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32話
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内臓が出ることはなかったものの、腰とお尻にはものすごいダメージを負った。脚には力が入らず、未だナカにリベルが入っているような妙な感覚がある。
事が終わった後はすぐに寝てしまい、起きたら絶対に怒ってやろうと思っていた。思っていたのに。
あまりにも優しい顔で俺の頭を撫でているもんだから戦意を削がれた。
「おはよう」
「......はよ」
「身体は?痛むか?」
「......めちゃくちゃ痛い」
「だよな。だけどあれはお前が悪い」
「な、なんで俺が....」
「ヒートの時はほとんどヤることしか考えられなくなる。そんな時に好きな奴から誘われてみろ。そりゃタガも外れるだろ」
「は.........?」
「ったく、俺がどんだけ我慢してたと思ってる。あっさり線越えてきやがって」
待って待って?今さらっとなんか言わなかった?
「......え、と....手振り払ったのは....?」
「触ったらもっと触りたくなるだろ。あの時は正直匂いだけでもやばかった」
頭を撫でていた手がするりと頬を撫ぜる。
そうか...拒否られたわけじゃなかったんだ.....。
「ん?どうした?」
「あ....、リベルがそんなふうに思ってるなんて、知らなくて....」
「ああ、男同士の恋愛は一般的ではなかったんだろ?仕方ない。それより、お前の気持ちを聞かせてくれないか?あの時どうして誘ったのか」
「......俺、男好きになったことなくて....。だから自分の気持ちよくわかんなくて。......その、リベルのを抵抗なく触れるなら気持ちはっきりするかなって....」
今思うとけっこう最低な理由だな...。
言っててちょっと恥ずかしくなってきて目を伏せた。
「ふ~ん?じゃあ触ってみるか?」
「っ!いいっ!もうわかったから!」
「それで?」
頬に添えていた手を今度は顎へと滑らせ上を向かされる。金色の瞳に見据えられドクンと心臓が跳ねた。
「............すき。......たぶん」
「ふっ、多分なのか?」
「だ、だって自分でも信じられなくて——んっ...ぁ....ん....」
昨日とは違ってとても優しいキスだ。
ねっとりと舌を絡められ、舌裏などをくすぐられる。それだけなのに背筋がぞくりと震えた。
「今はそれでいい」
わー!!もう!心臓爆発するからっ!あなたは自分がイケメンだってこと自覚してくださいっ!
「そっ、それより!こんな事してる場合じゃないんじゃ!?」
あからさまに話を逸らすとリベルは喉の奥でくつくつと笑いながら口を開いた。
「ああ、それについては心配しなくていい。もう終わった」
「へ........?」
終わった....。終わった?え?戦争が?嘘でしょ?
「終わったつってもまだやることはたくさん残ってんだよ。お前は何もしてないんだから動けるなら働け」
「!?」
突然声がしたと思えば開け放たれた扉の前で仁王立ちしているラージュ副団長の姿があった。
「はぁ...、勝手に入るな」
こ、こんないかにも事後です、みたいなとこ見られるなんて...!それも女の人に!
あまりの恥ずかしさに布団を引き上げるとラージュ副団長は「へぇ」と少し驚いたような声を上げた。
「ガキかと思ってたけどいい表情するな。俄然興味が湧いてきた」
「!?」
「湧くな。俺のだ。すぐ行くから」
リベルに布団を頭まで被らされ途端に視界が暗くなる。
お、俺のって言った...!
嬉しさと羞恥に身悶えしながらそのままの状態で話が続いた。
「チヒロ、後で薬と昼飯を持ってこさせる。その時に説明もするように言っておくから休んでろよ」
「わ、わかった」
事が終わった後はすぐに寝てしまい、起きたら絶対に怒ってやろうと思っていた。思っていたのに。
あまりにも優しい顔で俺の頭を撫でているもんだから戦意を削がれた。
「おはよう」
「......はよ」
「身体は?痛むか?」
「......めちゃくちゃ痛い」
「だよな。だけどあれはお前が悪い」
「な、なんで俺が....」
「ヒートの時はほとんどヤることしか考えられなくなる。そんな時に好きな奴から誘われてみろ。そりゃタガも外れるだろ」
「は.........?」
「ったく、俺がどんだけ我慢してたと思ってる。あっさり線越えてきやがって」
待って待って?今さらっとなんか言わなかった?
「......え、と....手振り払ったのは....?」
「触ったらもっと触りたくなるだろ。あの時は正直匂いだけでもやばかった」
頭を撫でていた手がするりと頬を撫ぜる。
そうか...拒否られたわけじゃなかったんだ.....。
「ん?どうした?」
「あ....、リベルがそんなふうに思ってるなんて、知らなくて....」
「ああ、男同士の恋愛は一般的ではなかったんだろ?仕方ない。それより、お前の気持ちを聞かせてくれないか?あの時どうして誘ったのか」
「......俺、男好きになったことなくて....。だから自分の気持ちよくわかんなくて。......その、リベルのを抵抗なく触れるなら気持ちはっきりするかなって....」
今思うとけっこう最低な理由だな...。
言っててちょっと恥ずかしくなってきて目を伏せた。
「ふ~ん?じゃあ触ってみるか?」
「っ!いいっ!もうわかったから!」
「それで?」
頬に添えていた手を今度は顎へと滑らせ上を向かされる。金色の瞳に見据えられドクンと心臓が跳ねた。
「............すき。......たぶん」
「ふっ、多分なのか?」
「だ、だって自分でも信じられなくて——んっ...ぁ....ん....」
昨日とは違ってとても優しいキスだ。
ねっとりと舌を絡められ、舌裏などをくすぐられる。それだけなのに背筋がぞくりと震えた。
「今はそれでいい」
わー!!もう!心臓爆発するからっ!あなたは自分がイケメンだってこと自覚してくださいっ!
「そっ、それより!こんな事してる場合じゃないんじゃ!?」
あからさまに話を逸らすとリベルは喉の奥でくつくつと笑いながら口を開いた。
「ああ、それについては心配しなくていい。もう終わった」
「へ........?」
終わった....。終わった?え?戦争が?嘘でしょ?
「終わったつってもまだやることはたくさん残ってんだよ。お前は何もしてないんだから動けるなら働け」
「!?」
突然声がしたと思えば開け放たれた扉の前で仁王立ちしているラージュ副団長の姿があった。
「はぁ...、勝手に入るな」
こ、こんないかにも事後です、みたいなとこ見られるなんて...!それも女の人に!
あまりの恥ずかしさに布団を引き上げるとラージュ副団長は「へぇ」と少し驚いたような声を上げた。
「ガキかと思ってたけどいい表情するな。俄然興味が湧いてきた」
「!?」
「湧くな。俺のだ。すぐ行くから」
リベルに布団を頭まで被らされ途端に視界が暗くなる。
お、俺のって言った...!
嬉しさと羞恥に身悶えしながらそのままの状態で話が続いた。
「チヒロ、後で薬と昼飯を持ってこさせる。その時に説明もするように言っておくから休んでろよ」
「わ、わかった」
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