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第一章
第42話 夜営地にて
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「君達、勇者パーティー試験を受けてみないか?」
「グレースさん、良いのですか!?」
それを言うと公爵様という事がバレますよ!
「俺達が? もう俺達は十五歳~二十歳だぞ? 試験を受けられるのは十五歳までだよな?」
「うむ。特別枠をもうけてやろう。私にはちょっとしたコネがあるのだ。その武器はな、勇者パーティー用に物凄く頑丈に作られている。だが重いのだ、それを君達は片手で持ち、点検できるほどの力がある」
よし、バレてはいないようだな。重さか、その通りだと俺も思う。ガイナス達は売ろうと思い付くほど重くて使えなかったのだろうからな。
「それにな、その武器はできればこの後使わずに、王へ返さないと駄目だ。それでな、もし試験に合格すれば、専用の各々体に合わせた武器が作られ渡される事になるぞ?」
「なるほどな。仕方がないか、以前の武器に戻すしかないよな。······よし、この護衛は王都までの依頼だ。王都に到着したら、勇者の試験を受けてみるか」
おっ、その気になったみたいだな。
「なあ、俺は一度受けて駄目だったのだが、それでも受ける事は可能なのか?」
「ああ、誰が言い出した事か分からないが、受けるのは何度でも良いと規定に書いてあったのだがな。まあ、その武器の持ち主は勇者失格で犯罪奴隷か、馬鹿なことを」
「はぁ、俺がその事を知っていたら教えてやれたのにな」
「いやいや知らない方が少ないだろ! ってかあんた勇者パーティーだったのかよ!」
「そうだぞ? 元だがな、首になったんだよ」
「あっ! 思い出した! どっかで見たことあると思ってたんだ! 勇者パーティーで、アイテール! あんた『最強の荷物持ち』じゃねえか!」
「ああー! 俺も見たことあるぞ!」
は? なんだよその『最強の荷物持ち』って。
大声で叫んだせいで、夜営地にいたほとんどの者が俺達の方に目を向けた。
「くくっ、アイテール、お前の二つ名だ。知らなかったのか? お前がいた勇者パーティーの中で、ただ一人荷物を持ち、他の四人は武器以外手ぶらだっただろ?」
「そうそう。五人分の荷物を持ちながら一番動ける奴なんてなぁ? 大概の冒険者パーティーは真似して挫折してるぞ? 普通五人分背負っていて魔物と戦うなら荷物は下ろすだろ? それを持ったままで」
「いや、普通は持っておかないと駄目だろ。たまにゴブリンでも荷物を持っていく奴がいるしな。お前らも勇者パーティーになったら荷物は持ったままで戦えよ? 魔王領にいる魔物は賢いんだ、そんな事をしてたら初日に全員手ぶらだぞ」
俺がそう教えてやると、公爵様や、いや、聞いてた回りのみんながあきれた顔で。
「アイテールよ。それは誰でも知っているが、この者がいっているのはな、一人ひとりが持っているなら背負ったままだが、五人分の荷物を持ちながらだと戦うどころか下手すりゃゴブリン一匹でも負けるぞ?」
そうか、俺が身体強化しながら荷物の軽量化もかけていた事は知られてないんだな、一緒にいたガイナス達でさえ知らなかったから。
確かにあの重さを持ちながらで、何もかけてないなら俺でも動きは鈍くなるしな。
そんな話で盛り上がっていたが、公爵様は俺と話があると、その場に腰を下ろした。
「まずは夕食を食べてからで良いぞ、私達にも火を分けてくれ」
「ああ、それは構わないぞ、少し広げる」
焚き火を広げ、後ろの護衛達が持っていた鍋を火にかける。
回りに集まり、俺達を見ていた者達も、自分のところに戻り、食事を再開した頃、俺達の夕食も完成した。
「食べながらで良い、あまり聞かれてはならない話なんだが、実はな、――」
「なら隣に聞こえないよう結界を張るから、結界!」
