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episode16
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着替えたけど....これって女性用じゃないの?
用意されていた服はなんとも露出が多い服だった。
肩と背中はほぼ丸出しでズボンもかなり上の方からスリットが入っている。
赤い生地にところどころ金色の刺繍が施してありとても綺麗だ。
装飾品も金色。
なんか高そうだし....これって俺が着てもいいやつ?
「ねえ、本当にこれで合ってるの?」
「はい。よくお似合いです」
似合ってるとはあんまり思わないけど....合ってるならまあいいか。
迷路のような廊下を迷いなく進むエヴァンは大きな扉の前で止まった。
「こちらです。お連れ致しました」
ノックをすると中から入れ、と聞こえた。
な、なんか緊張してきた....。
エヴァンが扉を開けてくれ中に入ると最初に驚いた顔をしたレクスが目に入った。
え、やっぱりこの格好変だった!?
部屋を見回すとほかにも3人の男性がみな同様に驚いた顔をしている。
顔面偏差値高すぎませんか!?
2人は親くらいの年齢でもう1人は弟くらいの年齢だろうか?
3人ともどことなく雰囲気が似ている。
突き刺さる視線に耐えきれず早口で捲し立てた。
「初めまして!ハルト・キリュウと申します!本日はよろしくお願い致します!」
がばっとお辞儀をするとようやく反応があった。
「これは驚いたな.....」
「この髪も瞳も見たことがない.....」
「思ったより幼いな」
反応があってホッとしたのも束の間、ブツブツと話しながら3人がどんどん近いて来た。
ちょ、ちょっと怖いんですけど....!?
整った顔がどんどん迫ってくる。
「肌も白くて綺麗だ」
「怯えた顔もいいな」
「可愛い顔してるな」
ひぃぃ!なんか変態チックな発言になってきてません!?
怖くなってレクスの後ろにささっと隠れた。
「あ」
「行動もいちいち可愛いな」
「逃げられた」
「はぁ....気持ちはわかりますが少し落ち着いてください。ハルトが怯えてる」
レクスに諫められようやく離れてくれた。
「ああ、すまない。つい、な」
この国のイケメンはついって言えば許されると思ってません?
「ハルト、右から国王のハビル、王兄のケイラー、王太子のルミエルだ。まあ覚えなくてもいい」
———え?ん?え?
待って待って待って?
聞き間違い?
国王?王兄?王太子?
ほんとに?
そんなさらっと紹介していい人達じゃなくない?
なんでここにいるの?
てかこんな大物をさらっと紹介できるレクスは何者ですか?
3人は特に気分を害した様子もない。
「いやしかしこんなに美人とは。これは隠したくもなる」
金髪碧眼の国王ハビルと呼ばれていた人が顎髭をなでながら言った。
「おい、俺たちのこと言ってなかったのか?かなり混乱してるみたいだが」
金髪金眼の王兄ケイラーと呼ばれていた人が俺を覗き込みながら言った。
「俺の用意した服似合ってるな。このまま式でもあげるか?」
金髪碧眼の王太子ルミエルがにこにこしながら言った。
「あまり見ないで下さい」
「俺ですら知らなかった事をどうやって伝えるんです?」
「やっぱりお前か。余計なことしやがって」
とそれぞれに返事をしていたがもちろん俺の耳には届いていなかった。
用意されていた服はなんとも露出が多い服だった。
肩と背中はほぼ丸出しでズボンもかなり上の方からスリットが入っている。
赤い生地にところどころ金色の刺繍が施してありとても綺麗だ。
装飾品も金色。
なんか高そうだし....これって俺が着てもいいやつ?
「ねえ、本当にこれで合ってるの?」
「はい。よくお似合いです」
似合ってるとはあんまり思わないけど....合ってるならまあいいか。
迷路のような廊下を迷いなく進むエヴァンは大きな扉の前で止まった。
「こちらです。お連れ致しました」
ノックをすると中から入れ、と聞こえた。
な、なんか緊張してきた....。
エヴァンが扉を開けてくれ中に入ると最初に驚いた顔をしたレクスが目に入った。
え、やっぱりこの格好変だった!?
部屋を見回すとほかにも3人の男性がみな同様に驚いた顔をしている。
顔面偏差値高すぎませんか!?
2人は親くらいの年齢でもう1人は弟くらいの年齢だろうか?
3人ともどことなく雰囲気が似ている。
突き刺さる視線に耐えきれず早口で捲し立てた。
「初めまして!ハルト・キリュウと申します!本日はよろしくお願い致します!」
がばっとお辞儀をするとようやく反応があった。
「これは驚いたな.....」
「この髪も瞳も見たことがない.....」
「思ったより幼いな」
反応があってホッとしたのも束の間、ブツブツと話しながら3人がどんどん近いて来た。
ちょ、ちょっと怖いんですけど....!?
整った顔がどんどん迫ってくる。
「肌も白くて綺麗だ」
「怯えた顔もいいな」
「可愛い顔してるな」
ひぃぃ!なんか変態チックな発言になってきてません!?
怖くなってレクスの後ろにささっと隠れた。
「あ」
「行動もいちいち可愛いな」
「逃げられた」
「はぁ....気持ちはわかりますが少し落ち着いてください。ハルトが怯えてる」
レクスに諫められようやく離れてくれた。
「ああ、すまない。つい、な」
この国のイケメンはついって言えば許されると思ってません?
「ハルト、右から国王のハビル、王兄のケイラー、王太子のルミエルだ。まあ覚えなくてもいい」
———え?ん?え?
待って待って待って?
聞き間違い?
国王?王兄?王太子?
ほんとに?
そんなさらっと紹介していい人達じゃなくない?
なんでここにいるの?
てかこんな大物をさらっと紹介できるレクスは何者ですか?
3人は特に気分を害した様子もない。
「いやしかしこんなに美人とは。これは隠したくもなる」
金髪碧眼の国王ハビルと呼ばれていた人が顎髭をなでながら言った。
「おい、俺たちのこと言ってなかったのか?かなり混乱してるみたいだが」
金髪金眼の王兄ケイラーと呼ばれていた人が俺を覗き込みながら言った。
「俺の用意した服似合ってるな。このまま式でもあげるか?」
金髪碧眼の王太子ルミエルがにこにこしながら言った。
「あまり見ないで下さい」
「俺ですら知らなかった事をどうやって伝えるんです?」
「やっぱりお前か。余計なことしやがって」
とそれぞれに返事をしていたがもちろん俺の耳には届いていなかった。
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