105 / 128
九章
交流
しおりを挟む
こんなに早く配信の効果があると思わず、緊張の一日を過ごした。
「東京の店舗じゃないのに、こんなすぐに来店してもらえるなんて驚きました!」
晩ご飯を食べながらの神様へ報告タイムだ。
「反応があるのは嬉しいの。」
よかったではないか。と言いながら神様も一緒に喜んでくれた。
「これで瑠偉くんも出演したら、もっと増えますよね!」
一店舗から二人出演するのは、今のところうちの店舗だけらしい。
しかも男性スタッフが出演するのも、今のところ瑠偉くんしか決まってないらしい。
これは二倍以上効果が期待できるかもしれない!
瑠偉くんが言ってたみたいに、男性お客様にも来店してもらえるといいなあ…。
「配信に出て以来、イキイキしておるな。」
「そうですか?」
神様が言うには、ずっとテンションが高いらしい。
自分では自覚がないんだけど…無意識に上がっちゃってるのかなあ?
「初めて神社に来た時よりいい顔しておるわ。いいことじゃ。」
………確かに、ここ最近よく笑うようになった気がする。
やっぱり無意識にテンション高かったんだ。
「これも神様の授業の効果ですか?」
「なんじゃ、ワシの授業を疑っておるのか?」
ジロっと睨まれた。
「いえいえ!神様のおかげです!ありがとうございます!」
慌てて訂正しているところに、LINEの通知音が鳴った。
逃げるようにスマホを取り上げると、
「深見さん…?」
『お疲れ様。
配信後、初の週末だったけどお客様の反応はあったかな?
社内の評判はすごくいいよ!
高橋さんや他の社員も、またchiiちゃんに出てほしい!って言ってるんだ。
お店の反応もぜひ教えて。』
社員さんにも評判良かったんだ!
嬉しい!
すぐ返信打つ。
『お疲れ様です。
今日は朝から配信を観た方が立て続けに来店してくださいました!
こんなに早く反応があるとは思わずとても驚きましたが、反応があると嬉しいですね。
紹介したアイテムも購入してもらえたんです。
反応が大きかったので、スタッフからもあだ名で呼ぶことになりました。
なんだか照れますが…早く慣れようと思います。』
ちょっと長くなってしまったかな?と思いながらも送信した。
程なくして深見さんからも返信が来る。
『反応あってよかった!
お店盛り上がりが伝わってきたよ。
サイトにも掲載されたし、この盛り上がりが続くといいね。』
そ、そんなに興奮してたかな!?
ちょっと恥ずかしくなってきた。
『そういえば今日、深見さんはお店に来ないんですか?問い合わせがありました。
深見さんに会いたい方もたくさんいらっしゃいますよ。』
強引かもしれないけど、話題を変えて返信した。
『次は来週の金曜日に行く予定だよ。
お客様にも伝えてくれていい。
こんなにすぐchiiに会える機会があるなんて嬉しいよ。
次は確か打海くんもいるよね?
会えることを楽しみにしていると伝えておいてほしい。』
ふ、深見さんって本当にサラッと恥ずかしいこと言うな…!
私に会える機会が嬉しいだなんて!
顔が赤くなる私を神様が呆れて眺めている。
ゴホンっと咳払いをして再びメッセージを打つ。
『金曜日なんですね!
お客様にも打海くんにも伝えておきます。
配信反応、気にかけていただきありがとうございました。』
危うく「おやすみなさい」って打つところだった。
「東京の店舗じゃないのに、こんなすぐに来店してもらえるなんて驚きました!」
晩ご飯を食べながらの神様へ報告タイムだ。
「反応があるのは嬉しいの。」
よかったではないか。と言いながら神様も一緒に喜んでくれた。
「これで瑠偉くんも出演したら、もっと増えますよね!」
一店舗から二人出演するのは、今のところうちの店舗だけらしい。
しかも男性スタッフが出演するのも、今のところ瑠偉くんしか決まってないらしい。
これは二倍以上効果が期待できるかもしれない!
瑠偉くんが言ってたみたいに、男性お客様にも来店してもらえるといいなあ…。
「配信に出て以来、イキイキしておるな。」
「そうですか?」
神様が言うには、ずっとテンションが高いらしい。
自分では自覚がないんだけど…無意識に上がっちゃってるのかなあ?
