45 / 52
本編
執事の重き想い
しおりを挟む
「何で、お前が此処に……もう何年も前に、行方不明になったと聞いていたが……」
「そうですね。長いお話になってしまうので、簡潔に述べさせて頂きますね」
「あぁ、願わくば、そのまま消えてくれ」
「昔の私は神などと言う曖昧な者には一切、興味を示さぬ愚かなる一人の傭兵でした。数十の戦争経験を経て、数多の研鑽を積んだ、強者の体の一部を収集するのが趣味となり、気付けば、全ての任務を投げ出し、己の快楽のみ没頭する快楽殺人鬼にまで落魄れた頃、私の前に一人の青年が立ちはだかったのです。彼は選定前から自らを25代目の勇者と称し、私との決闘を申し出ました。決して、強さに自信があるようにも見えず、大した戦闘経験も重ねてない学生風情に遅れを取る訳もなく、正直なところ、私の圧勝でした。ですが、最後まで己の携えた体験を抜く事なく、重罪人である私を人として捉えていました。その姿に、そして、その背中を追う貴方の、貴方の勇者たる生き様に、私は魅入られてしまったんです」
「ハッ、イカれ野郎だな」
「そうして、私は彼の右腕にまで上り詰め、ヒスロア様の召使いの命を任されました」
「おいおい、大丈夫かよ。先代様の頭はよ」
三度、指先を中心に禍々しき紫紺のオーラの魔力が、満身創痍の勇者へ収束していく。
「私は、先代様の、ヒスロア様の願いを無碍にする暗愚な者たちの排除と、その神聖なる行為をより一層、昇華させるべく、北大国を後にしたのです」
死に際の獣が放つ、最期の咆哮かの如く、鈍い唸り声を上げながら、歯を食いしばる。
「ッッッ!!」
「人は縋るものが無くては生きていけない。金、愛、生、神。秩序が保たれた現代では、大半の無知なる人々が知らず識らずの内に、多くの安全と安心を享受しているでしょう。ですが、魔法討伐時、代を重ねる毎に強大になっていく魔力災害と生命の魔物化に、世界は突如として混沌の渦に巻き込まれ、正しさを見失う者たちもそう少なくはない。ですが、そんな時こそ我々を常に守っていた勇者を、魔王を、崇拝すれば、人々に平穏が訪れるでしょう」
「大層な理想論を宣ってんな」
「そう考えた私は、神の使者として、人々の上に立つこととなりました」
「じゃあ、お前は……?」
己自信が望んでいない筈の問いを投げる。
「えぇ、ヒスロア様。いえ…勇者様。私は、幹部の一人となることに成功しました」
「だとしたら、その身なりはおかしいだろ。それともお前は、その中でも際物の部類か?」
「あぁ、うっかりしていました。勇者様との暗闇での戦闘のままにしていましたね」
セバスは徐に黒き外套を翻し、其は瞬く間に白皚皚さながらの色へと変わっていった。
「あの時のコレクターか。にしては、随分と人格が変わったように見えるな?」
ウェストラは矢継ぎ早に言葉を並べ立て、茫然と立ち尽す勇者に頻りに目配せをする。
「見られていたんですか……お恥ずかしい。つい、過去の血が疼いてしまいましてね」
「本当は単なる欲望の解消を目的とした、体のいい口実なんじゃないか?」
「それは有り得ませんよ。何故ならば、私が此処に赴いたのは、貴方の処理故ですから」
「ハッ、そりゃ御大層な任務だ。にしても、布教ってのは、実物にばっかり頼るんだな」
「何せ、信憑性が遥かに高まりますのでね」
「ったく、俺は道具じゃないんだがな」
「厳重且つ慎重に扱いますので、ご安心を」
「死んだ前提で話してんのか?今、もう一人の俺が術を施してるとも知らずによぉ」
「えぇ、その点も視野に入れています。ですが、どうやらその発言には虚偽が見られるようですね」
「さぁ、どうだろうな?」
ウェストラは緩やかに眼下に視線を向け、大地に臥した身分証目掛けて脚を振り抜く。
キンッと高らかな鋭い音を奏でて、未だ、茫然自失の勇者の足元に金属音が走った。
勇者の虚ろな双眸が、僅かに地に傾く。
「アイシアを助けろっ!勇者ァッッ!!」
その一言に慌ただしく駆け出して、アイシアとともに煌々とした眩い白光に包まれた。
その刹那、疾くにとめどなく滴り落ちた雫と掌を、光の中から差し伸べんとするが…。
ウェストラは静かに微笑んで、囁いた。
「じゃあな」
そして、跡形もなく姿を消した二人。
