異世界修学旅行で人狼になりました。

ていぞう

文字の大きさ
上 下
148 / 177
第五章 獣人国編

第148話 嘘はいけないわ

しおりを挟む
レンとイツキはゲラニの修道院の一室に居た。
目の前にはキヨエ、キリコ、そしてウタが居る。
ウタがレンを見ている

「レン君、イツキ君、どうしたの?それより無事だった?戦争へ行ってたんでしょ?」

レンがウタを見つめ返す。

「ああ、無事だった・・というか俺は死にかけたし、イツキは一度死んだぞ。オイ。」

「え?」

「ええ、死にました。でもヒナさんの力で蘇生しました。ヒナさん、すごいです。」

レンとイツキは、それまでのことを3人に説明した。
キリコとウタは頷いているが、キヨエは二人の言葉を信じようとしない。

「レン君、イツキ君、二人が苦労をしたのは認めるけど、嘘はいけないわ。死んだ人が生き返るはずないもの。それにヘレナさんがそんな残酷なことをするはずないもの。私達をここまで導いてくれたのはヘレナさんよ?」

キリコがキヨエに向く。

「キヨちゃん。レンもイツキも嘘なんて言ってないわ。全部本当の事よ。イツキは一度死んだ。間違いないわ。」

「キリコさん。どうしてそんなことがわかるの?普通に考えればわかるでしょ?死者が蘇るなんてあり得ないわ。ヘレナさんのことだって・・・」

キリコは『真偽判定』のことをキヨエに話そうかどうか迷った。
自分のスキルを他人に話せば、その効果は薄れる。
誰だって自分の心を覗かれると知っていたら心を閉ざそうとするに決まっている。
だから、キリコは自分のスキルを信用できるウタにしか話してなかったのだ。

ウタがキリコの心を察したように話し始めた。

「イツキ君が死んだかどうかは別にして、レン君とイツキ君が私達を助けに来てくれたのは事実です。今は安全かも知れないけど、いつか私達も戦場へ連れ出されるかも知れません。だったら、今、逃げましょう。」

キヨエは黙り込む。
キリコがレンを向く。

「で、どうやって、ここから逃げる。ここにいる女性徒は私達を含めて20名よ。大丈夫なの?」

「大丈夫だ。外でソウが待っている。ソウは空間移動できる装置を持っている。だから一度に逃げ出せるぞ。オイ。」

キヨエが目を大きく開ける。

「ソウ君?本田君?あの殺人犯の?」

イツキがキヨエを見返す。

「ソウ君はダニクさんを殺していないです。それどころかダニクさんを助けようとしたのに、それをヘレナが・・」

「ヘレナさんが?何をしたって言うの?」

「ダニクさんを殺したそうです。」

「ウソよ、絶対そんなのウソだわ。」

キヨエが立ち上がって部屋から出ようとした。
それをキリコが止める。

「キヨちゃん。何処行くの?」

「舎監さんを呼びます。レン君もイツキ君もここへ入ってはいけないはずです。それに戦場にいるはずの二人がここにいるなんて、何かおかしいです。本田君と何かを企んでいるのかも知れませんわ。」

レンとイツキが焦って口を開く。

「違うって。本当に助けに来たんだ。オイ」
「そうです。僕達本当に皆さんを救助に来たんですよ。」

キヨエの口調が厳しくなった。

「そんなこと言っても、私は信じませんよ。ヘレナさんとヒュドラ様が私を裏切るはずないもの。それとも何か証拠でもあるの?」

イツキが困った顔をした。

「証拠と言われましても・・・あっ・・そうだ。レン君はウタさんの事が好きです。好きな女性を裏切る男はいません。」

レンが「あっ」と言う顔をした。
キリコが頷いて言った。

「今のイツキの言葉も本物よ。」

ウタの顔が少し赤くなる。

レンがイツキの頭をこづいた。

「痛い。」

「お前は馬鹿か。オイ」

「だって。・・・」

ウタもキヨエを止める。

「キヨちゃん。キヨちゃんの疑いの気持ちもわかるわ。でも、少し待って。レン君達が悪意をもってここへ来たとは思えない。それに私、ここを出たいの。少々危険でも自由が欲しいの。みんなだってそうだと思うわ。だから。ねっ。時間をちょうだい。先生。」

キヨエはウタの言葉を聞いて大人しくなった。

「わかったわ。ウタさん。皆で話し合いましょう。ここに居るのか、出て行くのか。だからレン君、イツキ君。一度帰って。今日中に結論を出すから。黙って出て行けば誰にも言わないわ。」

レンが頷いた。

「わかった先生。一度外に出るから、皆で話し合ってくれ。でも時間はあまりないよ。ヘレナから連絡が入っているかも知れない。」

レンは懐から救命ボールを出してウタに渡した。

「何これ?」

「これは無線機だ。ここを押すとソウに繋がる。結論が出たらそれを使うんだ。。」

「わかったわ。」

「できるだけ、急げよ。」

「うん。」

レンとイツキは3人を部屋に残し建物の外へ出た。

物置の陰でソウが待っている。
ソウがレンを見つけて近寄る

「どうだった?」

レンはクビを振る。

「キヨちゃんが俺達のことを信じない。でもウタとキリコは信じてくれたよ。他の生徒とも話し合うってさ。」

「そうか~。あまり時間が無いと思うんだがな。一度帰るか。」

「そうだね。」

3人はキューブへ戻った。
3人はキューブの地下室で話し合っている。
俺は二人から修道院内での出来事の説明を受けた。
キヨエはヘレナの術中に落ちているようだ。

「キヨちゃん、ヘレナに騙されていると気がつかないだろうな。」

「うん。俺だって最初はヘレナを信じていたからな。オイ」

「そうですよ。僕だって殺されるまではヘレナのこと信じてましたからね。」

(いよいよになれば、キヨちゃんを置いていくしか無いかも・・)

「他の生徒はどうだろう?」

「ウタとキリコは絶対に来る。その他の生徒はキヨちゃんに付くかも知れないな。」

「皆、逃げれば良いのにね。ウタさんとキリコさんが説得してくれると思います。」

いくら考えても仕方ない。
俺はウタからの連絡が来るまで、用心の為に修道院を見張ることにした。

「タイチさん」

『ほい。なんじゃ?』

「ドローン飛ばして修道院を見張ってください。何か変化があれば教えてください。」

『よっしゃ』

地下室のスクリーンにドローンからの映像が流れる。
レンとイツキもその映像を見ている。

修道院を出てから3時間ほど経過してあたりは薄暗くなった。

「ずいぶん、時間がかかっているな。」

「そうだな。ちゃんと急げよと言ってきたんだけどね。オイ」

スクリーンを見ていたイツキが手招きをした。

「ソウ君、レン君。」

「どうした?イツキ」

イツキはスクリーンを指さす。

スクリーンは修道院の上空から修道院とその周囲を映し出しているが、画像の端の方から武装した集団が修道院へ近づいている。

おそらくゲラニの兵士だ。
その数、およそ100人。

兵士は修道院へ近づくと10人くらいが建物の中へ入り、残った者は修道院を取り囲むように建物や木立の陰に隠れた。
イツキがつぶやく。

「どうして?」

「キリコ達が裏切ったのか?オイ」

「いやキリコたちじゃ無いだろ。たぶん先生だ。」

キヨエはレン達の言葉に耳を貸さなかった。
ヘレナに洗脳されているのだろう。

レンが不安そうにこちらを向く。

「どうする?」

俺は笑顔で答えた。

「なーに。大丈夫。待ち伏せされていることがわかっていれば、どうってことないさ。」

イツキも不安そうだ。

「大丈夫なの?」

「大丈夫。まかせとけって。ハハ」

その時ウタに渡した救命ボールのスイッチが入った。

「レン君?イツキ君?」

ウタの声だ。
レンがマイクに向かってしゃべる。

「レンだ。ウタ。どうぞ。」

「レン君ね。結果が出たわ。私とキリコさん、それにミキちゃん達7人は逃げる。他の女性徒はキヨちゃんと一緒に残るそうよ。説得したけどだめだった。」

「ウタ。ソウだ。迎えに行くからさっきの部屋で待っていろ。全部で9名だな。」

「ソウ君!元気?大丈夫?」

「ああ、大丈夫だ。すぐに行く。裏庭まで行くから連絡したら降りてきて。」

「うん、わかった。9人よ。部屋で待っているわ。」

この会話は清恵達も聞いているはずだ。

レンが不思議そうにしている。

「100人相手に戦うのか?オイ」

俺はニヤリとした。

「戦わないよ。逃げるだけ。まぁ見ていろ。レンとイツキはこの部屋で待ってて。そこの壁からウタが出てくるから、出てきたら抱きしめてやれ。アハハ。」

レンが俺を殴るふりをした。

「じゃ、いってくらぁ。」

「きをつけてな。オイ。」

「きをつけてね。」

俺はキューブを出て『ソラ』を起動した。
修道院の周囲は兵士だらけだから地上からは絶対に近づけない。
修道院の上空からウタ達のいる部屋のベランダに飛びおりるつもりだった。

ソウがソラで出発する3時間前。

ウタとキリコは各部屋をまわって、同級生達にレン達が救助に来ていたことを説明していた。
ほとんどの生徒は、修道院の生活に嫌気がさしていて自由を求めていた。
だからウタ達の誘いに積極的に乗ろうとしていたが、それをキヨエが阻止しようとウタ達とは逆の説得をしていた。

キヨエにすれば修道院を出ることはヘレナとヒュドラに対する裏切りで、キヨエ自身は絶対に脱出する気にならなかった。

それに自分の監督下の生徒が脱走することでヘレナから叱責をうけることを極度に恐れていたのだ。
最終的に修道院を脱出するのはウタ、キリコ、そしてウタと仲の良い「ミキ」達7名、合計9名ということになった。

他の10名の生徒も最初ウタの説明を受けて脱出しようと決めていたがキヨエの

「貴方達、もし脱走がばれたら、逃走罪で死刑になるわよ。先生はそんな危険な行為を許すわけにいきません。貴方達が死刑になるなんて先生は耐えられません。もう一度ゆっくり考えてみて。本田君は同級生かも知れないけど、殺人犯なのよ。そんな人を信用できるはずないでしょ?」

という言葉に意思をくじかれ残留し、キヨエと共に行動することになった。
キヨエの前にキリコが立つ。

「わかったわ先生。先生の邪魔はしないから自由にして。でも私達のことも邪魔しないでね。私はレンとイツキの言ったことを信じて、ここから出る。自由の無い生活よりも危険でも良いから自分らしい生活をしたいの。それと先生最後に言っておくわね。ヘレナの叱責を恐れて他の生徒の自由まで奪わないで。」

キヨエは少し青ざめた。

「何を言っているのキリコさん。私はただ教え子の身を案じて・・・」

「もう、そんなの良いから!!私にはわかるの先生の心が!!」

キリコはそう言ってキヨエの元を離れた。
キリコにかわってウタが皆の前に立った。

「それじゃぁ今から連絡するわね。」

ウタは救命ボールを取りだしレン達と連絡をとった。
そしてソウが無線に出て

「ああ、大丈夫だ。すぐに行く。裏庭まで行くから連絡したら降りてきて。」

キヨエはウタとソウの連絡を聞いた後、一人部屋を出た。
キヨエは修道院一階にある舎監部屋へ入った。
部屋の中には修道院で唯一の男性である修道士が椅子に座っていた。

「舎監さん。すみません説得に失敗しました。9名が脱走しそうです。」

修道士はゆっくりとキヨエを振り返った。

「わかりました。それで、いつ来ます?」

「すぐに来るそうです。裏庭に集合するようです。」

「わかりました。兵士はすでに手配済みです。裏庭の近くを厳重警戒しましょう。」

キヨエは少し緊張しているようで顔色が悪い。

「あの~それで、ヘレナ様にはどのように・・」

「大丈夫ですよ。貴方が裏切っていないことは私がしっかり証明してあげます。」

キヨエの顔に血の気が戻った。

しおりを挟む
感想 7

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します

白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。 あなたは【真実の愛】を信じますか? そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。 だって・・・そうでしょ? ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!? それだけではない。 何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!! 私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。 それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。 しかも! ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!! マジかーーーっ!!! 前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!! 思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。 世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。

公国の後継者として有望視されていたが無能者と烙印を押され、追放されたが、とんでもない隠れスキルで成り上がっていく。公国に戻る?いやだね!

