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第一章
第49話 『魅了』の男
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「――という訳だ、すまないが、今からそいつが来る。だから俺が対応するからお前達は衛兵を押さえてくれるだけで良い。頼めるか?」
「お、おう。衛兵じゃない奴の目を見ちゃ駄目なんだな、分かった。俺達はあんたがそいつの目を潰すまで衛兵を止めれば良いんだよな」
「ああ。すぐ終わるさ。万が一の時は頼んだ」
そして俺達三人は俺が奴らが来る方に一人は門の中央、もう一人が逆側に立つ。
一応門番用のローブを借りて、羽織っているから夜なら誤魔化す事も可能だろう。
それに槍も予備を借りておいた。これなら目を見ずに対処もできると思うが、ただの魅了使える商人ならだが。
「っ! 来たぞ、絶対に目は見るな」
「「ああ!」」
二人の門番は、小さく返事をした後、少しうつむき加減で、歩いてくる二人を警戒している。
よし、足元を見ておけと言ったからな。
「お疲れ様です。元勇者達の資料と、そのうちの一人、シャーリーズを連れて王都に向かおうとしていた商人を連れてきました。元勇者パーティーとこの街に来る際、何かと話をしているだろうと思い、来てもらいました」
俺は話しかけてきた衛兵の方を向き、視界の端に、もう一人の男をとらえていた。
「お疲れ様です。では一応持ち物の検査をさせてもらえますか? 衛兵殿は良いとして、商人の方といわれても、はい、そうですかとはいきません。特に今は公爵様もいますので」
「ああ、俺はかまわないぜ。どうせ何も持ってないからな。どうすりゃ良い?」
よし、楽に行けそうだ。
「では壁を向いて、壁に手を付いてもらえますか? そして肩幅で良いので足を広げてもらえると助かります」
「こうか?」
「はい。では触りますね」
よし。槍を壁に立て掛け。ここからは念話を使うとしよう。
(――ったく、まあ公爵だからしゃーねえか、男になんぞ触られても気色悪いだけだぜ。さっさと終わらせて公爵令嬢だ。もうメロメロで俺しか見れなくして、見ただけでおまんこがヌレヌレになるくらいな。いつでもどこでも俺のこん棒でヒイヒイ言わせてやる)
くそだな。だが慌てるな足から上に、足首、ふくらはぎ、膝、もも、尻、前は······腰、脇、腹、脇の下――ここだ!
「痛っ!」
脇の下にある、激痛が走るツボをおもいっきり突き、痛みで目を閉じた瞬間袖口からナイフを取り出し腕を男の顔に回り込ませながら――シャッ!
「ギャァー! 目が! 俺の目がぁぁぁー!」
脇の痛みから目の痛みに変わった男は両手で目を押さえ、転がり回っている。すかさず立て掛けてあった槍を手にして、手の甲を貫き目を完全に突き、捻りも加え二撃!
「うがぁぁぁー!」
「き、貴様何をしている!」
(な、なんなんだよ! 俺がなにしたってんだ! 目がぁっ! くそ、これじゃあ俺の魅了が使えねえじゃねえか!)
「あがぁぁー! 手がぁぁぁー! お、おい衛兵こいつを捕まえろ! 俺がそいつの目を潰してやる! くそ、手まで突きやがって!」
(こうなったら火の魔法で、不意を突けば、行くぞ)
「させるか! しっ!」
「ぐぼっ!」
ガシッと槍の石突で腹を思い切り突き、集中させない。
そしてやっと動き出した衛兵だが、門の真ん中にいた門番が駆け付け、俺と衛兵の間に体を入れた。
「待て! この男は『魅了』持ちのため捕らえた! あなたは大丈夫か!? もし、魅了にかかっているなら手荒い真似になる!」
門番のその言葉で止まる衛兵に、慌てだす商人。
「ごほっ、ごほっ。なっ、なぜ知ってる! 誰にも教えてないぞ、まさか鑑定······」
「まあ、そんなところだな。それからシャーリーズに使っていた事は分かっている。スキル『魅了』の使用者の末路は知っているな。衛兵、こいつを縛り上げてくれ、変な動きをすれば、最悪今度は殺さなきゃならない」
「ま、待て! 殺さないでくれ! おとなしくいうことを聞く!」
(くそ、どうすりゃ良い。こんなところで殺られてたまるか、目は今なら回復魔法で治るかも知れねえ。······仕方ない、こうなったら転移の魔道具を使うしかねえか! くそ、大金貨五枚もする使い捨てだぞ! それに金とか全部馬車だ! 大損だがラビュリントの管理監邸にしばらく厄介になるしかねえ、あばよ、転――)
転移だと! どこだ!
