【R18】黒猫は月を愛でる

夢乃 空大

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番外編

初めての大型連休の過ごし方 連休8日目-温泉でアレコレ-※

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「~~~~~~~~っ!!!!」

「…え、げ、弦?」


 呻いている弦に恐る恐る声をかけると、弦は両手で顔を覆いながら絞り出す様な声を出した。


「……いや……それヤバい……嬉しい……マジで嬉しい……めちゃくちゃ嬉しい。……ヤキモチ妬いちゃうくらい、それだけ俺の事、好きって事でしょ?」


 まさか、私のくだらない嫉妬にこんなに喜んでくれるなんて思いもせず、心臓がドクンと跳ね上がりドキドキと早鐘を打つと同時に、身体中を歓喜が駆け巡った。
 いつの間にか弦の顔を覆っていた手は向かいに座っていた私の手を握っている。真剣な目で私を見つめる弦にトキメキが止まらない。

 弦が好き…私も少し素直になって気持ちを言葉にして伝える事にした。


「……うん…好き。すっごい好き。だから…嫌なの…私、全然女の子らしくないから……」


 伏し目がちに言うと、目の前の弦が一瞬目を見開き、そして直ぐに嬉しそうに破顔すると、甘い声で私を呼んだ。


「名月…こっちにおいで?」

「嫌…今こっち見ないで……恥ずかしい」

「そんな事言わないで。可愛い顔見せて?」

「ダメ……きっと今酷い顔してると思う。」


 少し素直になってはみたが、言葉にすると恥ずかし過ぎて顔が熱くなる。弦の顔をまともに見ることが出来ず羞恥で顔を覆うと、向かいから弦に腕をグイと掴まれ引っ張られた。
 お湯の中ということもあり、浮力であっさりと弦の腕の中へと抱き込められると、向かい合って弦をまたぐように膝の上に座らせられた。


「ふふふ、名月、つーかまえた。」

「きゃっ!」

「ほぉら、手外して。ん、全然変な顔なんかしてないよ?すっごく可愛い。」


 そう言って弦は頬を綻ばせると、私を抱きしめ、唇に啄むようにキスを落とした。
 数回優しく食むようなキスをされた後、舌で唇を舐められ、口を開くように合図される。おずおずと口を開くと、ぬるりと弦の舌がねじ込むように侵入し、歯列をなぞり上顎の裏を舌先で刺激したりと弦の舌が口腔内を激しく蹂躙する。
 弦の舌が私の舌に絡み、舌の裏側と側面をぬるぬる刺激されると、鼻にかかった甘い声が漏れた。


「…んっ…ふっ……」
  

 その反応に気を良くしたのか弦は、キスをしながら素早く片手で私のタオルを外した。そして、抱きしめているもう一方の手から外したタオルを腰のあたりから抜き去ると、背中から腰にかけて手を滑らせながらするすると撫で回す。
 弦のキスと手の気持ち良さに恍としていると、だんだんと力が抜けて弦の胸にもたれかかる格好になった。


「はぁ……蕩けてトロンとしてきた… んっ…気持ちいい?」

「ふっ…あっ……んっ、きも、っち…いい……」

「はっ……あぁ、俺も。凄く、気持ちいいよ… ほら…やっぱり名月は可愛い。」


 快楽に溺れている姿を可愛いと言われて、恥ずかしさに顔がかっと蒸気するが、気持ちよさには抗えない。
 くちゅくちゅと粘膜同士が絡み合う音が頭に響き、頭の芯がジンジンと痺れてくる。
 弦の手が胸をまさぐり胸の頂きを弾くと、強い快感に嬌声が上がり、背筋が仰け反った。


「んあぁっ!」

「ふふっ、可愛い声。気持ちいいんだね。ここ、ぷっくり膨らんで、俺に食べてっていってるみたい。」


 そう言うと、弦はピンと尖った胸の頂きをパクリと口に含み、舌全体でねっとりと舐め上げた。
 弦の舌の動きにゾクゾクと甘い刺激が走る。凄まじい快感に気が付くと弦の頭を抱え髪を掻き乱し、胸を押し付けて更なる刺激を求めていた。


「ふぁぁぁんっっっ!!!!」


 反対の胸も弦の大きな掌でやわやわと揉みしだかれたり、円を描くように柔らかく撫でまわされたり抓られたり… 気持ちが良すぎて、喘ぐ事しか出来ず与えられる刺激にただ酔いしれた。
 温泉のせいなのかそれとも弦の与える快感のせいなのか、頭がぼぅっとして、上手く思考が回らない。
 ただただ、快楽に溺れ気が付けば腰が揺れていた。

 そんな私の痴態に弦は目を細めて笑うと、ちゅぱっと音を立てて胸から口を離す。


「ふふふ、美味しい。あぁ、名月、腰が揺れてる。そろそろ、こっちも可愛がってあげないとね。」


 そう言うと弦は首筋を吸い上げながら、下肢の方へ手を伸ばし、蜜を絡め取り弦の指が入口辺りを弧を描くようにするすると刺激をすると、待っていた強い刺激に身体はビクビクと反応する。
 蜜を溢れさせる入口を指で探るようにグリグリと押し付け、くぷりと弦の指の先端が体内に侵入してきた。


「はは、名月のここ、すっかりトロトロ……このぬるぬるはお湯じゃないよね?」

「ふっ、あんっ…はいっ……て…」

「んっ…何?もう欲しいの?下のお口がパクパクしてる……ほら、俺の指美味しそうにどんどん飲み込んでいくよ。」


 そう言って弦は、一本、また一本と指を埋め込んでいく。トロットロに蕩けた蜜口は、抵抗もなく簡単に弦の指を飲み込んでしまう。


「んんんんっ……あっ…やん…」

「ふふふ、柔らかいなぁ…指2本飲み込んじゃったよ。もう準備万端ってこと?これじゃあ足りなそうだね。どうして欲しい?指増やす?それとも……」


 耳元で囁きながら、弦の長い指が蜜壷の中をぐちぐちと弄る。同時にぷっくりと膨れ上がった花芽を別の指で刺激され、お腹の奥がキュンと疼く。
 弦の指が私の感じるポイントを更に正確に攻めたててくるので、力の抜けてしまった私は弦の与える刺激にびくびくと素直に反応をする。

 気持ちいい、でも、物足りない。

 私の感じる気持ちいい場所を指で何度も擦られるが、一番触れて欲しい場所には届くことはなくもどかしい気持ちだけが募っていく。


「ふぁっ…あっ、あっ……あぁぁ……」

「ほら、名月。どうして欲しい?このまま指だけでイク?」


 熱い吐息を漏らしながら耳を舐られ、ゾクゾクと快感が走り言葉にならない声が零れた。
 薄らと目を開けると、弦の情欲に濡れた瞳とぶつかり、ドクンと心臓が跳ね上がる。堪らなくなって私は彼に懇願した。


「んぅんっ……もう……おね、がぁい……」


 弦によって蕩けて解れきった私の膣奥は、指ではなくもっと太くて熱いものを求めてひくつき、弦が欲しくて、弦自身でなければ届かないその場所が刺激を欲して、自然と腰が揺れてしまう。


「あぁ、名月……堪らないよ。腰を揺らしちゃって、そんなに欲しいの?何が欲しいか、その可愛いお口で言って?」


 弦はそう言うと、ペロリと唇を舐め、激しい情欲を湛えた肉食獣のような瞳で私を見据えた。

 弦の目が私が欲しいと訴えている…

 その目に捉えられ、お腹の奥が疼いて仕方がない。
 私ももう限界で、強請るように弦を見つめる。


「もぉ……欲しいの。弦の…太く、て…熱いの、を……私の、奥に、ちょう…だい?」


 私の言葉に弦はふっと笑み、耳元で熱い吐息を漏らす。


「いい子だね。ちゃんと言えたから、ご褒美に名月の奥に俺の太くて熱いのをあげる。」


 たくさんね、と言うのと同時に、私のなかから指を引き抜くと、代わりにぐいっと腰が押し付けられた。亀頭が押し込まれ、待ち望んだ感触に身体がぶるっと震えると、弦は頬に優しいキスをした。


「名月…わかる?……今、君の中に……」

「んっ……はいっ……て、る……はぁぁぁ……」


 向かい合った体勢のまま、弦は静かにゆっくりと腰を進めてくる。
 完全に蕩け切った私のなかは、弦のカタチを味わうように収縮を繰り返し、弦の太い肉棒が通るたびに快感で身体がビクビクと跳ねた。


「んっあっ……はぁぁん……」

「うあっ……名月のナカがうねりながら俺を飲み込んでいく…やばい…気持ち…いい……」


 弦の切なそうな表情に胸がいっぱいになり、私から弦にキスをする。唇を食み、吸い上げ舌でチロチロと上唇を舐めた。


「っっ!!名月、あんまり煽らないで。」


 そう言うと、弦はゆっくり進めていた腰を一度入口付近まで引くと、勢い良く強く打ち付け一気に奥まで貫いた。


「ひぁぁぁぁぁぁんっ!!!」


 最奥に弦の熱杭の先が強く押し込まれると、視界にチカチカと星が散った。
 快感がビリビリと全身を駆け巡り、息が止まりそうになった。強い刺激に蜜壷が痙攣し、中の弦をぎゅっぎゅっと締め付ける。
 弦が苦しそうに息を吐きながらゆるゆると腰を動かし始めると、膣壁に肉棒が擦れる度に甘い痺れがやってくる。


「んっ…あっ、あっ、あぁぁっ……んぁっ…」

「…はっ、はっ、 名月……可愛い…可愛い…愛してるよ。」

「あっあっ…はぁぁぁ……っあんっ、わた、っしも……キ、ス…してぇ……」


 私がキスを強請るように口をパクパクさせると、弦は堪らない、と言い噛み付く様なキスをする。
 同時に緩やかだった腰の動きが激しくなり、荒々しく弦の肉棒が私の奥深くを抉った。

 激しい動きにお湯がバシャバシャと波立ち、その波がお湯から出て少し冷えた背中に当たる感覚がすらも背中を愛撫されている様に感じて、更に私を追い立てる。


「んっ、んっ…んぁっ……あ、ダメっ……も、もぅ……」

「っは……名月、俺…も…イキそ……あ、あぁ、でも、ダメだな……」

「ふぇっ…な、ん……でっ…」

「っく……ゴム……着けてない…子供……まだ欲しくないでしょ?」


 眉根を寄せて切なそうな顔をする弦に、胸がきゅうっと締め付けられる。
 全然具体的に考えていなかったけど、このままずっと一緒にいるのであれば、アウトレットでも話が出た通りいずれは……
 そんなことを考えていたら自然と口から言葉が零れ落ちた。


「はぁっ…んぁっ……いい、よ……できても…」

「え?名月…?今、なん、て?」


 弦は私の言葉に吃驚すると、瞠目して腰の動きをピタリと止めた。
 私は弦の広い背中を抱きしめ、弦を見つめる。それから弦のふわふわの猫っ毛に指を入れて愛おしげにゆっくりとすきながら答える。


「…弦の……子供なら…欲しい…よ…だから…このまま……して?」


 私の言葉に、弦の顔が耳まで真っ赤に染まる。
 天を仰ぎ、声にならない呻き声を上げると、弦は私を抱きしめながら激しく腰を打ち付けた。


「っっっっ!あぁ、名月!!!もう、君って人は!!!」

「はぁっ、はげ…しっ!!!あっ、あっ、あぁぁぁ……んっ!!!」

「…名月、名月、君を愛してるよ……君だけを愛してる……
 俺と、ずっと一緒にいて…っ!!!」


 熱くなった肉棒が膨れ、より質量を増して私の奥を掻き混ぜる。私の最奥にゴツゴツと己を打ち付け、私の一番気持ちいいところを集中的に攻める。
 気持ちが良すぎて、眦にチカチカと星が散る。快感の波が押し寄せ、身体にぎゅっと力が入る。私もそろそろ限界が近かった。


「あぁぁぁっ…げ、んっ!も、無理…イク!イッちゃう!!!」

「んっ、俺も……イクよ!…っくっ!!!」


 弦は一層強く肉棒を押し込み、奥深くを力強く突いてくると、私の蜜壷は肉棒に絡みつくように収縮する。
 やがて、私のなかが弦の精を絞り出すようにぎゅうっと締め付けると、お腹の中で熱いものが震えて弾け、お湯とは違う温かさがじんわりと広がっていった。
 弦は深いキスをしながら、私の中に全てを注ぎ込むように、何度も何度も腰を打ち付けながら吐精した。

 やがて全てを注ぎ終わると、弦はくたっともたれかかる私を抱きしめてキスを落とすと、荒い息を吐きながら耳元で囁いた。


「名月……愛してるよ。もう、絶対離さないから。」

「…んっ…弦……私も。離さないで……」


 私からも愛を込めて弦にキスを贈ると、弦は嬉しそうに破顔した。

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