13 / 32
金充編
死の幸福
しおりを挟む
「お前、本当にわかっていないなぁ。死っていうものが」
『なにがだ?死が幸福であるということがか?それはないな』
「やっぱシークレットだ…話通じねぇ。いいか!よく聞け!
俺は死というものは人間に必要なものだと思うんだ。『死』それ自体が幸福だとはさらっさら思わねぇ。ただ、死には幸福があると思う。何かあったとき、この先が不安になったとき、現状に本当に絶望したとき。そんなとき、『いつか死ぬから大丈夫』。そう思えることが本当の死の幸せだ!この先絶対死ねない未来なんて想像もしたくないね!」
「いつか…死ねるから…」
「だからさ…おれぁまだ!死ねねぇんだよ!!!!!!!行くぜ翔也さん!!!!!!!!金充さん!!!!!!!!」
「わかった。鎌の援護は任せて」
『無駄というのに。我に攻撃する手段など、ないのだ』
「そうだな!でもよぉ、俺は翔也さんのおかげでよぉ…」
そういいながら手を目一杯に開き、リーパーに向かって突き進む。「グェはハハは!!!!」
リーパーは鎌を振りまわすが、「ヒット、ヒット」金充さんの援護もあって、そのまま足にエンジンを生成してより勢いよく、リーパーを突き抜ける。
『何をやっているというのだ?我に触れたところで無駄なのだよ』
「本当にそうか?今一度自分の体を見てみろよ?」
『そんなわけがない。我に何か起こるはずがない』
「そのまんまだと本当に消えちまうぜ?」
『消える?そんなわけがない。我に何か起こるはずがない』
「だめだ、シークレットが話せてるだけでも凄いんだ。会話通じる訳ねぇか。じゃぁそのまま消えてろ」
『どういうことだ?我に何か起こるはずがな…は?我の体が、透けて………』
「気づくのが遅かったな、もうお前は詰んでんだよ」
「本当にあなたは馬鹿なんですね」
『な、なぜだ!我に、人間の攻撃が効くはずが!』
翔也さんを取り込んだときに新しく手に入った能力、「ソウルイート」。すべての魂を持ち主の「素体」から取り出すことができ、更にそのまま自分に取り込んだり、逆に外界に投げ出すこともできる。
「おまえの魂を一部だけ抜き取ったんだよ。どうだ?人間に殺される気分は?」
『なぜだ!?なぜだ!?我は!我はぁぁぁぁ!!!!』
「まぁ、もう二度と来んなよ」
「あなたは消えるべきですよ」
『嫌だ!嫌だァァァァァァァ!!!!!』
「あの…照黄さん…死ってなんなんでしょうね?」
「わかんねぇな。俺はシークレットと戦って、翔也さんと一緒に死ぬかもしれねぇし、金充さんと一緒に死ぬかもしれねぇ」
「そうですよね…」
「でもさ、少なくとも、生きてる人には絶対に死っていうのが付き纏うし、それは俺らだけじゃない。単に、俺らの死因がこれになるかもってだけだ。それはそれで、『生きてる』ってことじゃないか?」
「…………実は、まだ自殺しよっかなって思ってたんですよ。でも…照黄さん…あなたのお陰で、救われたんです。ありがとうございます…」
「え、あ、あぁ…。今度は、俺が、人を、救ったのか…?」
「それじゃ、とりあえず銃の手入れしないとですね」
「俺もオーブの整理しなきゃな」
「お互い頑張りましょう!」「そうだな」
『なにがだ?死が幸福であるということがか?それはないな』
「やっぱシークレットだ…話通じねぇ。いいか!よく聞け!
俺は死というものは人間に必要なものだと思うんだ。『死』それ自体が幸福だとはさらっさら思わねぇ。ただ、死には幸福があると思う。何かあったとき、この先が不安になったとき、現状に本当に絶望したとき。そんなとき、『いつか死ぬから大丈夫』。そう思えることが本当の死の幸せだ!この先絶対死ねない未来なんて想像もしたくないね!」
「いつか…死ねるから…」
「だからさ…おれぁまだ!死ねねぇんだよ!!!!!!!行くぜ翔也さん!!!!!!!!金充さん!!!!!!!!」
「わかった。鎌の援護は任せて」
『無駄というのに。我に攻撃する手段など、ないのだ』
「そうだな!でもよぉ、俺は翔也さんのおかげでよぉ…」
そういいながら手を目一杯に開き、リーパーに向かって突き進む。「グェはハハは!!!!」
リーパーは鎌を振りまわすが、「ヒット、ヒット」金充さんの援護もあって、そのまま足にエンジンを生成してより勢いよく、リーパーを突き抜ける。
『何をやっているというのだ?我に触れたところで無駄なのだよ』
「本当にそうか?今一度自分の体を見てみろよ?」
『そんなわけがない。我に何か起こるはずがない』
「そのまんまだと本当に消えちまうぜ?」
『消える?そんなわけがない。我に何か起こるはずがない』
「だめだ、シークレットが話せてるだけでも凄いんだ。会話通じる訳ねぇか。じゃぁそのまま消えてろ」
『どういうことだ?我に何か起こるはずがな…は?我の体が、透けて………』
「気づくのが遅かったな、もうお前は詰んでんだよ」
「本当にあなたは馬鹿なんですね」
『な、なぜだ!我に、人間の攻撃が効くはずが!』
翔也さんを取り込んだときに新しく手に入った能力、「ソウルイート」。すべての魂を持ち主の「素体」から取り出すことができ、更にそのまま自分に取り込んだり、逆に外界に投げ出すこともできる。
「おまえの魂を一部だけ抜き取ったんだよ。どうだ?人間に殺される気分は?」
『なぜだ!?なぜだ!?我は!我はぁぁぁぁ!!!!』
「まぁ、もう二度と来んなよ」
「あなたは消えるべきですよ」
『嫌だ!嫌だァァァァァァァ!!!!!』
「あの…照黄さん…死ってなんなんでしょうね?」
「わかんねぇな。俺はシークレットと戦って、翔也さんと一緒に死ぬかもしれねぇし、金充さんと一緒に死ぬかもしれねぇ」
「そうですよね…」
「でもさ、少なくとも、生きてる人には絶対に死っていうのが付き纏うし、それは俺らだけじゃない。単に、俺らの死因がこれになるかもってだけだ。それはそれで、『生きてる』ってことじゃないか?」
「…………実は、まだ自殺しよっかなって思ってたんですよ。でも…照黄さん…あなたのお陰で、救われたんです。ありがとうございます…」
「え、あ、あぁ…。今度は、俺が、人を、救ったのか…?」
「それじゃ、とりあえず銃の手入れしないとですね」
「俺もオーブの整理しなきゃな」
「お互い頑張りましょう!」「そうだな」
0
お気に入りに追加
2
あなたにおすすめの小説
ママと中学生の僕
キムラエス
大衆娯楽
「ママと僕」は、中学生編、高校生編、大学生編の3部作で、本編は中学生編になります。ママは子供の時に両親を事故で亡くしており、結婚後に夫を病気で失い、身内として残された僕に精神的に依存をするようになる。幼少期の「僕」はそのママの依存が嬉しく、素敵なママに甘える閉鎖的な生活を当たり前のことと考える。成長し、性に目覚め始めた中学生の「僕」は自分の性もママとの日常の中で処理すべきものと疑わず、ママも戸惑いながらもママに甘える「僕」に満足する。ママも僕もそうした行為が少なからず社会規範に反していることは理解しているが、ママとの甘美な繋がりは解消できずに戸惑いながらも続く「ママと中学生の僕」の営みを描いてみました。
カノコイ3~彼女だって恋をしたい。燥華婦人(ミセス・ドライフ
YHQ337IC
SF
もうマヂ無理。戦争イヤ。ウチらは召喚勇者呼ぶョ。彗星ハイフォンに引き籠った魔娘達はリアル世界からチート能力者を召喚し異世界の天下統一を頼む。支配者たちは扉の向こうのリアル世界制圧を企んでいた。
異世界の国連軍は腕利きの母娘に事態収拾を依頼するが両世界を巻き込む大戦争に発展。チートVS魔法。リアルVS異世界!
カレンダー・ガール
空川億里
SF
月の地下都市にあるネオ・アキバ。そこではビースト・ハントと呼ばれるゲーム大会が盛んで、太陽系中で人気を集めていた。
優秀なビースト・ハンターの九石陽翔(くいし はると)は、やはりビースト・ハンターとして活躍する月城瀬麗音(つきしろ せれね)と恋に落ちる。
が、瀬麗音には意外な秘密が隠されていた……。
アーク・エモーション:デジタルヒーロー
夕闇ポルカ
SF
未来都市オメガ・ゼロで孤独な生活を送る16歳の少女、レイナ。彼女の退屈な日常が一変するのは、ある日ネットカフェで見つけた謎のアプリ「アーク・エモーション」を起動した時から。画面から現れたのは、実は都市の安全を守るために設計されたAIヒーロー、アークだった。
レイナとアークは、最初はただのデジタルと人間の奇妙なコンビに過ぎなかったが、次第に深い絆を育んでいく。しかし、都市には影で操る謎の敵ヴァニタスが潜んでおり、アークの力を狙っていた。
蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる
フルーツパフェ
大衆娯楽
転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。
一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。
そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!
寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。
――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです
そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。
大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。
相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。
無能力者と神聖欠陥
島流十次
SF
一度崩壊した世界は生まれ変わり、それから特に成長したのは人類の「脳開発」だった。頚椎にチップが埋め込まれ、脳が発達し、人は超能力を手にするようになり、超能力を扱えるものは「有能」と呼ばれる。しかし、チップを埋め込まれても尚能力を持てない者は多数いた。「無能」は『石頭』と揶揄され、第二新釜山に住む大学生、ググもまた、『石頭』であった。ある日、アルバイト先で、一人の奇妙な「有能」の少女と出会ってから、ググの日常はそれまでとは大きく変わってゆく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる