのよ! ライあなたおかしいわよ!」
ゼハーゼハーとテラは肩で息をしながらムルムルの上で僕を指差しています······えぇ~頑張ったね、とか言ってくれないと泣いちゃいますよ。
「あっ、フィーアはそれくらいかな? でももっと早かったよね? ビシバシゴブリンさんを倒していましたから」
「その子もおかしいわよ!」
「あはは、ま、まあ、今は普通に使えるから良いよね?」
「はぁぁ、そうね、古代魔法と呼ばれる魔法使いが二人もいるのですから喜ばしい事よね」
兄さん達も使い出している事は、しばらく内緒にしておきましょう。
「あははは、そろそろ寝るよ、テラとムルムルも一緒にテントで寝る?」
「もちろんよ、さあ行くわよ、さっさとお皿を片付けて私達を運びなさいね」
そこは僕が運ぶんだね、ムルムルをテラを乗せたままって逆ですよ! テラをムルムルに乗せたまま持ち上げお皿はほいっと! 収納、手のひらにムルムルの感触が気持ちいいですね。よし、焚き火は大きな木を加えておけば明け方まで持つかな?
「これが僕のテントだよ、一人用だけどテラとムルムルなら余裕だよね」
「そうね、良いんじゃない、あ、そうだお花は戻しておかなきゃね」
そう言うとムルムルから飛び降り、テントの入り口に行くと、“すぽっ” と花を頭から引き抜き外にぽいっと投げてしまった。
えぇぇぇぇぇぇ~! 抜けたぁぁぁ~!
それ抜けるものだったのぉ~!
バタバタしたものの、旅の初日だったからなのか、深い眠りについてしまいました。
テラはスライムさんの上に乗っかり、僕の話を聴いています。
ドラゴンライダーならカッコいいと思いますがスライムライダー······うぷぷ。
「何? 何か可笑しい事あった?」
「違うよ、テラがスライムさんに乗っているのが可愛いって思っていたのと、スライムさんも乗られるのが満更でもなさそうだからね」
「そ、そお、私可愛いの、そんな事言われたの初めてよ、良いわ! ライはこれからどうするの? 私が付いていってあげるから心配要らないわよ! それとあなたはそうね、命名! “ムルムル” ! 私の騎獣として支える事を許してあげるわ!」
えぇ~、テラが一緒に来るの! って何者なの!? スライムさんに名前付けちゃったよ!
「テラ、僕の旅に付いてくるの? 友達のフィーアの様子を見に行ってその後は予定無しだよ?」
フィーアは、お母さんに付いて一緒に元々住んでいた隣町に帰って学校に通うそうです。
僕は通わないかって、もちろん! だって習うのは算数だけなんだもん。字は覚えちゃったし、魔法も独学で覚えてしまいましたから、友達は欲しいから通いたい気持ちも少しありましたが、授業が耐えられそうにありませんよ、あはは。
「そうなの? ってフィーアってライの彼女?」
おっと聞いちゃいますか! もちろん違いますよ、フラれちゃってます······。
だって、吸血鬼としか結婚したくないそうです。そう、フィーアも乳母のカリーアさんも吸血鬼で旦那様は真祖で食堂を営んでいます、真祖なのに······。
昔、お父さんと、お母さんとパーティーを組んでいたそうですよ、そのお蔭で乳母の仕事を受けてくれたそうです。
フィーアも、僕のお母さんにおっぱいを二回貰っていたそうです、フィーアは噛むからと苦笑いをしていたそうですが、あはは。
おっと考え事をまたしてしまっていましたね。
「フラれちゃってます、あはは」
「ふ~ん、まあ、頑張んなさい、その内に良い子も見付かるわ! ・・・······」
そこは断言してよテラ! 小さい声が聞こえてますよ!