男が顔をおおっていた槍の刺し傷がある手を、首からかけたカギに下ろし、握ろうとした――それか!
「しゃっ!」
「あがっ!」
ビィシュッ! と男の手首をカギを切る際切り落とした。
カギは真っ二つになり、その下の胸にも浅くない切り傷ができたが、手首と胸には回復魔法をかけておく。
「変な動きはするなと言ったぞ。衛兵! ぐずぐずするな、衣服は全て脱がせろ! 門番さん、あなたも手伝って下さい。こいつが変な事をしそうなら、俺が食い止めます」
(くそくそくそくそ! なにか無いのか! 逃げないと殺されるぞ、くそっ! 猿轡されたら魔法の呪文も唱えられないぞ!)
「衛兵、奴隷の魔道具は持っているか? あるならすぐに嵌める事だ、コイツは魔法も使えるぞ」
「は、はい! 首輪を一つ持っています! すぐに嵌めてしまいます!」
衛兵が奴隷の魔道具を嵌めたのを確認して、命令する。
「俺達の言うことに従い、危害を加えたり、逃亡はするな。質問された事は嘘をつかず正直に答えろ。よし立たせて連れていくぞ」
(も、もう駄目だ······このままだと傀儡の兄貴に殺される······)
傀儡を兄貴と呼ぶのか、暗殺ギルドの奴らは国外へ行ってると聞いたが、また別の繋がりがあるのかも知れないな。だが安心しろ、傀儡は俺が倒したからな。
そして、門番にこの後の見張りは任せ、衛兵とともに屋敷へと戻り、公爵様と、管理監の待つ部屋へ。
「お、おう。衛兵じゃない奴の目を見ちゃ駄目なんだな、分かった。俺達はあんたがそいつの目を潰すまで衛兵を止めれば良いんだよな」
「ああ。すぐ終わるさ。万が一の時は頼んだ」
そして俺達三人は俺が奴らが来る方に一人は門の中央、もう一人が逆側に立つ。
一応門番用のローブを借りて、羽織っているから夜なら誤魔化す事も可能だろう。
それに槍も予備を借りておいた。これなら目を見ずに対処もできると思うが、ただの魅了使える商人ならだが。
「っ! 来たぞ、絶対に目は見るな」
「「ああ!」」
二人の門番は、小さく返事をした後、少しうつむき加減で、歩いてくる二人を警戒している。
よし、足元を見ておけと言ったからな。
「お疲れ様です。元勇者達の資料と、そのうちの一人、シャーリーズを連れて王都に向かおうとしていた商人を連れてきました。元勇者パーティーとこの街に来る際、何かと話をしているだろうと思い、来てもらいました」
俺は話しかけてきた衛兵の方を向き、視界の端に、もう一人の男をとらえていた。
「お疲れ様です。では一応持ち物の検査をさせてもらえますか? 衛兵殿は良いとして、商人の方といわれても、はい、そうですかとはいきません。特に今は公爵様もいますので」
「ああ、俺はかまわないぜ。どうせ何も持ってないからな。どうすりゃ良い?」
よし、楽に行けそうだ。
「では壁を向いて、壁に手を付いてもらえますか? そして肩幅で良いので足を広げてもらえると助かります」
「こうか?」
「はい。では触りますね」
よし。槍を壁に立て掛け。ここからは念話を使うとしよう。
(――ったく、まあ公爵だからしゃーねえか、男になんぞ触られても気色悪いだけだぜ。さっさと終わらせて公爵令嬢だ。もうメロメロで俺しか見れなくして、見ただけでおまんこがヌレヌレになるくらいな。いつでもどこでも俺のこん棒でヒイヒイ言わせてやる)
くそだな。だが慌てるな足から上に、足首、ふくらはぎ、膝、もも、尻、前は······腰、脇、腹、脇の下――ここだ!