「初めて神社に来た時よりいい顔しておるわ。いいことじゃ。」
………確かに、ここ最近よく笑うようになった気がする。
やっぱり無意識にテンション高かったんだ。
「これも神様の授業の効果ですか?」
「なんじゃ、ワシの授業を疑っておるのか?」
ジロっと睨まれた。
「いえいえ!神様のおかげです!ありがとうございます!」
慌てて訂正しているところに、LINEの通知音が鳴った。
逃げるようにスマホを取り上げると、
「深見さん…?」
『お疲れ様。
配信後、初の週末だったけどお客様の反応はあったかな?
社内の評判はすごくいいよ!
高橋さんや他の社員も、またchiiちゃんに出てほしい!って言ってるんだ。
お店の反応もぜひ教えて。』
社員さんにも評判良かったんだ!
嬉しい!
すぐ返信打つ。
『お疲れ様です。
今日は朝から配信を観た方が立て続けに来店してくださいました!
こんなに早く反応があるとは思わずとても驚きましたが、反応があると嬉しいですね。
紹介したアイテムも購入してもらえたんです。
反応が大きかったので、スタッフからもあだ名で呼ぶことになりました。
なんだか照れますが…早く慣れようと思います。』
ちょっと長くなってしまったかな?と思いながらも送信した。
程なくして深見さんからも返信が来る。
『反応あってよかった!
お店盛り上がりが伝わってきたよ。
サイトにも掲載されたし、この盛り上がりが続くといいね。』
そ、そんなに興奮してたかな!?
ちょっと恥ずかしくなってきた。
『そういえば今日、深見さんはお店に来ないんですか?問い合わせがありました。
深見さんに会いたい方もたくさんいらっしゃいますよ。』
強引かもしれないけど、話題を変えて返信した。
『次は来週の金曜日に行く予定だよ。
お客様にも伝えてくれていい。
こんなにすぐchiiに会える機会があるなんて嬉しいよ。
次は確か打海くんもいるよね?
会えることを楽しみにしていると伝えておいてほしい。』
ふ、深見さんって本当にサラッと恥ずかしいこと言うな…!
私に会える機会が嬉しいだなんて!
顔が赤くなる私を神様が呆れて眺めている。
ゴホンっと咳払いをして再びメッセージを打つ。
『金曜日なんですね!
お客様にも打海くんにも伝えておきます。
配信反応、気にかけていただきありがとうございました。』
危うく「おやすみなさい」って打つところだった。
0
お気に入りに追加
10
あなたにおすすめの小説
可不可 §ボーダーライン・シンドローム§ サイコサスペンス
竹比古
ライト文芸
先生、ぼくたちは幸福だったのに、異常だったのですか?
周りの身勝手な人たちは、不幸そうなのに正常だったのですか?
世の人々から、可ではなく、不可というレッテルを貼られ、まるで鴉(カフカ)を見るように厭な顔をされる精神病患者たち。
USA帰りの青年精神科医と、その秘書が、総合病院の一角たる精神科病棟で、或いは行く先々で、ボーダーラインの向こう側にいる人々と出会う。
可ではなく、不可をつけられた人たちとどう向き合い、接するのか。
何か事情がありそうな少年秘書と、青年精神科医の一話読みきりシリーズ。
大雑把な春名と、小舅のような仁の前に現れる、今日の患者は……。
※以前、他サイトで掲載していたものです。
※一部、性描写(必要描写です)があります。苦手な方はお気を付けください。
※表紙画:フリーイラストの加工です。
【完結】実はチートの転生者、無能と言われるのに飽きて実力を解放する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング1位獲得作品!!】
最強スキル『適応』を与えられた転生者ジャック・ストロングは16歳。
戦士になり、王国に潜む悪を倒すためのユピテル英才学園に入学して3ヶ月がたっていた。
目立たないために実力を隠していたジャックだが、学園長から次のテストで成績がよくないと退学だと脅され、ついに実力を解放していく。
ジャックのライバルとなる個性豊かな生徒たち、実力ある先生たちにも注目!!
彼らのハチャメチャ学園生活から目が離せない!!