「はぁぁ、そうだね、頑張るよ、あははははは」
乾いた笑い声が出ちゃいましたよ、さて食べ終わったお皿にはえっと、ムルムルだね、ムルムルをテラが乗ったまま乗せるとみるみる内にお皿が綺麗になって行きます。
「ムルムルその調子よ、いっぱい食べて大きくなるのよ」
「あははは、ムルムルは普通のスライムだからあまり大きくならないかな」
今は手のひらサイズだから大きくなっても倍くらいまででしょうね、だからテラには丁度良いサイズなのです。
「そうなの? 仕方無いわね、私が鍛えてあげるわ、私の騎獣なのですから」
お皿の上のムルムルの上で仁王立ちのテラ、ムルムルはプルプル震えて喜んでいるのかな、くふふ。
「よし日課の時間です! 焚き火があるから今日は火からやるぞ、ぐるぐる~ほいっと!」
焚き火から分かれた火をぐるぐる回すところから始めます。
今日は観客が居ますから少しばかり調子に乗っちゃいますよ~。
始めは蚊取り線香で~♪ 次はぐるぐる回して竜巻だあ~♪ 最後は大技、ファイアードラゴンおいで下さい~♪
パチパチパチパチ
「すご~い! ライは大魔法使いね、呪文を唱えない魔法は遥か昔に廃れちゃったのよ! 良く覚えたわね!」
「え? 魔法って呪文があるの!」
「え?」
「え?」
「ライは誰に魔法を習ったの? もしかして、遥か昔に亡くなった魔法使いの幽霊?」
「ど、独学であります!」
なぜか、上官に返事をする兵隊さんの様な返事をして敬礼までしてしまいました。
「はあっ! 独学ですって!」
「う、うん、産まれた時から一人で修行だよ······えっと、なにか駄目だったかな?」
「駄目な事は無いわ、逆よ、呪文を使わないと発動しないのは、魔力の操作が出来ていないからよ、呪文のせいで威力は下がるし、余計な魔力は使うし良いところがないのよ」
「それじゃあ、呪文を使わない魔法はなぜ廃れたの、少ない魔力で威力も強い、良い事だらけですよ?」
「発動に、目に見えて発動するのに数年は成果が見えないの、呪文なら魔力があり、素質があれば誰でもすぐに魔法が使えるの」
「そ、そうなの? 僕は産まれて三か月くらいで風は吹いてくれたよ? それにウインドニードルで窓の外にあった木の葉っぱ揺らせたのは半年くらいかかったよ?」
「は? 嘘でしょ? 微風吹かせるだけで数年かかる筈なのよ! ヒョロヒョロの攻撃魔法撃つなら五年は必要なのよ! ライあなたおかしいわよ!」
ゼハーゼハーとテラは肩で息をしながらムルムルの上で僕を指差しています······えぇ~頑張ったね、とか言ってくれないと泣いちゃいますよ。
「あっ、フィーアはそれくらいかな? でももっと早かったよね? ビシバシゴブリンさんを倒していましたから」
「その子もおかしいわよ!」
「あはは、ま、まあ、今は普通に使えるから良いよね?」
「はぁぁ、そうね、古代魔法と呼ばれる魔法使いが二人もいるのですから喜ばしい事よね」
兄さん達も使い出している事は、しばらく内緒にしておきましょう。
「あははは、そろそろ寝るよ、テラとムルムルも一緒にテントで寝る?」
「もちろんよ、さあ行くわよ、さっさとお皿を片付けて私達を運びなさいね」
そこは僕が運ぶんだね、ムルムルをテラを乗せたままって逆ですよ! テラをムルムルに乗せたまま持ち上げお皿はほいっと! 収納、手のひらにムルムルの感触が気持ちいいですね。よし、焚き火は大きな木を加えておけば明け方まで持つかな?
「これが僕のテントだよ、一人用だけどテラとムルムルなら余裕だよね」
「そうね、良いんじゃない、あ、そうだお花は戻しておかなきゃね」
そう言うとムルムルから飛び降り、テントの入り口に行くと、“すぽっ” と花を頭から引き抜き外にぽいっと投げてしまった。
えぇぇぇぇぇぇ~! 抜けたぁぁぁ~!
それ抜けるものだったのぉ~!
バタバタしたものの、旅の初日だったからなのか、深い眠りについてしまいました。
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