小声の公爵様の話を遮り、小声でそう答え、俺達のまわりに結界を張ってしまう。
「公爵様、もう普通に話しても大丈夫ですよ、相当聞き耳を立て、俺達が大声を出さなければ外に聞こえる事はありません」
「くくっ、なんでもありだな。だが助かる。実はな、セレーナが変装するから一緒に王都の手前まで一緒にいたいと」
「え! いいのおじさん! やった!」
「俺は全然構わないが、影武者の方は道中大丈夫なのか? 俺が拠点にしていた街で管理監に会うとか予定は?」
「それなんだがな······」
「うふふ。あのね、エイアちゃんが王女、セレーナちゃんとリーンちゃんが侍女役でいつもの護衛の二人と、アイテールが護衛の役なの。どう? 名案でしょ?」
「そういう事だ。今もこっちに来たいといっておったのだが······アイテール、お前と一緒にいたいそうだ」
「だからね、ご飯を食べた後こっそりこっちに来ない?」
「なら、事後で良いから護衛依頼を出した事にすれば、この後一度テントを片付けて、そっちに行けるが」
「まあまあ♪ それでお願いいたしますわ♪ そうしてもらいませんとセレーナちゃんがこっちに潜り込むかもしれませんでしたから」
あはは······。セレーナならやりそうだな。
その後食事を終え、言った通り片付けた後、三人でセレーナの元に。
「待っていたわ、さあ入って結界をお願いね。それで二人はどうするの? 今日も練習する?」
セレーナ、婚約者がいる女性を誘うのはどうかと思うぞ?
「いえ。そうしたい気持ちは多々ありますが、婚約者が同じ夜営地にいる状態ですので、私達は外で護衛をしておきます」
そうか、今回の護衛の中に婚約者がいるんだな。まあその方が――。
「じゃあ行く前にやっておきなさいな、こういう物は、何度も経験を重ね、上達するものですよ」
「······で、ではお願いできますか」
その後結局、護衛の二人とセレーナ、リーンの口に三回ずつ出し、エイアには口で一回、おまんこに二回出し、回復魔法でももう立ちが鈍くなったからお開きに。
その後寝てしまったのだが······。
「グレースさん、良いのですか!?」
それを言うと公爵様という事がバレますよ!
「俺達が? もう俺達は十五歳~二十歳だぞ? 試験を受けられるのは十五歳までだよな?」
「うむ。特別枠をもうけてやろう。私にはちょっとしたコネがあるのだ。その武器はな、勇者パーティー用に物凄く頑丈に作られている。だが重いのだ、それを君達は片手で持ち、点検できるほどの力がある」
よし、バレてはいないようだな。重さか、その通りだと俺も思う。ガイナス達は売ろうと思い付くほど重くて使えなかったのだろうからな。
「それにな、その武器はできればこの後使わずに、王へ返さないと駄目だ。それでな、もし試験に合格すれば、専用の各々体に合わせた武器が作られ渡される事になるぞ?」
「なるほどな。仕方がないか、以前の武器に戻すしかないよな。······よし、この護衛は王都までの依頼だ。王都に到着したら、勇者の試験を受けてみるか」
おっ、その気になったみたいだな。
「なあ、俺は一度受けて駄目だったのだが、それでも受ける事は可能なのか?」
「ああ、誰が言い出した事か分からないが、受けるのは何度でも良いと規定に書いてあったのだがな。まあ、その武器の持ち主は勇者失格で犯罪奴隷か、馬鹿なことを」
「はぁ、俺がその事を知っていたら教えてやれたのにな」
「いやいや知らない方が少ないだろ! ってかあんた勇者パーティーだったのかよ!」
「そうだぞ? 元だがな、首になったんだよ」
「あっ! 思い出した! どっかで見たことあると思ってたんだ! 勇者パーティーで、アイテール! あんた『最強の荷物持ち』じゃねえか!」
「ああー! 俺も見たことあるぞ!」
は? なんだよその『最強の荷物持ち』って。
大声で叫んだせいで、夜営地にいたほとんどの者が俺達の方に目を向けた。
「くくっ、アイテール、お前の二つ名だ。知らなかったのか? お前がいた勇者パーティーの中で、ただ一人荷物を持ち、他の四人は武器以外手ぶらだっただろ?」
「そうそう。五人分の荷物を持ちながら一番動ける奴なんてなぁ? 大概の冒険者パーティーは真似して挫折してるぞ? 普通五人分背負っていて魔物と戦うなら荷物は下ろすだろ? それを持ったままで」
「いや、普通は持っておかないと駄目だろ。たまにゴブリンでも荷物を持っていく奴がいるしな。お前らも勇者パーティーになったら荷物は持ったままで戦えよ? 魔王領にいる魔物は賢いんだ、そんな事をしてたら初日に全員手ぶらだぞ」
俺がそう教えてやると、公爵様や、いや、聞いてた回りのみんながあきれた顔で。
「アイテールよ。それは誰でも知っているが、この者がいっているのはな、一人ひとりが持っているなら背負ったままだが、五人分の荷物を持ちながらだと戦うどころか下手すりゃゴブリン一匹でも負けるぞ?」
そうか、俺が身体強化しながら荷物の軽量化もかけていた事は知られてないんだな、一緒にいたガイナス達でさえ知らなかったから。
確かにあの重さを持ちながらで、何もかけてないなら俺でも動きは鈍くなるしな。
そんな話で盛り上がっていたが、公爵様は俺と話があると、その場に腰を下ろした。
「まずは夕食を食べてからで良いぞ、私達にも火を分けてくれ」
「ああ、それは構わないぞ、少し広げる」
焚き火を広げ、後ろの護衛達が持っていた鍋を火にかける。
回りに集まり、俺達を見ていた者達も、自分のところに戻り、食事を再開した頃、俺達の夕食も完成した。
「食べながらで良い、あまり聞かれてはならない話なんだが、実はな、――」
「なら隣に聞こえないよう結界を張るから、結界!」
小声の公爵様の話を遮り、小声でそう答え、俺達のまわりに結界を張ってしまう。
「公爵様、もう普通に話しても大丈夫ですよ、相当聞き耳を立て、俺達が大声を出さなければ外に聞こえる事はありません」
「くくっ、なんでもありだな。だが助かる。実はな、セレーナが変装するから一緒に王都の手前まで一緒にいたいと」
「え! いいのおじさん! やった!」
「俺は全然構わないが、影武者の方は道中大丈夫なのか? 俺が拠点にしていた街で管理監に会うとか予定は?」
「それなんだがな······」
「うふふ。あのね、エイアちゃんが王女、セレーナちゃんとリーンちゃんが侍女役でいつもの護衛の二人と、アイテールが護衛の役なの。どう? 名案でしょ?」
「そういう事だ。今もこっちに来たいといっておったのだが······アイテール、お前と一緒にいたいそうだ」
「だからね、ご飯を食べた後こっそりこっちに来ない?」
「なら、事後で良いから護衛依頼を出した事にすれば、この後一度テントを片付けて、そっちに行けるが」
「まあまあ♪ それでお願いいたしますわ♪ そうしてもらいませんとセレーナちゃんがこっちに潜り込むかもしれませんでしたから」
あはは······。セレーナならやりそうだな。
その後食事を終え、言った通り片付けた後、三人でセレーナの元に。
「待っていたわ、さあ入って結界をお願いね。それで二人はどうするの? 今日も練習する?」
セレーナ、婚約者がいる女性を誘うのはどうかと思うぞ?
「いえ。そうしたい気持ちは多々ありますが、婚約者が同じ夜営地にいる状態ですので、私達は外で護衛をしておきます」
そうか、今回の護衛の中に婚約者がいるんだな。まあその方が――。
「じゃあ行く前にやっておきなさいな、こういう物は、何度も経験を重ね、上達するものですよ」
「······で、ではお願いできますか」
その後結局、護衛の二人とセレーナ、リーンの口に三回ずつ出し、エイアには口で一回、おまんこに二回出し、回復魔法でももう立ちが鈍くなったからお開きに。
その後寝てしまったのだが······。
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