「痛っ!」
脇の下にある、激痛が走るツボをおもいっきり突き、痛みで目を閉じた瞬間袖口からナイフを取り出し腕を男の顔に回り込ませながら――シャッ!
「ギャァー! 目が! 俺の目がぁぁぁー!」
脇の痛みから目の痛みに変わった男は両手で目を押さえ、転がり回っている。すかさず立て掛けてあった槍を手にして、手の甲を貫き目を完全に突き、捻りも加え二撃!
「うがぁぁぁー!」
「き、貴様何をしている!」
(な、なんなんだよ! 俺がなにしたってんだ! 目がぁっ! くそ、これじゃあ俺の魅了が使えねえじゃねえか!)
「あがぁぁー! 手がぁぁぁー! お、おい衛兵こいつを捕まえろ! 俺がそいつの目を潰してやる! くそ、手まで突きやがって!」
(こうなったら火の魔法で、不意を突けば、行くぞ)
「させるか! しっ!」
「ぐぼっ!」
ガシッと槍の石突で腹を思い切り突き、集中させない。
そしてやっと動き出した衛兵だが、門の真ん中にいた門番が駆け付け、俺と衛兵の間に体を入れた。
「待て! この男は『魅了』持ちのため捕らえた! あなたは大丈夫か!? もし、魅了にかかっているなら手荒い真似になる!」
門番のその言葉で止まる衛兵に、慌てだす商人。
「ごほっ、ごほっ。なっ、なぜ知ってる! 誰にも教えてないぞ、まさか鑑定······」
「まあ、そんなところだな。それからシャーリーズに使っていた事は分かっている。スキル『魅了』の使用者の末路は知っているな。衛兵、こいつを縛り上げてくれ、変な動きをすれば、最悪今度は殺さなきゃならない」
「ま、待て! 殺さないでくれ! おとなしくいうことを聞く!」
(くそ、どうすりゃ良い。こんなところで殺られてたまるか、目は今なら回復魔法で治るかも知れねえ。······仕方ない、こうなったら転移の魔道具を使うしかねえか! くそ、大金貨五枚もする使い捨てだぞ! それに金とか全部馬車だ! 大損だがラビュリントの管理監邸にしばらく厄介になるしかねえ、あばよ、転――)
転移だと! どこだ!
男が顔をおおっていた槍の刺し傷がある手を、首からかけたカギに下ろし、握ろうとした――それか!
「しゃっ!」
「あがっ!」
ビィシュッ! と男の手首をカギを切る際切り落とした。
カギは真っ二つになり、その下の胸にも浅くない切り傷ができたが、手首と胸には回復魔法をかけておく。
「変な動きはするなと言ったぞ。衛兵! ぐずぐずするな、衣服は全て脱がせろ! 門番さん、あなたも手伝って下さい。こいつが変な事をしそうなら、俺が食い止めます」
(くそくそくそくそ! なにか無いのか! 逃げないと殺されるぞ、くそっ! 猿轡されたら魔法の呪文も唱えられないぞ!)
「衛兵、奴隷の魔道具は持っているか? あるならすぐに嵌める事だ、コイツは魔法も使えるぞ」
「は、はい! 首輪を一つ持っています! すぐに嵌めてしまいます!」
衛兵が奴隷の魔道具を嵌めたのを確認して、命令する。
「俺達の言うことに従い、危害を加えたり、逃亡はするな。質問された事は嘘をつかず正直に答えろ。よし立たせて連れていくぞ」
(も、もう駄目だ······このままだと傀儡の兄貴に殺される······)
傀儡を兄貴と呼ぶのか、暗殺ギルドの奴らは国外へ行ってると聞いたが、また別の繋がりがあるのかも知れないな。だが安心しろ、傀儡は俺が倒したからな。
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