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八章
出発!
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他店からヘルプに入っていただくのは初めてだったけど、明るくて話しやすい人でよかった。
なんだかんだで最後まで楽しく1日を過ごすことができて、あっという間に時間が過ぎる。
「神屋さん、宮本さんお先に失礼します。」
レジカウンターにいた二人に声をかける。
「ああ、お疲れ様。明日頑張って!」
「今日はありがとうございました!
また機会があればヘルプに来たいです!お疲れ様でした!」
「こちらこそ今日はありがとうございました!
是非またお会いしたいです!」
手を振ってお店を出た。
宮本さん、本当に明るくていいなあ…。
異動してきてくれたらいいのに!
なんて思いながら、真っ直ぐ帰宅。
明日の準備もあるし、早起きしないといけないから早く寝ないと。
「いよいよ明日じゃの。」
「噛んじゃったらどうしよう…発声練習とかした方がいいかな?」
演劇ほど声出さんじゃろ!とつっこまれた。
「神様はライブ配信観れないんですよね?」
「そうじゃの、スマホとやらでは観れんが空から眺めることはできるぞ。
ただいつも通り猫を世話人のところに連れて行かねばならぬ。」
観てない可能性が高いらしい。
「なんじゃ、観てほしいのか?」
「うーん…神様に観られてると思うと余計に緊張するので、やっぱり観なくていいです!」
ふーん、とニヤッとする。
もしかして…そう言いながらコソッと観る気とか!?
疑いの目を向けつつも明日の準備をする。
と言っても日帰りだから着て行く服を決めておく程度だ。
「やっぱり新作がいいよね?」
もう一人のスタッフさんがどんなコーデで来るかわからないからなあ…被らないように考えたいけど難しい!
店長が考えてくれたキャミワンピのコーデをマネしようかな。
ワンピだけ買っておいたんだ。
それに前に買ったTシャツとベルトを合わせて…うん、やっぱりこのコーデ可愛い!
これで行こう!
スムーズに決まったので速やかにお風呂に入ってアラームをセットする。
「えーと、6時38分発の電車に乗りたいから…。」
余裕みて4時半くらいに起きる?
万が一二度寝してしまったことを考えて5時にもセットしておこう。
「じゃあ神様、ちょっと早いけどもう電気消しますね。」
「うむ。」
シュルシュルシュルと猫に戻って、ベットにピョンと登ってくる。
足元で丸まってクワーっとアクビをして顔を埋めた。
やっぱ猫は寝るの早いな…。
感心しながら電気を消して私も枕に顔を埋めた。
ピピピ、ピピピとアラームが鳴る。
手探りでアラームを止めてしばらく固まっていたが、ガバッと起き上がった。
猫が驚いて顔だけ上げたが、私を見たあとまた顔を埋める。
「危ない危ない、二度寝するところだった…。」
顔を洗って先にメイクを済ませてしまう。
猫はまだベットから動かない寝息を立てていた。
「いいなあ…私も寝たい…。」
羨むように横目で見ながら朝ごはんを作るべくキッチンに立った。
まあいつも通りトーストとコーヒーを淹れるだけだけど。
テレビを小さいボリュームでつける。
まだ天気予報はしていない…けど、窓の外から早くも熱気を感じていた。
今日も暑そうだ。
手早く食器を片付けて時間を見ると、まだまだ余裕があったけど…
「でも、なんかソワソワするし出発しちゃおう!」
猫を揺すって起こす。
「神様、ちょっと早いけど私もう家出ますね。」
クワーッとアクビをしてシュルシュルシュルと神様の姿になった。
「おお、もう行くのか。」
「神様、まだ眠いならいいですよ?どうせドアから出ないんですし。」
いやいや、と首を横に振って
「クーラー切るんじゃろ?
神社の中も涼しいんじゃ。移動してもう一寝入りするわ。」
神様がクーラー気にする?思ったけど、猫を気づかってのことかと思い直した。
「では、リラックスして頑張るんじゃぞ。」
「はい!ありがとうございます!」
消えて行く神様を見届けて、私も家を出た。
なんだかんだで最後まで楽しく1日を過ごすことができて、あっという間に時間が過ぎる。
「神屋さん、宮本さんお先に失礼します。」
レジカウンターにいた二人に声をかける。
「ああ、お疲れ様。明日頑張って!」
「今日はありがとうございました!
また機会があればヘルプに来たいです!お疲れ様でした!」
「こちらこそ今日はありがとうございました!
是非またお会いしたいです!」
手を振ってお店を出た。
宮本さん、本当に明るくていいなあ…。
異動してきてくれたらいいのに!
なんて思いながら、真っ直ぐ帰宅。
明日の準備もあるし、早起きしないといけないから早く寝ないと。
「いよいよ明日じゃの。」
「噛んじゃったらどうしよう…発声練習とかした方がいいかな?」
演劇ほど声出さんじゃろ!とつっこまれた。
「神様はライブ配信観れないんですよね?」
「そうじゃの、スマホとやらでは観れんが空から眺めることはできるぞ。
ただいつも通り猫を世話人のところに連れて行かねばならぬ。」
観てない可能性が高いらしい。
「なんじゃ、観てほしいのか?」
「うーん…神様に観られてると思うと余計に緊張するので、やっぱり観なくていいです!」
ふーん、とニヤッとする。
もしかして…そう言いながらコソッと観る気とか!?
疑いの目を向けつつも明日の準備をする。
と言っても日帰りだから着て行く服を決めておく程度だ。
「やっぱり新作がいいよね?」
もう一人のスタッフさんがどんなコーデで来るかわからないからなあ…被らないように考えたいけど難しい!
店長が考えてくれたキャミワンピのコーデをマネしようかな。
ワンピだけ買っておいたんだ。
それに前に買ったTシャツとベルトを合わせて…うん、やっぱりこのコーデ可愛い!
これで行こう!
スムーズに決まったので速やかにお風呂に入ってアラームをセットする。
「えーと、6時38分発の電車に乗りたいから…。」
余裕みて4時半くらいに起きる?
万が一二度寝してしまったことを考えて5時にもセットしておこう。
「じゃあ神様、ちょっと早いけどもう電気消しますね。」
「うむ。」
シュルシュルシュルと猫に戻って、ベットにピョンと登ってくる。
足元で丸まってクワーっとアクビをして顔を埋めた。
やっぱ猫は寝るの早いな…。
感心しながら電気を消して私も枕に顔を埋めた。
ピピピ、ピピピとアラームが鳴る。
手探りでアラームを止めてしばらく固まっていたが、ガバッと起き上がった。
猫が驚いて顔だけ上げたが、私を見たあとまた顔を埋める。
「危ない危ない、二度寝するところだった…。」
顔を洗って先にメイクを済ませてしまう。
猫はまだベットから動かない寝息を立てていた。
「いいなあ…私も寝たい…。」
羨むように横目で見ながら朝ごはんを作るべくキッチンに立った。
まあいつも通りトーストとコーヒーを淹れるだけだけど。
テレビを小さいボリュームでつける。
まだ天気予報はしていない…けど、窓の外から早くも熱気を感じていた。
今日も暑そうだ。
手早く食器を片付けて時間を見ると、まだまだ余裕があったけど…
「でも、なんかソワソワするし出発しちゃおう!」
猫を揺すって起こす。
「神様、ちょっと早いけど私もう家出ますね。」
クワーッとアクビをしてシュルシュルシュルと神様の姿になった。
「おお、もう行くのか。」
「神様、まだ眠いならいいですよ?どうせドアから出ないんですし。」
いやいや、と首を横に振って
「クーラー切るんじゃろ?
神社の中も涼しいんじゃ。移動してもう一寝入りするわ。」
神様がクーラー気にする?思ったけど、猫を気づかってのことかと思い直した。
「では、リラックスして頑張るんじゃぞ。」
「はい!ありがとうございます!」
消えて行く神様を見届けて、私も家を出た。
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