遂に両足とも立て膝を突き、徐に天を仰ぐ。
「彼女は私が手を下すまでもないと判断しての事だったのですがね……」
「あぁ、知ってるよ」
「では、何故?」
「あいつは勇者だ、理不尽なんざ何度だって覆すさ」
「そうですね……そうでしたね」
二人は静かにほくそ笑む。
「いい天気だな」
光の失った瞳にはもう何も映っていない。
「えぇ、本当に泣かせるような最期ですね」
「そりゃ、何たって俺は西の精鋭だからな」
最後の足掻きと言わんばかりに引き攣った満面の笑みを浮かべる。
「僭越ながら素朴な疑問を問うても?」
「あぁ、何だ?言ってみろよ、糞野郎」
「何故、兜をなさらなかったんですか?」
「ハッ。そんなの一つに決まってんだろ。あの馬鹿たちと一緒に飯が食えねぇだろうが」
「なるほど、その為に今を捨てたと?」
「あぁ、完全に失策だったな」
「何か言い残したことはありますか?」
「そうだな。叶わないのは分かってるが、やっぱ、みんなにごめんって言いたかったな」
その一言を最後に首が宙に舞う。
そして、セバスは虚無に刃を振るう。
空を切った筈の鋒は緋色の鮮血に染まり、
忽然と黒霧が立ち込めるとともに、黒きフードを被った案内人の首が宙に舞う。
「ご武運を、勇者様」
「そうですね。長いお話になってしまうので、簡潔に述べさせて頂きますね」
「あぁ、願わくば、そのまま消えてくれ」
「昔の私は神などと言う曖昧な者には一切、興味を示さぬ愚かなる一人の傭兵でした。数十の戦争経験を経て、数多の研鑽を積んだ、強者の体の一部を収集するのが趣味となり、気付けば、全ての任務を投げ出し、己の快楽のみ没頭する快楽殺人鬼にまで落魄れた頃、私の前に一人の青年が立ちはだかったのです。彼は選定前から自らを25代目の勇者と称し、私との決闘を申し出ました。決して、強さに自信があるようにも見えず、大した戦闘経験も重ねてない学生風情に遅れを取る訳もなく、正直なところ、私の圧勝でした。ですが、最後まで己の携えた体験を抜く事なく、重罪人である私を人として捉えていました。その姿に、そして、その背中を追う貴方の、貴方の勇者たる生き様に、私は魅入られてしまったんです」
「ハッ、イカれ野郎だな」
「そうして、私は彼の右腕にまで上り詰め、ヒスロア様の召使いの命を任されました」
「おいおい、大丈夫かよ。先代様の頭はよ」
三度、指先を中心に禍々しき紫紺のオーラの魔力が、満身創痍の勇者へ収束していく。
「私は、先代様の、ヒスロア様の願いを無碍にする暗愚な者たちの排除と、その神聖なる行為をより一層、昇華させるべく、北大国を後にしたのです」
死に際の獣が放つ、最期の咆哮かの如く、鈍い唸り声を上げながら、歯を食いしばる。
「ッッッ!!」
「人は縋るものが無くては生きていけない。金、愛、生、神。秩序が保たれた現代では、大半の無知なる人々が知らず識らずの内に、多くの安全と安心を享受しているでしょう。ですが、魔法討伐時、代を重ねる毎に強大になっていく魔力災害と生命の魔物化に、世界は突如として混沌の渦に巻き込まれ、正しさを見失う者たちもそう少なくはない。ですが、そんな時こそ我々を常に守っていた勇者を、魔王を、崇拝すれば、人々に平穏が訪れるでしょう」
「大層な理想論を宣ってんな」
「そう考えた私は、神の使者として、人々の上に立つこととなりました」
「じゃあ、お前は……?」
己自信が望んでいない筈の問いを投げる。
「えぇ、ヒスロア様。いえ…勇者様。私は、幹部の一人となることに成功しました」
「だとしたら、その身なりはおかしいだろ。それともお前は、その中でも際物の部類か?」
「あぁ、うっかりしていました。勇者様との暗闇での戦闘のままにしていましたね」
セバスは徐に黒き外套を翻し、其は瞬く間に白皚皚さながらの色へと変わっていった。
「あの時のコレクターか。にしては、随分と人格が変わったように見えるな?」
ウェストラは矢継ぎ早に言葉を並べ立て、茫然と立ち尽す勇者に頻りに目配せをする。
「見られていたんですか……お恥ずかしい。つい、過去の血が疼いてしまいましてね」
「本当は単なる欲望の解消を目的とした、体のいい口実なんじゃないか?」
「それは有り得ませんよ。何故ならば、私が此処に赴いたのは、貴方の処理故ですから」
「ハッ、そりゃ御大層な任務だ。にしても、布教ってのは、実物にばっかり頼るんだな」
「何せ、信憑性が遥かに高まりますのでね」
「ったく、俺は道具じゃないんだがな」
「厳重且つ慎重に扱いますので、ご安心を」
「死んだ前提で話してんのか?今、もう一人の俺が術を施してるとも知らずによぉ」
「えぇ、その点も視野に入れています。ですが、どうやらその発言には虚偽が見られるようですね」
「さぁ、どうだろうな?」
ウェストラは緩やかに眼下に視線を向け、大地に臥した身分証目掛けて脚を振り抜く。
キンッと高らかな鋭い音を奏でて、未だ、茫然自失の勇者の足元に金属音が走った。
勇者の虚ろな双眸が、僅かに地に傾く。
「アイシアを助けろっ!勇者ァッッ!!」
その一言に慌ただしく駆け出して、アイシアとともに煌々とした眩い白光に包まれた。
その刹那、疾くにとめどなく滴り落ちた雫と掌を、光の中から差し伸べんとするが…。
ウェストラは静かに微笑んで、囁いた。
「じゃあな」
そして、跡形もなく姿を消した二人。
遂に両足とも立て膝を突き、徐に天を仰ぐ。
「彼女は私が手を下すまでもないと判断しての事だったのですがね……」
「あぁ、知ってるよ」
「では、何故?」
「あいつは勇者だ、理不尽なんざ何度だって覆すさ」
「そうですね……そうでしたね」
二人は静かにほくそ笑む。
「いい天気だな」
光の失った瞳にはもう何も映っていない。
「えぇ、本当に泣かせるような最期ですね」
「そりゃ、何たって俺は西の精鋭だからな」
最後の足掻きと言わんばかりに引き攣った満面の笑みを浮かべる。
「僭越ながら素朴な疑問を問うても?」
「あぁ、何だ?言ってみろよ、糞野郎」
「何故、兜をなさらなかったんですか?」
「ハッ。そんなの一つに決まってんだろ。あの馬鹿たちと一緒に飯が食えねぇだろうが」
「なるほど、その為に今を捨てたと?」
「あぁ、完全に失策だったな」
「何か言い残したことはありますか?」
「そうだな。叶わないのは分かってるが、やっぱ、みんなにごめんって言いたかったな」
その一言を最後に首が宙に舞う。
そして、セバスは虚無に刃を振るう。
空を切った筈の鋒は緋色の鮮血に染まり、
忽然と黒霧が立ち込めるとともに、黒きフードを被った案内人の首が宙に舞う。
「ご武運を、勇者様」
10
お気に入りに追加
23
あなたにおすすめの小説
不遇職とバカにされましたが、実際はそれほど悪くありません?
カタナヅキ
ファンタジー
現実世界で普通の高校生として過ごしていた「白崎レナ」は謎の空間の亀裂に飲み込まれ、狭間の世界と呼ばれる空間に移動していた。彼はそこで世界の「管理者」と名乗る女性と出会い、彼女と何時でも交信できる能力を授かり、異世界に転生される。
次に彼が意識を取り戻した時には見知らぬ女性と男性が激しく口論しており、会話の内容から自分達から誕生した赤子は呪われた子供であり、王位を継ぐ権利はないと男性が怒鳴り散らしている事を知る。そして子供というのが自分自身である事にレナは気付き、彼は母親と供に追い出された。
時は流れ、成長したレナは自分がこの世界では不遇職として扱われている「支援魔術師」と「錬金術師」の職業を習得している事が判明し、更に彼は一般的には扱われていないスキルばかり習得してしまう。多くの人間から見下され、実の姉弟からも馬鹿にされてしまうが、彼は決して挫けずに自分の能力を信じて生き抜く――
――後にレナは自分の得た職業とスキルの真の力を「世界の管理者」を名乗る女性のアイリスに伝えられ、自分を見下していた人間から逆に見上げられる立場になる事を彼は知らない。
※タイトルを変更しました。(旧題:不遇職に役立たずスキルと馬鹿にされましたが、実際はそれほど悪くはありません)。書籍化に伴い、一部の話を取り下げました。また、近い内に大幅な取り下げが行われます。
※11月22日に第一巻が発売されます!!また、書籍版では主人公の名前が「レナ」→「レイト」に変更しています。

勇者召喚に巻き込まれ、異世界転移・貰えたスキルも鑑定だけ・・・・だけど、何かあるはず!
よっしぃ
ファンタジー
9月11日、12日、ファンタジー部門2位達成中です!
僕はもうすぐ25歳になる常山 順平 24歳。
つねやま じゅんぺいと読む。
何処にでもいる普通のサラリーマン。
仕事帰りの電車で、吊革に捕まりうつらうつらしていると・・・・
突然気分が悪くなり、倒れそうになる。
周りを見ると、周りの人々もどんどん倒れている。明らかな異常事態。
何が起こったか分からないまま、気を失う。
気が付けば電車ではなく、どこかの建物。
周りにも人が倒れている。
僕と同じようなリーマンから、数人の女子高生や男子学生、仕事帰りの若い女性や、定年近いおっさんとか。
気が付けば誰かがしゃべってる。
どうやらよくある勇者召喚とやらが行われ、たまたま僕は異世界転移に巻き込まれたようだ。
そして・・・・帰るには、魔王を倒してもらう必要がある・・・・と。
想定外の人数がやって来たらしく、渡すギフト・・・・スキルらしいけど、それも数が限られていて、勇者として召喚した人以外、つまり巻き込まれて転移したその他大勢は、1人1つのギフト?スキルを。あとは支度金と装備一式を渡されるらしい。
どうしても無理な人は、戻ってきたら面倒を見ると。
一方的だが、日本に戻るには、勇者が魔王を倒すしかなく、それを待つのもよし、自ら勇者に協力するもよし・・・・
ですが、ここで問題が。
スキルやギフトにはそれぞれランク、格、強さがバラバラで・・・・
より良いスキルは早い者勝ち。
我も我もと群がる人々。
そんな中突き飛ばされて倒れる1人の女性が。
僕はその女性を助け・・・同じように突き飛ばされ、またもや気を失う。
気が付けば2人だけになっていて・・・・
スキルも2つしか残っていない。
一つは鑑定。
もう一つは家事全般。
両方とも微妙だ・・・・
彼女の名は才村 友郁
さいむら ゆか。 23歳。
今年社会人になりたて。
取り残された2人が、すったもんだで生き残り、最終的には成り上がるお話。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

凡人がおまけ召喚されてしまった件
根鳥 泰造
ファンタジー
勇者召喚に巻き込まれて、異世界にきてしまった祐介。最初は勇者の様に大切に扱われていたが、ごく普通の才能しかないので、冷遇されるようになり、ついには王宮から追い出される。
仕方なく冒険者登録することにしたが、この世界では希少なヒーラー適正を持っていた。一年掛けて治癒魔法を習得し、治癒剣士となると、引く手あまたに。しかも、彼は『強欲』という大罪スキルを持っていて、倒した敵のスキルを自分のものにできるのだ。
それらのお蔭で、才能は凡人でも、数多のスキルで能力を補い、熟練度は飛びぬけ、高難度クエストも熟せる有名冒険者となる。そして、裏では気配消去や不可視化スキルを活かして、暗殺という裏の仕事も始めた。
異世界に来て八年後、その暗殺依頼で、召喚勇者の暗殺を受けたのだが、それは祐介を捕まえるための罠だった。祐介が暗殺者になっていると知った勇者が、改心させよう企てたもので、その後は勇者一行に加わり、魔王討伐の旅に同行することに。
最初は脅され渋々同行していた祐介も、勇者や仲間の思いをしり、どんどん勇者が好きになり、勇者から告白までされる。
だが、魔王を討伐を成し遂げるも、魔王戦で勇者は祐介を庇い、障害者になる。
祐介は、勇者の嘘で、病院を作り、医師の道を歩みだすのだった。

無限に進化を続けて最強に至る
お寿司食べたい
ファンタジー
突然、居眠り運転をしているトラックに轢かれて異世界に転生した春風 宝。そこで女神からもらった特典は「倒したモンスターの力を奪って無限に強くなる」だった。
※よくある転生ものです。良ければ読んでください。 不定期更新 初作 小説家になろうでも投稿してます。 文章力がないので悪しからず。優しくアドバイスしてください。
改稿したので、しばらくしたら消します

スライムすら倒せない底辺冒険者の俺、レベルアップしてハーレムを築く(予定)〜ユニークスキル[レベルアップ]を手に入れた俺は最弱魔法で無双する
カツラノエース
ファンタジー
ろくでもない人生を送っていた俺、海乃 哲也は、
23歳にして交通事故で死に、異世界転生をする。
急に異世界に飛ばされた俺、もちろん金は無い。何とか超初級クエストで金を集め武器を買ったが、俺に戦いの才能は無かったらしく、スライムすら倒せずに返り討ちにあってしまう。
完全に戦うということを諦めた俺は危険の無い薬草集めで、何とか金を稼ぎ、ひもじい思いをしながらも生き繋いでいた。
そんな日々を過ごしていると、突然ユニークスキル[レベルアップ]とやらを獲得する。
最初はこの胡散臭過ぎるユニークスキルを疑ったが、薬草集めでレベルが2に上がった俺は、好奇心に負け、ダメ元で再びスライムと戦う。
すると、前までは歯が立たなかったスライムをすんなり倒せてしまう。
どうやら本当にレベルアップしている模様。
「ちょっと待てよ?これなら最強になれるんじゃね?」
最弱魔法しか使う事の出来ない底辺冒険者である俺が、レベルアップで高みを目指す物語。
他サイトにも掲載しています。

ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる