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第一章
第86話 残念王子様
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叩き払った手をさすりながら、俺を上から睨み付けてくる王子様。
放して欲しいみたいだが、アシアを傷付けたコイツは許せねえ。
(このまま王子も捕まえちゃうんでしょ? 今は身分を明かせないんだし?)
それができりゃあ一番かもしんねえが、お忍びでも王子様だぞ、王様に叱られるんは一応勘弁してもらいてえからな。
「ぐあっ!」
縛り終わった俺は立ち上がり、従者に足をドンと乗せ、うつ伏せに押さえ付けたたまま、まずは御者台の上で震えているアシアの足に手を向け、魔力を手のひらに集めるように集中する。
「回復!」
呪文を唱えた途端、手のひらから光の玉がふわりと出て、アシアの足に飛んで行き、スッと入り込むように消えていった。
光が完全に消えたのを見て、リュックから汚れてない布切れを出して、血のついた足を拭うと、傷が無くなり綺麗な肌を見て、ふぅと、いつの間にか止めてた息が漏れ、肩の力が抜けた。
「よし、傷が残んねえで良かったぜ、アシア、もう大丈夫だぞ、エリスも怖い目に遭わせてすまねえな」
まだ拭ききれてない血のついたところを全部拭き取っておく。
「ううん、ありがとうケント、回復魔法使えるようになったんだ」
「うん、大丈夫だよケント、回復魔法は凄いと思うけど、あの……後ろに……」
「おう、司祭に見せてもらってよ、練習したんだぜ、っとそうだこっちも片付けねえとな」
無視しておこうかとも思ったが、アシアとエリスの顔に怯えがある。
このままじゃ駄目だなと思い、仕方なく振り向くと、顔を真っ赤にして、腰の剣に手をやっている王子様。
柄には手を添えていないが、今にも握って抜きそうな感じだ。
「なぁ、ここで抜いたら終わりだぞ、コイツは衛兵に連れてくがよ、あんたは横で見ていただけなんだろ?」
「くっ! そ、それはそうだが腕の骨が折れているだろ! 君はやりすぎだ! た、確かにその者は少し行き過ぎた言葉を発し、そこの少女を傷付けたのかもしれないが、捕まえるほどの事ではないだろ!」
なんとか捕まるのを回避しようと、まくし立ててくるけどよ、駄目なもんは駄目だろ。
「それは衛兵のところに行って、馬車を奪おうとして、乗ってた者を引きずり下ろす時に、付けてしまった傷だから仕方がなかったと言えば衛兵も分かってくれんのか?」
困ってる顔してるし、言い返す言葉もなさそうだ。
そこに『衛兵を連れてきたぞ!』と声が聞こえ、走ってきた衛兵が、通り抜けられるように人集りが割れ、道ができた。
「何があった! ぬっ、君は昨日のケント君だな、今度はどうした」
現れたのは昨日詰所で会った、ガズリーの件で対応してくれたおっさんだった。
「おう、昨日はお疲れだったな、今日は馬車を奪われそうになってな、それによ、今度は友達が怪我まで負わされたんだ」
衛兵のおっさんは、俺が手に持っていた血のついた布切れに目をやり、俺が足で押さえている従者の事を見た。
「怪我は大丈夫なのか? あまり良い物でもないが、ポーションを使うなら言ってくれ、門前の詰所にあるはずだ」
「いや、回復を使ったから、もう怪我は治ったぞ、それより俺達は王都を出るからよ、コイツは任せても良いか?」
あっ、また署名しなきゃなんねえのか? せっかく早起きしたのによ。
「そうだな、また昨日と同じようにしてもらいたいのだが」
はは、夜営予定の場所に遅れちまうが、しかたねえか。
諦めがついたところで返事をしようとしたんだが、王子様がまた話に割り込んできた。
「衛兵殿、ちょっと待ってください! その者は大げさに言っているだけで、捕まえられている者は何も悪くない! ……事はないが、その少女――」
「だがよ、馬車を奪おうとしていたじゃねえか」
最後まで言わせないで、かぶせておく。
「くっ、そ、それはそうだが、私達にはどうしても馬車が必要だったのだ、少し威圧的に言ってしまったかも知れない、だがもとはといえば言うことを聞かなかったそこの少女のせいではないか」
王子はアシアとエリスをにらみながら指を指してくる。
おいおい、なんでアシア達のせいにしてんだ?
「ふむ、そこのあなたはこの捕まった者の仲間で、ケント君の馬車を必要だから奪おうとした、で良いのかな?」
「そうだ、奪うではない、譲ってもらおうとしたのだ、私達は薬草採取の依頼を請けたのだ、ならば王都の外に出るのだぞ、馬車は当然必要だ」
「「薬草採取の?」」
「「「「「「は?」」」」」」
俺と衛兵のおっさんの声、それに人垣のほぼ全員の声が重なったが、それくらい意外な理由だった。
駆け出しの冒険者が、最初に請ける依頼が薬草の採取だ。
俺もリチウムの街で請けたスライムの捕獲と同じランクの依頼だぞ……それに馬車が必要?
「一応聞くが、どれだけ沢山の薬草を採取するつもりだ? それとも危険なところでしか採れない薬草なんか?」
「そんな事を聞いてどうするつもりだ、常設依頼の毒消し、回復の薬草が十本ずつのやつだ、王都の外でしか採れないなら、馬車がないと駄目だと分かるだろ」
「ちょ、ちょっと待て! それでなぜ馬車が必要なんだ! 歩いて行けば良かろう! どんな言い訳を出してくるんだと身構えたが、話にならない!」
おっさんは、王子様のあまりにくだらねえ言い訳で、ちと呆けていたが持ち直して言い返す。
それに賛同するように、見物客も皆がうんうんと首を縦に振り、賛同している。
そこに聞き覚えのある声が聞こえ、人垣をかき分けながら、その者は俺達の前にやって来た。
「まったくその通りだ、衛兵、二人とも詰所に放り込んでおけ、私が後で引き取りに行く」
は? なんでここにいんだ?
放して欲しいみたいだが、アシアを傷付けたコイツは許せねえ。
(このまま王子も捕まえちゃうんでしょ? 今は身分を明かせないんだし?)
それができりゃあ一番かもしんねえが、お忍びでも王子様だぞ、王様に叱られるんは一応勘弁してもらいてえからな。
「ぐあっ!」
縛り終わった俺は立ち上がり、従者に足をドンと乗せ、うつ伏せに押さえ付けたたまま、まずは御者台の上で震えているアシアの足に手を向け、魔力を手のひらに集めるように集中する。
「回復!」
呪文を唱えた途端、手のひらから光の玉がふわりと出て、アシアの足に飛んで行き、スッと入り込むように消えていった。
光が完全に消えたのを見て、リュックから汚れてない布切れを出して、血のついた足を拭うと、傷が無くなり綺麗な肌を見て、ふぅと、いつの間にか止めてた息が漏れ、肩の力が抜けた。
「よし、傷が残んねえで良かったぜ、アシア、もう大丈夫だぞ、エリスも怖い目に遭わせてすまねえな」
まだ拭ききれてない血のついたところを全部拭き取っておく。
「ううん、ありがとうケント、回復魔法使えるようになったんだ」
「うん、大丈夫だよケント、回復魔法は凄いと思うけど、あの……後ろに……」
「おう、司祭に見せてもらってよ、練習したんだぜ、っとそうだこっちも片付けねえとな」
無視しておこうかとも思ったが、アシアとエリスの顔に怯えがある。
このままじゃ駄目だなと思い、仕方なく振り向くと、顔を真っ赤にして、腰の剣に手をやっている王子様。
柄には手を添えていないが、今にも握って抜きそうな感じだ。
「なぁ、ここで抜いたら終わりだぞ、コイツは衛兵に連れてくがよ、あんたは横で見ていただけなんだろ?」
「くっ! そ、それはそうだが腕の骨が折れているだろ! 君はやりすぎだ! た、確かにその者は少し行き過ぎた言葉を発し、そこの少女を傷付けたのかもしれないが、捕まえるほどの事ではないだろ!」
なんとか捕まるのを回避しようと、まくし立ててくるけどよ、駄目なもんは駄目だろ。
「それは衛兵のところに行って、馬車を奪おうとして、乗ってた者を引きずり下ろす時に、付けてしまった傷だから仕方がなかったと言えば衛兵も分かってくれんのか?」
困ってる顔してるし、言い返す言葉もなさそうだ。
そこに『衛兵を連れてきたぞ!』と声が聞こえ、走ってきた衛兵が、通り抜けられるように人集りが割れ、道ができた。
「何があった! ぬっ、君は昨日のケント君だな、今度はどうした」
現れたのは昨日詰所で会った、ガズリーの件で対応してくれたおっさんだった。
「おう、昨日はお疲れだったな、今日は馬車を奪われそうになってな、それによ、今度は友達が怪我まで負わされたんだ」
衛兵のおっさんは、俺が手に持っていた血のついた布切れに目をやり、俺が足で押さえている従者の事を見た。
「怪我は大丈夫なのか? あまり良い物でもないが、ポーションを使うなら言ってくれ、門前の詰所にあるはずだ」
「いや、回復を使ったから、もう怪我は治ったぞ、それより俺達は王都を出るからよ、コイツは任せても良いか?」
あっ、また署名しなきゃなんねえのか? せっかく早起きしたのによ。
「そうだな、また昨日と同じようにしてもらいたいのだが」
はは、夜営予定の場所に遅れちまうが、しかたねえか。
諦めがついたところで返事をしようとしたんだが、王子様がまた話に割り込んできた。
「衛兵殿、ちょっと待ってください! その者は大げさに言っているだけで、捕まえられている者は何も悪くない! ……事はないが、その少女――」
「だがよ、馬車を奪おうとしていたじゃねえか」
最後まで言わせないで、かぶせておく。
「くっ、そ、それはそうだが、私達にはどうしても馬車が必要だったのだ、少し威圧的に言ってしまったかも知れない、だがもとはといえば言うことを聞かなかったそこの少女のせいではないか」
王子はアシアとエリスをにらみながら指を指してくる。
おいおい、なんでアシア達のせいにしてんだ?
「ふむ、そこのあなたはこの捕まった者の仲間で、ケント君の馬車を必要だから奪おうとした、で良いのかな?」
「そうだ、奪うではない、譲ってもらおうとしたのだ、私達は薬草採取の依頼を請けたのだ、ならば王都の外に出るのだぞ、馬車は当然必要だ」
「「薬草採取の?」」
「「「「「「は?」」」」」」
俺と衛兵のおっさんの声、それに人垣のほぼ全員の声が重なったが、それくらい意外な理由だった。
駆け出しの冒険者が、最初に請ける依頼が薬草の採取だ。
俺もリチウムの街で請けたスライムの捕獲と同じランクの依頼だぞ……それに馬車が必要?
「一応聞くが、どれだけ沢山の薬草を採取するつもりだ? それとも危険なところでしか採れない薬草なんか?」
「そんな事を聞いてどうするつもりだ、常設依頼の毒消し、回復の薬草が十本ずつのやつだ、王都の外でしか採れないなら、馬車がないと駄目だと分かるだろ」
「ちょ、ちょっと待て! それでなぜ馬車が必要なんだ! 歩いて行けば良かろう! どんな言い訳を出してくるんだと身構えたが、話にならない!」
おっさんは、王子様のあまりにくだらねえ言い訳で、ちと呆けていたが持ち直して言い返す。
それに賛同するように、見物客も皆がうんうんと首を縦に振り、賛同している。
そこに聞き覚えのある声が聞こえ、人垣をかき分けながら、その者は俺達の前にやって来た。
「まったくその通りだ、衛兵、二人とも詰所に放り込んでおけ、私が後で引き取りに行く」
は? なんでここにいんだ?
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