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番外編
日常小話
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子供ができる前の話です。
・早起き(伊織目線)
今日は郁人だけ早朝会議があり、朝が苦手な郁人は昨日、できたら起こしてほしい、と言うので二つ返事で了承した。
「郁人、朝だぞ」
「んん..........」
もぞもぞと布団が動き、一度は起きたようだが再び夢の中に入ってしまう。
「こら、寝るな。今日会議だろ?遅刻するぞ」
「.........うー......。.....朝早くに会議する意味がわからないんですけど......」
「気持ちはわかるけど頑張れ」
「んー........、伊織さんがキスしてくれたら頑張れそう」
「は!?」
そう言って再び目を閉じる。
こいつはたまにこういった甘え方をしてくるから困る。一応ゆすってみたが、起きる気はないようだ。
それで遅刻したら自業自得なんだろうけど、周りからなんで起こしてやらなかったんだと言われるのも目に見える。
意を決して郁人に顔を近づけた。
ちゅっ、というリップ音を奏で、頬に唇を落とす。
なんとなく唇にしたら大変なことになりそうで頬にしてみたのだが、頬に触れた直後にカッと目が見開かれた。
「ぅわっ!」
そのまま引き寄せられ、郁人の上に倒れ込む。
「なにして...んんっ!」
突然唇を塞がれ、当然のように入ってきた舌で口内を蹂躙される。
「ちょ...んっ、は...、んぅっ....」
こうなるのが嫌だったのになぜこうなったんだ。
息が苦しくなってから、ようやく離れた。
「なんか頬にされる方がエロくないですか?ムラっときちゃったんですけど」
嘘だろ!?そうならない為に頬にしたのに逆効果ってこと!?
「っ!郁人っ、もうほんとに起きないと...!」
「んー、伊織さんなんでこんないい匂いするんですか?」
「ぁっ、話を聞け!やっ...!嗅ぐなって...!んんっ...、んっ、押し付けんなっ...!」
「伊織さんがエロいのが悪いです」
「なっ!?人のせいにすんなっ...!ぁっ、ばかっ、遅刻するって...!」
別の意味で遅刻しかけたのは言うまでもない。
・ホラー(郁人視点)
伊織さんは怖いのが苦手だ。
だけど、俺がホラーを見る時は必ず付き合ってくれる。無理して付き合わなくてもいいと言ったことはあるけど、怖いもの見たさもあるのだろう。
そんな伊織さんの鑑賞スタイルは死ぬほど可愛い。
ソファに両膝を立てて座り、さらにクッションを抱える。しかも時間が経つにつれ、俺の方に寄ってくるのだ。
そして、今現在もその状態で、肩がぴったりくっついている。
「ひっ....!」
俺はもうテレビなんて見ていなくて、怖かったのかクッションで顔を隠す伊織さんしか目に入らない。
「っ!?もう!びっくりするから触んなって!」
我慢できずに服の中に手を滑り込ませ、横腹をさらりと撫でれば大袈裟なくらい体が跳ねた。
「いやー、可愛くてつい」
「お前、可愛いって言えば許されると思ってるだろ」
「違うんですか?」
「違う!っ、だから触んなって!見てるんじゃないのかよっ...!」
「伊織さん見てる方が楽しいんで」
「なにバカなこと...っぁ、んっ...。もう...、いつもこうなるじゃんか....っ」
「伊織さんだって期待してるくせに」
「してな...んぁ!ぁっ、んんっ...」
「じゃあなんでここ、こんなにパンパンなんですか?まだ少ししか触ってないのに」
抱えていたクッションを取り上げ、既に盛り上がった部分を押しつぶす。
恥ずかしそうに背ける顔も、全部可愛い。
「郁人が、触るから....」
「あー、可愛すぎる」
「わっ...んむっ....ん...は、んっ....ぁ」
押し倒してキスをすれば、すぐに力が抜けてトロけた顔を見せてくれる。
毎回この調子では見終える日は来ないかもしれない。
・早起き(伊織目線)
今日は郁人だけ早朝会議があり、朝が苦手な郁人は昨日、できたら起こしてほしい、と言うので二つ返事で了承した。
「郁人、朝だぞ」
「んん..........」
もぞもぞと布団が動き、一度は起きたようだが再び夢の中に入ってしまう。
「こら、寝るな。今日会議だろ?遅刻するぞ」
「.........うー......。.....朝早くに会議する意味がわからないんですけど......」
「気持ちはわかるけど頑張れ」
「んー........、伊織さんがキスしてくれたら頑張れそう」
「は!?」
そう言って再び目を閉じる。
こいつはたまにこういった甘え方をしてくるから困る。一応ゆすってみたが、起きる気はないようだ。
それで遅刻したら自業自得なんだろうけど、周りからなんで起こしてやらなかったんだと言われるのも目に見える。
意を決して郁人に顔を近づけた。
ちゅっ、というリップ音を奏で、頬に唇を落とす。
なんとなく唇にしたら大変なことになりそうで頬にしてみたのだが、頬に触れた直後にカッと目が見開かれた。
「ぅわっ!」
そのまま引き寄せられ、郁人の上に倒れ込む。
「なにして...んんっ!」
突然唇を塞がれ、当然のように入ってきた舌で口内を蹂躙される。
「ちょ...んっ、は...、んぅっ....」
こうなるのが嫌だったのになぜこうなったんだ。
息が苦しくなってから、ようやく離れた。
「なんか頬にされる方がエロくないですか?ムラっときちゃったんですけど」
嘘だろ!?そうならない為に頬にしたのに逆効果ってこと!?
「っ!郁人っ、もうほんとに起きないと...!」
「んー、伊織さんなんでこんないい匂いするんですか?」
「ぁっ、話を聞け!やっ...!嗅ぐなって...!んんっ...、んっ、押し付けんなっ...!」
「伊織さんがエロいのが悪いです」
「なっ!?人のせいにすんなっ...!ぁっ、ばかっ、遅刻するって...!」
別の意味で遅刻しかけたのは言うまでもない。
・ホラー(郁人視点)
伊織さんは怖いのが苦手だ。
だけど、俺がホラーを見る時は必ず付き合ってくれる。無理して付き合わなくてもいいと言ったことはあるけど、怖いもの見たさもあるのだろう。
そんな伊織さんの鑑賞スタイルは死ぬほど可愛い。
ソファに両膝を立てて座り、さらにクッションを抱える。しかも時間が経つにつれ、俺の方に寄ってくるのだ。
そして、今現在もその状態で、肩がぴったりくっついている。
「ひっ....!」
俺はもうテレビなんて見ていなくて、怖かったのかクッションで顔を隠す伊織さんしか目に入らない。
「っ!?もう!びっくりするから触んなって!」
我慢できずに服の中に手を滑り込ませ、横腹をさらりと撫でれば大袈裟なくらい体が跳ねた。
「いやー、可愛くてつい」
「お前、可愛いって言えば許されると思ってるだろ」
「違うんですか?」
「違う!っ、だから触んなって!見てるんじゃないのかよっ...!」
「伊織さん見てる方が楽しいんで」
「なにバカなこと...っぁ、んっ...。もう...、いつもこうなるじゃんか....っ」
「伊織さんだって期待してるくせに」
「してな...んぁ!ぁっ、んんっ...」
「じゃあなんでここ、こんなにパンパンなんですか?まだ少ししか触ってないのに」
抱えていたクッションを取り上げ、既に盛り上がった部分を押しつぶす。
恥ずかしそうに背ける顔も、全部可愛い。
「郁人が、触るから....」
「あー、可愛すぎる」
「わっ...んむっ....ん...は、んっ....ぁ」
押し倒してキスをすれば、すぐに力が抜けてトロけた顔を見せてくれる。
毎回この調子では見終える日は来ないかもしれない。
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