秋田ノ介
ファンタジー
 主人公のロスティは公国家の次男として生まれ、品行方正、学問や剣術が優秀で、非の打ち所がなく、後継者となることを有望視されていた。  『スキル無し』……それによりロスティは無能者としての烙印を押され、後継者どころか公国から追放されることとなった。ロスティはなんとかなけなしの金でスキルを買うのだが、ゴミスキルと呼ばれるものだった。何の役にも立たないスキルだったが、ロスティのとんでもない隠れスキルでゴミスキルが成長し、レアスキル級に大化けしてしまう。  ロスティは次々とスキルを替えては成長させ、より凄いスキルを手にしていき、徐々に成り上がっていく。一方、ロスティを追放した公国は衰退を始めた。成り上がったロスティを呼び戻そうとするが……絶対にお断りだ!!!! 小説家になろうにも掲載しています。  

異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい

増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。 目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた 3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ いくらなんでもこれはおかしいだろ!

魅了が解けた貴男から私へ

砂礫レキ
ファンタジー
貴族学園に通う一人の男爵令嬢が第一王子ダレルに魅了の術をかけた。 彼女に操られたダレルは婚約者のコルネリアを憎み罵り続ける。 そして卒業パーティーでとうとう婚約破棄を宣言した。 しかし魅了の術はその場に運良く居た宮廷魔術師に見破られる。 男爵令嬢は処刑されダレルは正気に戻った。 元凶は裁かれコルネリアへの愛を取り戻したダレル。 しかしそんな彼に半年後、今度はコルネリアが婚約破棄を告げた。 三話完結です。

せっかくのクラス転移だけども、俺はポテトチップスでも食べながらクラスメイトの冒険を見守りたいと思います

霖空
ファンタジー
クラス転移に巻き込まれてしまった主人公。 得た能力は悪くない……いや、むしろ、チートじみたものだった。 しかしながら、それ以上のデメリットもあり……。 傍観者にならざるをえない彼が傍観者するお話です。 基本的に、勇者や、影井くんを見守りつつ、ほのぼの?生活していきます。 が、そのうち、彼自身の物語も始まる予定です。

私の薬華異堂薬局は異世界につくるのだ

柚木 潤
ファンタジー
 薬剤師の舞は、亡くなった祖父から託された鍵で秘密の扉を開けると、不思議な薬が書いてある古びた書物を見つけた。  そしてその扉の中に届いた異世界からの手紙に導かれその世界に転移すると、そこは人間だけでなく魔人、精霊、翼人などが存在する世界であった。  舞はその世界の魔人の王に見合う女性になる為に、異世界で勉強する事を決断する。  舞は薬師大学校に聴講生として入るのだが、のんびりと学生をしている状況にはならなかった。  以前も現れた黒い影の集合体や、舞を監視する存在が見え隠れし始めたのだ・・・ 「薬華異堂薬局のお仕事は異世界にもあったのだ」の続編になります。  主人公「舞」は異世界に拠点を移し、薬師大学校での学生生活が始まります。  前作で起きた話の説明も間に挟みながら書いていく予定なので、前作を読んでいなくてもわかるようにしていこうと思います。  また、意外なその異世界の秘密や、新たな敵というべき存在も現れる予定なので、前作と合わせて読んでいただけると嬉しいです。  以前の登場人物についてもプロローグのに軽く記載しましたので、よかったら参考にしてください。  

冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました

taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件 『穢らわしい娼婦の子供』 『ロクに魔法も使えない出来損ない』 『皇帝になれない無能皇子』 皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。 だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。 毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき…… 『なんだあの威力の魔法は…?』 『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』 『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』 『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』 そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。

処理中です...