※小説家になろう、カクヨム、エブリスタでも投稿中
異世界召喚された俺は余分な子でした
KeyBow
ファンタジー
異世界召喚を行うも本来の人数よりも1人多かった。召喚時にエラーが発生し余分な1人とは召喚に巻き込まれたおっさんだ。そして何故か若返った!また、理由が分からぬまま冤罪で捕らえられ、余分な異分子として処刑の為に危険な場所への放逐を実行される。果たしてその流刑された所から生きて出られるか?己の身に起こったエラーに苦しむ事になる。
サブタイトル
〜異世界召喚されたおっさんにはエラーがあり処刑の為放逐された!しかし真の勇者だった〜
リフォーム分譲ダンジョン~庭にダンジョンができたので、スキルを使い改装して、分譲販売することにした。あらぬ罪を着せてた奴らにざまぁしてやる~
喰寝丸太
ファンタジー
俺はソフトウェア開発会社の社員だった。
外注費を架空計上して横領した罪に問われ会社を追われた。
不幸は続く。
仲の良かった伯父さんが亡くなった。
遺産が転がり込むかと思われたら、貰った家の庭にダンジョンができて不良物件に。
この世界は10年前からダンジョンに悩まされていた。
ダンジョンができるのは良く聞く話。
ダンジョンは放っておくとスタンピードを起こし、大量のモンスターを吐き出す。
防ぐ手段は間引きすることだけ。
ダンジョンの所有者にはダンジョンを管理する義務が発生しますとのこと。
そして、スタンピードが起きた時の損害賠償は所有者である俺にくるらしい。
ダンジョンの権利は放棄できないようになっているらしい。
泣く泣く自腹で冒険者を雇い、討伐する事にした。
俺が持っているスキルのリフォームはダンジョンにも有効らしい。
俺はダンジョンをリフォーム、分譲して売り出すことにした。
経済力だけでもチート過ぎる件
桐生彩音
ライト文芸
僕は死にました。長い闘病生活も虚しく、この世を去ることになりました。たとえずっとベッドの上で、時間の大半をゲームに費やした人生だったとしても、たった一つの後悔以外には、何の未練もありません。
ただ……僕にとって、その未練はどうしても晴らしたいものでした。
「……ゲームに費やした時間を取り戻したい! その十分の一でもいいから、もっと生きたかった!」
もう少し時間があれば、僕の描いた空想を漫画や小説にできた、僕の……生きた証が残せたというのに、人生は無情にも終了してしまいました。
別にゲーム自体が無益だと考えているわけじゃないです。動けない身体の代わりに、空想上だけでも運動することだってできたのですから。
でも……僕はただゲームをプレイしただけ、漫画や小説を読んでいただけ、じっと画面を観ていただけで、何も生み出してきませんでした。
『――ならば、取引をしませんか?』
薄れゆく意識の中、僕に話し掛けてくる『声』がありました。
(あなたは誰ですか?)
そう問い掛ける僕に、その無機質な『声』はただ、『神でも仏でも悪魔でも、好きに呼んで下さい』と返してきました。
『――あなたを過去へと飛ばします。あなたがゲームで培った『もの』、その全てと共に』
それが最初、どういうことなのかは分かりませんでした。しかしその『声』に、僕は藁にも縋る思いで答えました。
(お願いします……)
と。
『――分かりました。では目的の為に、よろしくお願いいたします』
そして消えゆく意識の中、僕はふと、その『声』に尋ねました。
(ところで……僕は何をすればいいのでしょうか?)
『――あなたに果たして欲しい目的はただ一つ……』
その『声』を最期に、僕は過去へと飛び立ちました。
『――どんな手段を用いても構いません。世界の未来の為に……映画上映中にスマホを点けたら死罪となる法案を、絶対に可決させて下さいっ!』
この時、一生をベッドの上で過ごした僕には……映画館が『未知の施設』から『化け物の巣』という認識に変わりました。
R15版
同時掲載『カクヨム様』
『この物語はフィクションであり、登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在するものとは一切関係ありません。また、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
怒れるおせっかい奥様
asamurasaki
恋愛
ベレッタ・サウスカールトンは出産時に前世の記憶を思い出した。
可愛い男の子を産んだその瞬間にベレッタは前世の記憶が怒涛のことく甦った。
日本人ので三人の子持ちで孫もいた60代女性だった記憶だ。
そして今までのベレッタの人生も一緒に思い出した。
コローラル子爵家第一女として生まれたけど、実の母はベレッタが4歳の時に急な病で亡くなった。
そして母の喪が明けてすぐに父が愛人とその子を連れて帰ってきた。
それからベレッタは継母と同い年の義妹に虐げられてきた。
父も一緒になって虐げてくるクズ。
そしてベレッタは18歳でこの国の貴族なら通うことが義務付けられてるアカデミーを卒業してすぐに父の持ってきた縁談で結婚して厄介払いされた。
相手はフィンレル・サウスカールトン侯爵22歳。
子爵令嬢か侯爵と結婚なんて…恵まれているはずがない!
あのクズが持ってきた縁談だ、資金援助を条件に訳あり侯爵に嫁がされた。
そのベレッタは結婚してからも侯爵家で夫には見向きもされず、使用人には冷遇されている。
白い結婚でなかったのは侯爵がどうしても後継ぎを必要としていたからだ。
良かったのか悪かったのか、初夜のたったの一度でベレッタは妊娠して子を生んだ。
前世60代だった私が転生して19歳の少女になった訳よね?
ゲームの世界に転生ってやつかしら?でも私の20代後半の娘は恋愛ゲームやそういう異世界転生とかの小説が好きで私によく話していたけど、私はあまり知らないから娘が話してたことしかわからないから、当然どこの世界なのかわからないのよ。
どうして転生したのが私だったのかしら?
でもそんなこと言ってる場合じゃないわ!
あの私に無関心な夫とよく似ている息子とはいえ、私がお腹を痛めて生んだ愛しい我が子よ!
子供がいないなら離縁して平民になり生きていってもいいけど、子供がいるなら話は別。
私は自分の息子の為、そして私の為に離縁などしないわ!
無関心夫なんて宛にせず私が息子を立派な侯爵になるようにしてみせるわ!
前世60代女性だった孫にばぁばと言われていたベレッタが立ち上がる!
無関心夫の愛なんて求めてないけど夫にも事情があり夫にはガツンガツン言葉で責めて凹ませますが、夫へのざまあはありません。
他の人たちのざまあはアリ。
ユルユル設定です。
ご了承下さい。
心の落とし物
緋色刹那
ライト文芸
・完結済み(2024/10/12)。また書きたくなったら、番外編として投稿するかも
・第4回、第5回ライト文芸大賞にて奨励賞をいただきました!!✌︎('ω'✌︎ )✌︎('ω'✌︎ )
〈本作の楽しみ方〉
本作は読む喫茶店です。順に読んでもいいし、興味を持ったタイトルや季節から読んでもオッケーです。
知らない人、知らない設定が出てきて不安になるかもしれませんが、喫茶店の常連さんのようなものなので、雰囲気を楽しんでください(一応説明↓)。
〈あらすじ〉
〈心の落とし物〉はありませんか?
どこかに失くした物、ずっと探している人、過去の後悔、忘れていた夢。
あなたは忘れているつもりでも、心があなたの代わりに探し続けているかもしれません……。
喫茶店LAMP(ランプ)の店長、添野由良(そえのゆら)は、人の未練が具現化した幻〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉と、それを探す生き霊〈探し人(さがしびと)〉に気づきやすい体質。
ある夏の日、由良は店の前を何度も通る男性に目を止め、声をかける。男性は数年前に移転した古本屋を探していて……。
懐かしくも切ない、過去の未練に魅せられる。
〈主人公と作中用語〉
・添野由良(そえのゆら)
洋燈町にある喫茶店LAMP(ランプ)の店長。〈心の落とし物〉や〈探し人〉に気づきやすい体質。
・〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉
人の未練が具現化した幻。あるいは、未練そのもの。
・〈探し人(さがしびと)〉
〈心の落とし物〉を探す生き霊で、落とし主。当人に代わって、〈心の落とし物〉を探している。
・〈未練溜まり(みれんだまり)〉
忘れられた〈心の落とし物〉が行き着く場所。
・〈分け御霊(わけみたま)〉
生者の後悔や未練が物に宿り、具現化した者。込められた念が強ければ強いほど、人のように自由意志を持つ。いわゆる付喪神に近い。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる